横山秀夫のレビュー一覧

  • 半落ち

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    認知症が悪化する妻。亡き息子の命日さえも忘れてしまうことに恐れを抱き、せめて母親として死なせてほしいと懇願する妻を絞殺する。2日後に自首するが、その2日間に何をしていたのか謎の空白。その空白の2日間をめぐる色々な人たちの視点からのオムニバス形式の小説。明らかにされたその2日間の話やその心情には心が熱くなり、何度も読み返した。

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    2025年09月17日
  • 64(ロクヨン)(上)

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    読んでいて緊張感のある、いい作品。
    64の謎を追いながらも、警察組織の内容でもある。
    D県警シリーズを順に読み進めてきたので、警察組織については初読の人よりは理解が進んでいるかも。なのでさらに面白さが上積みされているかもしれません。二渡さんはこの作品で初めましてではないてますし、警務部と刑事部の関係とか。

    64について、長官視察について、県警内の対立について、マスコミについて、それぞれの家族について、その他にもいっぱい種まきがなされた上巻。
    下巻が楽しみでしょうがないです。

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    2025年09月15日
  • 顔 FACE 〈新装版〉

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    D県警シリーズ3冊目。

    警察組織とそこで働く婦警(女性警察官)を主人公とした短編集。そしてそれはこれまでの作品で登場した似顔絵を描く婦警。

    これまでの2冊に比べると、ミステリー要素が少し強めかな。それでも、警察という組織の中でもがく女性に焦点が当てられている。実際の警察内部の事は分からないが、実際にそうなのではないかと感じさせられる程にリアリティのある表現がされている。

    どの短編もなるほどと思わせる結末。そしてその出来事を通じて、主人公の婦警も着実に成長したのではないかな。
    今後、このシリーズに登場するかは知らないが、その姿がまた読めるといいな。

    シリーズ次作が楽しみです。

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    2025年09月07日
  • クライマーズ・ハイ

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    ネタバレ

     日航ジャンボ機墜落事故から40年の報道を見て、今が読むタイミングかと思って読んだ。
     横山秀夫の著作を読むのは2冊目。前作もそうだったけど本作も組織のなかの人間関係を描くのが上手い。元新聞記者が描いているのも説得力がある。
     実話がもとになっているから、読んでいて苦しくなるところもあったけど、報道のあり方、命の重さについて考えさせられる一冊。

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    2025年09月06日
  • 動機

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    司法に関わる組織や人を題材にした短編集。

    警察、警察担当記者、保護司や前科持ち、裁判官。前科有りの人物に焦点を当てた短編集はちょっと毛色が違いミステリー色が強い。他の3編は硬直した組織の話で有りつつ、ミステリー。
    どれも面白く読めるが、記者の短編の話の行方がおもしろかった。
    なかなか普段接することの無い組織の中が覗けるのがお仕事小説として面白い。
    そしてシリーズ物なので、前作で見かけた人の名前が出てきたりするのも楽しい。
    次も楽しみです。

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    2025年08月31日
  • 半落ち

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    アルツハイマーを患う妻を殺害し、自首してきた警察官。ただ殺害から自首までの2日間は黙秘をしており、その真相を探るために警察官、検察官、新聞記者といった立場から話が進む。どの章でものめり込んで読めた。最後の数ページでは心に響いた。

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    2025年08月30日
  • ノースライト(新潮文庫)

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    面白かった。表紙から、少し怖そうな暗そうなイメージを持って読み始めたが、そんなことはなかった。
    謎を追う展開だから、これはミステリーなのかな。
    中盤、なかなか話が進まなくて少し中弛みしたけど、最後はとにかく面白かった。
    主人公の建築士が、自分の設計した家にブルーノ・タウトゆかりの椅子を残し姿を消した一家の謎を追うミステリー。恥ずかしながら、ブルーノ・タウトという人物を初めて知った。タウトの椅子、実物を見てみたい。そして主人公の代表作となるY邸も、実際に訪れてみたい。

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    2025年08月29日
  • 半落ち

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    読み終わったらツーっと涙が流れていました。
    歌舞伎町=黒い世界というイメージなだけに、何も知らない人からすると結局そういう男かよ、と思いがちなのに、関係者全員が梶に対する敬意を持ち、誰1人そうではないと思わせる瞳を持った梶は真の人徳者だったんだと思う。

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    2025年08月24日
  • 第三の時効

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    クライマーズハイの作者の初期の作品で評価の高い作品ということで読み始めました。
    6つの短編で構成された警察小説、とても濃厚で緻密な作品ばかりでしたが、クライマーズハイには及ばないというのが正直な感想でした。
    とは言っても、犯人逮捕に泥臭く、汗臭く、ドロドロとした執念を持って追及して行く刑事の迫力ある描き方はやはり作者の筆力を感じました。
    6作品の中では、「ペルソナの微笑み」のストーリーが追求する刑事と犯人の精神面での葛藤や仮面を被ってしまう二人の子供時代の出来事、二人の取り調べのやり取りなど、一番読み応えがありました。
    他の作品もまた手に取りたいと想います。

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    2025年08月24日
  • 出口のない海

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    野球が好きだった青年が戦争によって夢を諦めさせられるのが読んでいて辛かった
    出撃する頃には野球界で輝いていた並木の姿が幻のようになってしまっているのもなんだか切ない...

