岩井圭也のレビュー一覧

  • 風車と巨人

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    O保方H子さんの「STAP」細胞はあります」を連想。電気泳動画像の切り出しに博士論文との一致、再現不可能。でも主張を取り下げない限り「不老因子は存在するんです」パロディか?ドン・キホーテを愚かと言えない自分なりの真実問題と学会、象牙の塔の歪み。あの時の早大の対応もひどかった…。ここまではドクター岩井さんらしいが、違和感を感じたのはメディアの捉え方。ドキュメンタリーは報道以上に事実に忠実。一度でも証拠捏造や“演出”の甘い誘惑に負けた輩に仕事回す訳ないし、作品?を仕上げられるとも思えない。

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    2026年08月28日
  • 永遠についての証明

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    小説や映画での自分の勝手なイメージだけど、数学者には何かドラマがある
    人間離れした能力や資質な気がする

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    2026年08月28日
  • 風車と巨人

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    「スタップ細胞はあります!」っていう台詞を日常生活で良く言うけど(あります!って訴えたいときとか)ま、この本読んでいても思い出しました。"風車と巨人"はドン・キホーテの有名な場面から引用されていますが、このシーンや引用で部分知ってるだけで実は読んでないじゃんって焦ったのは、私だけじゃないと信じたい。
    キャリアを積んで報道系の映像作る会社でディレクターになった三田は、有名な番組の作品として、老化を止め癌治療にも革命を起こしそうな『不老因子』を発見した嘉山教授の取材をする許可が出た。しかし、取材を進めると彼の論文や研究に不穏な影を感じ、それは調べても調べても払拭できない。しかし、逆に黒だと証明するものも決め手がなく、三田は追い込まれていく。
    後半の三田に共感できないというか、総合的な結果がスカッとしなさすぎて、評価伸びないんでしょうねぇ。でも、流石の構成というか、スカッと面白くないのに、まあまあ良かった、と思わせるところが素晴らしいです。
    内容が難しく社会的な経験に基づく判断をする場面もあるので、高校くらいから。

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    2026年08月26日
  • 風車と巨人

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    がん研究者と報道ディレクターの闘い。

    どちらも罪を犯しているけど、罪の程度ということで言えば、嘉山の方が1億倍マズイと思うけど。

    この2つの罪が、同列になってしまうのは嫌だな。

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    2026年08月22日
  • 夜更けより静かな場所

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    『もしあの日、〈深海〉に行かなければ。この本を買っていなければ。買ったまま放置していたら。読書会は開かれず、わたしの今はもっと違うものになっていたんだろう。』
    古書店で開かれる深夜の読書会。
    「人の数だけ感想があるということです」

    浅木先生の、感想の真実。読書会の六人との違いを想う吉乃に共感しかない。

    最後の本は『夜更けより静かな場所』を選ぶ吉乃。
    そして、小さな選択。

    『他人がどう言おうと、自分にとって大切だと思える一文に出会うために、わたしは本を開く』
    吉乃の言葉に私も大きくうなづく。
    この本に出会えた私は幸せだ。

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    2026年08月21日
  • 追憶の鑑定人

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    ネタバレ

    科学を信じることは、人を信じることじゃないかな?
    元科捜研トップの鑑定技術力と知識から「彼に鑑定できない証拠物はない」と称された土門誠。
    民間鑑定人となった土門のもとに、大学教授の猪狩愛が訪れる。
    彼女は土門の過去を知る数少ない友人のひとりだが、研究中に起きた大学内での火事で記憶を失ってしまう。
    そればかりか放火の疑いをかけられ……。
    旧友を信じたい思いと、科学的事実の間で揺れる土門が導き出した答えとは?

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    2026年08月20日
  • 夜更けより静かな場所

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    ひとりで黙々と本の世界に没頭する時間も好きだし、読んだ本について誰かと語り合う読書会もまた違った楽しさがある。最近読書会に参加し始めたので、参加者たちが感想を共有しながら新しい気づきを得て、自分の考えを整理していく姿に強く共感した。 「人生は簡単ではないけれど、後悔ができるのは自分で決断した人だけ」。前向きな一歩を踏み出すきっかけを与えてくれる作品。

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    2026年08月17日
  • サバイブ!

