あらすじ
「さあ、ワトスン。出発のときだ」
“エピローグ”は、愛する英国のために。
ホームズが活躍するイギリスにも、世界大戦の不穏な予感が忍び寄る――。
隠退し、田舎で暮らしていたホームズが、最後に手がけた祖国のための一仕事とは?(「最後の挨拶」)
様々な思惑が渦巻く屋敷での奇妙な事件「ウィステリア荘」、
兄のマイクロフト・ホームズも登場、語り継がれるトリック「ブルース・パーティントン設計書」、
姿を見せない下宿人の謎「赤い輪」、
ホームズとワトソンの友情の深さが垣間見える「悪魔の足」や「瀕死の探偵」等、全7篇を収録。
感情タグBEST3
匿名
シャーロック・ホームズの8作目です。7編の短編集で、ホームズ引退後の『最後の挨拶』が印象的です。二人が既に一緒にいないのは凄く寂しいけど、ホームズと一緒なら幾つになっても冒険出来るワトスン。二人の関係が最高でした。
Posted by ブクログ
人間ドラマとして堪能。2人の掛け合いから、息のあったコンビネーション、関係性が見えて微笑ましかった。
あの名言が飛び出してきたときには鳥肌が…
「瀕死の探偵」ではホームズの切れ味が凄まじい。あたふたなワトソンが可愛いくて悶えたよ。
ホームズを読んでいていつも感心するんですが、後出しの証拠だとか言われるじゃないですか、でも証拠の引き出しの開け方、見せ方の間っていうのが絶妙に物語の進行を止めないというか、必要不可欠な場面で取り出されいる感を毎回すごく思うのです。
Posted by ブクログ
途中になってたホームズ作品に戻ってきました。「最後の挨拶」は話数は少ないけれど、粒揃いな印象。特にお兄ちゃん(ホームズ以上にキャラが立ってて好き)の再登場!「ブルース・パーテイントン設計書」や土壇場の逆転劇が痛快な「レディ・フランシス・カーファクスの疾走」や「瀕死の探偵」が面白い。
「最後の挨拶」は秀逸で、第一次大戦前の空気感を背負いつつ、それでも色褪せないホームズの鮮やかな活躍がかっこいい。ホームズの言葉としてコナン・ドイル自身がその後の時代を励ましているような雰囲気を味わえる。
Posted by ブクログ
グロテスクなウィステリア荘を始め、すこし猟奇的で手に汗握る作品が目白押しの一冊
瀕死の探偵は初見でとてもひやひやしたのを覚えています。いつもホームズを案じていた献身的なワトスンに心打たれました
最後の挨拶はやはり戦時ということもあり、変わっていく世界情勢に不安や悲しみを覚えますがそれでも光を見出し希望を忘れないホームズの言葉に胸をうたれました