岩井圭也のレビュー一覧
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レビューで、ゴッホと弟テオの関係に似ているという指摘をいくつか見かけ、確かにと思った。
熊楠は家族や弟子に支えられてきたけど、特に弟の常楠の支えはとてつもなく大きい。
知の巨人として知られる熊楠の奇才っぷりもすごいけど、私は兄を天狗(てんぎゃん)と尊敬し金銭的に支え続けた弟に驚いた。
よくそこまで、と思うけど、周囲を顧みない天才だからこそ、その才能を確信している身近な人が支えていく構図になるんだなと感じた。
昭和天皇に講義をする場面はじーんときたけど、常楠と喜びを分かち合えないことが悲しかった。
何か恩を返せないものか、熊楠が所帯をもつのは間違えだったのかの二点がモヤるところ。
でも家族を多少思いやるようになった人間味のある熊楠も悪くはないと私は思う。 -
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ネタバレ加害者の息子と被害者の息子。
どちらもその一瞬の出来事で一生の足枷を嵌められてしまうのがつらい。その感情の機微を緻密ながらも強い熱量で綴られた物語に引き込まれた。
法的に裁かれる罪を償ったとて、倫理的な罪は償いきれず、それを家族までもが背負わざるを得なくなってしまうのが犯罪を犯してしてはいけない理由のひとつなのではないかなと思ったりした。だれも幸せにならない。
終盤で一馬が剣道を自分の私的な制裁のために使ってしまったことが残念でならないのだけど、そうせざるを得ないほど追い詰められていたととると、どれだけ心に闇を抱えてきてしまったかがわかる気がする。
エピローグはとってつけたようなものではあったけど、それがなければおさまらないほど、終わりのない哀しみなのだろうと思うとそれもまた切ない。
世の中にはどうやっても解決しないことがあるっていうことを考えさせられる話でした。 -
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ネタバレ
幼少期に、辛いという言葉では表現できないくらいのことを経験したオボロ。
その時の記憶はきっと生涯忘れることは出来ないだろうけど、その事実と向き合いながら、真摯に『付き添い人』の仕事に没頭する。
親と子の関係について、これでもかというほど考えさせられました。
正解はあるのかな。
親も人間。
間違いも、親であることの苦しみもある。
だけど、子供が幸せになることへの望みだけは忘れてはならない。
どのケースも明るい展望が感じられ、オボロの活躍が身を結んだのが嬉しかったです。
また、笹木さんという理解者が現れたのも嬉しい。
戸惑いや不安もわかるけれど、そこは勇気を出して踏み込んで欲しい。
頑張れ、オボロさん! -
Posted by ブクログ
ネタバレ人がもし事件を起こしたら、その人に弁護士がつくだろうということは分かっていたが、子供が事件を起こした場合、子供の弁護をするために付添人という人がつくことをこの小説で初めて知った。
一筋縄でいかない世の中だからこそ、それぞれの人間模様があり、また、子供だから、自分の意思ではないのに巻き込まれることに、なんだか歯痒い気持ちにもなった。
最後の言葉がとてもよかったので、すべての子どもに贈りたい気持ちになった。
「あなたにとって、あなたは誰よりも大切な存在だ。あなたの心も身体も、あなただけのものだ。辛ければ休んでも逃げてもいい。
もしも親や他人との関係で苦しんだとしても、自分を大切にしてほしい。
生きてさえいればまた歩き出せる」
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岩井圭也さんの他作品を読みたくて、でもそれを読む前にこちらを読まないと…!と、積読の主と化していた本書を手に取った。
確か昨年の夏に、書店で岩井さんのフェアをされていて、購入した作品。
亡き親友・瞭司が遺したノートを譲り受けた熊沢。そのノートが熊沢の人生を変えていく。
数学者たちの物語。
もちろん、数学そのものにも触れられている。
私は数学に関しては本当にさっぱり…四即演算という言葉すら本書を読むまで知らなかった。そんな私でも、問題なく読めたし、とても読みやすかった。
部活やバイトの代わりに数学の研究に打ち込む3人。
彼らのやり取りや先輩たちとのやり取りが好きだった。青春っていいな。
数学者であり続けたいために、受け入れ難い瞭司の考えや態度が、歪みを生んでいく様が瞭司目線で語られ…とにかく切なすぎる。
少しずつ不穏な空気が漂い始め…
後半は天才が天才であり続ける苦悩、孤独感がヒシヒシと伝わってきて、とにかく辛かった。
それがあったからこその、ラストの展開がとてもよくて、涙なしでは読めなかった。
作中のある人物の言葉が、読後の感情の的を射ているな、と思った。
岩井圭也さん、初読みでしたがとってもよかった。
最近、ドラマ化したみたいですね。
観てみたいなぁ。 -
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面白かったです!北海道に行く用があり、積読本の中から北海道舞台の本作片手に飛行機に乗り込みました。正直、北海道感はそんなに無い作品でしたが、内容はとても面白かったです。期間限定のアルバイトに集まる7名の人物達。その中の1人が謎の死を遂げる。他殺か自殺か。警察に通報をしたがらない残りのメンバー。謎、秘密が徐々に明かされていく様がとても面白い。人は大なり小なり秘密や色々な過去を抱えて生きているものです。逃避は未来に進む為の一歩。状況や事情によっては、逃げることは必ずしも悪ではない、そんな気付きを与えてくれる作品だと思いました。読みやすくて人物描写もとても上手く描かれています!
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1Q84O1さんのレビューを読んで即ポチした作品。(フルネーム難しいなぁ。)
一休さんのレビューが、珍しく私に刺さりました( ̄▽ ̄)
良いこと書いてるなぁ〜、素敵だなぁ〜と思いポチっとやっちゃいました♪
自身も事情を抱えていたオボロは、自身の経験も活かして少年犯罪において弁護人の役割を担う付添人となった。
問題のある子供たちに寄り添い、彼らの心の声を聞く。
訳あり弁護士というと、中山七里先生の御子柴を思い出しますが、このオボロ先生は御子柴とは真逆の人間。(御子柴も好きですけど)
とても温かく、何とか子供の本心を聞こうと寄り添おうと努力する。「味方だよ」と言ってもらえることが、どれほど子供たちの支えになるだろう(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
この物語の中では、家庭の影響を受けて、子供たちが問題を起こしているケースが目立っていた。
親による虐待や、ネグレクト等々。。。
様々な家庭環境の中で、助けを求める子供たちに寄り添うオボロさん。
どんなに尖って扱いにくい子でも、焦らず優しくじっくり対話し、傷ついた子供たちを救おうとするオボロさん。こんな大人が近くに居てくれたら、子供たちは安心できるだろうな。
想像通り、とても良い話でした(*´∇`*)
が、短編でした(^^;;
まだずっとオボロさんのお話だったので良かったですけど。
割と私にしてはちょっとボリューム少な目だったので、美容院でパーマとカラーをしていたら、サクサクっと、ほぼ読めてしまいました(*´∇`*)