【感想・ネタバレ】動機のレビュー

あらすじ

『64』で話題沸騰! 横山秀夫の警察小説の原点!

署内で一括保管される三十冊の警察手帳が紛失した。犯人は内部か、外部か? 男たちの矜持がぶつかりあう。表題作(第53回日本推理作家協会賞受賞作)ほか、女子高生殺しの前科を持つ男が、匿名の殺人依頼電話に苦悩する「逆転の夏」。地方新聞の警察担当記者が主人公の「ネタ元」、公判中の居眠りで失脚する裁判官を描いた「密室の人」、珠玉の四篇を収録。

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Posted by ブクログ

最近横山秀夫の短編集にはまっています。本作もドラマになった位なので、表題の動機、逆転の夏他、裁判官モノの密室の人、どれも引き込まれました!

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2025年06月18日

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再読。素晴らしい短編集!

昔、短編集って物足りないなぁ、やっぱり小説は長編でなくちゃなぁ、と思っていたのは、ただ単にこのような素晴らしき短編集に出会えていなかっただけだったんだよな。

ちなみに、既にあちこちで言ってはいるんだけど、短編の面白さに気づかせてもらったのは道尾秀介さんの「流れ星のつくり方」です。

道尾さんの短編集「花と流れ星」に収録されてます。
未読の方いましたら、ぜひ!

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2024年06月16日

Posted by ブクログ

どの章も人間の持つ裏の顔……を描いているようで恐ろしい。表の顔からは予想出来ない人達ばかりが出てきて人間不信になる作品だわ。(褒めてます!!。)
「ネタ元」だけは主人公の女性を応援したくなる終わり方で唯一明るい印象の結末。
最後の章の「密室の人」はオチが少し物足りない結末に感じた。というか、どの人物像にも共感出来なかったわ。
ずいぶん昔の作品だか心の闇っていうのは古今東西変わらない物だわ。怖っ。

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2024年05月18日

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1.動機 は良かったです。警察手帳の紛失対策として一括金庫に付いては掘り下げてなかってが、紛失の調査、原因、発見に至る、誰も処分されない所が、作家 ミステリー作家の所以か?
署内で一括保管される三十冊の警察手帳が紛失した。犯人は内部か、外部か。男たちの矜持がぶつかりあう表題作(第53回日本推理作家協会賞受賞作)
2.逆転の夏
女子高生殺しの前科を持つ男が、匿名の殺人依頼電話に苦悩する「逆転の夏」。
3.ネタ元
沢口靖子主演でドラマ化した社会派サスペンス
沢口靖子と内藤剛志、キャップとデスクのやり取り、科捜研にツナガルドラマ、脇役がすごい
BS TBS
4.密室の人➡️妻の茶室?法服を身に纏った密室の夫?全てを失った二人が最後の向かった場所は、密室の茶室だつた。
公判中の居眠りで失脚する裁判官を描いた「密室の人」など珠玉の四篇を収録。

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2023年02月24日

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4つの短編から構成されている短編集。
複雑な物理トリックは無く、心理トリックが肝になっている。探偵役が自身の過去の体験(トラウマ)によって視野狭窄に陥り、狭い思考の範囲で都合の良い犯人を仕立て上げる心理プロセスは秀逸。社会人経験のある中年が読んでも納得感がある。たしかにこういう体験があれば、こう考えるだろうと思える。

特に「逆転の夏」の「買春で脅迫されている人間の気持ち」を勝手に想像している主人公の視野狭窄と、「ネタ元」の「男社会でもがく女同士の共感」と勝手に想像している主人公の思い込み。どちらも自分自身の過去に縛られた意識の壁から出られないし、それが現実の社会だと誤解している。現実を見ないまま推理を進め、セルフミスリーディングしていく様は他人ごとでは無かった。

