あらすじ
かつて科捜研のエースとして「彼に鑑定できない証拠物なら、他の誰にも鑑定できない」と言わしめ、「最後の鑑定人」として名を轟かせた土門誠。しかしとある事件をきっかけに、科捜研を辞職。新たに民間鑑定所を立ち上げた土門のもとに次々と不可解な事件が持ち込まれる。いつも同じ服、要件しか話さないという一風変わった合理主義者でありながら、その類まれなる能力で、難事件を次々と解決に導いていく――「科学は嘘をつかない。嘘をつくのは、いつだって人間です」。孤高の天才鑑定人・土門誠の華麗なる事件簿。
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Posted by ブクログ
次作の「科捜研の砦」を先に読んでしまっていたので、ようやく読めました。
さすが土門さん。
ぶれない様子がとてもいいです。なんだかんだみんな信者になっていく。科学は嘘をつかないを信条に突き進んでいく様がかっこいいです。
そして元妻!むしろそっちにびっくり!次作のエピソード0にあたる出会いを読んだからなおさら!
鑑定人シリーズとしてどんどん続いて欲しいです。
Posted by ブクログ
ドラマが面白いので、原作も。
うん、原作もとっても面白い。
ドラマで扱う事件は、おおむね原作通りでうまく映像化してくれているし。
土門の藤木直人、うまいなぁ。弁護士の迫田さん、元妻とのやりとりもいい。
ただ、土門の過去に関わるあの事件の扱いがちょっと違ってるね。はっきり決着をつけるのがTV的ということか。
Posted by ブクログ
①ドラマが本日からスタートするとのことでその前に読んでみたかった作品。
結果、面白かったので、本日から始まるドラマも必ず視聴します!
前日譚の「科捜研の砦」も読みたいと思った。
②「科学は嘘をつかない。嘘をつくのは、いつだって人間です」というセリフが印象的だった。
科捜研の話は初めて読んだが、なかなか面白い。
分析方法について分かりやすい説明もありとても読みやすかった。
③助手の高倉が出すハーブ水、どんな味なのか気になる。
なので、1度味わってみたいなと思った。
是非、オススメの作品です!
Posted by ブクログ
科学鑑定のスペシャリスト・土門誠が関わる、4編からなる連作短編集。それぞれ独立した事件を扱いながら、鑑定を通じて“事実”に迫っていく。
「遺された痕」
2種類のDNA鑑定が、同じ事件で正反対の結果を示す。科学が示す食い違いから、土門誠が真相へ迫る。
「愚者の炎」
技能実習生たちが暮らす家で火災が発生。通報した犯人が黙秘を続ける中、鑑定が動機の奥へ踏み込んでいく。
「死人に訊け」
海中から引き揚げられた車内で白骨遺体が見つかる。DNA鑑定を起点に、停滞していた捜査が動き出す。
「風化した夜」
亡くなった娘の遺品鑑定を依頼された土門が、過去と向き合う。鑑定人としての姿勢と、その内面に迫る。
派手な展開や感情の起伏で引っ張るタイプではなく、断片的な事実を一つずつ積み上げていくことで、静かに真実へ近づいていく構成が印象的だった。ピースの少ないパズルというより、あえて見えにくい断片を選び取りながら輪郭を浮かび上がらせていくような感覚で、読み進めるほどに全体像がじわりと繋がっていく。
この作品が面白いのは、“真相を暴く”こと自体よりも、「何をもって事実とするのか」という姿勢にあると感じた。人の証言や感情は揺らぐが、鑑定という行為はそこから距離を取り、あくまで客観的な結果だけを積み上げていく。その過程で、一般的に想像される物語としての納得感とは少し異なる、現実に近い不均質な真実が立ち上がってくる。