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    フムフム
    起業したベンチャーが20
    年生き残る確率は0.3%か、でも、一度きりの人生、社会に役に立って生きたいですね。
    登場人物のキャラが際だっていて、サクサク読めた。
    多重下請けのピラミッド構造が憎いですね。

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    2026年08月16日
  • 拳の声が聞こえるか

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    素晴らしかったです。冒頭から、もう完全に主人公の遼馬を応援しながら一気読みでした。母親以外に対して言葉が出てこない遼馬が出会ったボクシングという居場所。イージーなハッピーエンドになってないのも岩井さん巧い。最近あまりにも仕事が大変過ぎて心がまいっていたので、読んで勇気をもらいました。

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    2026年08月14日
  • 風車と巨人

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    「不老因子」の発見で脚光を浴びる若きがん研究者の嘉山宗弘。彼を追う人気ドキュメンタリー番組の撮影を始めた三田紗矢子は、やがて嘉山の成果の根幹を揺るがす研究不正疑惑に気づき…。

    終始、嘉山教授に対してモヤモヤした感じで物語が進み、若手ディレクター三田の彼に対する疑惑に歯止めが効かなくなっていく姿はわかるような、わからないような…これまたモヤモヤした気持ちになったが、彼女が起こす行動は実際にありそうな展開で恐ろしくなった。

    数年前に「とある細胞がある」と信じた女性研究者が話題になったことを思い出し、この『風車と巨人』というタイトルに納得。スペインの名作『ドン・キホーテ』からきてるとは、さすが岩井さん。

    最後の三田の行動は鋼の心臓と言うべきか、狂っていると言うべきか。ちょっと薄気味悪くさえ感じた。

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    2026年08月12日
  • 檻を出ろ!横浜ネイバーズSP

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    全6巻で一応完結した横浜ネイバーズシリーズの続編。
    まぁ続編というより、シリーズでも一冊の中にはサイドストーリー的な短編が含まれていて、今回は後日譚も含めたまるまるサイドストーリー的な感じ。
    とはいえ、誰もが満足する丁寧なサイドストーリーで、読んだ後の爽快感が心地よく「読書って楽しい」って再確認できるいい本だった。

    ちなみに、テレビシリーズを観た後なので、各登場人物がドラマキャストで再生されるのが結構面白かった。新キャラの朝香さんは誰かなぁとか考えてみるの楽しい。

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    2026年08月11日
  • 永遠についての証明

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    瞭司の転落は読み進めるうちに胸が締め付けられるように辛かった。孤高の天才の脆さを感じ、どの世界でも起こり得そうだと感じた。どこかで誰かの一言だけでも救えたと思うが。。。転落していくのがわかりつつ、先が気になる作品だった。

    本文のストーリーとは関係ないが、現代のように情報科学・AIが発展してもまだ解けない証明・理論が存在する数学に少し魅力を感じた。自身が数学センスゼロなので数学研究者には尊敬の念しかない。

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    2026年08月09日
  • 文身

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    すごい話だな、と思いながら読み進めて、最後はなるほどーそう言うことか!と思った、その直後にまたどんでん返し。
    何が本当かわからない、引き込まれた話だった。

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    2026年08月07日
  • 風車と巨人

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    がんの治療に役立つ「不老因子」を発見したという嘉山教授を題材にしたドキュメンタリーをを制作するため、撮影を始めた三田。しかしその途中で嘉山の研究不正疑惑を知る。母ががんに罹患したこともありがん研究の発展を願う三田は番組の制作に執念を燃やし、さらに調査を進めるのだが疑惑は増えるばかり。真実はどこにあるのか。
    タイトルは「ドン・キホーテ」になぞらえたもの。信じることは真摯ともとれるし、愚かともとれます。たとえ真実と信じていたとしても、証拠がなければ事実にはならない。そんな中で嘉山の研究に疑いを持ちながら必死で撮影と取材を続ける三田の姿がとんでもなく危うく感じました。何事も知りたいという「しつこさ」を持つ彼女はこういう仕事に向いていそうなのだけれど、のめり込み方が本当に怖い……。
    しかしこのラストは、彼女にしか選べない結末だったと思います。たしかに彼女には、この仕事以外ありえないのかもしれません。

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    2026年08月06日
  • 風車と巨人

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    自分の主張を信じているからの行動なのか、別に何か狙いがあるのか。しかし、捏造はいただけない。結局は暴こうとした方まで同じことをしてしまうなんて。信用ゼロ、残念な結果だ。

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    2026年08月01日
  • 水よ踊れ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    語学学校で学んだ時の知り合いに、このお話の舞台になった返還前の香港を案内してもらったことがあった。林立する高層ビル群の中を、カイタック空港に降り立ち、物理的な制約の中で、人間がやりたいことをなんでもやろうとするとこんな社会になるんだなあと圧倒された。
    しかしただの観光客という立場で、日本好きな友人に案内されながら見た香港の街が、まったく表層的なものだったんだなあということを、本書を読んで感じさせられた。
    反日的な感情や、その根っこにある日本がやってきたことについての無知だけでなく、この島に渡ってくる移民たちがどんな生活をしているかといったことも想像力に欠けていた。

