横山秀夫のレビュー一覧
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1985年8月、お盆休みに起こった世界最大の航空機事故の報道に挑んだ新聞記者たちの物語です。
主人公は北関東新聞の部下無し記者。同じ社の友人に誘われて衝立岩と呼ばれる難所に登ろうと予定していたまさにその日、その事件は起きた。日航ジャンボ機、消息不明。レーダーから忽然と姿を消したそのジャンボ機に搭乗していたのは520余名。行方が分からなくなったのはどこなのか、墜落したらしいが、それは長野か群馬か埼玉か。未曽有の大事故、次々に更新され、錯綜する情報、それらを取りまとめて紙面にする新聞社はさながら戦場と化した。事故報道の果てに見える景色は、一体どんなものなのか。
まずもって、すごい熱量の作 -
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自分が設計した新築の家に、顧客が引っ越した形跡がない謎を追う一級建築士のミステリヒューマンドラマ
以下、公式のあらすじ
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横山ミステリー史上最も美しい謎。
熱く込み上げる感動。
一家はどこへ消えたのか?
空虚な家になぜ一脚の椅子だけが残されていたのか?
『64』から六年。待望の長編ミステリー。
一級建築士の青瀬は、信濃追分へ車を走らせていた。望まれて設計した新築の家。施主の一家も、新しい自宅を前に、あんなに喜んでいたのに……。Y邸は無人だった。そこに越してきたはずの家族の姿はなく、電話機以外に家具もない。ただ一つ、浅間山を望むように置かれた古ぼ -
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久しぶりの横山さん!
D県警シリーズ思い出してたのに、警察出て来んねんな。
今回は、建築士が主人公!
まぁ、天才なんやろな。
バブルの洗礼浴びて、今は腐ってるけど。
そこに、好きに作ってくれ!との依頼!
めっちゃ、ええ出来やん!と自画自賛!
依頼主どうしてるかな?
で、噂で、ええ出来の家に誰も住んでいない!
失踪したのか?
なんか、元から住んでない?
一緒にいた家族仲良しに見えたのに、別居?
長身の女性の姿が?
謎が謎を呼ぶ!
まぁ、回りくどい事せんと、はじめから、キチンとした対応してたら、それで終わってる話やと言えば、それまでやけどね。
建築士が、建物をデザインしてるとこは、凄いな -
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ネタバレ確か大学生の頃に一度読んで、ものすごく胸に残って良かった!という記憶だけがずっとあった。
それから十数年経って再読したわけだけれど…あの頃はピュアだったんだなぁと 笑
今の私には、いい話でしょ!の圧が重すぎて。
2000年代初め頃はまだまだ介護に対する考え方等が違っていたとはいえ、そうは言ってももう少し現実的な試行錯誤もできたんじゃないかと思うし、骨髄提供した後に名乗らないにしても会いに行くのも自分勝手すぎる気がする。
きれいな感動作だから表面だけ読んでいるといいのかもしれないけど、いろいろ考えると「うーん」と思ってしまうことがあった。 -
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面白かった!
警察を主人公にした短編集。
事件の内容が派手じゃないものでも警察内部の人間模様や捜査の進め方とかが面白くてどんどん読まされる。
やっぱり朽木というキャラが好きやったな。
過去になんの罪もない子供をはねて殺してしまった経験があって笑わない刑事。
でも事件の検挙率は100パーセント。
冷静で、、冷酷とはまた違う。
素晴らしくいいキャラクターやった。
どれも面白かったけど1番を挙げるならやっぱりタイトルにもなってる第三の時効かなあ。
全部ちゃんと最後は警察が勝つのもよかった。
きちんと真実にたどり着いて犯人を追い詰めて…っていう過程が面白かった。
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一級建築士の主人公が建てたY邸は雑誌にも紹介され自身も最高傑作の手応えを感じる家であったが、引き渡しから1年後Y邸には誰も住んでいないことが明らかになる。
住まれなかったY邸の謎を追うミステリーであり、建築士を題材にした職業小説でもある。安定の横山秀夫、地味な話を徹底したリアリティと小説の上手さでグイグイ読ませる。
正直Y邸の謎は惹きつける力が弱いというか、この謎が明らかになったとして面白いか?と途中までは半信半疑だったけど、最後まで読むとちゃんとした結末が用意されてるから面白い。
ただちょっと綺麗にまとまりすぎていてフィクション感が強いので、その辺をリアリティのある建築士描写でカバーし -
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元刑事の広報官視点で描かれる警察小説
以下、公式のあらすじ
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元刑事で一人娘が失踪中のD県警広報官・三上義信。記者クラブと交通事故の匿名問題で揉める中、昭和64年に起きたD県警史上最悪の翔子ちゃん誘拐殺人事件(ロクヨン)への警察庁長官視察が決定する。だが被害者遺族から長官の慰問を拒絶され、その理由を探ろうとする三上だが、刑事部から猛反発をくらう。長官視察をボイコットするという記者クラブ、刑事部と警務部の全面戦争、その狭間でD県警が抱える爆弾を突き止めた三上は、長官視察の本当の目的を知る。そして最大の危機に瀕するD県警をさらに揺るがす事件が??。かつてな