【感想・ネタバレ】付き添うひとのレビュー

あらすじ

出版界で大注目の新鋭・岩井圭也が、子ども達を取り巻く現状と未来を描き出す、感動のヒューマンドラマ。 過去の経験を通して、付添人(少年犯罪において弁護人の役割を担う人)の仕事に就いたオボロ。彼に舞い込む依頼の先では、簡単には心を開かない、声を上げる方法すら分からない子ども達が、心の叫びを胸に押し込め生き延びていた。オボロは、彼らの心に向き合い寄り添う中で、彼らとともに人生を模索していく――。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

今の時代大人も生きづらい世の中になっているので、子どもたちは大人以上に大変な世の中を生きていかなくてはいけない
たまに道を踏み外すことや外しそうになることもあると思う
その時には知識や経験がある大人が良い方向に導いてあげることが大切だ
おぼろは彼らを救うことで自分自身の過去を見つめ少年時代のおぼろを母親から解放することができたのだろう

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2025年11月22日

Posted by ブクログ

少年犯罪のその向こう側を見ると親や家庭環境が必ず顔を出す。
「付添人」という仕事がある事を本書で初めて知ったが、本書の主人公、その過去があまりにも辛い。ただ、親は子の所有物と考える親はいるのだ。
現実はこうもうまくいかないだろうし、もっとダーティでグレーゾーンな部分が見えてくるだろう。
それでも自分のような子供を一人でも助ける、過去の自分を助けるために前を向く彼の姿には否応なしに胸が熱くなる。さらりとした文章で、一歩引いたところから描かれる物語はあっさりとしているが読後、忘れ難い魅力がある。

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2025年11月09日

Posted by ブクログ

登場人物みんなが魅力的!
オボロ、浦井、原田、笹木、依頼人やその家族みーんなが、短いお話の中でとても人間味溢れた描かれ方をしている。良くも悪くも。
少年犯罪や児童虐待がテーマなのでクソみたいな大人も出てくる。その、クソっぷりが凄まじい。
これを描き切っているのがすごい。
職業柄近しい業界にいて解像度が上がっていることもあり1時間ちょいで読んでしまった。
作者さんはとても緻密に取材されたんじゃないかな、と思う。特にLDの章。
そして、オボロが付添人を勤めた子どもたちの可塑性を信じているような描き方をしているところに希望を感じた。

正直、再犯率は高いし家庭送致にしたところで親も問題を抱えていることが多い。それでも。
最後に蓮くんのその後を描くことやオボロ自身のACESへの弔いに近い演出があることが家庭裁判所関連の人々への希望に見えて私は嬉しかった。
小説の世界ではせめて、こうあってほしい。

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2025年10月07日

Posted by ブクログ

すごくよかった。特に第4話と5話がよかった。涙が出ました。自分も辛い過去を持ちながら、子供たちの付き添い人として、根気よく温かく関わる姿が素敵でした。辛い過去は消せないし、人に言いたくない。でも、子供たちの明るい未来のためにさらけ出す勇気が素晴らしい。岩井圭也さんの本、また読みたい。

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2025年07月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読んでいると、何故か自分もオボロ先生に癒されていた。「自分を大事にすればいい」が、胸に響いた。
オボロ先生は、私の付添人であるかのよう。

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2025年06月14日

Posted by ブクログ

少年犯罪の弁護人を「付添人」と言うそうで。
付添人の主人公オボロさんも辛い過去があり、そこを超えて弁護士として子どもたちに寄り添っている。

本当にどうにもならない子どももいるのだろうけど、少ないかもしれないけれどもオボロさんに救われた子は絶対いるし、こういった人は凄いと思う。

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2025年02月15日

Posted by ブクログ

良い!
この作品良いよぉぉぉぉ〜。゚(゚´Д`゚)゚。


犯罪者、それは大人も子ども関係なく罪を犯した者が悪い!

だけど、罪を犯した者だけが悪いのだろうか?

特に少年犯罪に関しては、子どもたちを取り巻く環境や人物の影響が大きのではないだろうか?

その中でも、子どもたちにとって一番身近な存在である親の影響力はかなり大きいのではないだろうか?

子どもに全く興味を示さない親、子どもを自分の持ち物のように扱う親、子どもの心の声を聞こうとしない親…

そんな親たちが子どもたちを犯罪の道へと追いやっているかもしれない!

