岩井圭也のレビュー一覧
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舞台は700万人都市、香港
一人の少女が、スラムの闇に飲み込まれ謎の死をとげる
それは、自殺かあるいは、、、
日本の大学に通う瀬戸和志は、亡き恋人の死の真相を調べるために建築学院の交換留学生として、再び香港の地を踏むことに、、、
いやぁ〜、岩井さん読ませるわ〜
死の真相を探るにあたり見えてくる香港の様々な問題
貧困問題、黒社会、移民、難民、香港返還、民主化運動、、、
政治に無知な私ですが、読む手がとまらない!
いやぁ〜、岩井さん読ませるわ〜
とてつもない吸引力に最後まで一気に引っ張られ、読み終わってしまう感じ
そして思う「あぁ、すごい」と
ところで、九龍城砦って知ってます -
Posted by ブクログ
雑誌「ジャーロ」に2022から2023に掲載された短編6編
雑誌をほぼ読まない私は、全く知らなかったけど
ミステリー小説専門誌
実はミステリーと知らずに読みまして
逆に岩井さんの知らなかった魅力がより大きく
気がつかないうちに引き込まれる闇
闇でもがく人を描いた六編
「海の子」
72歳、妻に先立たれた夫
一人息子は 訳ある養子だった
息子に乞われ、その時の状況を語る
見知らぬ女が妻に乳飲子を引き渡し去っていった
養子のはずの息子は父親にそっくりになっていく
真実を確認した息子の報復
「僕はエスパーじゃない」
妻を労りよく気が利く夫
キャリア志向の妻と一人息子
妻の顔色 世間の風潮を読み 行 -
Posted by ブクログ
少年犯罪において、弁護人の役割を担う付添人
不遇な少年時代を送り、親の支配下での窃盗で14歳で逮捕され少年院へ送られた主人公、朧
社会復帰の後、弁護士となり付添人として積極的に活動している
付添人として罪を犯した少年少女達に正面から向き合った短編5編
少年少女達の罪の背景にある家庭環境に踏み込んで、彼らの将来を見据える
幼年期の経験は、子供達の気持ちに寄り添える糧であると共に、時折、過去の怨讐に囚われそうになる
それでも活動を認めてくれる人達、立ち直ろうとする子供達に 自身も救われる
大変で重要な役割の付添人
あまり認知されていない仕事に焦点をあて読ませてくれました
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Posted by ブクログ
タイトルの『暗い引力』は、収められている6編の短編の表題にはなっていないんですね…。6編全てひっくるめて『暗い引力』ということなのかと思いました。
「海の子」:
妻に先立たれ養子の息子にその経緯を話すことに…。
「僕はエスパーじゃない」:
仕事と育児の両立、夫の助けもあって妻は順調にこなしていたが…。
「捏造カンパニー」:
同級生3人がペーパーカンパニーを設立、突然税務調査が入ることになり…。
「極楽」:
パチンコの借金から逃れるため、老女が考えた策とは…。
「蟻の牙」
長時間勤務で夫に先立たれた妻の復讐劇とは…。
「堕ちる」
地方の美術館で学芸員 -
Posted by ブクログ
この作品を読むまで、付添人という制度があるということ、全く知りませんでした…。家庭裁判所調査員が登場する作品なら読んだことあるけれど、あっ…あれは元家庭裁判所調査員でした!ひとつ、自分の知識になりました。
この作品は弁護士であるオボロ(朧太一)が、悩みを抱える少年少女の抱える家庭環境や生活環境など本人や関係者から聴取したり各関係機関と調整することで、少年少女の権利を守っていくもの…と、言えばいいかな…。それだけではなく、オボロが少年時代に受けた心の傷に向き合うこともテーマになっています。
悩みを抱える少年少女にとって、付添人ほど心強い存在はいないでしょうね…!!オボロが奔走する姿、胸 -
Posted by ブクログ
これまで岩井圭也作品に魂を揺さぶられ、すっかり魅了されてきました(まだ4作ですが笑)。本作は、岩井さんの文庫書き下ろしのシリーズ第1作ということで、岩井さんのエンタメ性としての別側面に興味が湧き手にしました。
舞台は横浜中華街。多様な民族や文化が混在する観光名所で、雑多なエネルギーが渦巻いている印象です。ここで、様々なストーリーが展開されます。
中華街の善隣門に記された「親仁善隣」からモチーフを得たタイトルで、主人公の生き方に関わってきます。
4つのエピソードとも、市販薬物乱用、自殺、特殊詐欺、外国人差別など、身近な事件や出来事を元にしているようです。短い文量制約ながら、事件に至る -
Posted by ブクログ
刑務所にも病人はいる
受刑者たちも病気になる
ただ、ムショ内の病人は厄介だ
刑務作業を休むため、医薬品を手にいれるための詐病が多い
そんな輩たちがいる刑務所ドクターになった是永史郎
医師の研修を終えて神経内科医として認知症の専門家になることを希望していたが、奨学金免除のためしぶしぶ刑務所ドクターの矯正医官となった
腰かけの矯正医官だったはずだが、患者と接していくうちに仕事に対する印象が変化し始める
自分でもよくわからないが熱心に、そして患者に対して強い感情を抱いていく
それは、ムショ内の患者だからかもしれない…
分かちがたく結びついた罪と病を医学的に解きほぐし、患者の人生ごと診療しよ -
Posted by ブクログ
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殺人犯の息子
vs被害者の息子
剣道を介して出会ってしまった岳と和馬。
ラスト2ページで必ず涙する、罪と赦しの物語!!
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岩井さん4作品目です。
突き抜けた落差が激しい(心が揺れる)のは「文身」が一番でしたが、私は本書も好きでした。
被害者と加害者の家族。
どうしたって切れない縁。
だけど、「その日」を境に決定的になる。
それを著者は本書のなかで、
自分に名札が付く日と表現していました。
たらればが溢れて、
当人たちの気持ちなんて関係なく、
周囲は騒ぎたて、
嫌な目で見たり、誹謗中傷し -
Posted by ブクログ
岩井さん作品「永遠についての証明」「文身」に続き、三冊目です。
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刑務所で働く新人医師が、
命と罪の謎に挑む!
出版業界注目の俊英が描く、
感動必至の人間ドラマ
「何回読んでも、
ラスト、涙が止まらない」
絶賛の声多数!
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奨学金免除のために3年間、
刑務所の医者になった是永史郎。
本当は神経内科の専門医になりたかった。
彼と同居する母親は認知症を患い介護をしながらの勤務生活。
大学の友人たちはそれぞれ自身の専門分野で頑張っている様子のなか、史郎は自分の今後について考えていた。
刑務所内で