横山秀夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ誰が挑んでも崩せなかった。挑む人たちは、いろいろな欲望を抱えて梶に挑むも、梶は絶対に落ちなかった。むしろ彼の澄み切った眼差しに怯んで、自分の悲願を曲げても彼に協力した。
途中、事件は捜査らしい捜査が行われず、梶が止めている以上のことが掴めないのに、複数人が繰り返し記述するので、すごく焦らされたが、その分最後に来たカタルシスはよかった。
またメイン登場人物たちの正義感、野心、功名心、挫折感などは共感しやすく、また同時に嫌悪感も抱いたが、組織悪対個人の対立構造が単純だったように感じた。
トリック自体は単純で、きちんと調べればすぐに分かったものであるのも残念。
カオスを描きたいならもう少し迫力が必要 -
Posted by ブクログ
ネタバレ訳あって御巣鷹山に登り、520個の墓標を目にした。被害者の遺書や遺族の言葉を目にした。衝撃だった。自分が生まれる前の事故で何も知らなかった。日航機墜落事故についてもっと知るべきだと思った。
兵隊からしたらどうでもいい派閥争いとか、それぞれの部署のぶつかり合いとか、職場の葛藤がリアルでどのような結末を迎えるのか気になって読み進めた。佐山、神沢、玉置の記事が報われないのが悔しくて辛い。整備された登山道でも登るのは大変だったのに、神沢は毎日登り続けていた。墜落当日の現場を目撃し、最後まで日航機墜落事故を追い続けた神沢をもっと知りたいと思った。主人公である悠木の葛藤は理解出来なくはないが、最後は新聞 -
Posted by ブクログ
ネタバレ横山秀夫作品は外れが少ないので、楽しみにと長らく積読扱いだったもの。
本作は犯人探し主体のミステリーではなく(上巻を読む限り)、警察組織内部の権力争いを軸に、関係する記者クラブや遺族、自身の家族問題など組織と個人の相克をあぶり出したヒューマンミステリー、というよりむしろ純文学ミステリーに近い。
県警広報官の三上が、家族を守るための警察組織内での生き残りと警官として残されたなけなしの正義を貫こうとする苦悩との板挟みになりながら、物語(上巻)は進んでゆく。
特に、32章は鳥肌もの。筆者の破綻のない展開、圧倒的な筆力と構想力が堪能できる。感情移入できる登場人物たちのリアリティこそが本作を純文学ミステ