横山秀夫のレビュー一覧

  • 深追い

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    横山秀夫の警察小説はどれも面白い。はずれがなく楽しい。この作品は同一の警察署の話で、それぞれの短編で主人公が違っています。そういう点では、警察のさまざまな管理部門を主人公にした「陰の季節」とつくりは似ています。

    ただ、「陰の季節」では、1つの話の主人公が別の話では脇役で登場したりして、それぞれの短編が微妙にシンクロしていましたが、この本では、場所は同一でも登場事物の接点はなかったみたいです。

    うまいと思わせる作品ばかりで、さすがです。ただ、登場人物がどれも陰があるように思えてしまうのは、そのように意識された作品集だったのかもしれません。特に「顔」を読んだ後だからかな。

    短編は以下の7編

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    2009年10月04日
  • クライマーズ・ハイ

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    横山秀夫さんの人の心理描写はやはり圧巻である。これをしつこいと感じる人もいるかもしれないが、私はこの心理描写があるから登場人物に感情移入できるし、惹かれる。
    作品としては、父と子の関係、日航機墜落事故の凄惨さ、仕事への情熱、新聞というメディアへの問題提起などテーマが複数あった中、作者はどれを1番伝えたかったのかが見えにくかった。
    それでものめり込んで読めるのが横山秀夫作品の凄さ。他の作品も読んでみたい。

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    2025年11月19日
  • 看守眼

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    大事件ではない、人々の身近にあるエピソード的な出来事。知らなかったことが何かのきっかけで気づくことってあるのかも。

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    2025年10月27日
  • ノースライト(新潮文庫)

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    2019年第1回山中賞受賞作
    同年『週刊文春ミステリーベスト10』
                国内部門第1位
    2020年 ドラマ化
    初出は2004年から2006年にかけて月刊誌「旅」に連載
    物語の中でも、主人公は趣ある土地を訪ね歩き、建築家としての目線で風景と人の営みを見つめる。

    タイトル“ノースライト”は、北側から入る自然光。建築や写真などで使われる用語。
    直射日光が入らず、一日を通して安定した柔らかい光を得る。それが、ノースライト。
    この光は、作品がラストに向かうに伴い、心を照らす象徴としても描かれているかのよう。

    本作は、ミステリーというより、
    ひとりの建築士が設計と施工にかける生き方

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    2025年10月26日
  • 動機

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    D県警シリーズ2作目ですが、D県警シリーズは、最初の動機一つだけです。動機、逆転の夏、ネタ元、密室の人からなん短篇集。個人的には物足りないです。面白いなと思ったのは、動機と逆転の夏くらいでしょうか。あまり期待しない方がいいですね。

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    2025年10月21日
  • クライマーズ・ハイ

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    3.0。期待しすぎたというか、期待がズレてた。日航機墜落事故の話というよりジャーナリストの話。だが、かと言ってソレそのものという訳ではなく、1ジャーナリストのヒューマンドラマな感じでそれ以上でも以下でも無かった。「日航機墜落事故の話」とすればもっと他にあるだろってなるし、「ジャーナリズムの話」としても同、なもんで。地方新聞の内部描写は面白く、悪くは無いのだけどね。やはり期待ズレなんだろう。沈まぬ太陽とかみたく、もっと重いズドォオンッドスコォオイッかと構えて挑んでしまったから。

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    2025年10月11日
  • 64(ロクヨン)(上)

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    刑事ものの本は初めて。登場人物や部署などに付いていくまでが少し時間がかりました。途中からはどんどん話に引き込まれた感じ。下巻が楽しみ!

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    2025年10月08日
  • 看守眼

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    ミステリ短編集。
    ミステリーですが、「お仕事小説」と捉えても良いかもしれません。各短編の舞台は仕事の場面で、主人公はミスしたり、悩んだり。どんな仕事も大変だよなと、自分の事のように感じながら読みました。
    「静かな家」「秘書課の男」が面白かった。

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    2025年10月04日
  • 半落ち

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    ネタバレ

    アルツハイマーに苦しむ妻に頼まれて殺人を犯した元県警の警察官。自首するまでの空白の2日間をめぐり、県警、地検、マスコミ、弁護士、裁判官の視点で物語は展開する。刑が確定し服役中の男に、刑事はある人を会わせ、男の覚悟が明らかになった。
    「クライマーズ・ハイ」のように、苦悩を背負う登場人物の描写をするためにギスギスした人間関係による職場が多く、読んでいると途中で心苦しくなる。

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    2025年09月23日
  • 陰の季節

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    警察という組織を扱った作品。
    警察対犯人という作品ではなく、警察という組織の中でもがく人物に光を当てた短編集。
    なかなか面白い。

    どの組織もそうなのだろうけれども、警察は特にムラ意識が強いイメージ。そのイメージを上手く使った作品だと思う。

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    2025年08月30日
  • ノースライト(新潮文庫)

