コナン・ドイルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ私的シャーロック・ホームズを読もうキャンペーンの第三弾にして、シリーズ一作目です。構成として、犯人が捕縛された直後から、第二部「聖徒たちの国」が始まり、世界観が切り替わって驚きました。編集部注釈により、作中の宗教のありようは実際とは異なることが示されていますが、当時の世論や世相が垣間見える気がして、引き込まれるように読み進めました。
また、第一部には、あまりにも有名な以下のセリフが出てきて大変興奮しました!
”人生という無色の糸桛には、殺人というまっ赤な糸がまざって巻きこまれている。それを解きほぐして分離し、端から端まで一インチきざみに明るみへさらけ出して見せるのが、僕らの任務なんだ。“
この一節がタイトルにも影響しているんですね。
なお、あとがきではタイトルに関して言及されています。原題の「A Study in Scarlet」の日本語訳は、後になって「緋色の習作」とする方が適切ではという見方も出てきたようです。ただし訳者の延原謙さんも私も「やっぱり『緋色の研究』の方がいいよね〜!」という気持ちは同じなようでした。 -
購入済み
今回もめちゃくちゃハラハラドキドキしながら読み進めることができて、最高に面白かったです。
そして、ヘルダーがメインの話!この先の展開もめちゃくちゃ楽しみです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ原典の短編を上手く盛り込んで整合性が取れる流れになってるのがすごい。
『まだらの紐』の結末は知ってるから、『憂国〜』のキャラクター達がどう動くのかただただ楽しく追えたし、『技師の親指』はどう『憂国〜』に盛り込むのかと思ったけど、ヘルダーさんの過去に絡めてきたのも上手いな!って。
それぞれの原典を読み返したくなった。
ただ、『憂国〜』の方はハザリーさんどうなったんやろ…。
原典ではハザリー自身がジョンの元に治療を受けに駆け込んでるけど、あの終わり方だと、『憂国〜』の方は亡くなったんかぁ…。
時系列的にもヘルダーさんの『過去』やからなぁ…。 -
購入済み
胸が掻きむしられるような…
途中からやけにリアルな話になってきて…
そういうことってあったよね、時代的にも…
「正義は人の数だけある」。でも。
他者の事情を鑑みつつも、やはり社会的には正義とは法になるのかな。法が間に合わないのが事件現場。
人の命が軽い場所においては、実際にギリギリで助かったり助からなかったり。
今、日本人の臓器の値段表、中国語で公表されてるし。公園や観光地での我が子からは絶対に目を離せなくなった。
誰が決めたのか、「国家」の線引きは誰得なのか?
今、移民ビジネスも政治家(日本は元首相)の家族が1人あたり80万円入る計算だとか。だから世界中で敢えて働く意思もない屈強な男ばかりが入れられる。
日本は防ぐぞ、これ以上はやらせない。
豚と共に解決だー!! -
Posted by ブクログ
世界中の人々から愛されているシャーロック・ホームズ、その彼を最も憎んでいたのは誰あろうホームズをこの世に生み出したコナン・ドイル自身だったという事実には驚かされた。
1887年のホームズ初作『緋色の研究』、続いて1890年『四つの署名』と2つの長編が発表された当時、ホームズ作品はさして注目を浴びておらず売れ行きも芳しくない状況であった。それが、1891年イギリスの月刊小説誌『ストランド・マガジン』に短編集として連載が始まるとともに驚異的な支持を得ることとなった。実はドイル自身は歴史小説や哲学的小説に興味があり、ホームズ作品は軽い娯楽小説のノリで執筆していた。ところが自分の思惑に反して世間のホームズ人気が予想を遥かに超えるものとなってしまった。意には反するが、書けば莫大な報酬をもたらすこの作品を葛藤しながら世に送り出していた…
しかし、ついに嫌気がさしたドイルは編集部の反対を押し切り、終止符を打つべく小説内でホームズを殺してしまうという暴挙にでる。しかもホームズ人気が絶頂極まっている時にだ!これこそが前作品に収められた『最後の事件』である!
