【感想・ネタバレ】真相のレビュー

あらすじ

犯人逮捕は事件の終わりではない。そこから始まるもうひとつのドラマがある。──息子を殺された男が、犯人の自供によって知る息子の別の顔「真相」、選挙に出馬した男の、絶対に当選しなければならない理由「18番ホール」など、事件の奥に隠された個人対個人の物語を5編収録。人間の心理・心情を鋭く描いた傑作短編集。

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Posted by ブクログ

事件の奥に隠された真相についての5つの短編集。息子を殺された男が犯人の自供によって知る息子の別の顔。選挙に出馬した男の絶対に当選しなければならない理由。リストラされた山室が知った真実。本当のことを知ることが必ず幸せには繋がらない。苦く重く皮肉な結末の数々。

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2025年05月17日

Posted by ブクログ

ミステリー短編集としては秀逸な作品と思います。東野氏、今野氏も影響を受けているのでは。とにかく、今横山秀夫にハマってます!

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2025年03月25日

匿名

購入済み

面白い

松本清張の短編集のようだった。
地位や過去の秘密を守りたいから犯罪を犯してしまう、あるいはその逆、しかし露呈してしまうーー
短編集なので展開が読めてしまうが、読む手が止まらなかった。どれもよかったが、1番最後の「他人の家」が特に好きです。

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2023年05月29日

Posted by ブクログ

「犯人逮捕は事件の終わりではない。そこから始まるもうひとつのドラマがある…」(本の帯の著者の言葉より)

事件の真相は時に残酷な真実をつきつける
そんな5つの短編集

「真相」
息子を殺された父親が知る息子の「素顔」とは…

「18番ホール」
レジャー施設の建設、産業廃棄物のごみ置き場設置などで揺れる過疎の村の村長選挙に立候補した男。どうしても勝たなければならなかった理由があり…

「不眠」
リストラされた男が目撃した不審な車。近所で起こった殺人事件の真相とは…

「花輪の海」
学生時代、空手クラブ内で起こった事故死。リンチのような先輩の執拗なしごきの末に起こったのは…

「他人の家」
出来心で犯罪を起こした男。しかし出所後も犯罪者ということで世間からは冷たい仕打ちを受け…。そんななか、手を差し伸べてくれたのは…

どの作品もおもしろかった!!
犯罪の裏に隠された人間の心の闇と慟哭と葛藤
事件は解決しても
のしかかる苦く重く皮肉な真相

ラストの「やられた~!」感は
さすが横山秀夫先生だわ~!

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2022年09月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

短編ですが、ぐぐっと引き込まれてあっという間に読み切りました。警察によって、犯行の真相を明らかにするのではなく、犯罪者側かその近親者側から犯行の真相にせまる展開です。最後は含みを持たせて終わる話もあり、きっと読む人により想像する結末が異なると思います。どの短編もとても心に残るけど、「18番ホール」は、疑心暗鬼の心で破滅に突き進んでしまう主人公がとても怖かった。人を信じることができなくなり疑い始めたら、歯車も狂ってしまう。ミステリー好きの友達にも進めたい本です。

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2021年07月21日

Posted by ブクログ

普通に生活していても、実は…。という事は多い。それが事件絡みだとその内容もさらに重かったり暗かったりするのだろう。

どの短編の真相も暗く重かった。
「18番ホール」の焦燥感や最後のオチ?はさすが横山秀夫さん。最後までハラハラした。

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2021年05月11日

Posted by ブクログ

再読。今まで読んできた短編集の中でもトップ3には入る内容。全ての作品が面白い。
また全てがハッピーエンドで終わらないのが自分には合ってた。
そしてあとがきにもある、「…事件が終わった後にこそ、人の胸を焦がす真の事件が頭を擡げる」というフレーズにも色々考えさせられた。

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2021年01月29日

購入済み

レビュー信じて良かった

初めて横山さんの作品を読みました。レビューでの高評価を信じて購入しました。予想を超えた面白さでグイグイ引き込まれました。短編でありながら深みがあり余韻もありで大満足でした。ファンになりました。