人間は過去の体験から現実を再構築し、そのことに無自覚である。そんな当たり前の事実に気づかされた。

●動機
県警の警察手帳一括保管の初日、30冊の警察手帳が盗まれた。誰が何のために…。
●逆転の夏
元殺人犯の男の元に嘱託殺人の依頼電話。出所後、会社員と勤めている男は断るが、金が必要になり犯行に加担する決心をする…。
●ネタ元
大手新聞社から引き抜きの誘いを受ける主人公の女記者。自分を勧誘している理由はネタ元が欲しいからだと推測するが、その関係は曖昧なものだった…。
●密室の人
裁判官が裁判中に居眠りを起こす。些細なミスだが大事にされ、犯人を捜し始めるが…。

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2022年08月12日

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ネタバレ

またまたいぶし銀の渋みが随所に出てくる短編集。

今回は県警本部警務課勤務の警視の他、犯罪に手を染めた者、犯罪を記事にする新聞記者、犯罪者を裁く裁判官、と犯罪絡みの4編。
自分の職務や人生に迷いを感じる主人公たち。揺れる気持ちがストレートに伝わり胸が締め付けられた。罪を犯す怖さを嫌というほど知り尽くした彼らのリアルな姿に共感した。

相変わらずオチの付け方が巧い。また情景描写も巧いので映像がドラマのように目に浮かんでくる…と思ったら既にTVドラマ化されている短編もあって納得。
特に『逆転の夏』がいい、と思っていたらドラマはなんと佐藤浩市が主演なんて!これはぜひ観てみたい。

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2022年07月08日

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読んだ本 動機 横山秀夫 20251023

 はまってる横山秀夫作品。どうだろう初期の短編集なのかな。ちょっと今まで読んだのと毛色の違うお話も含まれてました。とは言え、主題の「動機」はいかにも横山秀夫っぽい捻り方で、なんとなく犯人はわかるものの、解けないまでもオチ(何故ってところ)になるとホッとするようなお馴染み感。で「逆転の夏」ってのが横山臭はあるものの、シチュエーションが見慣れない感じだったかな。しかし、ほかの2遍も含めよくこんなの思いつくよな。

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2025年10月24日

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司法に関わる組織や人を題材にした短編集。

警察、警察担当記者、保護司や前科持ち、裁判官。前科有りの人物に焦点を当てた短編集はちょっと毛色が違いミステリー色が強い。他の3編は硬直した組織の話で有りつつ、ミステリー。
どれも面白く読めるが、記者の短編の話の行方がおもしろかった。
なかなか普段接することの無い組織の中が覗けるのがお仕事小説として面白い。
そしてシリーズ物なので、前作で見かけた人の名前が出てきたりするのも楽しい。
次も楽しみです。

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2025年08月31日

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4.0/5.0

警察署、記者、裁判官等々、堅気な職場を舞台に人間のイヤな部分、姑息な手口や執念の復讐などが描かれる。
どんなに正義面していても、結局みんな自分の利益が一番。そう感じた。

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2025年05月11日

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「動機」:警察手帳30冊盗難事件。
「逆転の夏」:女子高生殺しの前科を持つ男に掛かってきた殺人依頼。
「ネタ元」:地方新聞で働く女性記者の物語。
「密室の人」:裁判中に居眠りしてしまった裁判官、真実は?

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2025年01月21日

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人間模様が深く織り込んだサスペンスの短編集。いずれの短編もサスペンスとしても人間ドラマとしても面白い。冗長な本を読んだ後だったので、短編でかつ中身も濃厚という点で気に入った。

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2024年10月28日

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オーディブルで聴きました。
ロクヨンほ面白かったけど、長いし重かったので、同じ作者の短編集ということで選びました。
主人公の心境の描写が丁寧で、各主人公の気持ちに寄り添うことができるために、一緒にハラハラドキドキしながら物語を進むことができました。

裁判官の妻はやっぱり嫌だな。。新聞記者も記者の妻も嫌だが。警官も嫌だ。この作者の作品に出てくる職業は全部嫌だ。(と思ってしまうような内容。。)

