岩井圭也のレビュー一覧

  • 文身

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    一体どこまでが本当でどこまでが虚構なのか……最後の怒涛の展開に頭が混乱するも、読む手が止まらなかった。堅次と庸一の歪な関係は次第に現実にも影響していき虚構が現実を歪ませていく展開が悍ましく感じた。
    最後の一文、鳥肌が立ちました。

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    2026年04月19日
  • あしたの肖像

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    芸術に向き合う学生のドラマです。
    表紙の男の子は【アイツ】かな…?

    事故死(恐らく)してしまった樺沢の過去を追及し、彼女の人物像が明らかになっていく様は気持ちよく読めました。
    自分自身の問題とも向き合って、最後に出した答えはとても納得しました。

    学生のひと夏の成長を見届けた、そんな作品です。

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    2026年03月29日
  • 追憶の鑑定人

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    ネタバレ

    シリーズが進むにつれて土門誠の人物像が少しずつ深掘りされていきますね。

    今回はベージュのセットアップに関する逸話と学生時代の意外な出来事について。

    学生時代をともに過ごした仲間たちとの繋がりを紐解きながら、現在の事件の謎も明らかにしていく展開に引き込まれました。

    土門さん、学生時代も去ることながら、今も側には高倉さんという心強い存在がいるあたり、不器用ながらも身近な人には恵まれているようにも思います。

    なんだろう。実力や技術を認めた上で、不器用でカタブツなところすらもユニークと受け止めてくれる人々。

    複雑な家庭背景だったり、それゆえの学生時代の苦しみだったり、社会人になってからは自分を導いてくれた人の裏切りにあったり、、結構な苦境に立たされ続けた土門さんですが、科学だけでなく、人を信じてみようと思えたのは身近な人たちの影響でしょうね。

    おもしろかったです!

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    2026年03月29日
  • あしたの肖像

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    ネタバレ

    芸術を志す人たちの心情とは繊細でなんと苦難に満ちているのかと思い知らされた。
    才能がない自分と向き合うことから逃げるために死を選ぶことも厭わないなんて、凡人には想像できない心理状態である。
    小滝は突然連絡が取れなくなった恋人ひなたの失踪理由と作品制作中の事故で亡くなった学生樺沢穂香の肖像画を描く依頼を受け穂香の過去を辿る中で、自分を見つめ傷つき絶望していく様は心がザワザワして「小滝、死なないで」と祈りながら読んだ。
    ツブキリュウの存在が救いでもあった。タイムリープものは好みではないが、この作品では大いにありだ。

    岩井圭也さんの作品は好きで何冊か読んでいるが、これはお気に入りの一冊となりました。

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    2026年03月28日
  • 拳の声が聞こえるか

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    大満足の五つ星作品だった。
    岩井圭也作品というと人間の優しさを基調にした作家と認識していたが、本作のように熱い心をぶつけてくる作風に驚いた。
    特に試合のシーンの痛さを表す描写は素晴らしく、宛ら試合会場に隣接しているような臨場感に溢れていた。
    愚直なまでにボクシングに取り組む五十嵐遼馬の生き方は、確かな歩みで力を付けていく過程でもあり、読者も彼の応援を否が応でもしてしまう。
    本当に心を熱くする素晴らしいスポーツ小説だった。
    でも、いい人の廣瀬は負かせないでほしかった。

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    2026年03月26日
  • 永遠についての証明

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    数学界について見識もなく、ただただ人間ドラマとして魅了されました。
    巻末の森見登美彦さんの解説を見るにつけ(デビュー作なのにすごい!)その深すぎる洞察を目の当たりにしたら書くことがみつかりません。

    あえて自分の体験に照らし合わせると、主人公に及ぶべくもないですが比較的知能に恵まれた私の前半生は、無邪気な批判をくりかえしては社会からつまはじきになることばかり。
    実際に不適応者となった時期には、通い詰めていた病院のスタッフさんに「感覚で生きている人は頭脳と肉体の衰えと共に凡人以下になる」と気づきを促され首を斬り落とされたような思いでした。
    そこで積み上げることの大切さを学んだのも今では良い経験です。

