夢枕獏のレビュー一覧

  • ビッグコミックオリジナル 2023年5号(2023年2月20日発売)

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    僕らはそれを乗り越えてゆくは高校野球の漫画でとても面白く読んでおるが、今回のラストに新型コロナの記事を見て愕然。
    そうきたのかと、リアルで読むことがどんなに心を揺さぶることになるのか知った。
    彼らは知らない、でも読み手はそれだけでわかってしまう神の気持ちになることに、どんなに辛いのか、どう克服するのか、そして彼らの気持ちを考えるととても切なくなる。これがドラマ、コミック、小説の醍醐味と思う。

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    2023年02月25日
  • 漫画 ゆうえんち -バキ外伝- 2

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    夢枕獏、藤田勇利亜『漫画 ゆうえんち -バキ外伝 2』秋田書店。

    先頃、全5巻をもって完結した夢枕獏の『小説 ゆうえんち』でイラストを担当した藤田勇利亜が漫画化するという何ともややこしい作品。

    月1回の連載なので単行本としてまとまるまでに時間が掛かるようだ。

    やはり、原作とは少し構成やストーリーを変えてきた。オリジナリティが加わるのは大歓迎。原作に登場しなかったキャラクターが登場しても面白い。

    主人公の葛城無門は愚地独歩の養子になる愚地克巳の実兄という設定。今回登場する松本大山は範馬刃牙の恋人である梢江の父親という設定だ。磯村露風は夢枕獏の格闘技小説に登場する脇役クラスのキャラクター。

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    2023年02月10日
  • おんみょうじ 鬼のおっぺけぽー

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    安倍晴明が子どものときのお話

    夜、牛車が羅城門に向かって進んでいくと,前から百鬼夜行が現れた
    気がついた安倍晴明が師匠の加茂忠行を起こすが,眠り込んでいて全然起きない
    清明が術をかけ,鬼達から牛車を見えなくした
    喋らないようにみんなに言ったが,牛が声を上げてしまい鬼達に食べられてしまう。
    そして,人間の匂いにも気付かれてしまうのだが,そこで加茂忠行が目を覚まし,人形(形代)を術で人間にし事なきを得る。

    読み聞かせ時間は5分弱です。

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    2023年02月07日
  • 神々の山嶺 1

    購入済み

    ビカール サンがかっこいい!!

    全巻読みました。
    話が進むほど主人公が嫌いになっていくという、私の中ではなかなかないパターン。
    それでも評価が高いのは、ビカール サン(あえてのネパール名)の生き方が山男として潔いのと、何と言っても画力!
    山に登っているシーンは、見ているだけで恐怖さえ覚えます。

    #ドキドキハラハラ

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    2023年02月04日
  • ヤマンタカ 上 大菩薩峠血風録

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    強すぎてバケモンみたいな剣豪が結構いっぱいいるし、辻斬りだらけなのが変な世界だなーとは思った。こんな世界観の中で、近藤・土方・沖田は大丈夫なのか?

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    2023年01月19日
  • 陰陽師 鼻の上人

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     陰陽師100本目ということで、4作目の絵物語です。
     絵を担当されていた村上豊さんが昨年ご逝去されたということで、自作は別の方が担当されるのか、もしくは絵物語はこれが最後になってしまうのか、ですね。
     晴明と博雅の相変わらずの空気感に癒されながら、一足早く桜の季節を味わいました。
     このシリーズに流れる情緒溢れる雰囲気がやっぱり好きです。

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    2023年01月08日
  • 月に呼ばれて海より如来る 〈新装版〉

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    夢枕獏『月に呼ばれて海より如来る〈新装版〉』徳間文庫。

    2001年に同じ出版社から刊行された文庫の新装版ということで、過去に読んだことがあるが、再読してみることにした。

    未完の作品である。

    螺旋を巡る物語だ。時折、夢枕獏の小説には螺旋が登場する。螺旋を集める男の話は『上弦の月を喰べる獅子』だったろうか。今年読んだ『混沌の城』にも螺旋が登場した。

    アンモナイトやオウムガイの完璧な螺旋にまつわる不可思議。ヒマラヤ山脈の高山がかつては海の底だったという不思議。

    第一部。前半は山岳小説の展開。主人公の麻生誠は4人でパーティーを組み、ヒマラヤの聖峰マチャプチャレの冬期登頂を目指す。雪崩で友人の

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    2022年12月23日
  • キマイラ21 堕天使変

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     幻獣キマイラを巡って男たちが熱い闘いを繰り広げるSFアクションシリーズ第21弾。

     物語の前日譚から現在へ戻るこの巻、この物語を読み始めた時、まさかかなりの歳月を経て、こんな前日譚があったとは想像もできませんでした。

     物語は時間軸を超え、人間模様も複雑になり、縦にも横にも広がる物語として、一つの作品としての力を感じます。

     作者によればあと数巻でこの壮大な物語は幕を閉じるとのことで、私の人生のほぼ半分の時間にわたり、この作品を味わってきた身としては、楽しみでもあり、寂しくもありと複雑の思いです。

     そして、九十九と大鳳の熱い友情が感じられた巻でした。
     

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    2022年12月04日
  • 神々の山嶺 上

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    ※上下巻共通のレビューです

    実写とアニメの映画を鑑賞した後に読みました。上下巻通してかなり引き込まれました。物語の骨組みがしっかりしているし、細かい所もかなり考えられています。

    上巻は下巻のために舞台設定をした感じですが、ミステリー小説のように楽しめました。これからどうなる?と言う期待感を持ちながら、また情景を感じつつ読みました。

    万を期した下巻は、精神的哲学的な要素が強く、一言一言に考えさせられました。上巻は登録フレーズ0でしたが、下巻は11登録しました。「薄い時間」と「濃い時間」の考え方、そして「何故、山にゆくのか。何故、山に登るのか。それには答えがない。それは、何故、人は生きるのか