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2020年11月25日

Posted by ブクログ

一つ一つのストーリーが濃い。じっくり丁寧に作られた料理を味わうがごとき楽しさ。救いのない話もあるが、リストラされた男性の話は最後に希望が感じられてよかった。作者はリストラされた経験があるのだろうか?経験者でないと分からない苦悩をしっかり表現していて、もし経験がないとしたらすごい想像力だと思う。

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2019年09月07日

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短編だが内容はどれも濃密。救われない内容の中にほんの一滴の希望が灯るようなエピソード。ストーリーもさることながら先をからが気になる展開の上手さ、表現力に感嘆する。
自分ではどうにもならない不遇にも正しい行いで道を開く人生の生き方を迂遠に諭す作者の想いを感じる。

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2019年02月10日

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短編5編からなるミステリー小説。
どれも面白かった。
読みやすい文章な上に、主人公の内面の葛藤や暗さが巧みに描かれていて、誰しも持っている心の弱さや偏窟な人間性に心が惹かれる。物語一つ一つの「真相」が気になって進む手が止まらず、終始ハラハラドキドキした。特に「18番ホール」が印象的で、「世にも奇妙な物語」を思い出させられた。

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2017年09月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

おもしろかった。
横山秀夫作品を読んだのは、「臨場」に続き2冊目でした。
短編集で全部おもしろい。
タイトルからしてイヤミス風ですが、本当にそうでした。
知らなきゃ良かった、知りたくなかった。後悔先にたたず。

「18番ホール」と「他人の家」が、特に秀逸だと思いました。

18番ホール・・・
県庁を退職して、地元の村の村長選挙に出馬することになった男。
当選確実と言われ仕事を辞め、妻子を連れて地元に戻ったが、予期せぬ対抗馬の出馬により、当選の行方があやしくなっていく。
仲間への不信、過去に犯したことが露呈しているのではないかという疑心暗鬼の中、投開票の日を迎え、結果は・・・。
人間の心理がすごい。焦りの中で周囲に腫れ物として扱われ、そんな中で変わらず彼に接する健気な障害者の従兄弟が切ない。

他人の家・・・
過去に強盗致傷罪で服役した男が、賃貸アパートの大家から退去を求められた。
インターネットで過去の事件が載っており、住まわせられないということらしい。
インターネットが分からない男と妻は、朝のゴミ拾いの際に出会った佐藤老人に事情を話して教えてもらったところ、老人から思いがけない申し出をされ・・・。
想像だにしない結末!正直なところ、これくらいの分量の短編で、ここまで「やられたー」を感じられるとは、それすらも想定外。
インターネットが生活の一部でない時代の小説ということだよね?
2003年刊行ということは、書かれたのは2000年前後だろうか。短編集だと、1篇だけ結構古いものを入れていることもあるが。
しかし全く古く感じられない。むしろ、「忘れられる権利」が普通に認められていた時代を思い出されてハッとする。
大家のとんでも言い分とか、現代なら住んでいる家を追い出すって出来ないし、まぁありえないよねとは思うが、人間心理としては今も昔もおかしい話ではないだろう。
タイトルもいいよね「他人の家」って。
令和風の言い方をするならば、控えめに言って天才。
この話が最後に掲載されていることで、本全体の読後満足感が上がった。

横山秀夫作品、ひと昔前の本だけどすごい良いよね。
臨場も、追い臨場したくてドラマの再放送を待ちわびている。
有料のテレ朝チャンネルが無料で見れる日に見たけど、超良かった。
原作も映像作品も良いって、すごくないか。

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2025年10月22日

Posted by ブクログ

⚫︎びっくりするぐらいどれも面白い。
⚫︎よくもまあこの短い中で序破急並みな展開に仕上げたもんだ…どれもだれていない…
⚫︎それに読ませるんだよな…どれも…
⚫︎今回はあまり警察が出てこないのでそれも新鮮だったね。しかし、今度はばりばり警察が出てくるやつが読みたくなってきた。