    数学の森で遊び、木々の間から星をつかもうとする主人公の儚さはギリシャの時代ならきっと星になれたのかもしれない。でも複雑化しすぎた現代では、誰がどう汲み取るのか。
    プラトンやエッカーマンのような傍らにいる存在、私にはもう1人の主人公である熊沢勇一にこそ寄り添いたい気持ちがわきました。

    というかそういう話でもあるのか!(今わかった)

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    2026年03月23日
  • 科捜研の砦

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    ネタバレ

    『最後の鑑定人』土門誠が『科捜研の砦』と呼ばれていた頃の話。

    わずかな痕跡や遺留品から真相に辿り着く様はこの頃から変わらず、愚直なまでの『科学』との向き合い方は、仕事には有用に働きつつも、彼の『人間観』に大きく影響を与えます。

    科学を通して人に信頼を寄せることもできれば、科学が発端となり予期せぬ裏切りに直面することもあり、土門の人となりをより一層深く知ることができました。

    元嫁の尾藤との関係についても知れてよかったです(^^)

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    2026年03月23日
  • 科捜研の砦

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    『最後の鑑定人』の前日譚。

    土門には「鑑識の神様」とともに、「科捜研の最後の砦」と言われる時代があった。神が見放した事件であっても、彼は諦めない。
    事件の形を一から再構成し、隠された秘密を解き明かす。

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    2026年03月20日
  • 凪の海 横浜ネイバーズ(3)

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    今回は「凪」巻。
    人気上昇中のグッド・ネイバーズがメジャーデビューしようという時、過去が凪を苦しめる。
    過去の恋と、発見者となった事件。
    口を閉ざす凪を思って動くロンと仲間たちが頼もしい。
    ドラマでも採用のテンバイヤーにまつわる事件。
    eSportsの件は、ヒナちゃんがw
    これで、既刊6巻のうち、最後の1冊も読み終わってしまった。exの発売を控えているとはいえ、本編の続きも早く読みたい。

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    2026年03月18日
  • 暗い引力

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    短編集。一つひとつが上手い
    そして題名通りに「暗い」
    この社会の底に澱む暗さ

    それでもスカッとしたのは「蟻の牙」
    噛み付く「蟻」の賢さ

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    2026年03月18日
  • 中華街の子どもたち 横浜ネイバーズ(6)

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    ネタバレ

    ロンと母親の件、大進展。
    母目線の物語が切ない。だからって、許されることではないけれど、愛情を持てないというのも悲しい。それでも、あそこに、一筋の希望を持ちたい。
    しかし、ロンは、あいかわらず突っ走るねぇ。そして、欽ちゃんに助けられるところまでがお約束w
    ヒナとの関係も、やっと、だね。よかった。
    みんなもそうだろうけど、ほっとした。
    欽ちゃんにも、新しい恋が始まってほしいな。
    小生意気なハッカーくんも元気で何より。
    次は7巻でなくExのようなんだけど、続編、あるよね。まだ決着してないこともあるし。

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    2026年03月13日
  • パパたちの肖像

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    アンソロジーなので評価は付けにくかったけど、総合で★5。世間のお父さん、お母さんの苦労というか哀愁を感じられた。親になれなかった自分には分からないものが伝わる。
    子育ての大変さとその成長の喜びの経験ができなかったのを自分の選択とは言え後悔がないとは言えない。やはり良いものなんだろう、と言ってしまうと世間様から簡単に言ってくれるなと非難を浴びるんだろうな。
    それでもこの作品達からはそう羨ましく思わされるものがあった。

    髪を結ぶ、そういう家族がそこにある、この2作品が特に良かった。その分少し落ち込むかな。
    でも良いアンソロジーでした。初読みの作家さんにも出会えたしね。

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    2026年03月03日
  • プリズン・ドクター

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    『あらすじ』がだいぶ雰囲気を外していることだけが残念。きちんとした、そしてしんどさのにじむ社会派ミステリー。