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    2025年08月24日
  • 出口のない海

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    太平洋戦争期、回天という人間魚雷で海軍による体当たりによる特攻を描いた小説。
    主人公並木浩二は甲子園で優勝投手になり期待されながらも、肘の故障で進学した大学でくすぶっていた。肘の故障から回復を目指している時、太平洋戦争勃発。戦局が悪化していく中で、並木をはじめ多くの若者が学徒出陣し、回天特攻隊に志願した並木を始め若者たちを描いている青春戦争小説になっている。

    読みやすく、内容も分かりやすいが、日本がなぜ、特攻をやる国になってしまったのかというのがとても悲しい。追い詰められると、自己犠牲を厭わないという、民族性をもつ国民は戦争を放棄すべきなのだ。理解不能な戦争を仕掛ける日本は、米国に今まで使

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    2025年08月19日
  • 出口のない海

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    とんでもない本だった。
    戦中を描いた小説や映画でこれほどまでに、人間の死に際の気持ちを苦しいほどに感じるものはなかった。

    タイトルの出口のない海とはそういうことかと、読み終えてより感じる。

    心に余裕がある人だけ読んでほしい。

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    2025年08月19日
  • 臨場

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    臨場のドラマは、再放送でちらっと見たことあるくらい。
    実は、横山秀夫さんの本を読むのもはじめてだったりする。
    おもしろくてすらすら読めたし、短編集として語りすぎないところもよかった。
    主人公の倉石はやたら偉そうで、「終身検視官」と呼ばれている、警察の中で特別扱いされている変人。
    でも倉石のシンパは多数いて、倉石のもとで学びたい警察官たちから「校長」とまで呼ばれて慕われている一面もある。
    完全一匹狼では、警察組織でやっていけないもんね。
    教場と似たタイプの小説だと思う(どちらが先か、私はわからない)。
    おもしろかった。またドラマ見たいな、再放送ないかな、とチェックしたくらい。

    ただね、女性修習

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    2025年08月19日
  • 第三の時効

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    ネタバレ

    何年も前に購入して読めていなかったもの。
    1話の「沈黙のアリバイ」からかなり面白く引き込まれた。置かれた状況下での「完璧なアリバイ」には意表を突かれた。2話「第三の時効」は殺人事件の時効間際の逮捕劇、3話「囚人のジレンマ」は捜査一課長の田畑と記者の攻防戦。4話「密室の抜け穴」はマンションの張り込み。各話で存在感を放つ一班の朽木、二班の楠木見、三班の村瀬というひと癖ある班長たちも魅力的。
    短編だからこそ余計な描写は削ぎ落とされ、濃厚。刑事たちのセリフ、行動、心理の生々しさも本作の箔となっている。

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    2025年08月17日
  • 64(ロクヨン)(下)

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    緩急のついたストーリー展開、追跡シーンの高揚感・臨場感で先へ先へと読み進めてしまった。

    登場人物が結構多いので、しばしばどんな人だったか読み返すことになってしまったが、多くの人物がストーリー上欠かせない役割を持っているので読み飛ばせない。

    おなか一杯です。ご馳走様でした。

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    2025年08月07日
  • ルパンの消息

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    ネタバレ

    非常に面白かった。
    橘のふとした行動に深い意味があったという真相には感嘆の一言。ただ婦警やサンオク等、終盤に詰め込み過ぎた印象はある。

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    2025年08月06日
  • 出口のない海

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    神風特攻隊は小説や映画でも描かれることが多いが、この作品は回天「人間魚雷」がテーマだ…
    回天とは魚雷にたくさんの爆薬を搭載し、人間が直接操縦し戦艦に体当たりする特殊兵器…
    回天は神風特攻隊の水中版だ!
    脱出装置もない回天に一人で乗り込み、暗い海の中を操縦し、敵の艦船めがけて突っ込む…
    想像するだけで身震いがするこの人間兵器にたくさんの若者が散っていった…

    ヒジの故障のために、期待された大学野球を棒に振った甲子園優勝投手の並木浩二
    彼はなぜ回天への搭乗を決意したのか?
    彼を取り巻く家族、友人、恋人の複雑な感情に考えさせられるものは大きい
    警察小説でもミステリーでもない横山秀夫さんの戦争青春小

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    2025年08月06日
  • 第三の時効

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    短編集ですが内容はF県警教員強行班3班のお話。
    どのお話も良かったですが個人的には【囚人のジレンマ】ですね。出来すぎる部下を持つ上司の苦闘が上手に描かれてました。
    出来すぎる部下の3人の班長も強烈なキャラでそれだけでも十分満足できます。

    ただ短編集で残念なのが最期が意外とあっさりするのが多かったのが評価を一つ落とす要因ですか。

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    2025年08月03日
  • 出口のない海

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    人間魚雷『回天』の搭乗員となった大学生を描いた青春小説。元甲子園優勝投手だが、肘を痛め速球が投げられなくなる。魔球開発に取り組むシーンが結構多かった。一方で回天出撃時の描写も詳しかった。回天に搭乗するだけでも非人道的だが、回天の故障で特攻せず基地に帰還すると、上官から罵詈雑言や鉄拳制裁を浴びせられるとは信じ難い。

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    2025年07月16日
  • 64(ロクヨン)(上)

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    BOOKOFFで再読のつもりで買ってきたけど…

    もしかして読んでなかったかも⁇⁇
    なんか面白すぎて新鮮に読めてるんだけど…
    読んでないなんてあるんだろうか(꒪⌓︎꒪)

    映画もドラマも観てるから
    ピエール瀧やら佐藤浩市やら萩原聖人やら
    A(エース)の仲村トオルも混ざって頭の中で
    ぐるぐる踊りまくりです笑

    やっぱ読んでなかったのかなぁ…
    嬉しい気持ちで下巻にいきます!!


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    2025年06月24日