そうならないように「付添人」のオボロのように子どもたちに寄り添ってみよう
心を閉ざした子どもたちと向き合ってみよう

悩み、苦しみ、悲しみ、心に大きな何かを抱えているなら「付添人」の1Q84O1を頼りにしてきて!

全力で寄り添い、力になるよ!

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2025年02月06日

Posted by ブクログ

自分を犠牲しすぎてまで関わろうとしなくてもいいと思いますが、本気で向き合ってくれる人がいることは誰かの救いになることも確かだなと思いました。

もがいて傷つきながらも、誰しもが幸せを感じることができる世の中であってほしいです。

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2024年09月30日

Posted by ブクログ

岩井圭也さん、少しずつ読み進めています(^^)


こちらは岩井さんの中でも
私には結構心が揺さぶられた一冊でした。
オボロ(朧太一)という付添人の話です。


付添人という制度をこの本で初めて知りました。

『家庭裁判所で審判を受ける少年の権利を擁護・代弁し、少年審判の手続きや処遇の決定が適正に行われるよう裁判所に協力する人』

大人の場合は弁護人といい、
未成年を担当する場合は付添人と呼ぶそうです




作品は5つの短編からなっています

どの話も子供の気持ちを考えると胸が痛く
親として読むとさらに辛い一冊でした。


いろいろな親が出てきます
支配する親、見放す親、諦める親、見ないふりをする親。
読んでいて憤りも覚えながら、
オボロのような人がそばに居てくれたら、ちょっとでも子どもが救われるなと感じました。



オボロ自身も過去に問題を抱えていて
自分自身も揺れ動く中で、子供達のために真摯に向き合ってる姿がとてもよかったです。

子どもたちと関わる中で自分の過去とも向き合っていくオボロ。幸せになってほしいです。


印象的だったセリフ

「子どもは二十四時間、三百六十五日、生きているんです。信じられますか。
それは、親も常に親であるよう求められるってことなんですよ。
一秒も休みなく。
子どもはロボットみたいにスイッチを切れない。
あの子の心臓が動いている限り、
私も親であり続けないといけないんです」


1人目を産んですぐ、初めての子育てでちょっと参っていた時期に同じようなことを思ったことをふと思い出しました。
共感できるからといって
許されることではないですが、、、




忘備録
◯どうせあいつがやった
ホームレス襲撃事件の話

◯持ち物としてのわたし
親からの虐待から逃げた少女の話

◯あなたは子どもで大人
子どもを支配する親と家出少女を匿う女性の話

◯おれの声を聞け
引きこもり少年の誹謗中傷書込みの話

◯少年だったぼくへ
親が横領で逮捕された少年の話

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2024年08月23日

Posted by ブクログ

子供時代に親がどう関わるかは、本当に大事なんだな。
人生に負けてしまったと思っても、そこからやり直す事はできるのか。傷とどうやって折り合いをつけるのか、、難しい。
誰か1人でも本当に寄り添ってくれる人ができれば、救われるのかも。

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2024年06月24日

Posted by ブクログ

自分や自分の息子も、何かがちょっと違えば登場人物と同じだったかもしれない。と思って、自分に重ねてしまい泣けた泣けた。
とても面白かった。

岩井さんの作品を読むのは初めて。
京王線とコラボしている無料配布の小説で知った作家さん。男性作家さんの小説は、セリフがちょっとカッコつけすぎというか「こんな言い方するか?」と思うことが多く敬遠しがちだったが、岩井作品のセリフは全然すんなり入ってくる。
他の作品も是非読みたいと思った。

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2024年05月18日

Posted by ブクログ

少年犯罪の付き添い人(弁護人)の話。近年よく聞くネグレクトや親の問題での少年犯罪、読んでいて苦しくなる場面がありました。
同じような過去を持つ付き添い人が寄り添う事で救われる子供達の今後が少し明るいものであれと願いました。

少子化が重要な問題になっている中
、産まれた子供達が大事に育てられないなんて社会がもっと考えなければならない問題…お金や手当を出すだけじゃないなあと強く感じました。

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2025年11月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

元少年犯で弁護士となった朧太一が様々な子どもに寄り添い、彼らを導いていく。朧が付添人として向き合う子どもたちは、あまりにも身勝手な両親によって殺人未遂、虐待、ネグレクト、引きこもりなど様々な問題を抱えており、どれも重いテーマだが、文章は読みやすく、朧の誠実な姿勢が頼もしく、読後も良かった。「付添人」や「虞犯少年」、「コタン」、「ディスレクシア」などを初めて知り、勉強になった。朧は付添人の道を選び、子どもとの関わりの中で、過去の自分とも向き合っていく姿は心に響き、信じられる笹木と出会えて本当に良かった。

