小川洋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小川さんは「猫を抱いて象と泳ぐ」でその小説世界を堪能させてもらったけれど、エッセイはまた違った印象でこちらもとても良かった。
『Domani』に連載されていたものだからか、働く人や女性に対する応援のようなものが多かったように思う。
そしてなんだか泣けてきたりもしたのだ。
自分が年を重ねるにしたがって人をいとおしく思う気持ちが強くなっていく気がする。
人がそれぞれの生きている場で自分の務めをはたし毎日を暮らしている、そのことを思うと胸がいっぱいになる。
様々な場面でのそうした人達をみつめ優しくそっと応援してくれる小川さんの言葉が心に沁みる。
心が柔らかになっていく気がする。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ働く女性のためのエッセイ。
何も言わないけれどそっと側で見守っていてくれているような、そんな温かい目線の本です。
慎ましやかで、我慢強く、いつどんな時も感謝の心を忘れない、愛情深い明治生まれの女性だったおばあさんのお話。「思い出からやってくる人」
基本的に何に対しても自信の持てない性格であるという小川さんが落ち込んでしまった時のとっておきの救済策
「小さな命に救われながら」
友人との待ち合わせの時に、見知らぬ(失敬な!)女性に‘こんなにも大変なものを背負っておられるのに…’と言われた
「ただごとじゃない人生」
他にもたくさんあるけど、この3つが好きでした。
何の前触れもなく、静かに -
Posted by ブクログ
小川洋子さんのエッセイ集。
今まで自分が読んできた本の話かなと思って読み始めたら、
それだけでなく、愛犬の話や作家という職業への思いや
日々の生活の中で起きる事件や出来事、そこで考えた事などが、
淡々と、しかしとても大切に、愛情をこめて、書き連ねてある。
このエッセイを読んで感じ入ったのは、
小川洋子さんの持つ謙虚さ。
芥川賞をはじめとして多くの賞をもらっている
才能溢れる作家であるにも関わらず、
白紙の原稿用紙を前にして、自分の胸に湧き起こる
「もしこのままずっと書けなかったらどうしよう。」
といった焦りや弱気を読者の前に広げて見せてしまう潔さ、
ある作家の著作を読み、その作品の魅力を -
Posted by ブクログ
作家小川洋子が52タイトルの文学作品を紹介している。それぞれの作品が如何に心に響くのかを丁寧に綴っている。
『博士の愛した数式』『猫を抱いて像と泳ぐ』などの著者である小川洋子が「未来に残したい文学作品」を紹介するラジオ番組で取り上げた作品の読書案内を本にしたもの。作家としての小川洋子の視点からそれぞれの作品について、その内容だけではなく、読み方、読みどころなどが語られており、作品に対する深い共感と愛情が読み取れる。取り上げているのは『万葉集』『たけくらべ』『銀河鉄道の夜』『こころ』『蛇を踏む』『悲しみよこんにちは』『変身』『星の王子さま』『朗読者』『夜と霧』など52の作品。既に読んだことがある