コナン・ドイルのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
『さあ、狩りの始まりだよ!ワトスン』
ホームズ決め台詞のひとつ。ん?ワトスン?ワトソンじゃないの??ホームズの人気に引けをとらない名相棒を光文社の日暮雅通訳では“ワトスン”と表記している。子供の頃から、ホームズの相棒は“ワトソン”と刷り込まれていた自分としてはこのワトスン表記が最初はどうしても違和感があり馴染めなかった。
調べてみると“ワトソン”を採用している翻訳版もあり正解はないようだ。中には“ウォトスン”と描かれているものもあるらしく『誰やねん!』とツッコミたくなる。ワトスンの正式名称は“John H. Watson”、日本の悪習である《英語は何でもかんでもローマ字読み》で当てはめると“ワトソン”になる。英国人に発音させて日本語に置き換えると“ウォッスン”。なんと!本場に近かったのは“ウォトスン”だった…(これで定着しなくてよかったわ)
なんにせよ、ワトスンと復唱され続けると、いつの間にか違和感はなくなり愛着が湧いてくる。むしろ“ワトスン”て呼ぶ方が通っぽいと感じるようになり、今では完全にワトスン派に鞍替えしてしまった。
ちなみにこのワトスン、実は3回の結婚歴があるという説がマニアなファンの間で論じられている。
やるね、ワトスン!
さて本作品も前作に続き全12エピソードが収録された短編集となっている。相変わらず小気味いい捜査で即時解決しているのだが、本作ではついにあの人物が登場する!そう、ホームズの宿敵“モリアーティ教授”だ!『英国で起きる犯罪を辿っていくと、必ずモリアーティに繋がっている。でも決して関わりを裏付けるような証拠は残さない。彼を断罪することこそが僕の最大の使命なんだ。』とホームズ自身も息巻いている。これから2人の幾多の知略戦が繰り広げられるのかと想像したら垂涎ものだ…と思っていたら、モリアーティ教授はたった一話のみの出演で即退場となる。え〜マジで、永遠のライバル的な存在じゃなかったのか〜、残念…
でも逆に、たった一話の登場だけでホームズやワトスンなみの知名度を獲得するとは、モリアーティ、、やはり只者ではない!
そして、本作ではもう一人、重要な人物が登場する!それは、ホームズの兄マイクロフトだ!
えっ?ホームズ、お兄さんいたの?ぜんぜん知らんかった。しかもこのマイクロフト、かなりの切れ者だった。『観察眼と推理力では兄には敵わない』とホームズに言わしめるほどのトンデモ人物なのだ!ただホームズと決定的に違うのは行動力だ。謎に対して興味を抱き、恐ろしいほどの推理を発揮させるが、それを立証するために自らの足を使おうとはしない。つまりは面倒くさがりの出不精ということだ、無念…
マイクロフトは、このあとのエピソードでも何回か登場し、兄弟で共同捜査なんてのも披露してくれる、、なのに何故こんなにも認知度が低いのだろう。
『シャーロック・ホームズの回想』に収載された全12編の個人的評価(好み?)を載せておく
名馬シルヴァー・ブレイズ ★★★★★
ボール箱 ★★★☆☆
黄色い顔 ★★★★☆
株式中買店員 ★★★☆☆
グロリア・スコット号 ★★★★★
マスグレイヴ家の儀式書 ★★★★★
ライゲイトの大地主 ★★★★☆
背中の曲がった男 ★★★☆☆
入院患者 ★★★☆☆
ギリシャ語通訳 ★★★★★
海軍条約文書 ★★★★☆
最後の事件 ★★★★★ -
Posted by ブクログ
世界で最も有名な探偵は「シャーロック・ホームズ」である、ということに異論を唱える者はいないだろう。小説であれ、漫画であれ、アニメであれ、おそらくかなりの人がホームズの物語に一度は触れているんじゃないかと思う。かくいう自分は、幼い頃にアニメでやってたホームズ(なんか犬のやつ)くらいしか見たことなかったが、、
ミステリー好きを豪語する以上、元祖名探偵ともいうべきホームズの原作を読破することは最低限の嗜みだ。さすがホームズ!邦訳版ですら何種類も出版されていた。現代風に読みやすくなっているのが希望だったが、光文社の文庫本の表紙が一番オシャレだったのでこれに決めた。(並べるとキレイ!)
