岩井圭也のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
読めてよかった。
子育てに悩むパパたちの叫びが、胸にズドンときた。
ママたちと同じくらい、パパたちもうまくできなくて泣きたくなる時があるんだ。
泣きたいのはママもパパも一緒なんだ。
子育ては、子どもと向き合うのと同時に、夫婦がお互いに向き合わないといけないチームプレーが必要なんだと、思い知らされた。
特に「俺の乳首からおっぱいは出ない」と「髪を結ぶ」は、泣ける。
乳児期に感じる焦りと、親としての自信喪失がこれでもかというくらいリアルに描かれていて、当時の記憶が蘇って、本当に泣いた。
パパにはもちろんおすすめしたいが、ママにこそ読んでほしいと思う。
パパの気持ちがわかれば、パパに対しても優 -
Posted by ブクログ
〈深海〉という名の古書店で開催される深夜の読書会。そこで出会う1冊の本を通して、登場人物たちが自分の生き方を見つめ直していく。それは小さな一歩かもしれない。けれど“自分で決める”というのは大きな覚悟が必要で、だからこそ決別できたり後悔したり、前を向くことができる。
心に寄り添っている大切な本がわたしにもある。これからも読書をする中で、そんな本たちとの出会いがあると思うと楽しみだ。
読書会というものにわたしは参加したことがないけれど、“共感だけが読書の感想じゃない”というのが良かった。物語の登場人物に共感ができなくたって、その物語がおもしろいということはあるし、感想は読む人の数だけあっていいん -
Posted by ブクログ
ー 資金なし、経験なし、計画性なし。
あるのは志とビジョンだけ。
・・・てさ。
がんサバイバーの起業というテーマは、それだけでも困難に満ちており、読むのが辛いと感じる方も多いのではないか。
作中では、主人公であるサバイバーたちに、作者が容赦なく難題を突きつける。状況はなかなか好転せず、読者を不安にさせる展開が続く。
しかし、主人公たちサバイバーズは少しずつ前進していく。このわずかな前進が、実は大きな意味を持つ。そして、何事も諦めないことこそが、最も重要な推進力なのだと学ばされる。
希望を見失わない彼らの強さは美しく、読者の心の奥深くに響き渡る。
この小説を読んで、元気になりましょう! -
Posted by ブクログ
大学4年で大手企業からの内定も獲得したコタローが、ステージⅣの悪性リンパ腫になったことで人生が一変する。
絶望に襲われる彼を救ったのは、『生きるための起業』という一冊の本と入院中にお見舞いに来た高校の時の同級生・ハクの「奇跡を起こすのって、コタローみたいな人間だと思うんだよね」の言葉だったように思う。
退院後、県庁を辞めたハクと二人で会社を立ち上げたものの、資金なし、経験なし、計画性なしだったが、紆余曲折しながらも仲間を増やして未熟なりに挑んでいく。
それぞれの強みを活かして協力して突き進んでいく姿は好感がもてる。
上手くいかないときこそ、絆が深まっていくのは信じあっているからだろうと思 -
Posted by ブクログ
登場人物みんなが魅力的!
オボロ、浦井、原田、笹木、依頼人やその家族みーんなが、短いお話の中でとても人間味溢れた描かれ方をしている。良くも悪くも。
少年犯罪や児童虐待がテーマなのでクソみたいな大人も出てくる。その、クソっぷりが凄まじい。
これを描き切っているのがすごい。
職業柄近しい業界にいて解像度が上がっていることもあり1時間ちょいで読んでしまった。
作者さんはとても緻密に取材されたんじゃないかな、と思う。特にLDの章。
そして、オボロが付添人を勤めた子どもたちの可塑性を信じているような描き方をしているところに希望を感じた。
正直、再犯率は高いし家庭送致にしたところで親も問題を抱えているこ -
Posted by ブクログ
まだ途中ですが、「隠花」の「血縁」という詩について語り合うところで、詩を聴いて涙が止まらなかった
鬱気味の夫をもつ自分と重ね、あぁ、ほんとうにそんなことができたらいいのになって
夫の親戚にも鬱の人がいるため家系だからと定めのように受け入れており、メンタルが落ちているときは私には分からないと完全に切り離されることもある
よしのちゃんが言うように、夫婦は血の繋がりがないので家族と言えど結局は他人
ゾンビになったら職業や見た目の違いや偏見に悩むこともなくなるし、わたしのポジティブな考え方も少しは分け与えられるかもしれない
人間として生きることに疲れている夫はきっとゾンビになることを望むだろう -
Posted by ブクログ
太平洋戦争勃発間近の南洋の地を舞台にした物語。
前半は、英語教師をしていた麻田健吾が、表向きは南洋庁のサイパン支庁で庶務課として勤務する一方で、日本海軍のスパイとして秘密裏に活動していく様子が描かれる。
各章ごとに、健吾がスパイ活動をする中で直面した事件をミステリー仕立ての物語にしてある。民間人の健吾が、密命を受け、命をかけて活動するため緊張感があり、事件の真相を探っていくことに没頭して読み進めた。
後半は、幾つかの事件を通して命の尊さに思いを巡らすなかで、徐々に近づく開戦を前に、個人の思考の自由が奪われていく様が描かれる。
まさに戦争ムード一色。
日本国軍の勝利を信じて疑わない、或いは