当然の如く熱狂的な信者たちは編集社に猛抗議し、さらには喪章をつけたファンで溢れかえるという事態まで引き起こしたらしい。。編集部はその後も再三にわたり再開を打診するがドイルの意思は固かった。それでも世間の圧力に屈したドイルは8年後の1901年に長編『バスカヴィル家の犬』を執筆し、本作の『空き家の冒険』でホームズを正式に復活させ連載再開することになる。ただ、その後もドイルは隙をみては何度もホームズを亡き者にして連載を打ち切ろうと画策していたという…
まぁ、本来目指していた自分の書きたい作品が評価されず、遥か遠くに独り歩きしてしまったホームズを憎んでしまう気持ちはわからんくもないが、ドイルが書いた歴史小説や文学小説を読みたいかといわれると…申し訳ないが全く興味を惹かれない。。
(そもそも何を書いたのかも知らない)
さて本作品だが、ライヘンバッハの滝で死んだと思われたホームズが生還を果たしていたという前述の『空き家の冒険』に始まり、その他お馴染みの短編集で綴られた全12作品が収載されている。やる気のないドイルが嫌々執筆したのなら、さぞ質が落ちるのかと思いきや、そんな事は全くなく以前と同様、いやそれ以上に面白い作品に仕上がっている。当時の読者たちも、より洗練された内容に歓喜し、ホームズの人気は確固たるものへ確立していく。
うむ、ホームズを作り続けることは天命だったと素直に認めたほうがいいと思うよ、ドイルさん。
『シャーロック・ホームズの生還』に収載された全12編の個人的評価(好み?)を載せておく
空き家の冒険 ★★★★★
ノーウッドの建築業者 ★★★★☆
踊る人形 ★★★★★
美しき自転車乗り ★★★☆☆
プライアリ・スクール ★★★☆☆
ブラック・ピーター ★★★☆☆
恐喝王ミルヴァートン ★★★★★
六つのナポレオン像 ★★★★★
三人の学生 ★★★★★
金縁の鼻眼鏡 ★★★☆☆
スリー・クォーターの失踪 ★★★☆☆
アビィ屋敷 ★★★★☆
第二のしみ ★★★★☆ -
Posted by ブクログ
『さあ、狩りの始まりだよ!ワトスン』
ホームズ決め台詞のひとつ。ん?ワトスン?ワトソンじゃないの??ホームズの人気に引けをとらない名相棒を光文社の日暮雅通訳では“ワトスン”と表記している。子供の頃から、ホームズの相棒は“ワトソン”と刷り込まれていた自分としてはこのワトスン表記が最初はどうしても違和感があり馴染めなかった。
調べてみると“ワトソン”を採用している翻訳版もあり正解はないようだ。中には“ウォトスン”と描かれているものもあるらしく『誰やねん!』とツッコミたくなる。ワトスンの正式名称は“John H. Watson”、日本の悪習である《英語は何でもかんでもローマ字読み》で当てはめると“ワトソン”になる。英国人に発音させて日本語に置き換えると“ウォッスン”。なんと!本場に近かったのは“ウォトスン”だった…(これで定着しなくてよかったわ)
なんにせよ、ワトスンと復唱され続けると、いつの間にか違和感はなくなり愛着が湧いてくる。むしろ“ワトスン”て呼ぶ方が通っぽいと感じるようになり、今では完全にワトスン派に鞍替えしてしまった。
ちなみにこのワトスン、実は3回の結婚歴があるという説がマニアなファンの間で論じられている。
やるね、ワトスン!
さて本作品も前作に続き全12エピソードが収録された短編集となっている。相変わらず小気味いい捜査で即時解決しているのだが、本作ではついにあの人物が登場する!そう、ホームズの宿敵“モリアーティ教授”だ!『英国で起きる犯罪を辿っていくと、必ずモリアーティに繋がっている。でも決して関わりを裏付けるような証拠は残さない。彼を断罪することこそが僕の最大の使命なんだ。』とホームズ自身も息巻いている。これから2人の幾多の知略戦が繰り広げられるのかと想像したら垂涎ものだ…と思っていたら、モリアーティ教授はたった一話のみの出演で即退場となる。え〜マジで、永遠のライバル的な存在じゃなかったのか〜、残念…
でも逆に、たった一話の登場だけでホームズやワトスンなみの知名度を獲得するとは、モリアーティ、、やはり只者ではない!
そして、本作ではもう一人、重要な人物が登場する!それは、ホームズの兄マイクロフトだ!
