岩井圭也のレビュー一覧
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全6部構成。古書店「深海」では真夜中の0時に読書会が催される。深夜の読書会に集った6名が、順に課題図書を選び、その章の語り部となる構成。
若い2人が語り部となる1章、2章はなんだかぎこちなかったけれども、3章あたりから熱量がぐんと上がります。
最終章が読書会主催者の遠藤店主の回になることは予想してたけれど、ちょっとしたひねりがあり、最後まで面白く読むことが出来ました。
しかし夜の読書会。いいですね。
自分で指定した本の読書会。やってみたいです。出来れば主催の遠藤店主に「どんな本を選ぶか興味あります」と言わしめたい。
でも気負いすぎて変な本選ばないように気をつけねば、、、、
以下、各章の -
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読み始めるまで気づかなかったんですが、前に読んだ本の続編だった。鑑定人の土門シリーズ。読み始めたら思い出しました。
鉄面皮ともいえる土門の過去が明らかになってる。過去に彼が自殺未遂をした理由とは?そして彼を支える旧友たち。ちょっとベタではあるもののとても心温まりますね。
ミステリ的な意味合いでは、言ってみれば犯人は明らかになってるけどそれをどうやって証明するか?が見どころ。
土門の過去話なのか鑑定なのかどちらを焦点とするかで評価が変わりそうではある。自分は・・・まあ前者がより印象に残ったかな。鑑定については「そんな方法があるのか?!」という驚きはそこまでは大きくなかった。あくまで鑑定を通して -
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12月29日は、南方熊楠文学忌。熊楠忌です。
南方熊楠の「文学忌」(熊楠忌)を季語・文学忌として提唱した人は、
「南方熊楠顕彰館(初代館長)・中瀬喜陽(なかせ きよう)氏とのこと。
岩井圭也さんの参考文献にも何冊かお名前があります。博物学者で生物学者の文学忌は、とても珍しいと思います。
そこに民俗学への功績と 多大な日記、書簡が認められているということなのかなと思います。
さて、と書きつつ、南方熊楠という人物を、私は本当に知っていたのかというと心許ない。
柳田國男との関係性の中で、その名を見聞きしていたかもしれない程度。
民俗学の文脈で、「異才」といった認識だったように思う。
岩井圭也さん -
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「最後の鑑定人」の前日談。
刊行はこちらが後だが、主人公の土門誠がなぜ科捜研を辞めて民間の鑑定所を立ち上げることになったのか、その理由が明かされる。
「最後の~」の土門は取っつきにくい、科学のことしか頭にないような名探偵キャラクターだったが、こちらではその土門に人間らしい感情があることを教えてくれた。
本作では『科捜研の砦』と呼ばれている土門が、今回も彼ならではの様々な視点で真実をあぶり出していく。
ただ彼だからできたということではなく、科警研や大学などにも協力を依頼しているので、彼一人で出来たということではなく、執念ともいうほどの真実を追究する姿が描かれていた。
一見、科学以外の、人間 -
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初めて読む作家さんです。
無差別殺傷犯を取材対象として追う事件記者が主人公の社会派小説。
犯人を他人だとは思えないほど共感してしまう主人公。けれど主人公は人を殺めたりはしていない。犯人との境界線は何か?
タイトルの汽水域とは淡水と海水が入り混じるところだそうで、人は誰もが善悪の汽水域にいてどっちに転ぶかはわからない。悪へと転ばぬために誰かや何かと(一方的でも)繋がりを持っておくことの大切さを伝えようとしている一冊だと受け止めました。
一理ありますね。
なるほどと思って興味深く読みました。
結局のところ、犯人が何をどう考えていたのかははっきりしないのでモヤモヤは残りますが、この作品のポイ