岩井圭也のレビュー一覧

  • 文身

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    ネタバレ

    やっと読み終わった。庸一も堅次もその両親も庸一の妻も理解不能で、この感じ、読んだことあるなと思ったら太宰治の人間失格だった。そういえば、あの小説も、最後の一文でハッとさせられた気がする。記憶が正しければ。

    作中の文身は読み進めていくにつれて、どんどん不快感が強まる。幼少期の何気ない一家の様子から、どんどんありえない展開になっていく。一番の転換点は、妻の死を唆すあたり。兄弟が一気に不穏な空気になる。そこからのあまりにもな展開に、顔をしかめながら最後まで一気に読んだ。

    最後、どんな終わり方になるのかとおもったら、結局弟は生きているというラストであってるのか?そうだとしたら、結局何が本当で何が虚

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    2024年08月29日
  • 水よ踊れ

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    ネタバレ

    そうか、そこに着地するのかと最終章で驚いた。ちょっと考えたら予想がついたのかもしれないけど、それを考えないくらい内容に入り込んでいた。

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    2024年08月27日
  • 文身

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    面白くてどんどん読み進めたけれど、「いやちょっと無理あるだろう」という冷めた気持ちがずっと付き纏っていたのも事実。
    文章が読みやすく、テンポも良く、ストレスを全く感じずに読めた。この作家さんの本は好きな気が直感的にするので、他の本も読んでみたい。
    インパクトのある、面白い本であることは間違いない!

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    2024年08月27日
  • ディテクティブ・ハイ 横浜ネイバーズ(5)

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    あっという間にもう5冊目。最新の話題を取り込みつつパワーアップ。しかしロンはプロになって行くのか?なんだか違うような気がするのだが。

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    2024年08月09日
  • 文身

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    続きが気になってどんどん読めたんだけど、最後の最後に「えっ、え、どっち?え?」で終わったので私的に尻すぼみ。

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    2024年07月22日
  • ディテクティブ・ハイ 横浜ネイバーズ(5)

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    シリーズものは、絶対主人公が死なないのがわかってるから安心して読めるし、このシリーズは必ずハッピーエンドなので後味が良い
    おまけに地元が舞台なので、イメージもしやすい
    元町・中華街駅近くのカフェはあそこだな、など
    今回も軽くスッキリだった

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    2024年07月19日
  • 文身

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    ネタバレ

    想像してたものを遥かに超える内容に、嫌悪感を強く感じてしまった。
    が、後半に実は書いていたのは弟ではなく本人だったのかという展開に驚きつつ、ラストでまた覆され一体なにが本当なのか。
    兄弟の絆は本当にあったのか、あったとしてそれは絆なのか呪いの鎖だったのか。

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    2024年07月15日
  • 付き添うひと

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    06月-09。3.5点。
    少年犯罪で付き添う弁護人を「付添人」と呼ぶ。
    連作短編形式で、いろんな少年少女と触れあっていく。

    面白い。主人公の過去が重要なポイントに。

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    2024年06月19日
  • 暗い引力

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    短編だからか、展開が読みやすくキャッチーなところもあるが、さすが岩井氏とでも言うべきか、各場面を緻密に引き摺りながら人物たちが堕ちていく姿が描かれている。個人的には『楽園の犬』や『われは熊楠』のような、じっとりと汗をかき、またざわっと鳥肌がたつような作品が好きかも。

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    2024年05月31日
  • 横浜ネイバーズ

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    横浜中華街を舞台に、フリーターのロンが活躍、というよりは右往左往して事件を解決するための努力をするお話。事件自体はわりと重めなものの、テンポが良く、さらっと読める。一巻は登場人物紹介を兼ねている感じ。次巻以降が楽しみ。

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    2024年05月29日
  • 横浜ネイバーズ

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    まさにIWGPの横浜中華街版。
    少年達が自らの手で地域内の社会問題を解決するという構成はありきたりだけどその分とっつきやすい。
    この先どのようにオリジナリティを出せるか、もう少し続けて読んでみよう。

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    2024年05月27日
  • 付き添うひと

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    近年ネグレクトの話が多いように感じる。自分がたまたまそういう本を選んでしまうのか、実際に増えているのか、それとも多くが明るみに出るようになったからなのかは分からないが。