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2025年11月08日

Posted by ブクログ

未成年者の事件の弁護を担う「付添人」の仕事をする弁護士のオボロ。
問題を抱える少年少女を担当する彼自身もまた、少年時代に複雑な事情を抱えていた。
様々な少年少女の付添人を務めるなかで、自身の過去とも向き合っていく連作短編集。

未成年者の事件は弁護人と呼ばず付添人と呼ぶことを初めて知った。
登場する少年少女の問題は様々であるが、子どもの権利や将来を第一に考え話を聞いたり環境の調整をしていて、まさに子どもの人生に「付き添うひと」なのだなと感じた。
また今作では、各短編の子どもたちだけではなくオボロ自身の過去も物語の重要な要素になっている。
子どもたちと関わるなかで自身の過去にも向き合っていくのが良いなと思った。
また、時にオボロの経験からくる言葉が人の心を動かすことがあるのも、時に仕事としてではない感情が出すぎてしまうのも、素敵だし現実的だなと感じる。
小説ではあるが、司法の立場から子どもを支える仕事について知るきっかけとなった作品だった。

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2025年07月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ




幼少期に、辛いという言葉では表現できないくらいのことを経験したオボロ。

その時の記憶はきっと生涯忘れることは出来ないだろうけど、その事実と向き合いながら、真摯に『付き添い人』の仕事に没頭する。

親と子の関係について、これでもかというほど考えさせられました。
正解はあるのかな。
親も人間。
間違いも、親であることの苦しみもある。
だけど、子供が幸せになることへの望みだけは忘れてはならない。


どのケースも明るい展望が感じられ、オボロの活躍が身を結んだのが嬉しかったです。

また、笹木さんという理解者が現れたのも嬉しい。
戸惑いや不安もわかるけれど、そこは勇気を出して踏み込んで欲しい。
頑張れ、オボロさん!

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2025年03月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人がもし事件を起こしたら、その人に弁護士がつくだろうということは分かっていたが、子供が事件を起こした場合、子供の弁護をするために付添人という人がつくことをこの小説で初めて知った。
一筋縄でいかない世の中だからこそ、それぞれの人間模様があり、また、子供だから、自分の意思ではないのに巻き込まれることに、なんだか歯痒い気持ちにもなった。

最後の言葉がとてもよかったので、すべての子どもに贈りたい気持ちになった。
「あなたにとって、あなたは誰よりも大切な存在だ。あなたの心も身体も、あなただけのものだ。辛ければ休んでも逃げてもいい。
もしも親や他人との関係で苦しんだとしても、自分を大切にしてほしい。
生きてさえいればまた歩き出せる」

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2025年03月24日

Posted by ブクログ

1Q84O1さんのレビューを読んで即ポチした作品。(フルネーム難しいなぁ。)

一休さんのレビューが、珍しく私に刺さりました( ̄▽ ̄)
良いこと書いてるなぁ〜、素敵だなぁ〜と思いポチっとやっちゃいました♪


自身も事情を抱えていたオボロは、自身の経験も活かして少年犯罪において弁護人の役割を担う付添人となった。
問題のある子供たちに寄り添い、彼らの心の声を聞く。


訳あり弁護士というと、中山七里先生の御子柴を思い出しますが、このオボロ先生は御子柴とは真逆の人間。(御子柴も好きですけど)
とても温かく、何とか子供の本心を聞こうと寄り添おうと努力する。「味方だよ」と言ってもらえることが、どれほど子供たちの支えになるだろう(´༎ຶོρ༎ຶོ`)


この物語の中では、家庭の影響を受けて、子供たちが問題を起こしているケースが目立っていた。
親による虐待や、ネグレクト等々。。。
様々な家庭環境の中で、助けを求める子供たちに寄り添うオボロさん。
どんなに尖って扱いにくい子でも、焦らず優しくじっくり対話し、傷ついた子供たちを救おうとするオボロさん。こんな大人が近くに居てくれたら、子供たちは安心できるだろうな。

想像通り、とても良い話でした(*´∇`*)