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2024年06月02日

Posted by ブクログ

表題含む短編6本収録。様々な立場から後ろ暗い過去を持つ人々の物語。小説に現実味を求めるのはナンセンスであると思いつつも他人の家だけは少し突飛なオチだとは思う。一方で人の弱さ、嫌なところを抉り出すような作品群は的確な表現は見当たらないものの面白いと思った。

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2023年05月24日

Posted by ブクログ

横山秀夫の短篇ミステリ作品集『真相』を読みました。
『ルパンの消息』に続き横山秀夫の作品です。

-----story-------------
犯人逮捕は事件の終わりではない。
そこから始まるもうひとつのドラマがある。
──息子を殺された男が、犯人の自供によって知る息子の別の顔「真相」、選挙に出馬した男の、絶対に当選しなければならない理由「18番ホール」など、事件の奥に隠された個人対個人の物語を5編収録。
人間の心理・心情を鋭く描いた傑作短編集。
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2003年(平成15年)に刊行された短篇集… 双葉社が発行する日本の月刊小説誌『小説推理』に掲載された以下の5篇が収録されています。

 ■真相
 ■18番ホール
 ■不眠
 ■花輪の海
 ■他人の家
 ■解説 吉野仁

事件を取り巻く人々の哀しみや懊悩が描かれ、心が抉られるような重苦しい作品ばかりですが… それでもページを捲る手を止めることができない、、、

松本清張の作品を連想させるような… そんな作品ばかりでした。

特に印象に残ったは、

10年前に息子を殺した犯人が逮捕されたことにより明らかになる息子の本当の姿… 真実を知ることとなった父親の苦悩を描いた『真相』、

村長選に出馬する男のどうしても当選しなければならない理由とは… 疑心暗鬼になり墓穴を掘ってしまう主人公の心理描写が秀逸で手に汗握る展開の『18番ホール』、

の2作品ですかね。

捨てる神があれば、拾う神もあり… 希望の感じられる展開から、暗転する結末が印象的な『他人の家』もインパクトがあったなー 人生甘くないですね、、、

愉しめる… と言うと語弊があるかもしれませんが、読み物としては面白かったです。

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2022年07月06日

Posted by ブクログ

過去に犯罪を犯してしまった者や、事件後心に後悔やわだかまりを持った人間達が中心の短編5編。

罪を償った後もずっと自分の後ろには犯罪履歴、後悔が付いてまわる辛さを強く感じ絶対犯罪はしないでおこうと思いました

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2022年06月21日

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どんな物語、どんな人生、どんな問題。

必ず真相はある。

望まれた真相、望まれない真相、

それはただ一つだけ。

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2022年06月13日

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てっきり警察系の専門かと思ってましたが、こういうのも出されてたんですね。どれもこれも巧妙で素晴らしかったです。好きという気持ちを抱えながらそのまま心地よく読み終えることが出来ました。

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2021年09月29日

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 一つの出来事が周りの人間にどのような影響を与えるか、そしてその出来事は決して他人に漏れてはならない。それが漏れそうになった時、漏れてしまった時、どのような事態が起きるか。
 隠すものが大きければ大きいほど人間は疑心暗鬼に陥りやすい。何気ない出来事に思えても悪いほうへ悪いほうへと物事を考えてしまう。そしてそれが行動として表れる時、まさかの事態が待ち受けることになる。そうした人間心理の奥底とそれに伴う葛藤を描いた5編収録の短編集。

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2021年06月25日

Posted by ブクログ

時を経て明らかになる真相には幾重の自由があって誤解を招き、根底にはあるいっときの誰かの悪意が潜んでいる。
そんな話を寄せ集めた作品だと感じた。
じわじわと、結末を予感をさせる場面が少しずつ紐解かれて判明した時には疑問がクリアになる気がします。
モヤモヤが残らず私には向いている。