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    2022年12月03日
  • 奇譚草子

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    「鳥葬の山」と同時に購入したヤツ。

    作者曰く、頭は長編型。
    なので、短編、更に短いショートショートは苦手みたい。
    作家としては、長編一作とショートショート一作は、同じ頭脳労働が必要とか…
    星新一さんって、どんなけ凄いんや!って事やな。

    タイトルにもなってる奇譚草子は、都市伝説とか、友人の体験等の話が中心で、めっちゃ怖いというより、ゾワゾワして来る感じ。
    でも、こんなんの方が、後から来るから嫌やねんなぁ…
    フッと夜中に思い出して寝れん…とか…
    夜道歩いてて…「ゲッ!」みたいになる…

    それ以外は、
     ミステリーっぽい
     仏教系?
     狂ってる?
    と様々あり。

    通勤電車とか、隙間時間に最適やけ

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    2022年11月23日
  • 陰陽師 女蛇ノ巻

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    今作で16巻目という。毎回、摩訶不思議なことが起き、それを解決していくわけだが、最近は、蘆屋道満や蝉丸といった、サブキャラも立ってきて、楽しい。

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    2022年11月05日
  • 混沌の城 下

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    夢枕獏『混沌の城 下』徳間文庫。

    SF伝奇大河小説の下巻。

    夢枕獏が度々描いている『螺旋』が物語の鍵を握るようだ。

    壬生幻夜斎と蛇紅皇王に加えて、新たに登場した螺力の使い手、九魔羅。明らかになる豪剣の巨漢・武蔵と壬生幻夜斎の因縁。武蔵と行動を共にする来輪左門、蛟族と役者は揃った。

    しかし、最終盤に面白さは急失速し、物語は混沌のうちに結末を迎える。

    金沢城の地下に眠る『大螺王』と天台の『秘聞帖』を巡る奇怪な登場人物たちの命を懸けた争奪戦の行方は……

    結末は在り来たりかな。結局『大螺王』も『秘聞帖』の正体も判然とせず。

    そうか、1991年初刊行の作品だったのか……

    本体価格770円

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    2022年10月13日
  • 神々の山嶺 下

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    孤高の登山家、羽生丈二の生き様がすごい。燻る中年カメラマン深町との対比で際立ってくる。
    8000メートル超の極限世界の自然描写とそれに挑む登山者の心理描写が凄まじい。なぜ山に登るのか、素人には全く理解できない世界だけど、ぬくぬくした平地の温暖な部屋で読んでいてもヒリヒリした感覚が伝わってきた。

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    2022年09月04日
  • 神々の山嶺 上

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    エベレストの最初の登頂者は誰か?今でも論争になる伝説の登山家がいるらしい。その逸話だけでもおもしろい。
    標高8000メートルで消息を絶ったその伝説の登山家のカメラが見つかった?
    上巻は山岳小説らしさもありながら、探索のミステリー要素やネパールの旅情要素もあって読ませる。
    見方を変えると、完全燃焼しきれない中年カメラマンが未練がましくヒマラヤや女性への思いを燻らせたり泥棒に合ったりする話にも思えるけど。

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    2022年09月04日
  • 陰陽師 玉兎ノ巻

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    相変わらずの清明と博雅である。
    短編9編なわけですが、魃の回では天然博雅の能力が発揮!
    魃をとらえるつもりが、葉二の音色にうっとりして弓を引くまでもないという素敵所業。

    いつまでそのままでいて欲しい所です。

    ゆっくり読むにはちょうど良い一冊。

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    2022年08月24日
  • 陰陽師 醍醐ノ巻

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    いやぁもう絶対付き合ってるじゃんこれ と何度つぶやいてしまったか。「ゆこう」「ゆこう」の予定調和が相変わらず(久々に読んだけれど)楽しい。シリーズの他の作品が好みならば絶対に外れない。
    本作に限った感想としては、晴明の兄弟弟子にあたる賀茂保憲が「身内の絡む問題」を晴明に依頼しにきたシーンで、彼らが陰陽師と出家者(宗教者)のスタンスの差異を語るところが印象に残った。

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    2022年08月19日
  • 神々の山嶺 下

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    ほぼノンフィクションを読んでいるような感覚でした。
    こんなにも死が迫る状況を詳細かつ、臨場感を持って書く。

    本当は登った?

    実際にエベレストを登ろうとは思わないけれど、
    山という名の自分だけの目標に登りたくなる。

    なんのために登るのか。

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    2022年07月24日
  • 天海の秘宝 下

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    ネタバレになるから、詳しくは書かないが、奇想天外か、荒唐無稽か、評価が分かれる。
    まあ、でも、それなりにハラハラドキドキで楽しめた。

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    2022年06月05日
  • バロルの晩餐会 ハロウィンと五つの謎々

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    ネタバレ

    夢枕獏さんと天野喜孝さんだから…
    海外の鬼とか、妖精みたいなもの
    怖いんだけど、この絵本のように描かれるとこの世界で私も遊びたくなる
    悪さする人間の方がタチが悪いかも、と思う部分もちょっとある

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    2022年05月09日
  • 秘帖・源氏物語 翁-OKINA

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    夢枕獏さんの作品が好きで購入。
    源氏物語が元とは思えないほど、非常に読みやすい作品であるものの…後半の盛り上がりは他の作品と比べると薄いようにも感じた。
    陰陽師シリーズの安倍晴明から妖に関する知識を抜かれたような光源氏が主人公で、それを補っていくのが蘆屋道満という形で進んでいきます。
    作中に登場する謎々も宗教を絡めており非常に面白かったです。

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    2022年03月23日