『64』で話題沸騰! 横山秀夫の警察小説の原点!
署内で一括保管される三十冊の警察手帳が紛失した。犯人は内部か、外部か? 男たちの矜持がぶつかりあう。表題作(第53回日本推理作家協会賞受賞作)ほか、女子高生殺しの前科を持つ男が、匿名の殺人依頼電話に苦悩する「逆転の夏」。地方新聞の警察担当記者が主人公の「ネタ元」、公判中の居眠りで失脚する裁判官を描いた「密室の人」、珠玉の四篇を収録。
Posted by ブクログ 2023年02月24日
1.動機 は良かったです。警察手帳の紛失対策として一括金庫に付いては掘り下げてなかってが、紛失の調査、原因、発見に至る、誰も処分されない所が、作家 ミステリー作家の所以か?
署内で一括保管される三十冊の警察手帳が紛失した。犯人は内部か、外部か。男たちの矜持がぶつかりあう表題作(第53回日本推理作家協...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年08月12日
4つの短編から構成されている短編集。
複雑な物理トリックは無く、心理トリックが肝になっている。探偵役が自身の過去の体験(トラウマ)によって視野狭窄に陥り、狭い思考の範囲で都合の良い犯人を仕立て上げる心理プロセスは秀逸。社会人経験のある中年が読んでも納得感がある。たしかにこういう体験があれば、こう考え...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月25日
横山秀夫さんの第2短編集。初期作品はミステリー色も強い。が、随所にみられる横山節はある。海外ハードボイルドを思い起こさせるような人物描写と主人公たちの心の葛藤がページを読ませる。他の警察小説とは一線を画すような視点から紡がれる物語はありそうでなかったと改めて実感。今回特に感じたのは作品を取り巻く「怖...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年06月25日
著者の作品でいつも感心する、犯罪者それを追いかける警察、被害を受けた被害者、事件を伝えようとする新聞記者、関わる登場人物のそれぞれに大なり小なりはっきりとした「動機」が伺える。行動の原動力となり得る「動機」に共感出来るか否かで、作品の深みが増してくる。著書においても登場人物の感情の起伏や息遣いが伝わ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年05月27日
浅見さんシリーズ以外のミステリーも読みたいと思い借りた本。
4編入っていたが、どれも面白く、先が気になる作品ばかりであっという間に読み終わった。
主人公の思考が深く、読んでいるこちらもその思考に入り込まされる。
過去に殺人を犯した男、他社からの引き抜きで会社を辞めようとしている女、自分が裁く法廷で居...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年10月28日
D県警シリーズ第2弾!
短編4作品。
面白いけど、相変わらず、内向きやな。
面子とか、責任とか、保身行為が炸裂しまくってる。(警察の管理部門の話)
あのね!一応、税金でお給料貰ってるんやから、外向き(国民、市民)の為に頑張ってな。
と書いたけど、2つ目以降の話は、違う。内向き、外向き以前に、D県警は...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年07月28日
表題の『動機』を含め4話収録。
警察官、前科ある葬儀屋勤めの男、地方紙の女性記者、裁判官と、主人公の設定も様々。
どの作品もミステリーとしての面白さに人の心の綾も折り込まれていて読み応えたっぷり。
『ネタ元』が1番感情移入…男社会に挑む女性記者にエールを送りながら読んだ。
発行は2000年の本...続きを読む