舞台には誰もいない

舞台には誰もいない

1,980円 (税込)

9pt

舞台のリハーサル中、不可解な死を遂げたひとりの女優。
事故なのか、自殺なのか、それとも――。
女はみんな、誰かを演じて生きている。
舞台の上でも、日常でも、
演じることをやめられなかった女優を描く、
今、大注目の著者があぶり出す女のリアル。

他人を演じている間だけは、ここにいていいんだと思える。
ゲネプロの最中に一人の女優が命を落とした。彼女の名は遠野茉莉子。開幕を直前に控えた舞台で主役を演じる予定だった。舞台演劇界で高い評判を得て、名声をほしいままにしていた茉莉子。彼女をその地位に押し上げたのは、劇作家の名倉敏史だった。
茉莉子の死からほどなくして、舞台の関係者が一堂に会するなか、名倉は重い口を開く。「遠野茉莉子を殺したのは、ぼくです」。やがて関係者たちも次々に、彼女について語りだす。茉莉子の「死」の真相を探るほどに、次第に彼女の「生」が露わになっていき――。

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舞台には誰もいない のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    私には、感想が難しいですが、とても内容の濃い素晴らしい一冊です。何度か繰り返して読むとより整理が出来るのかも、実際の役者さんはこんな気持ちなんだろうなぁ、と失礼ながら思いました。

    0
    2024年12月14日

    Posted by ブクログ

    新刊コーナーで目についたので手に取る。狂気の舞台女優の生い立ちだったのだが、本番前に謎の死を遂げた理由を共演者たちが集まり発言しながら今までの人生を淡々と綴っていく。
    死の真相が明らかにされていないので事故か自殺か分からないのでどんな理由なのか知りたいという欲求に駆り立てるような話の進め方と女優にな

    0
    2024年10月24日

    Posted by ブクログ

    なんか生きづらいなって思ってる人は読んでください!この本が答えかもしれません!
    終始重い内容で、辛くなる部分や自分と重なる部分が多かったです。1度に読むには忍耐力と精神力と体力が必要です笑私は2週間くらいかけて少しづつ読み進めました。でも終盤は一気読みです。面白すぎる!!
    タイトルの意味と死の真相は

    0
    2024年10月12日

    Posted by ブクログ

    ★5 きっと茉莉子の舞台を見たくなる… 膨らむ怒りと哀しみに震えが止まらない #舞台には誰もいない

    ■あらすじ
    東京の劇場、本番直前のリハーサルの出来事。主役の茉莉子が舞台装置の奈落に落ちて亡くなってしまった。もともと田舎で暮らし演劇未経験だった彼女、劇作家の名倉によってスターして輝き、いまや誰も

    0
    2024年10月08日

    Posted by ブクログ

    ──私はもう、遠野茉莉子という役から降りた。
    私は今、誰でもない、ただの〈私〉だ。──


    語り手は幽霊の茉莉子。
    ずっと自分自身を演じて生きてきた。
    演じる事でしか生きられない人生とは…


    最初から最後まで不穏な空気を纏ったまま、物語は進行していく。
    しかし重苦しくは感じず、すいすいと頁を捲って

    0
    2024年12月06日

    Posted by ブクログ

    ゲネプロ中に奈落に落ちて死亡した女優、遠野茉莉子。彼女がなぜ死んだのか?彼女の生い立ち、遠野茉莉子がどういう人間だったのか?を幽霊となった遠野茉莉子が、自分自身を淡々と語っていく。
    たぶん淡々と語る口調が、人の怖さを感じさせる効果があるんだろうな。なんか終始怖かった。

    まず彼女の生い立ち。毒母のせ

    0
    2024年11月23日

    Posted by ブクログ

    主演女優が舞台直前に亡くなった、ミステリーと思いきや主人公がこうしなければならなかった切ないノワール文学に近い本でした。
    岩井圭也さんの作品は楽しみに拝読していますが、今回も期待を超えた深い洞察で、読み進めながらも考えさせられる内容でした。

    0
    2024年11月17日

    Posted by ブクログ

    ゲネプロの最中に不可解な死を遂げた女優・遠野茉莉子。
    事故なのか、自殺なのか、『幽人』の関係者たちが彼女について語りだすのだが、ラストに幽霊になった彼女が語ったのは…。

    母親の言いなりに生きて、自分の感情を露わにすることがなかった彼女が、高3の夏に母を事故で亡くしてから好きに生きようと東京へ出た。

    0
    2024年11月14日

    Posted by ブクログ

    物語の中へ引き込む力が凄まじい。
    そして一旦はまってしまったら
    主人公の舞台女優がどんどん
    破滅へと向かっていくのと同様
    途中で抜け出すことができない。
    ずっと誰かを演じなければ
    生きてこられなかった女の半生が
    あまりにも過酷すぎて
    悲しいとか辛いとかの感情も超え
    最後まで本当の名前も明かされないま

    0
    2024年10月22日

    Posted by ブクログ

     演劇って、舞台って、女優って何だ?私も私も演じてる??…色々考えさせられて、グルグルしちゃった感じの作品ですが、鬼気迫るものが終始あって、大変な作品を読んでしまったような感じになりました!

     何もかも母親の言うなりだった私が、母親が事故死したことを契機に地方から上京し、劇作家の名倉に見出され、女

    0
    2024年10月18日

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