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Posted by ブクログ
"小説の中に登場する名探偵をあたかも実在の人物と見立て、名探偵の頭の中を覗き込み名探偵の如く思考するとはいかなることかをシャーロック・ホームズをこよなく愛する筆者が解明している。
参考文献が掲載されているので、もっと深く考察したい人にもやさしい。
文献を列挙しておく
マインドフルネスについて
・心の「とらわれ」にサヨナラする心理学
・ハーバード大学教授が語る「老い」に負けない生き方
・人間の本性を考える 心は「空白の石版」か 上・中・下
・心の仕組み 上・下
科学的思考法を身につける
・コナン・ドイル書簡集
・心理学の根本問題
・科学革命の構造 トマス・クーン
・才能を開花させる子供たち
脳という屋根裏部屋を知る
・なぜ、「あれ」が思い出せなくなるのか 記憶と脳の7つの謎
脳という屋根裏部屋にしまう
・錯覚の科学
・ファスト&スロー
脳という屋根裏部屋の探求
・フロー体験 喜びの現象学
脳という屋根裏部屋を操縦する
・自分を知り、自分を変える 適応的無意識の心理学
・意識は傍観者である 脳の知られざる営み
・目撃証言
脳という屋根裏部屋をメンテナンスする
・習慣の力 チャールズ・デュヒッグ
・しまった! 失敗の心理を科学する
・なぜあの人はあやまちを認めないのか 言い訳と自己正当化の心理学"
Posted by ブクログ
心理学や脳科学などの科学的な成果からどういう心構えでいればいいか。マインドセットの話。理想の賢人ホームズと凡人ワトソンというのを使って述べている。ただ、ホームズの凄さは事件の全貌をコナン・ドイルは知っていてホームズとワトソンを書き分けている。杉下右京などもそう。この作者にしてもあくまでも架空の人物の活躍なので後付ととるかそれに託したと思うかで印象は違うかも。多少専門的な概念が出てくるけど大体、参照している論文などは同じなのでなんとなく知っている感じではあるかな。『パスカヴィル家の犬』読んでから読んだので関係性や雰囲気を理解しつつ読めた。ホームズに託すことがどこまで具体的なことかどうかはわからないけど、架空の実例としてなるほどという感じ。客観性の確保、偏見、自動化への抵抗など繰り返しホームズに託して述べられるのでなるほど感はコンパクトに書かれた本よりもあるかな。
Posted by ブクログ
心理学と脳科学をシャーロック・ホームズを題材に解説し、さらにホームズの思考術を身につけてしまおうと提案している。ワトスンのような過去の出来事やその場の印象に引きずられるような推理を何故してしまうのか、逆にホームズのような的確な推理はなぜできるのかを、記憶の仕方、記憶の引き出し方、そして注意力、観察力、分析力、想像力などの鍛えられ方の違いから明らかにしている。脳科学から見た”思考の癖”がまさにワトスンの推理そのものであるというのが面白い。そしてホームズになるためにはワトスンの思考法から脱却しなければならないのだが、一方でワトスンが欠かせないというのも興味深い。小説において、ワトスンが思いつきを話した後、ホームズがそれを訂正し、捜査の過程でワトスンに語りながら状況を整理し推理するというのがパターンとなっているが、まさにそれが理論的な結論を導くための思考の順序そのものであるという。最初の思いつきに対して、「ちょっと待て」と立ち止まる”ホームズによる訂正”が出来るか否かがホームズになるための第一歩であるが、”思考の癖”に従うとそれがなされないためワトスンになってしまう。この”ホームズによる訂正”は訓練によって身に付けることができるそうだ。ホームズの思考術を身につけようという提案は、”できる”という確信があってのものかもしれない。
Posted by ブクログ
シャーロック・ホームズの物語にでてくるエピソードを例に、脳科学や行動心理学の研究に基づいて物事を注意深く観察し、正しい推理を導く思考法〈マインドフルネス〉を実践するための一冊。
こういう本だと思ってなかった。ホームズの読解としてはシービオク夫妻の『シャーロック・ホームズの記号論』とも共通するところはあるんだけど、本書の主題はホームズ論ではなく〈マインドフルネス〉という技術の高め方。
小説内のエピソードとリンクする心理学の実験をたくさん紹介してくれるのは面白かったけど、自己啓発的な内容なので求めていたものとは違った。普通の人間がまず全体像を見、無理やり整合性をつけてストーリーを作り上げてしまうのに対し、ホームズはまず具体に注目する、という指摘は先日読んだ『嗅ぐ文学、動く言葉、感じる読書』で学んだ自閉症者の世界の捉え方にとても近く、ホームズをニューロダイバーシティ的に読み換えるのも面白そうだなと思った。
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小説・文芸
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