横山秀夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
たまたま群馬高崎の少林山達磨寺に寄った時に、ブルーノ・タウトを知り、その展示室でこの作品をお薦めされた。
建築士の青瀬稔(あおせみのる)が主人公。バブルを経験し、今は大学時代の同級である岡嶋の小さな会社で無気力に働いている。ノースライトの「Y邸」を除いては。。
プロローグ的なものがとてもとても長く感じたが、半分くらい過ぎて話が一転。名誉ある仕事を得る為に岡嶋が政界に巻き込まれる。同時に段々と「Y邸」の謎も解けていく。
岡嶋の死後の妻の言葉が切なかったー。「たった一人の友だちなんだって、、」一方通行に向けられた言葉に戸惑う主人公。。想像する事しか出来ないが岡嶋の気持ちを思うと全てがやり切れない。
読むスピードも上がり後半はラストまで一気読み。希望ある未来が想像でき清々しく終了。最後は良かった。
ブルーノ・タウトの作品、日向家熱海別邸の見学を予約してみようかな。
埋めること
足りないものを埋めること
埋めても埋めても足りないものを
ただひたすら埋めること
(藤宮春子)
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Posted by ブクログ
2019年第1回山中賞受賞作
同年『週刊文春ミステリーベスト10』
国内部門第1位
2020年 ドラマ化
初出は2004年から2006年にかけて月刊誌「旅」に連載
物語の中でも、主人公は趣ある土地を訪ね歩き、建築家としての目線で風景と人の営みを見つめる。
タイトル“ノースライト”は、北側から入る自然光。建築や写真などで使われる用語。
直射日光が入らず、一日を通して安定した柔らかい光を得る。それが、ノースライト。
この光は、作品がラストに向かうに伴い、心を照らす象徴としても描かれているかのよう。
本作は、ミステリーというより、
ひとりの建築士が設計と施工にかける生き方を、タウトの椅子から導いていく物語のようです。
現実の旅と、心の奥に潜る精神の旅。その二つが静かに重なります。
施主の詳細が見えないまま進む展開や、やや強引に感じられる新聞報道の要素など、
納得しきれない部分も残ります。
けれど、地方と東京を行き来しながら展開する物語は、「旅」という雑誌に連載された作品として、ふさわしい構成だったのではないかと思う。