岩井圭也のレビュー一覧

  • 横浜ネイバーズ

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    まさにIWGPの横浜中華街版。
    少年達が自らの手で地域内の社会問題を解決するという構成はありきたりだけどその分とっつきやすい。
    この先どのようにオリジナリティを出せるか、もう少し続けて読んでみよう。

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    2024年05月27日
  • 付き添うひと

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    近年ネグレクトの話が多いように感じる。自分がたまたまそういう本を選んでしまうのか、実際に増えているのか、それとも多くが明るみに出るようになったからなのかは分からないが。

    本書は、少年審判に於ける付添人側からの話。非行少年の権利を守り更生を手助けするのが付添人。その多くは弁護士が担っている。

    内容は比較的ライトでスルスルと読めるが、個人的には第四話、SNSでの名誉棄損問題が興味深かった。ディスレクシアという病気や、周りと違うことに薄々気付いていても認めたくないがために向き合えない現実。
    ディスレクシアについては、耳にしたことはあったが、今回初めて内容を知るきっかけになった。これは辛いだろうな

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    2024年05月02日
  • 夏の陰

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    殺人犯の息子と その男に警察官の父を殺された息子。
    父親の虐待に苦しんできた息子と 庇護されて育った息子。
    加害者の息子として 被害者の息子として 二人はそれぞれの苦悩の中、大人になっていく。
    そして、亡くなった警察官を想い二人は剣道に打ち込んでいく。
    加害者の息子が社会で息を潜めながらも 真摯に生きる姿に苦しくなる。
    理不尽な父親の死を受け入れられない心情も苦しい。
    過去の清算の意味も込められた二人の一度だけの試合まで とても引き込まれて読みました。

    このラストが相応しいと思いつつ、もう少し救ってあげてほしい気持ちもありました。

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    2024年04月20日
  • 暗い引力

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    岩井圭也さんが描く『世にも奇妙な物語』的な作品。
    岩井圭也さんが書くイヤミスってこういう感じか…と6編それぞれに味わって拝読しました。
    特に印象的だったのは『海の子』『蟻の牙』の入念な復讐劇、『極楽』の結末はゾッとした。

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    2024年04月07日
  • 暗い引力

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    仄暗い不穏さが漂う短編集。
    読みやすいし、どの話も最後はゾワっとして面白いとは思うけど、個人的には胸糞悪さが足りなくて、ちょっと求めていた感じと違った。

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    2024年04月02日
  • 人生賭博 横浜ネイバーズ(4)

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    1冊目が出たときの予想とは裏腹に、巻を増すほどに人気が衰えていくシリーズとなってしまった。
    4冊目となる本書には、これまで同様〈山下町の名探偵〉の異名を取る小柳龍一(ロン)を狂言回しとした4篇が収録されている。最近影の薄かった趙松雄(マツ)がメインとなるマッチングアプリ詐欺、続く2篇目もマツ絡みの競馬詐欺、打って変わって3篇目はギフテッドの少年が登場し、4篇目はマツ以外のメンバーが総出演のディープフェイク詐欺となる。……なんか、詐欺ばっかだな。
    ロンは鈍いんじゃなくてアロマンティックなんじゃないかと疑い出していたが、最後の最後に「おーっ!」となって終了。

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    2024年03月31日
  • 暗い引力

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    イヤミス系が読みたくて手に取った本。
    6つの短編が入ってるのですが、いやー、読んでると本当に胸糞悪くなりましたね笑

    でも、なんだかんだこういう人間の醜悪さが表現された作品にも手が伸びるのはよい傾向かなと。

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    2024年03月05日
  • 暗い引力

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    イヤミス的な短編集。読後感は重め。
    「僕はエスパーじゃない」「捏造カンパニー」「堕ちる」が面白かった。

    「僕はエスパーじゃない」は、子どものときから人の顔色を読むのが得意な男性が結婚し子どもが生まれ、常に妻の顔色を伺いながら妻の望むように家事育児をしていくが、突然離婚したいと妻に告げられる話。常に他人任せの主人公に問題があるかと思えば、妻側の思惑も合わさり、結婚とはなんだろうかと考えさせられた。