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    文章が美しかった。ただ、相性の問題で面白くなかった。もっとハラハラする展開があったら楽しかったかも。全体的にだらだらと進む感じ。それと、別れた女性が自分のことをいつまでも好きでいるという男性の誇大妄想によった作品て感じがしちゃった。
    伏線回収は綺麗にしてるので、読み終わったらスッキリはするかな。でも淘汰みたいな奇行、普通しないでしょうと思ってモヤる。

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    2025年08月27日
  • 臨場

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    L県警捜査一課調査官の倉石義男を描いた作品。
    8篇収録の短編集。

    ・赤い名刺
    あらすじ
    『終身検視官』の異名を持つ倉石義男の下で調査官見習い中の一ノ瀬は、臨場要請の住所が、かつての不倫相手の相沢ゆかりと知って驚く。
    過去がバレると不安になった一ノ瀬は倉石に同行し現場に臨場する。
    一ノ瀬はゆかりが自殺するとは思えなかったが、
    あらゆる材料が縊死という結論を出していたが。

    ・眼前の密室
    あらすじ
    相崎靖之は老婆殺しの容疑者を絞り込むため、
    大信田班長の帰宅を官舎近くで張り込んでいた。
    しかし、張り込み中にポケットベルが鳴り、呼び出されたため、
    玄関のドアノブの真上に石粒を置いて、その場を離

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    2025年08月19日
  • 64(ロクヨン)(下)

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    上下巻の感想です。
    推理小説としてのストーリーはとても良くできてると思いましたが、やや中弛み感がありました。
    あと、私には難しい言葉や表現が多く、ちょっと読みづらさもありました。

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    2025年08月11日
  • 64(ロクヨン)(上)

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    上下巻の感想です。
    推理小説としてのストーリーはとても良くできてると思いましたが、やや中弛み感がありました。
    あと、私には難しい言葉や表現が多く、ちょっと読みづらさもありました。

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    2025年08月11日
  • 出口のない海

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    人を武器の一つと考えるような狂気がどうして生まれたのか?戦況が悪くなってやむに止まれれずの作戦だろうが、悲惨すぎる。国民は、従うしかなかった。並木の良識がかわいそうすぎる。

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    2025年08月08日
  • 半落ち

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     生きる意味を与えられることは、救いなのかな。意味があるから生き続けてという呪いと紙一重な気がする。どちらにせよ、救いだろうと呪いだろうと信念であろうと、縋れるものがないと動けない。

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    2025年08月06日
  • クライマーズ・ハイ

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    ネタバレ

    良かったところ
    ・なんだかんだ納得エンドっぽくて安心。直前に『沈まぬ太陽』を読んで恩地氏の処遇にガッカリしていたため特に……
    ・地元紙なりの戦い方や、全国紙に対するポジショニングの難しさは興味深かった

    気になったところ
    ・悠木の立ち居振る舞いが無理(すぐキレすぎ、上司にタメ語でつっかかる)
    ・組織も無茶苦茶すぎ。こんな社長40年前だとしてもいるか?
    ・望月彩子の言いたいことが刺さらない。メディアの報道量=命が重い・軽いではないだろう。急病人の治療の順番を後にされた等でもあるまいし。

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    2025年07月30日
  • クライマーズ・ハイ

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    3.7/5.0

    大事件に振り回される人々のそれぞれの正義や価値観、思惑が衝突する。

    個人的に、主人公、悠木がこの小説を通して基本的には善、としてのみ描かれているという点が引っかかった。
    他の人物たちにもそれぞれの考えやこの事件に対する向き合い方があったはずだし、そこがもっと描かれていても良いのでは?と感じた。
    「悠木の正義を邪魔する組織」の構図がひたすら続く点に少し疑問を抱いた。

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    2025年07月19日
  • 第三の時効

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    登場人物の紹介を兼ねた短編の物語集というのが、率直な感想。短編の割には読み応えがある。次は長編を読んでみようと思う。

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    2025年07月09日
  • 第三の時効

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    長編かと思ったら短編が複数ある形、かと思ったら繋がっていて同じ刑事たちの物語だった。あまり読まないジャンルかなぁと思って他の方のレビュー読んだらハードボイルド系と書いてあり、なるほどこれがハードボイルドかと。

    事件の難易度というか、解決までの道筋は程よい感じで結末も納得はできるんだけど、その解決の瞬間の沸点が高くて面食らってしまった。すごく急展開に結末を迎えて、だけどその後の描写がすごくあっさりしていて、肩透かしを喰らった感じというか、、うぉ急に来た、、あ、これで終わり?的な。
    でも、ハードボイルドと言われると、うん、まあ納得。(多少偏見あるかもです。)

    全体の感想としては、警察同士そんな

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    2025年06月27日