われは熊楠

われは熊楠

2,200円 (税込)

11pt

奇人にして天才――カテゴライズ不能の「知の巨人」、その数奇な運命とは

「知る」ことこそが「生きる」こと

研究対象は動植物、昆虫、キノコ、藻、粘菌から星座、男色、夢に至る、この世界の全て。
博物学者か、生物学者か、民俗学者か、はたまた……。

慶応3年、南方熊楠は和歌山に生まれた。
人並外れた好奇心で少年は山野を駆け巡り、動植物や昆虫を採集。百科事典を抜き書きしては、その内容を諳んじる。洋の東西を問わずあらゆる学問に手を伸ばし、広大無辺の自然と万巻の書物を教師とした。
希みは学問で身をたてること、そしてこの世の全てを知り尽くすこと。しかし、商人の父にその想いはなかなか届かない。父の反対をおしきってアメリカ、イギリスなど、海を渡り学問を続けるも、在野を貫く熊楠の研究はなかなか陽の目を見ることがないのだった。
世に認められぬ苦悩と困窮、家族との軋轢、学者としての栄光と最愛の息子との別離……。
野放図な好奇心で森羅万象を収集、記録することに生涯を賭した「知の巨人」の型破りな生き様が鮮やかに甦る!

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われは熊楠 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    自分は世界の一部である。世界の全てを知れば自分を知ることができる。なぜ知識の深淵を目指したのかを明かす南方熊楠の一代記。
    -------------------
    知の巨人であり変人であり変態(褒め言葉)でもある南方熊楠は、一部の熱狂的な人々にとってはいろんな意味でヒーローであろう。伝え聞くその生き方

    0
    2025年07月06日

    Posted by ブクログ

    南方熊楠についてまるで知らずに読んだ。
    天才的な能力。自由すぎる行動。脳の病気に悩まされていたけど、常人にはないひらめきはある意味彼の武器とも言える。
    周りの人たちも相当なもの。
    家族に反対されながらも長年金銭面で支えた弟。妻と娘の献身もすごい。

    0
    2025年05月06日

    Posted by ブクログ

    audible 。南方熊楠の生涯を描いた大作である。とにかく長い。
    一つひとつのできごとの記述が微に入り細に入る。心理描写も含めて作者の並々ならない熱意を感じる。この人は熊楠の熱さを身に引き受けて自らも熱く熱くなり、正座でもして書いたように思えた。

    先日読んだ「ボタニカ」の牧野富太郎もそうだが、昔

    0
    2025年04月29日

    Posted by ブクログ

    「我は、この世界を知り尽くす」
    1867年生まれ、型破りの研究者である南方熊楠(みなかた・くまぐす)という実在の人物を描いた小説。

    読んでいる途中でも熊楠への好奇心スイッチが入りまくるので、ついググって調べたくなってしまう。

    例えば、熊楠は中学時代の後輩イケメンの繁太郎と、【露は二人の肌を隈無く

    0
    2025年04月14日

    Posted by ブクログ

    歴史物はあまり読まないし、熊楠に対して興味持てるか不安でしたが、読みやすくて一気に読破しました。晩年、努力が報われる話や最期を迎える時の話は泣けました。個人的には良いフレーズも多く、豊かな読書になりました。

    義母から南方熊楠の話を聞いたことがあり、彼の存在は読書前から知ってました。和歌山にゆかりが

    0
    2024年12月05日

    Posted by ブクログ

    素直に面白かった。
    南方熊楠、彼のことがよくわかる、ノンフィクション自伝をフィクション化したような作品なのか?
    そこがわからないところだが、彼の紀州弁語りで弟に全生活を支えてもらいながら研究に没頭した生涯。医師になった同胞、喜多幅武三郎の見立てで結婚、息子と娘も誕生。石友、盟友の毛利清雅、さまざまな

    0
    2024年12月03日

    Posted by ブクログ

    南方熊楠という魅力的な人物の生涯。
    後半からは作者の人物への投影が濃くなってきて、情緒的になりすぎた感があったが、めちゃくちゃおもしろかった。
    和歌山弁がいいよなぁ。

    0
    2024年10月13日

    Posted by ブクログ

    冒頭を読み始めたときは少し難しくて、最後まで読めるか不安になったのだけど、一章一章読み進めるうちにどっぷりと世界にはまって一気に読んだ。

    天才が生きる上での生きづらさ、周りの理解や葛藤。そういった決して明るいだけではない道のりの先に先人の知識がある。そんな鬼気迫るまでの知への欲望が痛々しくも魅力的

    0
    2025年09月28日

    Posted by ブクログ

    南方熊楠が、どうしてあれ程すごい研究ができたのか、どうして奇行をしたのか、その答えとなる熊楠のパワーがよく分かった作品だった
    熊楠という人物を知るのに、大いに役立った

    0
    2025年08月23日

    Posted by ブクログ

    未完の天才南方熊楠を描いた伝記的小説。
    熊楠については以前に新書を一冊読んでおり、遍歴をだいたい把握していたのでこの作品を読むにあたっても役立った。

    南方熊楠という人物は、教科書でも触れられるような大人物でありながら、何を成し遂げたかと問われると統一した答えが返ってくるのは難しいと思われる、不思議

    0
    2025年06月25日

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