が、短編でした(^^;;
まだずっとオボロさんのお話だったので良かったですけど。

割と私にしてはちょっとボリューム少な目だったので、美容院でパーマとカラーをしていたら、サクサクっと、ほぼ読めてしまいました(*´∇`*)

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2025年03月02日

Posted by ブクログ

「自分を大事にしてほしい。生きてさえいれば、また歩きだせる。」
少年たちに向けるこの言葉、自らが少年院に入った後に弁護士になった朧だからこそ説得力が増す。
冷静そうでいて、時に感情的になる姿が人間味があって、少年たちも自然と心を開いていくのかなと思った。
こんな弁護士さんがいるなら、過ちを犯したとしてもまたやり直せる!と信じられそう。

全然関係ないけど「朧」という名字、本当にあるのか調べたら、全国に20人ほどなんだそう。とっても珍しい!
この漢字の持つ雰囲気と、「おぼろ」というどこか儚げな響きが人物像にうまく合っているなと思った。

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2024年09月29日

Posted by ブクログ

犯罪者である少年ではなく親から虐待を受けていた子どもたちの再生の物語り。これほど思いの強い付添人に支援してもらえれば不幸な子供もその親も救われるのだろうが、現実にはこれほどの大人はいないから感動の話になる。悪意を持つ少年犯罪者は更生など不可能だしその機会を与える前に処罰すべきと考えるが、この本の子供たちのように親や環境、社会に振り回されて誤ってしまった子供たちにはオボロ弁護士のような人と出会ってもらいたいと思う。

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2024年09月23日

Posted by ブクログ

付添人のオボロが、自らも罪を犯した過去の呪縛に苦しみながら、問題を抱える少年少女と真摯に向き合い、彼らの救済に奮闘する良作だった。
一人で抱え込んでいたことを、真剣に受け止め寄り添ってくれる存在は大きい。
笹木さんとの今後あるのかな。続編希望。

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2024年09月19日

Posted by ブクログ

少年犯罪において、弁護人の役割を担う付添人
不遇な少年時代を送り、親の支配下での窃盗で14歳で逮捕され少年院へ送られた主人公、朧
社会復帰の後、弁護士となり付添人として積極的に活動している

付添人として罪を犯した少年少女達に正面から向き合った短編5編

少年少女達の罪の背景にある家庭環境に踏み込んで、彼らの将来を見据える
幼年期の経験は、子供達の気持ちに寄り添える糧であると共に、時折、過去の怨讐に囚われそうになる
それでも活動を認めてくれる人達、立ち直ろうとする子供達に 自身も救われる
大変で重要な役割の付添人
あまり認知されていない仕事に焦点をあて読ませてくれました

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2024年08月22日

Posted by ブクログ

付添人、知りませんでした。読書を通して知らない制度を知る事ができるっていいなぁ。
いろいろな事情を抱えた子どもたちが付添人オボロと出会い更生していく連鎖短編。
主人公オボロにとって、付添人は過去の自分をも救うための仕事でした。

親との関係性は子どもの人生も性格も左右される大きなもの。
親だからって、無条件に受け容れなくちゃいけないわけじゃない。
自分自身も親だけど、未熟さ故に傷つけてしまった事もたくさんあるんだと思う。

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2024年08月18日

Posted by ブクログ

 この作品を読むまで、付添人という制度があるということ、全く知りませんでした…。家庭裁判所調査員が登場する作品なら読んだことあるけれど、あっ…あれは元家庭裁判所調査員でした!ひとつ、自分の知識になりました。

 この作品は弁護士であるオボロ(朧太一)が、悩みを抱える少年少女の抱える家庭環境や生活環境など本人や関係者から聴取したり各関係機関と調整することで、少年少女の権利を守っていくもの…と、言えばいいかな…。それだけではなく、オボロが少年時代に受けた心の傷に向き合うこともテーマになっています。

 悩みを抱える少年少女にとって、付添人ほど心強い存在はいないでしょうね…!!オボロが奔走する姿、胸が熱くなります。第1話の蓮くんが更生する姿は読めてよかったぁ~と思いました。あとオボロもね、これからの人生歩める人ができてよかったですね♡

付添人とは…
『つきそい-にん〔つきそひ-〕 【付添人】
1 人に付き添っていろいろな世話をする人。
2 家庭裁判所で審判を受ける少年の権利擁護代弁し、少年審判手続きや処遇の決定が適正に行われるよう裁判所に協力する人。弁護士以外の人がなる場合は家庭裁判所の許可が必要。 →国選付添人(大辞泉)』