    「捏造カンパニー」は、会社が倒産したりブラックだったりで無職になった元同級生の3人がペーパーカンパニーを作って不正に金を集めているところに税務署の監査が入ることになった話。騙し合いのスリルが面白か

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    2024年02月17日
  • 暗い引力

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    6つの短編集
    表題の通り、6編すべてにこの力が働いていた。

    最後の「堕ちる」がいちばんこの表題に近い内容かと。

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    2024年02月03日
  • 夏の陰

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    互いの人生を狂わせた忌まわしき事件から15年、加害者の息子と被害者の息子は剣を交え、対峙する―。日陰に生きてきた第一章の主人公・岳が新たな一歩を踏み出す姿に思わず胸が熱くなるし、彼を支える柴田の役回りも物語に奥行きを持たせている。しかし、第二章の主人公・和馬とその周辺人物のキャラクター造詣は前者に比べて詰めが甘く、両者の対比は物語の牽引力としてやや脆弱な印象を受けた。両者が対話する第三章の試合場面や、取って付けたようなエピローグも些か凡庸的。期待値が高い作家だけに、小さくまとまってしまったのが惜しまれる。

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    2024年01月13日
  • 暗い引力

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    昨年は多くの意外な作家が暗黒面に引き込まれた作品を発表したが、岩井さんも例外ではなかった。年末ぎりぎりに刊行された短篇集で、些細な嘘から非道な犯罪までを描いた6篇を収録している。
    だがダークサイドと呼ぶにはちょっと弱い。こうした小説は読後いや〜な気分にならなければいけないんじゃないかと勝手に思っている。その観点からすると、どれもきれいにまとめすぎだ。
    一番最後に収録されている「堕ちる」は、超写実主義の画家の回顧展を任されたキュレーターの話で、これが一番面白かったのだが、肝心の部分が書かれておらずそこは不満だ。

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    2024年01月02日
  • 夏の陰

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     殺人加害者の息子と、殺人被害者の息子が剣道を通して向き合う話。
     うーん、正直、殺人加害者の息子に恨みを抱く気持ちがわからなかった。だって、事件当時、息子は中学生だよ?しかも父親に暴力を受けて育っている。
     それを知っていてそいつも加害者家族だから謝るべき、加害者の子どもがのうのうと生きているのが不快、という気持ちが理解できない。
     加害者の親なら憎む気持ちはわかる。だってそいつを育てたのだから。高齢父が加害者で成人した息子なら、それはそれで監督責任を考え憎むのもわからないでもない。
     でも、当時中学生の子どもに親の犯罪の責任を問う?しかもそのために人生不幸になるべき?
     坊主憎けりゃ袈裟ま

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    2023年11月28日
  • 凪の海 横浜ネイバーズ(3)

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    シリーズ第三弾。フリーターのロンこと小柳龍一は探偵のようなこともしていて、困った人からの依頼を受けている。今作はeスポーツ、転売ヤー、闇バイトに関する依頼から今の実態を調べていく。この3編はロンの活躍を描いているけれど、最後の表題作は友人の凪のこれまでが明かされていくシリーズ物としての面白さもある。人が向きあうもの、逃げたくなるもの。そういったものを受け入れていく過程に仲間がいて、力になってくれる人がいるということを感じられるのがこのシリーズの魅力なのかもしれない。

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    2023年11月28日
  • 凪の海 横浜ネイバーズ(3)

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    半年ぶりの「横浜ネイバーズ」その3。今回も“山下町の名探偵”ことロンが様々な依頼を解決に導く。
    依頼内容はプロゲーマー、テンバイヤー、闇バイトの3篇で、相変わらず今が旬のネタをうまく取り入れている。
    それに加えて、タイトル作である凪の過去にまつわる1篇が続く。これは本書中最長のエピソードで、さすがに力が入っている。
    凪だけでなく、ほかのレギュラー陣もそれぞれ成長しており、それぞれの目指す場所へ向かっているようだ。例によって、マツがメインの章は短めでかわいそうだが(笑)。

