日暮雅通のレビュー一覧
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ホームズのパスティーシュの一種というか。
スピンオフ。
アイリーン・アドラーは生きている?
ホームズが尊敬するただ一人の女性。
アイリーンの実像は?
ある女性が、若い頃のアイリーンに出会って、行動を共にするという話。
ホームズとワトソンの会話のシーンと交互に展開。
ペネロペ(ネル)・ハクスリーは牧師の娘。
父亡き後生活に困り、ロンドンをさまよっている所をアイリーンに助けられる。
アイリーンは売り出し中のオペラ歌手。
大胆な性格で、収入を補うために、探偵のような仕事も引き受けていた。
ティファニー社の社長の依頼で、行方不明の宝石を追うことになる。
真面目なネルは時に戸惑いながらも、互いに助け合う。
タイプライターが出来たばかりという時代。
ネルはタイピストとして仕事をするようになる。
アイリーンの調査に絡んで知っていた弁護士の仕事をして、次第に認め合う。
ボヘミアに行ったアイリーンからすぐ来てくれという手紙が来て、ボヘミアに渡る。
国民劇場のプリマドンナとして活躍していたアイリーン。
王子に求愛されていたが結婚でなければ応じないつもり。
小さな国だが、王位継承者との結婚は難しかった。
愛人になるよう求められて国を脱出し…
作者はアイリーン・アドラーがすごく好きで、決して身を売っていたわけでも王子を脅迫したわけでもないと、その名誉回復をしたいという意図も見えますね。
かなり大胆できわどいこともやってのける女性ではあるんだけど。 -
Posted by ブクログ
各章の記述は密度が濃いが、新版になって、オチが見えなくなってしまっているのが、本当に惜しい。初版の1985年当時の本としては、知性をアーグメント(拡張)する機械としてのコンピュータという切り口で成功を収めている。しかし、その後の20年の進歩、とりわけインターネット+ケータイの日常化に見られる今を切り取り、未来のビジョンをあぶり出すことには成功していない。
以上、辛口に書いたが、旧版の部分は科学読み物としては大変に骨太で読み応えがある。丹念に原著と関係者に取材しているため、新たな発見も多い。
以下、気になった記述。
・ファンタジー増幅器、知的ツールキット、相互交流可能な電子コミュニティという道具。
・重要な課題は、機器がどこまで賢くなれるかを考えるよりも、私たちの想像力次第でどのようにも変わる、こうしたマシンとの関わりを考えていくことだろう。
・2種類のモチベーション:1.複雑な計算をやらせる 2.人間の推論の本質を記号のかたちで捉える
・リックライダーの発見:考えるための時間の85%が事前準備に使われていた
・本当に難しいのは、新しい作業や思考の方法に、人間の方がどう馴染んでいくかということ。
・コンピュータ支援によるコミュニティを作り出して、知性ばかりでなく、コミュニケーションを増強することも出来るようになる。
・オーグメンテーション・システムを学ぶことに抵抗を示した人間は、いったんそれを受け入れてしまうと、今度はそれを手放すことにも同じように抵抗する。
・1968年『通信装置としてのコンピュータ』(4つの特徴。1.オンラインによって相互交流のための相手を関心から選べる。2.コミュニケーションがより効果的になる。3.反応が早い、ユーザを補完する。3.より混みいったメディアで提示できる。4.チャンスの増大)
・コミュニケーションの過程とは、心のモデルの外面化の過程である。話し言葉、文字、数字、印刷物などはどれも、モデルを外面化し、他者の同意を得るための人間の能力を大きく進歩させた。
・道具づくりには二つのやり方がある。一つはヴァイオリンのようなもの。もう一つは鉛筆のようなもの:アラン・ケイ
・コンピュータに実行可能なシミュレーションを制約するのは、人間の想像力の限界だけである。
・ゲームは過程、ワープロは結果をユーザは求めている。
・レトリックが生まれたのは、印刷技術が現れてから150年後のことだった。
・ネットとウェブは全く異なるレベルの存在。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『十角館の殺人』に登場する推理小説研究会のメンバー:ポウ、カー、エラリイ、ヴァン、アガサ、オルツィ、ルルウの作品を読もうシリーズ第二弾。
素人探偵ファイロ・ヴァンスが、物理的な証拠よりも心理を優先して犯人を特定していく。物理的な事実と心理的な事実が衝突するとき、間違っているのは物質的な事実の方なんだそうだ。心理的証拠を探る作業は、今ではプロファイリングと呼ばれているものだろう。結局どちらも必要かもしれないが、物理的証拠がなければ法的には裁けない。でも本作は、紐と蓄音器のトリックがさっさと見つかっていれば難なく解決していた訳で、ポーカーを通じて容疑者の心理・性格を垣間見ようとする場面は出番なしだったと思われるのであったよ。 -
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クトゥルフ神話はちゃんと知らないけど
オカルト感ある雰囲気のホームズ作品という
感じでした。
ミステリーや推理があまり出てこないのは
ホームズ作品好きとしては少しがっかりですが
ホームズとワトソンのかけあいが少しでも
見られるのは嬉しいな。
ワトソンが書いてきたホームズ作品には
実は裏があって…という冒頭の導入は
ワクワクしました。
神や怪物のようなものと遭遇しても
冷静さを見失わないホームズに流石だなと
思いました。
あと、この作品のホームズは
まだ若い年齢だったのでリスクを考えず
行動するシーンなどは少し新鮮でした。
欲を言えばもう少しミステリー味も
欲しかったのとワトソンとの絡みが
物足りなかったかな…
それでもこうした形でもまたホームズとワトソンの
物語に触れられてよかったです。
オカルトや神話が好きな人に
この作品はおすすめです。
あと物語後半のアクションシーンも
熱くてよかったです! -
Posted by ブクログ
ネタバレ途中まで面白く読んでいたが、鍵施錠と犯行タイミングずらしのトリックがあまりにも単純というか捻りがない感じだった。スキールが殺されるとか犯人が自殺するとか、所々流れが想像できる(かつその通り進む)展開だった部分もあった。
いくら犯人が自白したからといって、マーカムのためを思えば目の前で自殺されるのは阻止するべきだったんではないかと結末にもモヤモヤが残った。
ただ、前作でヴァンスが犯罪の性質から心理的に犯人を当てるというのは人柄を知らない人物だったらどうするのか?と思っていた部分が本作で描写されていて良かった。ポーカーでそこまで分かるのか?というのはともかくヴァンスならではの迫り方が独特で面白かった。