原田マハのレビュー一覧
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14年ぶりに来日するフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」をぜひ観に行きたい!と思ってたこのタイミングで、マハさんの新作品が読めたなんて幸せ♡
真珠をテーマにした7つの短編集。
短編なのが淋しくもあるけど、人の想いがギュッと詰まった温かいお話。あっという間に読み終えてしまった!
人に個性があるように真珠も個性があって、それを選りすぐるのは人の手。しかも自然光のもとで選別し、真珠同士のバランスを確認しながら並べ替え同じ輝きを放つようにマッチングされていく。
まさに職人技ですね。
人工でない限り世界でただ一つの真珠。
フェルメールの絵画の少女の真珠もあの小さな一つのイヤリングが放つ輝きも、母親 -
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真珠を軸に人と人とのつながりが描かれる短編集でした。
貝は海からの贈り物と表現されているように、この一冊でも真珠がさまざまな形で登場し、登場人物の想いをさりげなく結びつけているように感じました。
鋭い輝きとは異なる繊細さと、やわらかくあたたかな光として描かれる真珠の表現が印象に残っています。
さらに一粒ひと粒に個性があるように、人もまた違いを持ちながら関わり合っていくものだと感じました。
全体を通して、真珠の美しさのような柔らかく品のある空気が流れており、やさしい余韻が続く作品でした。
フェルメールの作品を見る前に本書を再読すると、見え方や感じ方が少し変わり、より楽しめそうだと思いました。
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明治時代後期の岡山県。貧しい家庭で育ちながらも、幼い頃から聖書を読み、文学に興味を持った山中すてら。しかし、わずか12才で病の父を助けるために工女となるが、読書を続け、文を書き続けたことにより、彼女の未来は開かれていく。
久々のマハさん。
フィクションなんだけど、実在の人物が多く出てくるので、まるで1人の女流作家の人生を辿っているかのよう。マハさんが、「すてらは私の化身です」と言っているように、マハさんが育った岡山県の生まれで文学と芸術に興味を持ち、真っ直ぐで純粋なすてらは、マハさんそのもののような気がした。
代表作の多いマハさんだけど、今作も代表作になること間違いなし。
3部作で構成 -
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デトロイト美術館の危機からの存続を、まるで美術館を人間の一生に例えたような本だった。デトロイト美術館が辿ってきた時間と、その中にある絵画に、一瞬でも心を奪われた人々の美術館へ駆ける思いが本書からとても感じられた。また、物語の中に出てくる一文にこんな素敵な言い回しが目に止まった。「アートは私の友だち。だから、DIAは、私の「友達の家」なの。」このように、アートを友達という視点で捉えることやアートがある場所、すなわち美術館を友達の家と表現することで、少し堅いイメージがあるアートや美術館を親密に表現していることに心にグッと掴まれる体験をした。美術館へ訪れる人々はそれぞれ気が合う友達(アート作品)と出
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「たゆたえども沈まず」
ちょっとカッコ良すぎるし、すごい良い言葉だから、私の座右の銘にします。私の座右の銘は「たゆたえども沈まず」です。揺蕩うこともあるかもしれないが決して沈まず、私は私であり続けたい。
美しい。
フィンセント・ファン・ゴッホとテオドルス・ファン・ゴッホ。二人の兄弟の間で育まれる、友愛なんてものを等に超した愛情。喜びを共有し、互いを信じ、そして互いを傷つけ合う。そんな二人だからこそ、フィンセントの描く世界を信じている。一つのカンヴァスに包まれている「生」は、作者の心情を写し取り、見る者すべてを魅了する。だが、彼らが生を得ている間では、ゴッホという人物の名が、世に知れ渡ることな -
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国立西洋美術館の礎となる「松方コレクション」をめぐる物語。
どこまでが史実でどの辺までが創作なのかが分かりませんが、心熱くなりました。
解説によると、作品を買い集めるのに協力し、さらにフランスからの返還交渉を進めた田代雄一が矢代幸雄さんの偽名で、ほかは実名とのこと。
松方幸次郎の「美術館を作る、そのために美術品を買い集める」という想いは熱い。
そして、その想いのもと、協力した人たち。
ビジョンあるところに、人が集まり、それが行動となって、引き継がれ実現されていく。
それを最も感じたのが、日置釭三郎の物語。
戦時中、ナチに占領されたフランスで、命がけでコレクションを守り通した彼の生き様に -
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真珠をテーマにした物語、短編六篇
どれもじんわりと染み入る素敵なお話でした。
真珠は女性をより美しく魅せる。
第一話はフェルメールの熱い思いを感じた。
次回は是非、長編を書いて欲しいなと思ってしまう。
本作とは関係ないけれど、
表紙のヨハネス・フェルメール作
『真珠の耳飾りの少女』が14年ぶりに日本にやってくる
今回で日本で見れるのは最後かもしれないとの事で作中の話と同じようにチケット争奪戦が凄そうだが、見てみたいものだ。
vermeer2026.exhibit.jp
最近フェルメールの象徴でもあるラスピラズリが日本で初めて糸魚川で見つかったニュースも熱い
今後日本産のラスピラズリの宝飾品や -
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孤独との戦い。
ゴッホのことはいうまでもなく知っていたけど
それを支えたテオドロスという弟がいたこと、ゴッホがフィンセント・ファン・ゴッホという名前だったこと
恥ずかしながら初めて知った。
歴史と美術の勉強。原田マハさんの作品はいつも知るきっかけをくれる。
ゴッホ兄妹の孤独な戦い。束の間の幸せの瞬間。
日本から渡った画商2人の孤独な戦い。
パリの残酷なまでに美しい情景。
全てに心揺さぶられた、切なさをはらんだ作品。
浮世絵がこんなに影響与えていたなんて。
美術のこと知りたくなった。
フィンセントはずっと苦しかっただろうけど、皮肉なことにテオの死によって半身だった2人は再び結ばれたんだね。