    作者がこの時期の香港をテーマにしたいと思ったのは、とても共感できたし、出てくる登場人物の一人一人が、それぞれの社会的な位置に応じて、いかにもという感じでつくられているのも、ドラマをとてもわかりやすくしてくれていた。それぞれの立場でそれぞれに動いているのに納得させられた。それらの人物をこのように配して、複雑なストーリーをまとめきった力に感服した。

    ただの留学生にすぎない男の子が解決しようとする「個人的な問題」の背景に、こうした「香港返還問題」という大きな社会をいかにからませるかという部分はとても野心的な試みで、最後の落としどころもなかなか良かった。

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    2026年07月31日
  • 拳の声が聞こえるか

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    岩井圭也さん作品なので
    手に取りました。

    主人公は恐らく場面緘黙症で
    声を出す能力はあるし
    家庭では話せるのに
    外では言葉が出てこない。
    辛い子供時代を過ごし
    ひっそりと影のように生きている青年、遼馬。

    そんな遼馬がボクシングと出会う。
    「話せなくてもボクシングは出来るから」
    その言葉に支えられ
    地道な努力を積み重ねて
    遼馬の人生が徐々に徐々に変わっていく。

    ボクシングの知識はあまりなくとも試合の臨場感がすごくて、手に汗握りながら一気読み。

    ボクシングは拳による対話。
    こう書くととてもスマートでかっこいいー感じだけど、
    そこは血みどろで、倒されてもすぐ起き上がり、敗ける恐怖、死ぬかもしれない恐怖にもがき苦しみながら辿り着ける場所でした。

    しかし拳による対話なら
    サクチャイだけでなく
    対戦相手の廣瀬や小磯の事も
    もっと掘り下げて欲しかったかも。

    愚直に努力する遼馬が報われるラストがなんとも爽やか。

    勝ち敗けではない。
    どう戦ったか。
    全力を尽くせたか。
    「ぼくはここにいる」と思えたか。

    派手な大勝利などなくても
    静かな感動がしばらく余韻を引く。
    岩井圭也さん。やっぱり好きだなぁ。

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    2026年07月29日
  • 拳の声が聞こえるか

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    どこにいても誰といてもひとりぼっち。そんな主人公は対戦相手と拳で向き合い、自分の存在を確認するためにリングにあがる。
    ボクシングのことがまるで分からないけど、ボクサーのストイックな様子が美しいと思った。
    本書を読みながらポテチをつまみ、気づけば一袋完食していた自分の何百倍も美しい。

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    2026年07月25日
  • 風車と巨人

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    若手ディレクターの三田紗矢子は、「不老因子」の発見で脚光を浴びるがん研究者・嘉山宗弘教授を追うドキュメンタリー番組『十一時の肖像』の撮影を始める。
    だが、嘉山教授の研究不正疑惑に辿り着き…。

    捏造、疑惑、虚構のなかで、真実を見つけるのは至難の業であり、そのために何をしたのか…。
    そして…。


    母が乳がんだったせいか、三田の嘉山に対する思い入れは熱く企画が通ってからは、全力投球で撮影に挑む姿は凄さを感じるのだが、不正を知ると一転する態度や自分だけが正しいと思い込み、他の人を蔑むような性格に嫌悪を感じた。

    最後は潔さを感じたが、それでも自分をこういう形で見せるという態度は、やはり好きになれないタイプだった。



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    2026年07月23日
  • 夜更けより静かな場所

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    タイトルがまず、読書好きの心をくすぐると思います。
    そして読み始めてすぐに、好きになりました。

    初めに「真昼の子」を勧められた吉乃
    翻訳物の海外小説かぁ…と、きっと私も思います。
    でも読み始めたら止まらなくなる…。

    古書店<深海>に集まる読書会メンバー。

    みんな同じではない感想が、リアルで良い。
    自分と全く違う受け止め方もあるけれど
    その違いを、ざらりとした違和感にしないように
    店主の叔父さんがうまく中和してくれる。
    いったん泥が舞い上がった水底も
    また穏やかな澄んだ水に戻る感じが、素敵だなと思う。

    そして共感ポイントも沢山ありました。
    本を手に入れて
    「今日の昼ごはん、いやついでに晩ごはんも、コンビニで買って帰ろう。」
    「本棚の前に立った。何もかも、忘れたかった。本の世界に逃げ込みたい。」
    「…意識が文章のなかへ沈みこんでいく。
    …ただ、文章によって形づくられた強固な世界だけがある。」
    本の世界の中へ入ってしまえるのが、やっぱり気持ち良くて好き。

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    2026年07月22日