印象に残ったフレーズ
「あなたにとって、あなたは誰よりも大事な存在だ。あなたの心も身体も、あなただけのものだ。辛ければ休んでも逃げてもいい。もしも親や他人との関係で苦しんだとしても、自分を大事にしてほしい。生きてさえいればまた歩き出せる」

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2024年08月09日

Posted by ブクログ

 ″付添人″という存在を、今回初めて知った。
少年犯罪と一括りにする中には、さまざまな理由があり、成人とは対応が違うことはわかっているつもりだった。
しかし、実際に日々向き合っている人びとを思うことはなく、鑑別所にいる子どもたちについては、このような本の中やTVなどの中でしか知らない。
 フィクションであっても、こんな現実を生きている人たちがいると想像することで、自分の考えの幅が広がると思った。

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2024年06月07日

Posted by ブクログ

未成年には付添人
弁護人じゃないんだ、知らなかったというのが読み始めての感想

思った以上に良い本でした

子どもは、いつも大人に振り回されるんですよね…
自分ではどうにもならないことが多すぎて
向き合ってくれる人がいる、それを実感することで救われること、何も子どもだけじゃない
自分も自身と向き合っていかなきゃ、そう思える本です

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2024年04月26日

Posted by ブクログ

主人公朧・・作中 最後までこの苗字をカタカナ表記・・何故?
5話の主役は‥事件の少年少女、そして親❓別な言い方をするとコタン弁護士、40歳になって行く朧。

ネグレクト、少年院あがりの彼が必死でもがいて弁護士になったのは「加害者である少年少女」は味方を変えると「被害者」だが彼らに付き添う人がいかに大事か?
問い詰めると自分がなる想いを極めた☆

岩井さんの作品は軽いという人もいるけれど、性的描写、肉欲の世界が余りないのが読み易さにつながる。

笹木と知り合い、お互いの傷を痛みを感じあう仲になって行く途中の路程が心温まる。

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2025年07月18日

Posted by ブクログ

未成年者につく弁護士を付添人とゆうらしい。
主人公の弁護士の名前はオボロ先生。手間暇かかって儲からない国選弁護で弱い立場の未成年者を保護することを生き甲斐としているようでその執念は地味に燃えている。彼自身未成年のころ親の言いなりになって悪事に手を染めた経験があるので、何も知らず不当に搾取され、弱い立場の人に対して全力で護ってくれる様子です。
笹木さんといつの間にかいい仲になってたりと淡々と語られてたりするのですが今ひとつ自分語りが多すぎて馴染めませんでした。

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2024年12月13日

Posted by ブクログ

少年の非行や犯罪、そのバックヤードとなる家庭の問題に付添人の朧が関わり、導いて行く連作。
朧自身にもつらい過去があり、少年たちと関わりながら本人も葛藤し自分の生きる意味を確かめて行く。
ありそうでない小説ながら重すぎずさらっと読めた。

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2024年09月14日

Posted by ブクログ

06月-09。3.5点。
少年犯罪で付き添う弁護人を「付添人」と呼ぶ。
連作短編形式で、いろんな少年少女と触れあっていく。

面白い。主人公の過去が重要なポイントに。

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2024年06月19日

Posted by ブクログ

近年ネグレクトの話が多いように感じる。自分がたまたまそういう本を選んでしまうのか、実際に増えているのか、それとも多くが明るみに出るようになったからなのかは分からないが。

本書は、少年審判に於ける付添人側からの話。非行少年の権利を守り更生を手助けするのが付添人。その多くは弁護士が担っている。

内容は比較的ライトでスルスルと読めるが、個人的には第四話、SNSでの名誉棄損問題が興味深かった。ディスレクシアという病気や、周りと違うことに薄々気付いていても認めたくないがために向き合えない現実。
ディスレクシアについては、耳にしたことはあったが、今回初めて内容を知るきっかけになった。これは辛いだろうなと思う。自分には目が回りそうな難病に思えた。
また、薄々気付いていても向き合いたくない事は病気だけでなく、日常生活でも多く存在しているだろう。言語化されると耳が痛かった。

自分の辛い過去に向き合いながら、またその経験を生かし、広い視野で少年少女たちの背景を想像出来る弁護士オボロの今後も追ってみたい。

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2024年05月02日

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