岩井圭也のレビュー一覧

  • 追憶の鑑定人

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    シリーズ3作目でこの作品だけでも楽しめるけど、はやり土門の人柄を理解しながら順番に読むのがオススメ。土門の同級生が登場して、土門の人間味のある部分が垣間見れて良かった。科学は嘘をつかないけど、たまには人間を信じてみても良い。土門の言葉が心にしみる。

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    2026年09月26日
  • あしたの肖像

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    ネタバレ

    恋人が行方不明になる、学内で死者がでる。
    大きな出来事が起きてはいるけれど序盤は物語が淡々と進んでいく。けれど小滝の激情が垣間見える。小滝はどう考えてもいっぱいいっぱい。恋人が消えた、故人の肖像画を描かなければならない、自分の作品。そんな時に現れたのがリュウ。スマホもお金もない彼は何者なのだろうか、そう考えた時ひなたの縁者かと思いました。正解は当たらずも遠からず。
    日常に潜む幻。それがリュウだった。
    ミステリー、人間関係を描いた作品としてすごく面白かったのですが、リュウの存在によりとても好きな作品になりました。
    本来だったらありえないかもしれないけれど、でも奇跡のような夢のような物語をどうしても読みたいと願ってしまうから。
    すごく素敵な作品でした。

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    2026年09月24日
  • 風車と巨人

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    真実を追求する重さ
    嘘が必要になる(と思い込む)瞬間
    目的のためにはなりふり構わない感じ
    狂気じみていてゾワゾワした。

    医療業界にいるものとしては過去の捏造事件のことも頭をよぎり、誠実に実験した結果を受け止めることの重さを感じている
    報道業界のことはわからないけど
    モノになるならないは「そこにある真実」よりも「作り方による」んだろうか?と想像をすすめてしてしまう

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    2026年09月21日
  • 永遠についての証明

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    数学の天才、三ツ矢瞭司は特別推薦生で協和大学に入学する。彼の数学に特化した世界は幼い頃から誰からも理解されず一人だったが、大学の恩師、小沼と同期の同じ推薦入学の熊沢勇一と斎藤佐那、研究室の先輩、田中と木下という始めての仲間を得て、彼の天才的な証明までの漠然とした道筋を、皆で証明する作業の楽しさを知る。しかし、その世界はどこかで崩壊したらしく、瞭司が亡くなり熊沢の手元に残されたノートに、コラッツ予想の証明が書かれているようなのだが、もちろんその内容は解読が必要な独特のメモなのだった。
    これがデビュー作と知らずに読み、完成度の高さに驚かされました。誰も証明したことのないような高度な数学の世界を不自由なく体感させる表現。読むのには数学ができなくても全く問題ないです。ただ、瞭司の生き方の不器用すぎる様が、読んでいて苦しすぎる。熊沢の方もある程度普通に生きられると、雑事多くて数学に埋没できず、また、瞭司への嫉妬・羨望心が友情に勝ってしまうのも辛い。
    瞭司が死んでしまっているので、凄く楽しく読める本ではないのですが、内容の重厚感と、天才の追体験できるのが良かったです。
    アルコール依存の表現がやや小学生向けではないところなどあり、中学校以上向け。

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    2026年09月13日
  • 永遠についての証明

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    専門的なことを扱いリアル感を感じさせつつも、読みやすいテンポ感と、これらを渦巻く心情が伝わってくる構成で良かった。

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    2026年09月11日
  • 横浜ネイバーズ

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    シリーズ一作目。
    中華街を舞台に山手町の名探偵ロンとその仲間たちが厄介ごとを解決するお話。

    厄介ごとはもっと日常の謎的なのを想像していたら、結構大きな事件系だった。シリーズ続いているので読み進めたい。

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    2026年09月10日
  • プリズン・ドクター

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    刑務所内の医師(矯正医官というらしい)の話。刑務所内の病問題、薬問題に立ち向かうだけでなく、彼らの心の病にも寄り添いながら、自分の母親の介護や恋人、仲間との絆もありながら、しぶしぶやってた仕事から本職に向かって成長していくストーリー。まさにプリズンドクター!面白かった。

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    2026年09月08日
  • 楽園の犬

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    本好きさんから借りた本。
    太平洋戦争勃発直前の南洋を舞台にした
    スパイ小説。

