感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
大人(小説の中では親)の都合や無理解に振り回されたり搾取されたりして、傷ついて心閉ざした非行少年や不良行為少年、助けを求めてきた少年たち。ホームレスへの暴行疑惑、虐待からの避難、家出、SNSでの誹謗中傷など。そんな少年たちに寄り添い真摯に向き合う付添人のお話し。少年の利益が最大になるよう動くことが信条で、少年たちが口を開くまで急かさない・決めつけない、事実を確認する、意志を聞く姿勢や、理不尽な親に立ち向かう姿が印象的。
重たいテーマを扱っているけれど、5編構成なので話が追いやすく、読みやすい文章で、人物の心情が伝わってきて、心揺さぶられました。
あと付添人の仕組みや子どもシェルターなど、勉強にもなります。
「先生。結局、ぼくはどうしたらいいんですか」
最後、少年に聞かれ
「自分を大事にすればいい」
読み進めて最後のこのくだり、特に胸に響きました。
Posted by ブクログ
「呪文が解けたんだな」
『呪文?』
「家族だから愛さないといけないっていう呪文」
少年犯罪における弁護人の役割を担う“付添人“という仕事をするオボロ。
私はこの本で初めて付添人という仕事を知りました。事件が起こってから、その人のおかれた環境にスポットが当たることも多いけど本当はもっと早く気づけていれば変わっていたのかもしれないなと思いました。
もちろん結果論にしか過ぎないし、起きたことは変えられないけど、異変に気づける人でありたいなと思いました。