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    2023年11月23日
  • 文身

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    ん??どゆこと??そゆこと??物語終盤危うく超ガッカリするところだったが、何とか持ち直してくれ煙に巻かれたような不思議な感覚を残してくれた。そして終始振りまかれた壮絶で陰鬱な感触はなかなかのもの。酒豪で乱暴者で破天荒さに定評のある作家の本当の正体。それは考えることが極端に苦手な平凡な男。頭脳明晰な弟の書いたシナリオどおりに人生をなぞる操り人形だった。ゴーストライターというのは巷でもたまに聞く話だが、本書はゴースト側のパワーバランスが凄い。弟のまぁ恐ろしいこと。凡人には理解しがたい兄弟の絆のお話だった。

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    2023年10月24日
  • 横浜ネイバーズ

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    横浜中華街を舞台にしたご当地小説
    横浜の人に読んで欲しい作品
    老舗の名店を閉店して隠居した良三郎と一緒に暮らすフリーターのロン
    なぜかいつも事件に巻き込まれて、本人の意思とは関係なく解決に導いてしまう
    周りからは山下町の名探偵などと呼ばれている
    ロンを取り巻く先輩後輩、地域の大人達が織りなす関係も今は珍しくなったのかなという風情を醸し出している

    ところでいつも思うのだが、こういうご当地ものの小説にというか日本の小説全般に、相関図や地図が載ってないのはなぜなんだろう?
    それがあるととても理解しやすいのに…

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    2023年10月13日
  • 文身

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    ネタバレ

    波瀾万丈で破天荒な私生活を小説に綴り最後の文士と言われ亡くなった男が娘に実は自分が小説を書いたのではなく弟が小説を書きそれを自分が実行に移してきただけだったという衝撃的な事実を手紙で送ったことから始まる物語。
    自分で決めた事とはいえ表に出ない弟と自分は描いてないのに持て囃され人気者にある兄と関係性の変化がリアルだった。
    そして最後に衝撃的な内容が書かれており、さらに最後の一文でまたどんでん返しのようなものが待っている作品。
    途中読むのやめようと思ったけど読んで良かった。

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    2023年07月23日
  • 横浜ネイバーズ

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    IWGPブームから20年以上経ち、皆が知らない今その後釜を狙っているのかな/ 中華街版IWGP/ トラブルシュートものとしてはエピソードが弱い/ 不良の世界を描き切れていない/ 特に詐欺グループのくだりはきつい/ 不良の世界を描くのは真面目に生きていた人たちには難しいだろう/ 得られる知識は整理されたものだけだし、あの空気を知ることなく大半の人は大人になる/ 不良じみていないトラブルをシュートする話を頑張って欲しい/

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    2023年07月05日
  • 横浜ネイバーズ

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    横浜駅から向こう側、みなとみらい〜元町中華街。ザ・横浜なんだけどなんとも言えない愛着の湧く感じがあって、ここを舞台にしてくれたことがまず嬉しかった。
    博多とんこつラーメンズもそうだけど、愛着のある街を舞台にしてくれる小説って大好き。夢中にさせてくれる時間をつくってくれてありがとうという思いです。

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    2023年05月19日
  • 飛べない雛 横浜ネイバーズ(2)

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    2ヶ月連続での刊行となる「横浜ネイバーズ」第2巻。4篇が収録されている。
    今回ロンは、周囲にいる大切な人たちのために奔走する。最初の2篇はヒナをめぐる話。前巻のラストで思わせぶりに書かれていた謎が明かされる。そんなに簡単に解決しちゃうのかいと突っ込みたくなるが、まあエンタメ小説なんでよしとしよう。3篇目はマツが絡むがあっさりと終わる(笑)。そして4篇目はロン本人の過去にまつわる話だ。
    美容系ユーチューバーや詐欺を取り上げているが、前巻とはちょっと趣が異なり〈山下町の名探偵〉の冴えは感じられない。
    第3巻の刊行はいつかなあ。

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    2023年05月16日