殺そうとするのではなく、黙らせようとしたために殺してしまう話がこの小説に限らず、よく出てくるので、騒がず冷静に対処しようと思う。万が一そんなことに巻き込まれたらの話だけれど。。

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2024年10月08日

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⚫︎手堅くどれも面白い短編。
⚫︎字数が限られ中、どこまで削るかはまさに職人芸だね。洗練されている。
⚫︎くどい描写がなく、サクサクとテンポよく読めるのは貴重だよね。中々書けるもんじゃない。

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2024年06月08日

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ちょっとした気持ちの迷いで変わってしまう人生。誰にでも起こる事ではないだろうか。先が気になって読む速度があがりました。横山さんの作品は、手に汗握る事はないのですが、いつも先が気になります。
最後の作品は私には難しかった。

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2024年02月21日

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横山秀夫さんの第2短編集。初期作品はミステリー色も強い。が、随所にみられる横山節はある。海外ハードボイルドを思い起こさせるような人物描写と主人公たちの心の葛藤がページを読ませる。他の警察小説とは一線を画すような視点から紡がれる物語はありそうでなかったと改めて実感。今回特に感じたのは作品を取り巻く「怖さ」。横山作品のためストレートな展開であるはずがなく、何か起こるはずだ、と期待と不安が入り混じった読書でちょっと疲れた。ただやっぱり面白い。4編とも全く毛色が違うのでどれとは言えないが表題作が一番かな・・・

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2023年04月25日

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「動機」「逆転の夏」「ネタ元」「密室の人」の4つの短編集。
「動機」は警察内部の警務部と刑事部の軋轢とプライドのぶつかり合いがうまく描かれている。私のようなオジサンが好きな編ですね。

横山秀夫氏の作品はやはりいい。

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2023年01月09日

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ネタバレ

「逆転の夏」が印象的。人間の弱さ、憎しみの強さを感じさせる作品。登場人物は元殺人犯の男と正体不明の謎の男、愛しい人を奪った殺人犯を憎む男達。
元殺人犯は一夜で計画を考え、被害者達は何年もかけて計画を練る、実に対照的。結果、憎しみにより新たな事実を知ることになったのは何とも言えない悲しさがあった。けれど、人生ってそういうもんなのかな〜知らなければ良かったってことがたくさんあるように思う

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2022年11月04日

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著者の作品でいつも感心する、犯罪者それを追いかける警察、被害を受けた被害者、事件を伝えようとする新聞記者、関わる登場人物のそれぞれに大なり小なりはっきりとした「動機」が伺える。行動の原動力となり得る「動機」に共感出来るか否かで、作品の深みが増してくる。著書においても登場人物の感情の起伏や息遣いが伝わってきそう!淡々と進む物語、この世界観にどんどん魅かれていく。

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2022年06月25日

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D県警シリーズ2作目ですが、D県警シリーズは、最初の動機一つだけです。動機、逆転の夏、ネタ元、密室の人からなん短篇集。個人的には物足りないです。面白いなと思ったのは、動機と逆転の夏くらいでしょうか。あまり期待しない方がいいですね。

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2025年10月21日

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安定の横山秀夫作品。

短編集としては、どれも読み応えがあり面白い。

仕事人間達の絡み合う思惑、重いが先が気になる。

どの短編も最後どうなるのか気になる展開。

星は3.7くらいある。

久しぶりに横山秀夫作品の長編も読みたくなった。

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2025年04月09日

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普段ミステリーを読まないので入門編として短編集を手にした。読みやすく、それでいて全部に意外な展開があり面白かった。特に「逆転の夏」が面白かった

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2024年11月06日

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余談ですが、先日から父の蔵書を片づけ始めました。たいした数ではなかろうと思っていたのに、数千冊は下らない。大型チェーンの古書店、老舗の古書店へ査定に出したものの、ネットでも読める今、小説は特に売れないそうで。これはそんな中の1冊で、父が21年前に読んだ印が。