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2021年03月21日

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この短編集はどの話も後味悪いが、次の展開が非常に気になり、一気読みしてしまう話ばかりだった。どの話も甲乙つけがたく面白い。

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2020年11月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人間の弱さ、非情さ、切なさ、ほんの少しだけ見える希望。全部の話に飲み込まれた。特に、18番ホールと空手部の話。辛かった。

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2020年04月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

収録作品
真相/18番ホール/不眠/花輪の海/他人の家

*****

今回の『真相』は警察小説、ではない。
重いお話が多いのだけれど、後味が悪くないところがお気に入り。
全ての物語にドラマがあり、更なる謎や登場人物の思惑が浮き彫りになっていく様に引きずり込まれていく。

『真相』で先ずじんわりと涙し、『18番ホール』、『不眠』でハラハラドキドキし、『花輪の海』でひんやり、じんわりし、『他人の家』でまた息を呑む。

『花輪の海』は前半、読んでいて痛々しい描写があったものの、ラストまで読み、収録作品の中で一番好きになった。
青空を駆けるメール…ここが好き。

横山さんの作品は全てのお話に”救い”があるわけではなく、”光”に到達しないままに物語が終わることもある。
でも、読後感は悪くない。
物語が進むにつれて力が入り、終わるとようやく緩む感じがする。
ちょっぴり間は空けたいけれど、また近い内に読みたい作家さん。

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2019年05月15日

Posted by ブクログ

読ませる。
引き込まれる。

暗く濃厚な短編集で、それぞれが非常にねっとりっした質感。

性善説を提唱している私には、どれも読んでいてしんどかったが、悪くはない。

作者の力を感じる。

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2025年04月06日

Posted by ブクログ

犯人逮捕で事件が終結するとは必ずしも言えない。
そこから始まるもうひとつの真相が見えてくる場合もある。
5つの事件の奥に隠された真相が描かれている短編集です。
どの話も、先がどうなるのかどのような真相が隠されているのかが気になって読む手が止まらずでした。
18番ホールと他人の家の真相が特に怖かった。
人間って怖いなぁと:( ; ´꒳` ;):

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2024年11月10日

Posted by ブクログ

5つの短編集。
メインタイトルにもなった
【真相】が個人的には一番。

他の作品も様々な真相があり、
さすが、横山さんという感じ。

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2024年04月29日

Posted by ブクログ

因果応報、と言う言葉がよく似合う小説。
人間の心の闇、僅かばかりの光に縋る弱さをしっかり描いている。

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2022年09月09日

Posted by ブクログ

物事には裏と表と斜めがある。
・・・という感じの短編集。さすが横山氏。
表題作と、あと「18番ホール」が好みかな。

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2022年05月13日

Posted by ブクログ

タイトル通り、隠された真相のある事件というテーマの短編集。でも隠された真相というのは長編向きのテーマな気がする。短編ではそれほど複雑なプロットにできないので、真相がどうしても透けて見えるようなものが多い。

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2021年05月12日

Posted by ブクログ

第三の時効が面白かっただけに本作は少し期待外れだった。
文章は変わらず力強く硬派でありしかも読みやすい。だが、オチが途中で読めてしまうものが三篇ほどあり、真相のタイトルでそれはいかんでしょ、と。なんなら表題である真相が一番オチが読みやすい。次は同作者の警察ものを読もうと思う。

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2021年03月06日

Posted by ブクログ

表題作のほか、「18番ホール」「不眠」「花輪の海」「他人の家」を収録。
「18番ホール」の、追い詰められて当選のためになりふり構わなくなる樫村の感情が強烈でした。
「真相」の父親はずっと子どもの上辺だけしか見てこなかったんだろうな。

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2021年01月31日

Posted by ブクログ

5つの短編集。
息子を殺された男が、犯人の自供によって知る息子の別の顔「真相」他。
家族であっても、見せている顔とは別の一面があり、自分はどうだろうと考えてしまった。

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2020年09月28日

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