横山秀夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
D県警シリーズ第1弾!
組織にあんまり依存しない一匹狼的な刑事が事件を解決する。そういうのが多いけど、このシリーズは違う。
このストーリーのメインは、捜査一課とかの華々しいとこやなくて、秘書課とか、警務課とか管理部門みたいなとこ。
人事に力あるとか、そんな人が主役。
二渡さんが、メインな気がするけど、エース一人にスポットを当てるんではなく、組織の複数の人を対象にしてる。
こんな縦社会&男社会の組織に、忠誠を誓って、墓場までってのでええの?とは思う。
出世とかそんなんに力入れてるけど、これは、普通の会社でも同じ事。
私自身が、出世とかそんなんに縁のない人なんで、大変やなぁとは思うけど、「ふ〜 -
Posted by ブクログ
ネタバレ収録作品
真相/18番ホール/不眠/花輪の海/他人の家
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今回の『真相』は警察小説、ではない。
重いお話が多いのだけれど、後味が悪くないところがお気に入り。
全ての物語にドラマがあり、更なる謎や登場人物の思惑が浮き彫りになっていく様に引きずり込まれていく。
『真相』で先ずじんわりと涙し、『18番ホール』、『不眠』でハラハラドキドキし、『花輪の海』でひんやり、じんわりし、『他人の家』でまた息を呑む。
『花輪の海』は前半、読んでいて痛々しい描写があったものの、ラストまで読み、収録作品の中で一番好きになった。
青空を駆けるメール…ここが好き。
横山さんの作品は全てのお話に”救い” -
Posted by ブクログ
ネタバレ*刑事になるという夢破れ、留置管理係として職業人生を閉じようとしている、近藤。彼が証拠不十分で釈放された男を追う理由とは(表題作)。自叙伝執筆を請け負ったライター。家裁調停委員を務める主婦。県警ホームページを管理する警部。地方紙整理部に身を置く元記者。県知事の知恵袋を自任する秘書。あなたの隣人たちの暮らしに楔のごとく打ち込まれた、謎。渾身のミステリ短篇集*
ごくごく普通の人の、誰にでもある昏い深部を炙り出すのが本当にお上手。同じ事柄でも、見る側面を変えればこうなるんだ!と唸るばかり。誰にでもある側面ゆえに、そのやるせなさや諦観までも共感できてしまうので、読後感は少々寂しいですが。 -
購入済み
犯罪者目線でのストーリー
横山秀夫作品の緊張感を味わいたくて購入。
出所したばかりの空き巣の常習者の主人公にまつわる物語。
不器用に生きていく主人公に犯罪者でもないのに
共感できる。