    太平洋開戦直前、持病の喘息のため、
    英語教師を辞めた麻田健吾は、妻子を日本に残し、表向きは南洋庁の役人としてサイパンに赴任する。
    海軍少佐、堂本頼三の下で、海軍のスパイ(犬)と
    して働く麻田。堂本からの指示で島で起こる不審な死の真相を調査していく。

    その頃日本は、勝てる見込みがない米国との開戦に向かわざるを得ない状況となっていた。
    麻田と堂本の共通の思いは戦争を止めること。
    だが、大きな時代のうねりの中では個人の意思や
    信念など、あって無きにも等しい。
    表紙の南洋桜、日本の桜とは似ても似つかないが、堂本少佐はサイパンに咲く、この南洋桜に日本の桜を思ったのか。堂本少佐が、あのような最期を選んだとは対照的に、麻田の最後まで生き延びようと
    する姿、信念に心をうたれた。
    生き延びて、家族に再会して欲しかった。
    美しい死など決して存在しない。

    このような極限の状態となった時、
    自分は果たして信念を持ち続けられるのか、
    深く考えさせられた。
    読み応えのある作品だった。

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    2026年09月08日
  • 風車と巨人

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    著者作品、久しぶりのヒット。
    新刊が続いていたが、なんだか最近ピンとこなかったので(私だけ?)

    究極の真実とはなにか・・・いろいろな社会問題を秘めた壮大な人間の心の奥底を見た気がした。
    同じ感覚をもつ正義<信念は、共鳴するのか。

    小説はエンディンクを迎えたが、どんな先が待っているのか、現実世界を想像するのは難しい。

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    2026年09月07日
  • 暗い引力

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    一縷の望みが人を闇に引き寄せる。
    希望を抱くことが罪という話ではなく、
    能動的かつ突発的な希望の発露は、人間に大きな変化をもたらす場合があり、その結果を制御する術はない。漫然と生きてても行き詰まる。

    少々誇張された話だとは思うが、リアリティがあり
    身を摘まされる。



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    2026年09月04日
  • 風車と巨人

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    医学分野での研究不正疑惑を暴くというあらすじに飛びついた感じで手にしたものの、私の予想とはかけ離れた着地点で驚き!

    本のテーマから、STAP細胞とその研究者をイメージした人が多いようだけれど、私はまた別の研究者のイメージだった。(誰とはいわないけど)

    近年の様々な社会現象から医学研究そのものが、科学ではないな…と感じている私にとって、論文というものはやはりあてにならないシロモノだなと実感してしまった。
    論文にさえしてしまえば、再現可能かどうかも問われないなんてなんでもありじゃないかと思う。

    岩井圭也さんがそのあたりを見事に暴いてくれたのはさすが!

    嘉山教授も三田も真実を追究したり証明することに夢中になりすぎて、何が真実か分からなくなってしまったのだろうけれど、こういうことは少なくないはず。
    嘘がよくないことは当たり前だけど、大切なものを守るために時と場合によって人は嘘を使いこなして生きているわけで…
    その嘘の重大性も大切なものの重大性も人によって受け止め方は様々なのだ。

    研究者が夢を追いかけることは素晴らしいし、始めは世界を救うためにと思って研究するのだろう。けれど、きっと様々なしがらみで本来の意思が失われたり歪曲してしまうことは少なくないはず。
    お金や名誉といったものに縛られずに研究できればよいのだろうけれど、なかなかそうはいかない。

    医学というものが、こんなに崩れやすい論文を元に人の生命を握っている…
    みんなもっと気づけばいいのに…と改めて思う読書でした。

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    2026年09月04日
  • 横浜ネイバーズ

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    池袋ウエストゲートパークを思い出した。似ていることが全く気にならないので、すごく面白かった。シリーズ読み進めていきたい。

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    2026年08月30日
  • 風車と巨人

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    O保方H子さんの「STAP」細胞はあります」を連想。電気泳動画像の切り出しに博士論文との一致、再現不可能。でも主張を取り下げない限り「不老因子は存在するんです」パロディか?ドン・キホーテを愚かと言えない自分なりの真実問題と学会、象牙の塔の歪み。あの時の早大の対応もひどかった…。ここまではドクター岩井さんらしいが、違和感を感じたのはメディアの捉え方。ドキュメンタリーは報道以上に事実に忠実。一度でも証拠捏造や“演出”の甘い誘惑に負けた輩に仕事回す訳ないし、作品?を仕上げられるとも思えない。

