横山秀夫のレビュー一覧

  • 64(ロクヨン)(下)

    購入済み

    この著者の作品はどれもおもしろく読んでいて、「64」はかなり期待していたのですが、主人公の三上が私とは相性がなかったようで、思っていたほど引き込まれずに終わりました。
    松岡率いる後半の話の展開が急ピッチでスリリングなのがせめてよかったです。

    #アツい #感動する #切ない

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    2022年09月30日
  • 陰の季節

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    松本清張賞を受賞した表題作を含む、四編が収録された短編集。

    横山秀夫さんのデビュー作です。

    警察小説と銘打つ作品は数あれど、警務課、監察課、秘書課など、これまで取り上げられなかったと思われる部署にスポットを当てる、その着眼点が素晴らしいと思いました。

    殺人事件の捜査でなくとも、謎の提示から真相の解明に至る道筋は、ミステリそのものといった印象で、更に言うならこの作品集は、警察内部の日常の謎といった趣もあるのではないでしょうか。

    「新しい警察小説」という言葉にも納得の一冊です。

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    2022年05月28日
  • 真相

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    物事には裏と表と斜めがある。
    ・・・という感じの短編集。さすが横山氏。
    表題作と、あと「18番ホール」が好みかな。

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    2022年05月13日
  • 影踏み

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    泥棒が主人公のミステリー。ハードボイルド風味。連作短編集。
    ストイックな主人公が格好いい。映画の原作だったけど、映画は観ていない。どこまでを映画にしているのか、観てみたいかなぁ。

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    2022年05月13日
  • 臨場

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     テレビドラマ「臨場」の原作本だが、想像していたよりも捜査一課調査官・倉石義男の登場場面が少ない。8編収録の連作短編集であり、どの話にも倉石は登場するのだが、決して彼ばかりを主人公にしているわけではない。どちらかというと、倉石は脇役といったイメージの話が多い。それでも独特の存在感を醸し出しているのは、やはり特筆すべきところ。独特の観察眼はさすがの一言に尽きる。

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    2022年04月02日
  • 顔 FACE 〈新装版〉

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    D県警シリーズで未読だった第3弾。国際女性デーに合わせ?新装版が出たのを機に。第1弾「陰の季節」に登場した似顔絵婦警が主役で再登場します。警察内部の露骨な女性蔑視に耐えて堪えて頑張る瑞穂ちゃんが健気。連作ですが、どの話も意外なオチが用意されていて楽しめました。「ノースライト」からもう3年、新作が待ち遠しい…。

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    2022年03月27日
  • ノースライト(新潮文庫)

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    「64」以来、久し振りの横山秀夫さん。

    建築士の青瀬が、自分の設計した自信作の新築の家に一度も住まずに、ただ一脚の古い椅子を残して姿を消した一家の謎を追うお話。
    なんだけど、話が進む内に何を追っているのか、消息を絶った施主・吉野の居所か、椅子を巡る伝説の建築家ブルーノ・タウトの痕跡か、青瀬自身の生きてきた証か、それに事務所の命運を懸けたコンペの成り行きも絡んで、得体の知れない展開が続く。
    何だかつかみどころのないようにも感じる話だが、それでもそれぞれに読ませどころがあって興趣は切れず。
    信濃追分のY邸に北からの光線が差し込む情景やダムをつくる山あいの町の暮らしの描写、ネットで検索したカウフマ

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    2025年10月26日
  • 陰の季節

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    管理部署に焦点を当てた警察小説。
    内部で勃発したそれぞれの事件を解決するため奔走する。
    自分の職務を全うしているはずなのに、何故か味方がいない。
    まるで独りで戦っているように思えてならない。
    もう『鞄』の最後の言葉が全てを物語っている。
    ストーリー自体は面白い。
    だけど、悲哀が漂う人間ドラマだった。

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    2022年03月20日
  • 影踏み

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    最後はここで終わりかという感じだったけど、途中の物語は引き込まれるものがあった。
    初めてオーディオブックでの小説だったが、オーディオブックは啓発本のほうが向くかも。

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    2022年03月02日
  • 看守眼

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     表題作「看守眼」を含む6編収録の短編集。
     県知事の秘書、地方新聞の整理部にいる元記者、県警のHPを管理する警部など、様々な職種の人が経験する「なぜ?」を切り取ったミステリー。
     身近なところに疑問が転がっているのだなと思うし、それが時に自分自身を謎で追い詰めていく元凶でもあるのだなと思えてしまう。一旦疑いだすと、なかなかその疑いを晴らすことができないのも人間くささである。そのあたりが非常に印象に残る作品集である。