えっ?ホームズ、お兄さんいたの?ぜんぜん知らんかった。しかもこのマイクロフト、かなりの切れ者だった。『観察眼と推理力では兄には敵わない』とホームズに言わしめるほどのトンデモ人物なのだ!ただホームズと決定的に違うのは行動力だ。謎に対して興味を抱き、恐ろしいほどの推理を発揮させるが、それを立証するために自らの足を使おうとはしない。つまりは面倒くさがりの出不精ということだ、無念…
マイクロフトは、このあとのエピソードでも何回か登場し、兄弟で共同捜査なんてのも披露してくれる、、なのに何故こんなにも認知度が低いのだろう。
『シャーロック・ホームズの回想』に収載された全12編の個人的評価(好み?)を載せておく
名馬シルヴァー・ブレイズ ★★★★★
ボール箱 ★★★☆☆
黄色い顔 ★★★★☆
株式中買店員 ★★★☆☆
グロリア・スコット号 ★★★★★
マスグレイヴ家の儀式書 ★★★★★
ライゲイトの大地主 ★★★★☆
背中の曲がった男 ★★★☆☆
入院患者 ★★★☆☆
ギリシャ語通訳 ★★★★★
海軍条約文書 ★★★★☆
最後の事件 ★★★★★ -
Posted by ブクログ
世界で最も有名な探偵は「シャーロック・ホームズ」である、ということに異論を唱える者はいないだろう。小説であれ、漫画であれ、アニメであれ、おそらくかなりの人がホームズの物語に一度は触れているんじゃないかと思う。かくいう自分は、幼い頃にアニメでやってたホームズ(なんか犬のやつ)くらいしか見たことなかったが、、
ミステリー好きを豪語する以上、元祖名探偵ともいうべきホームズの原作を読破することは最低限の嗜みだ。さすがホームズ!邦訳版ですら何種類も出版されていた。現代風に読みやすくなっているのが希望だったが、光文社の文庫本の表紙が一番オシャレだったのでこれに決めた。(並べるとキレイ!)
へー知らんかった、ホームズってほとんどが短編だったんだ。いろんなメディアから刷り込まれたイメージで、頭脳明晰、長身でイケメン、プロ級のボクシング技術、と非の打ち所がない超人と思っていたが、、原作読んでみると、実際は痩せ気味のハゲ気味、ちょっと変わり者、タバコ中毒でときに薬物にも手を出している、となかなかな破天荒人物だった。もちろん鋭い推理力と膨大な知識量、頭脳明晰で運動能力抜群というのは、そのままだったけど。
読み終えて思うことは、ホームズが請け負う事件は殺人事件だけじゃなく、むしろ不思議な出来事や気になる悩み事みたいなものも多く、何でも相談所になってるのが面白い。ただ、それらの相談事のほとんどが後々犯罪へとつながる前触れ的なものになっているのだが。。
そしてもう一つ、、
世に聞こえた名探偵たちは事件が起こったあと、少しづつ手がかりを掴み、ときに連続的に発生する殺人を目の当たりにしながら、最終的に類まれなる推理力を駆使してトリックを暴き、犯人を指摘するという流れが王道だが、ホームズは違う!事件の現場に赴くと、髪の毛一本見落とさんというくらい徹底的に実況見分を行い、得られた情報を検証し、あっという間に事件を解決してしまうのだ。捜査が難航し時間を要することもあるが、むしろそれは珍しいくらい。なので犯行を未然に防いでしまうなんてこともしばしば見られる。よく考えたら、それは究極の理想的な探偵ではないか!
その調査におけるホームズの最も優れた能力は、卓越した推理力ではなく、神がかった観察眼だ。
ホームズの有名な言葉にこんなのがある。
『ワトスン、君は人物や物事をただ見ているだけなんだ、それではだめなんだよ。僕はね、人物や物事を観ているんだよ。観るというのはね、じっくり観察して、そこから得られた情報に推理を働かせることなんだよ。』
……っ!し、痺れる!!!
実際、小説の中でホームズが初対面の人物に対し、観ることにより職業を言い当てたり、直前にしてきたことをエスパーのように見抜いてしまう場面が何度も描かれている。
時が過ぎた現代でも、ホームズの名探偵としての名が色褪せないのも頷ける。
『シャーロック・ホームズの冒険』に収載された全12編の個人的評価(好み?)を載せておく
ボヘミアの醜聞 ★★★★★
赤毛連合 ★★★★★
花婿の正体 ★★★☆☆
ボスコム谷の謎 ★★★★☆
オレンジの種五つ ★★★★☆
唇のねじれた男 ★★★☆☆
青いガーネット ★★★★☆
まだらの紐 ★★★★☆
技師の親指 ★★★★★
独身の貴族 ★★★☆☆
緑柱石の宝冠 ★★★★☆
ぶな屋敷 ★★★★☆