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    2026年08月28日
  • 永遠についての証明

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    小説や映画での自分の勝手なイメージだけど、数学者には何かドラマがある
    人間離れした能力や資質な気がする

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    2026年08月28日
  • 風車と巨人

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    「スタップ細胞はあります!」っていう台詞を日常生活で良く言うけど(あります!って訴えたいときとか)ま、この本読んでいても思い出しました。"風車と巨人"はドン・キホーテの有名な場面から引用されていますが、このシーンや引用で部分知ってるだけで実は読んでないじゃんって焦ったのは、私だけじゃないと信じたい。
    キャリアを積んで報道系の映像作る会社でディレクターになった三田は、有名な番組の作品として、老化を止め癌治療にも革命を起こしそうな『不老因子』を発見した嘉山教授の取材をする許可が出た。しかし、取材を進めると彼の論文や研究に不穏な影を感じ、それは調べても調べても払拭できない。しかし、逆に黒だと証明するものも決め手がなく、三田は追い込まれていく。
    後半の三田に共感できないというか、総合的な結果がスカッとしなさすぎて、評価伸びないんでしょうねぇ。でも、流石の構成というか、スカッと面白くないのに、まあまあ良かった、と思わせるところが素晴らしいです。
    内容が難しく社会的な経験に基づく判断をする場面もあるので、高校くらいから。

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    2026年08月26日
  • 風車と巨人

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    がん研究者と報道ディレクターの闘い。

    どちらも罪を犯しているけど、罪の程度ということで言えば、嘉山の方が1億倍マズイと思うけど。

    この2つの罪が、同列になってしまうのは嫌だな。

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    2026年08月22日
  • 追憶の鑑定人

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    ネタバレ

    科学を信じることは、人を信じることじゃないかな?
    元科捜研トップの鑑定技術力と知識から「彼に鑑定できない証拠物はない」と称された土門誠。
    民間鑑定人となった土門のもとに、大学教授の猪狩愛が訪れる。
    彼女は土門の過去を知る数少ない友人のひとりだが、研究中に起きた大学内での火事で記憶を失ってしまう。
    そればかりか放火の疑いをかけられ……。
    旧友を信じたい思いと、科学的事実の間で揺れる土門が導き出した答えとは?

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    2026年08月20日
  • サバイブ!

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    フムフム
    起業したベンチャーが20
    年生き残る確率は0.3%か、でも、一度きりの人生、社会に役に立って生きたいですね。
    登場人物のキャラが際だっていて、サクサク読めた。
    多重下請けのピラミッド構造が憎いですね。

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    2026年08月16日
  • 拳の声が聞こえるか

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    素晴らしかったです。冒頭から、もう完全に主人公の遼馬を応援しながら一気読みでした。母親以外に対して言葉が出てこない遼馬が出会ったボクシングという居場所。イージーなハッピーエンドになってないのも岩井さん巧い。最近あまりにも仕事が大変過ぎて心がまいっていたので、読んで勇気をもらいました。

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    2026年08月14日
  • 風車と巨人

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    「不老因子」の発見で脚光を浴びる若きがん研究者の嘉山宗弘。彼を追う人気ドキュメンタリー番組の撮影を始めた三田紗矢子は、やがて嘉山の成果の根幹を揺るがす研究不正疑惑に気づき…。

    終始、嘉山教授に対してモヤモヤした感じで物語が進み、若手ディレクター三田の彼に対する疑惑に歯止めが効かなくなっていく姿はわかるような、わからないような…これまたモヤモヤした気持ちになったが、彼女が起こす行動は実際にありそうな展開で恐ろしくなった。

    数年前に「とある細胞がある」と信じた女性研究者が話題になったことを思い出し、この『風車と巨人』というタイトルに納得。スペインの名作『ドン・キホーテ』からきてるとは、さすが岩井さん。

    最後の三田の行動は鋼の心臓と言うべきか、狂っていると言うべきか。ちょっと薄気味悪くさえ感じた。

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    2026年08月12日