主人公の土門は感情を強く表に出さないため、序盤はどこか無機質にも見えるが、その分、わずかな言動の変化や沈黙に重みが宿る。あえて語らないことで浮かび上がる人物像であり、読者側に解釈を委ねる余白が意図的に残されている印象を受けた。
特に最終話では、それまで抑えられていた感情や過去との関わりが静かに滲み出し、土門という人物の輪郭が一段深く見えてくる。ここで初めて、それまでの無機質さが単なる性格ではなく、彼なりの距離の取り方であり、仕事との向き合い方だったことに気づかされる。
全体を通して派手さはないが、その分、読者に解釈を委ねる余白が大きい。読み終えた後にじわじわと残る感触があり、単なるミステリーとして消費するよりも、「事実と人の感情はどこで交わるのか」を考えさせられる一冊だった。
Posted by ブクログ
「科学は嘘をつかない」の信念で事件を解決に導く鑑定人の土門。機械的なようでいて、助手の高倉をはじめとした関わる人々を魅了していくのが心地いい。各編の終盤で一気に語られる真相が、救いがなかったり、心が締め付けられたりと感情が揺さぶられる
Posted by ブクログ
短編が4つ
ドラマと順番は違うけどタイトルは同じ。
天才ゆえの変人、土門先生がかっこいい♡
元妻からは「変態の所業」とまで言われてるけどね(笑)
引き受けた鑑定に対してはとことん真面目に、責任と自信をもって調べ上げる。
名言→
「科学は嘘をつかない。嘘をつくのは、いつだって人間です」
「私たちは、白でも黒でもない。どこまでもグレーな存在です」
「加害者にとっては過去かもしれない、もう終わった話かもしれない。しかしご遺族にとっては終わりなんてないんです」
嘘を見破る訓練をする助手の高倉柊子さんもいい味出してる。
全体的に面白かった。シリーズ化してるようなので他のも読んでみたいな。
Posted by ブクログ
面白かった。
科学の目で見る事件。科学の力を利用しても結局は人の力。
それでも科学は信ずるに足る。
どう科学を利用するのか。
て天才的な鑑定人だからこそ、またその科学の使い方をよく知るのかな。
その科学を信じきれなかったとき、上手く使えなかった時に起きた悲劇。
人を想うがゆえの悲劇。
謎解き、技術、驚き。色々と詰まっていて面白かった。
まさかあの二人がってのが一番の驚きでした。天才同士だから昔なじみなのかと思ってた。
Posted by ブクログ
SNSで見掛けて気になっていた作品。
文庫化を機に手に取った。
「土門誠に鑑定できない証拠物なら、他の誰にも鑑定できない」科捜研の最後の砦、「最後の鑑定人」と呼ばれた男、土門誠。科捜研を辞職し、民間鑑定所を立ち上げた彼の元には、次々と難解な事件が持ち込まれる。
ドラマ化ということで、ドラマのキャストを思い浮かべながら読んだ。
ドラマでも使われている、土門の決めゼリフが出てきた時は痺れた…!(どこで出てくるか知りたくない方は、引用は飛ばしてください)
土門が科学の力を使って、わずかな痕跡から様々な事件の真相を明らかにしていく様、その中で明らかになってくる土門の過去に引き込まれた。
それぞれの事件の犯人の供述は思わず同情してしまうところがあって、印象深かった。
原作とはちょっと違うけれど、ドラマも面白かったです( •ᴗ- )⸝⋆
高倉ブレンドのハーブ水…どんな味なんだろ?