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    2022年02月10日
  • 陰の季節

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    読んでいて鬱屈な気持ちになりました。
    でもそれが正解の短編集ですね。
    内部に焦点あてて面白かったです。
    でも最初の話は有期契約にしとけばいいのではと思わないでもなかったけど、話の着地点は鬱屈させられつつも良かったです。

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    2022年02月02日
  • 看守眼

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    横山秀夫ファンとしてはイマイチだったかも。
    第3の時効とか動機と比べちゃうと、インパクトに欠ける話が多かった気がする。
    ただ表題作の看守眼はめっちゃ良かった。
    普通に面白かったけど、この作者の短編集ってだけでハードルが上がってたので☆3にします。

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    2022年01月18日
  • 看守眼

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    ネタバレ

    まるで現代版自然主義文学のよう。
    現状に不満を抱いていたり、窮地に追い込まれた人間の必死さや、赤裸々な狡猾さや悪あがきが綴られる。
    しかし、最後は小さなどんでん返しのような、それでいて良い意味での人間くさい温かみにも触れられる短編集。
    よく出来ていて面白かった。


    ⚫︎刑事になれず留置所看守として勤め、未解決事件
     を一人追う男と、彼の社報手記を得るために追い
     回す若手女性警察事務員
    ⚫︎老いた大手企業社長の自叙伝執筆を請け負うフリ
     ーライター
    ⚫︎家庭裁判所調査員として勤め、思いがけず過去に
     苦しめられた人物の担当になってしまう主婦
    ⚫︎県警ホームページを担当し、クラッカーに攻撃さ

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    2021年08月06日
  • 陰の季節

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    警察組織の顔となる刑事部ではなく、管理部門を主人公に据え置いたD県警シリーズ第一弾の短編集。警察小説然としたのは表題作のみで、残りの三作品は県警内部の社内政治が軸となる。登場人物の胸中にあるドロドロした野心や人事考課への自己保身は民間企業の比ではないが、終身雇用制度が揺らいだ現代社会を生きるサラリーマンとしては組織への滅私奉公的な働き方に疑問符も浮かぶ。表題作の『死ぬまで組織と縁が切れない』という台詞を鑑みても、家庭を顧みず、警察(カイシャ)人間として組織に人生を捧げる職員たちの姿は深い悲哀に満ちている。

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    2021年06月03日
  • 真相

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    タイトル通り、隠された真相のある事件というテーマの短編集。でも隠された真相というのは長編向きのテーマな気がする。短編ではそれほど複雑なプロットにできないので、真相がどうしても透けて見えるようなものが多い。

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    2021年05月12日
  • 看守眼

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    短編集です
    警察に絡めつつ、あまり目立たない職業の人からの視点で面白いです
    ただもう少し爆発力が欲しいと思ってしまう作品でした

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    2021年04月07日
  • 真相

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    第三の時効が面白かっただけに本作は少し期待外れだった。
    文章は変わらず力強く硬派でありしかも読みやすい。だが、オチが途中で読めてしまうものが三篇ほどあり、真相のタイトルでそれはいかんでしょ、と。なんなら表題である真相が一番オチが読みやすい。次は同作者の警察ものを読もうと思う。

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    2021年03月06日
  • 真相

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    表題作のほか、「18番ホール」「不眠」「花輪の海」「他人の家」を収録。
    「18番ホール」の、追い詰められて当選のためになりふり構わなくなる樫村の感情が強烈でした。
    「真相」の父親はずっと子どもの上辺だけしか見てこなかったんだろうな。

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    2021年01月31日
  • 看守眼

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    「看守眼」
    「自伝」
    「口癖」
    「午前五時の侵入者」
    「静かな家」
    「秘書課の男」

    六編収録。
    「看守眼」以外は読んで嫌な気持ちになった。
    欲とか妬みとか人間の醜さをまざまざと見せつけられる内容ばかり。
    「自伝」の只野や「口癖」のゆき江、「静かな家」の高梨などその気持ちが理解できる故に腹立たしかった。

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    2020年10月12日
  • 真相

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    5つの短編集。
    息子を殺された男が、犯人の自供によって知る息子の別の顔「真相」他。
    家族であっても、見せている顔とは別の一面があり、自分はどうだろうと考えてしまった。

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    2020年09月28日