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    2026年03月01日
  • 横浜ネイバーズ

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    ドラマを見て原作が気になったので。
    面白かった。久しぶりに一気に6冊夢中で読んだ。
    読みやすい割にはきちんと各キャラの心を丁寧に描いている。
    悪だと思われる物事も見方を変えれば実は違う景色が見える…というところまで、完全懲悪で終わらせないところが良かった。
    登場人物が多いが、それぞれキャラが立っているし愛着が湧く。闇バイト、詐欺、ドラッグなど重めのテーマだからこそ若さとチームプレイで乗り切る主人公たちに感情移入しやすい。
    久しぶりに買って良かった!と思える作品で楽しかった。シーズン2はあるのかな。と期待。
    アニメ化とかしそうだなー

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    2026年02月20日
  • ディテクティブ・ハイ 横浜ネイバーズ(5)

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    ロンの頼れる先輩欽ちゃんの過去が垣間見えた。
    欽ちゃんがあんなにも必死になって、我を忘れる様子は珍しい。そこにもあのひとの影があるなんて。どんな決着がつくのだろう。それにしても、欽ちゃん、強すぎる。かっこいい!
    マツもヒナも前に進んでいるし、つかみどころのない弁護士清田wああ見えてラスボスってことがないよね、なんて深読みしすぎてしまうミステリ読みw
    ソフト闇金は、ドラマで次回あたり解決かな。
    地下アイドルの話はどうなるんだろう。
    こんなふうに、原作を追いながらドラマを見るのって楽しい。

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    2026年02月18日
  • 人生賭博 横浜ネイバーズ(4)

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    マツの恋の顛末、切ないね。
    ドラマで見たばかりの話だし、冒頭の彼女のモノローグで分かってはいたけれど。
    そのマツの柔術の師匠の話は、息苦しいような話だった。
    でも、必死なマツの姿が救い。
    柔術にはまったきっかけのあいつらは許しがたいな。
    小学生の蒼太くんが可愛い。IQが高いって、いいことのようでいて、あまりにも周囲と違うと辛いこともあるのか。でも、ロンたちと「友達」になれたのはよかった。
    さて、引き続き5巻へGo。

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    2026年02月17日
  • 真珠配列

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    ネタバレ

    最後の100ページからのどんでん返し、他の書籍なら好みでない「やられ方」なんだけど、あまりにも美しく見事にやられてからの実に湿度の高いラスト。ありそうなリアリティとこの上ない邪悪さ、実にSFミステリーであった。

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    2026年02月11日
  • 真珠配列

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    「夜更けより静かな場所」を読んだ時に岩井圭也のファンになった。「熊楠」の時は特に意識はしなかったのだが。
    今作で6作目になる。バイオテクノロジーをヒトに適用するとどうなるのか? ありそうなテーマで正直あまり関心はない。面白く読んだが、守備範囲が広いなと感じたくらいで岩井圭也らしいのかどうか分からない。
    同じ時期にヒボさんが読んだ「竜血の山」の方が気になっている。

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    2026年02月09日
  • 科捜研の砦

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    ネタバレ

    「最後の鑑定人」から順に読まなければならない。
    他のシリーズでミスをしてしまったので、今シリーズはしっかりと「最後の鑑定人」から順に読んだので、前作を通じたストーリーをきちんと読み、楽しみ、悲しむことができた。「それでも化学は噓をつかない。嘘をつくのは、いつだって人間だ」までの経緯、それを聞く者が抱いた思い、前作を知っているからわかっている未来の結末。とても悲しい傑作であった。

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    2026年02月07日
  • 中華街の子どもたち 横浜ネイバーズ(6)

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    やっぱりなんだかんだで面白い。地元のお話ってのも大きい。横浜市歌の話が繰り返し出てくるのも、市民じゃないと面白くないんだろうしな。
    1〜6の完結編みたいになっている。
    ちょっとスッキリする感じがしてここまで読んできて良かったなぁと思えた。
    ロン、これから勉強するのかなぁ。楽しみ。

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    2026年02月06日