Posted by ブクログ
最初の話は鑑定方法を知っていたこともあって読みやすかったが、他の話は先が読めなくて、着地がどうなるのか気になって仕方なかった。
宝石強盗殺人の話は特に。
依頼人が弁護士、判事、警察に民間人とバリエーション豊かで、事件の内容も様々で面白かった。
粗筋にある「科学は嘘をつかない。嘘をつくのは、いつだって人間です」という台詞にはっとさせられた。
分析データが出ても、それを最終的に解釈、判断するのは人間。
同じデータを見ても、人によって結果が変わることはざらにある。
自分も分析屋をやっているので、より上記の台詞が身に染みた。
データにも、そして依頼人にも誠意ある分析、解析をせねばと自身を律するきっかけとなるいい作品だった。
Posted by ブクログ
文庫化とともにドラマ化のお知らせもあって絶好調の岩井さん。知られざる鑑定人の世界が新鮮で楽しく、専門用語もほぉ~という感じで未知の世界がのぞけました。短編4つ。読みやすく映像化も納得。
Posted by ブクログ
科学捜査に興味が持てるミステリー短編集。
短編集であり、一貫してテーマのあるストーリーでした。
専門用語が多すぎて、登場人物と同じように?を連発しながらも面白く読めたのは、作者様の手腕の賜物です。
科学に絶対の信頼を置いている現代でも、それを解釈するのが人間ならば間違いが起こりうる、それを実感させられました。
Posted by ブクログ
露骨にミステリーなタイトルと主人公無双系と想像して読んでみる。結果、半分正解って感じ。ミステリーでなおかつ推理力で無双ってのは外してなかったものの、登場人物が割と少なめゆえにあまり深く考えずとも犯人が察せてしまう章があってその辺りが微妙。
犯罪に至るまでの動機や犯行手口を詳らかにするのに重点を置いているという意味ではこれでいいのかもしれないが…。まあ、逆に言えば犯行手口については結構よく練られていてそういう鑑定方法があるのかと学になる一面も。
シリーズものらしいけど一作目にして科捜研を辞めた理由が明かされたけどこの先は大丈夫そう?
Posted by ブクログ
この作者さん、何冊か読んできたがどれもが載っている★の数ほどには私には刺さってこず、なんとなく相性の悪さを感じているところだが、今回はどうかな。
かつて科捜研のエースとして活躍しながら、“ある事件”をきっかけに辞職をし、今は民間の鑑定所を立ち上げた土門と、彼のもとで働く助手の高倉。
帯にはドラマで演じた藤木直人さんと白石麻衣さんの写真。そう言えば、配偶者がテレビで観ていたのを、横目で見たことがあるような。
科捜研ではその能力から「最後の鑑定人」と呼ばれていた土門のもとに持ち込まれる鑑定依頼の話が4つ。
挨拶代わりの最初の話から、いささか変質的な顛末にはちょっと引く。
12年前に起こった強盗殺人事件を巡る第3話では、白骨遺体のDNA鑑定で停滞する捜査を進展させる土門と、それに応えて犯人確保の最後のピースをはめる刑事・都丸の、捜査を巡る相乗効果の高揚感に、こちらはちょっとアガる。
全編を通して少しずつ語られてきた土門が警察を辞するきっかけになった“ある事件”について描かれる最終話も、土門が持つ鑑定やひいては仕事に対するこだわりをよく表していた。
今回は相性の悪さをそれほど感じることもなく、文庫になれば続編にも行ってみるかな。
腕は一流だが気難しい変人という土門の設定はありがちで特段のことはなく、嘘にこだわり訪れる人に不味いハーブ水を飲ませ続ける高倉のほうが興味深い。
Posted by ブクログ
鑑定人シリーズの第一作。そういえば読んでなかった。
何か事件が起きて、その犯人を追い詰めるためとか動機を探るとか事件の突破口としてなんらかのトリッキーな鑑定を土門誠が行う流れ。
一編が割とサラッとして読みやすい。鑑定の専門的なところは語り手である人物が基本的にわからないという体なので小難しいところはなし。そして寡黙で無愛想な土門の過去が話の核になっていくというのはこの後のシリーズでも受け継がれていくわけで。
そんな読みやすい反面、トリックとかはあっさりなのでミステリとしてはちょっと物足りなく感じるかな。あくまでもミステリ風味のお仕事小説であり土門の過去話というかキャラクターを楽しむ一冊と割り切って楽しむのが良いかと思う。
Posted by ブクログ
民間鑑定人の土門誠、あまり聞かない仕事だ。でも科捜研というとどうしてもあのドラマをイメージしてしまい目新しさは感じず。
技術的な面は驚かせられるけど何か慣れてしまっている自分。
土門についても達観していてあまり魅力を感じなかったが最後の話で過去より人間味が出てきた。
どうしても犯人側の異常性の方に惹かれた。環境が人間を作るのか。もっとも共感は出来ないが。
中でも一話目の被告人。
欲望と倫理の葛藤、変態性は否めないがその中の苦悩にモヤモヤさせられる。自分も同じ様な年代だからこんな転機が訪れるのだろうか。