へー知らんかった、ホームズってほとんどが短編だったんだ。いろんなメディアから刷り込まれたイメージで、頭脳明晰、長身でイケメン、プロ級のボクシング技術、と非の打ち所がない超人と思っていたが、、原作読んでみると、実際は痩せ気味のハゲ気味、ちょっと変わり者、タバコ中毒でときに薬物にも手を出している、となかなかな破天荒人物だった。もちろん鋭い推理力と膨大な知識量、頭脳明晰で運動能力抜群というのは、そのままだったけど。
読み終えて思うことは、ホームズが請け負う事件は殺人事件だけじゃなく、むしろ不思議な出来事や気になる悩み事みたいなものも多く、何でも相談所になってるのが面白い。ただ、それらの相談事のほとんどが後々犯罪へとつながる前触れ的なものになっているのだが。。
そしてもう一つ、、
世に聞こえた名探偵たちは事件が起こったあと、少しづつ手がかりを掴み、ときに連続的に発生する殺人を目の当たりにしながら、最終的に類まれなる推理力を駆使してトリックを暴き、犯人を指摘するという流れが王道だが、ホームズは違う!事件の現場に赴くと、髪の毛一本見落とさんというくらい徹底的に実況見分を行い、得られた情報を検証し、あっという間に事件を解決してしまうのだ。捜査が難航し時間を要することもあるが、むしろそれは珍しいくらい。なので犯行を未然に防いでしまうなんてこともしばしば見られる。よく考えたら、それは究極の理想的な探偵ではないか!
その調査におけるホームズの最も優れた能力は、卓越した推理力ではなく、神がかった観察眼だ。
ホームズの有名な言葉にこんなのがある。
『ワトスン、君は人物や物事をただ見ているだけなんだ、それではだめなんだよ。僕はね、人物や物事を観ているんだよ。観るというのはね、じっくり観察して、そこから得られた情報に推理を働かせることなんだよ。』
……っ!し、痺れる!!!
実際、小説の中でホームズが初対面の人物に対し、観ることにより職業を言い当てたり、直前にしてきたことをエスパーのように見抜いてしまう場面が何度も描かれている。
時が過ぎた現代でも、ホームズの名探偵としての名が色褪せないのも頷ける。
『シャーロック・ホームズの冒険』に収載された全12編の個人的評価(好み?)を載せておく
ボヘミアの醜聞 ★★★★★
赤毛連合 ★★★★★
花婿の正体 ★★★☆☆
ボスコム谷の謎 ★★★★☆
オレンジの種五つ ★★★★☆
唇のねじれた男 ★★★☆☆
青いガーネット ★★★★☆
まだらの紐 ★★★★☆
技師の親指 ★★★★★
独身の貴族 ★★★☆☆
緑柱石の宝冠 ★★★★☆
ぶな屋敷 ★★★★☆ -
無料版購入済み
素晴らしい
とても面白い。
モリアーティを階級制度の犠牲者たちを救う革命家とした設定が、斬新です。
視覚的な魅力とドラマチックな展開が映像向きで、映画化したら人気フランチャイズになりそうな可能性があります。
知的でスリリング、かつ社会派の要素を兼ね備えた素晴らしい漫画ですね。
-
Posted by ブクログ
みどころは死んだはずのホームズが突然現れて意識を失ったり、彼が本当に実在しているのかを疑い、思わず触って確認するワトソン君です。とても可愛らしい。
一方のホームズは相変わらず変人で、自分の推理のネタばらしをしてワトソン君から「なあんだ、そんなことか」と言われて不機嫌になったり、動いている汽車からワトソン君の手を引いて飛び降りたり、大きな銛を持って馬車に乗ったりとやりたい放題。100年以上前に描かれた彼らが今日も元気そうでなにより。
ところで私はホームズ→ワトソンは「ワトソン君」でワトソン→ホームズは「ホームズ」だと勝手に思ってたんですが、この本の中に「ホームズ君」という呼称が出てきてひっくり返った。「ワトソン君」という呼称には「君はいつも分かってないな」感が含まれると思ってたので。総じて君付け可愛い。好き。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ四つの署名以降久々の長編
今作はワトソン君メインの作品のため読者も一緒に頭を悩ませ脅威に慄き楽しめると思います。
ホームズがいる時の安心感も一際…。
伝説に纏わる事件という事で、もちろんSFでもホラー小説でもないのでトリックがあるとは思いましたが、ちょっと拍子抜け…?と言うより当時ならではのトリックですね。
(現代だと捜査能力が高いためすぐ解決してしまいそう…ですがそれを問うのはナンセンスですね)
散りばめられたピースについても最終的にしっかり綺麗にハマるようになっており、解決のカタルシスも中々です。
ポアロでも思いましたが小さな謎大きな謎、核に関係ある謎ない謎が絡まることで要所要所で紐解かれて中弛みせず最後まで楽しめる構成になっていて流石だと尊敬です。
長編は残り1編だけで寂しい気持ちがありますが、沢山残っている短編と合わせて最後まで楽しんで行きたいですね。