    本書は、少年審判に於ける付添人側からの話。非行少年の権利を守り更生を手助けするのが付添人。その多くは弁護士が担っている。

    内容は比較的ライトでスルスルと読めるが、個人的には第四話、SNSでの名誉棄損問題が興味深かった。ディスレクシアという病気や、周りと違うことに薄々気付いていても認めたくないがために向き合えない現実。
    ディスレクシアについては、耳にしたことはあったが、今回初めて内容を知るきっかけになった。これは辛いだろうな

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    2024年05月02日
  • 夏の陰

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    殺人犯の息子と その男に警察官の父を殺された息子。
    父親の虐待に苦しんできた息子と 庇護されて育った息子。
    加害者の息子として 被害者の息子として 二人はそれぞれの苦悩の中、大人になっていく。
    そして、亡くなった警察官を想い二人は剣道に打ち込んでいく。
    加害者の息子が社会で息を潜めながらも 真摯に生きる姿に苦しくなる。
    理不尽な父親の死を受け入れられない心情も苦しい。
    過去の清算の意味も込められた二人の一度だけの試合まで とても引き込まれて読みました。

    このラストが相応しいと思いつつ、もう少し救ってあげてほしい気持ちもありました。

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    2024年04月20日
  • 暗い引力

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    岩井圭也さんが描く『世にも奇妙な物語』的な作品。
    岩井圭也さんが書くイヤミスってこういう感じか…と6編それぞれに味わって拝読しました。
    特に印象的だったのは『海の子』『蟻の牙』の入念な復讐劇、『極楽』の結末はゾッとした。

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    2024年04月07日
  • 暗い引力

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    仄暗い不穏さが漂う短編集。
    読みやすいし、どの話も最後はゾワっとして面白いとは思うけど、個人的には胸糞悪さが足りなくて、ちょっと求めていた感じと違った。

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    2024年04月02日
  • 人生賭博 横浜ネイバーズ(4)

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    1冊目が出たときの予想とは裏腹に、巻を増すほどに人気が衰えていくシリーズとなってしまった。
    4冊目となる本書には、これまで同様〈山下町の名探偵〉の異名を取る小柳龍一(ロン)を狂言回しとした4篇が収録されている。最近影の薄かった趙松雄(マツ)がメインとなるマッチングアプリ詐欺、続く2篇目もマツ絡みの競馬詐欺、打って変わって3篇目はギフテッドの少年が登場し、4篇目はマツ以外のメンバーが総出演のディープフェイク詐欺となる。……なんか、詐欺ばっかだな。
    ロンは鈍いんじゃなくてアロマンティックなんじゃないかと疑い出していたが、最後の最後に「おーっ!」となって終了。

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    2024年03月31日
  • 暗い引力

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    イヤミス系が読みたくて手に取った本。
    6つの短編が入ってるのですが、いやー、読んでると本当に胸糞悪くなりましたね笑

    でも、なんだかんだこういう人間の醜悪さが表現された作品にも手が伸びるのはよい傾向かなと。

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    2024年03月05日
  • 暗い引力

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    イヤミス的な短編集。読後感は重め。
    「僕はエスパーじゃない」「捏造カンパニー」「堕ちる」が面白かった。

    「僕はエスパーじゃない」は、子どものときから人の顔色を読むのが得意な男性が結婚し子どもが生まれ、常に妻の顔色を伺いながら妻の望むように家事育児をしていくが、突然離婚したいと妻に告げられる話。常に他人任せの主人公に問題があるかと思えば、妻側の思惑も合わさり、結婚とはなんだろうかと考えさせられた。

    「捏造カンパニー」は、会社が倒産したりブラックだったりで無職になった元同級生の3人がペーパーカンパニーを作って不正に金を集めているところに税務署の監査が入ることになった話。騙し合いのスリルが面白か

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    2024年02月17日
  • 暗い引力

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    6つの短編集
    表題の通り、6編すべてにこの力が働いていた。

    最後の「堕ちる」がいちばんこの表題に近い内容かと。

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    2024年02月03日
  • 夏の陰

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    互いの人生を狂わせた忌まわしき事件から15年、加害者の息子と被害者の息子は剣を交え、対峙する―。日陰に生きてきた第一章の主人公・岳が新たな一歩を踏み出す姿に思わず胸が熱くなるし、彼を支える柴田の役回りも物語に奥行きを持たせている。しかし、第二章の主人公・和馬とその周辺人物のキャラクター造詣は前者に比べて詰めが甘く、両者の対比は物語の牽引力としてやや脆弱な印象を受けた。両者が対話する第三章の試合場面や、取って付けたようなエピローグも些か凡庸的。期待値が高い作家だけに、小さくまとまってしまったのが惜しまれる。

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    2024年01月13日