スマホもなかった頃に書かれたミステリーは、いま読むと時代遅れの感がありつつもなんだか安心できます。しかし今の時代の小説とは異なる暗さがあって、妙に悲しくなる。そうか、本作はあの『64(ロクヨン)』と同じD県警の話ですか。『64』ですら刊行は10年前。感慨深いものがあります。

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2023年11月24日

Posted by ブクログ

20年以上も昔の作品

なんだかんだで倫理観やらコンプラ意識やらが知らず知らずのうちにアップデートされている昨今
自分はいまだに古い意識の人間だと思っていたけど、そうでもなかったんだなというのを感じた

というのも、書かれた文章が
『当時なら違和感なく受け入れられていたもの』
なのか
『違和感を持ってもらうために書かれた、あえてのもの』
なのかがわからなくなって、どう読んだものかに非常に戸惑ってしまって……


収録作品は、お話がどういった結末に着地するのが読めないものばかりで、最後までそわそわドキドキして読めました!

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2023年10月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

動機だけ読んだ。トリックが巧妙といった内容ではない。警察官としての厳格さと、人としての温かみのバランスは難しい。

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2023年10月15日

Posted by ブクログ

日本推理作家協会賞を受賞した表題作を含む、四編が収録された短編集。

警察官、新聞記者、裁判官、それぞれ組織の中で生じる軋轢に押し潰されそうになりながらも、職務を全うしようとする姿勢が胸に迫ります。

収録作の中で最も異彩を放つのは、殺人を犯した元受刑者が主人公の「逆転の夏」で、ミステリとしての面白さに加えて、加害者と被害者家族の間にある大きな隔たりや、元受刑者の社会復帰の難しさなどが描かれ読み応えがありました。

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2023年10月11日

Posted by ブクログ

★3.5くらい。表題含む4篇。4本目のオチが突飛に感じられた。個人的には横山秀夫は短編のほうが面白いのではないかと思う。

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2023年05月24日

Posted by ブクログ

短編集なので仕方ないけど、やっぱりいつものスケールの大きい警察小説のほうが面白いので物足りなさは感じてしまう。
つくづく、警察は階級、役職に生涯縛られて辛い職業だなと思います。

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2023年05月08日

Posted by ブクログ

D県シリーズの2作目として読みましたがつながりはほぼないのでこちらから読んでも全く問題はありません。

この「動機」も警察内部のいざこざを描いた作品になるのかなぁと思っていましたが、表題の「動機」だけでした。

おすすめは「動機」と「逆転の夏」です。

動機 ★★★★☆
逆転の夏 ★★★★☆
ネタ元 ★★★☆☆
密室の人 ★★★☆☆

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2023年03月18日

Posted by ブクログ

ミステリーと言うよりは人の心の内面を描いた作品、という印象を抱く短編集。

「密室の人」は面白いと感じましたが、それ以外はちょっと好みではありませんでした。
年配の男性が好みそう。

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2022年11月04日

Posted by ブクログ

追い込まれた人は葛藤の中で何をどう選択するかを投げかけている短編4作品。展開にスピード感があるので、どれも面白い。

動機:貝瀬は警察手帳の一括保管を導入したが、その保管された警察手帳が盗難に遭う。方法と機会が明らかになり、動機だけが残る。貝瀬がその動機を追う。そして意外な動機が見えてくる。

逆転の夏:女子高生殺しで13年服役した山本に殺人の依頼が舞い込む。更生した山本に魔の手が忍び寄る。ひとつひとつは事実かどうかわからないことに踊らされている根拠のない憶測が不幸を招いているもどかしさを感じる。切ないストーリー。

ネタ元:主婦殺人事件を追う女性記者水島、低迷している新聞社には無理なトクダネがいる。ネタ元も限られている女性記者の葛藤が上手く描かれている。

密室の人:裁判長の安西はあろうことか強姦致傷事件の公判中、法曹で居眠りをし妻の名を寝言する。エリートの失墜から哀しい大人の愛が描かれている。

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2022年07月15日

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