岩井圭也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
岩井圭也さん、少しずつ読み進めています(^^)
こちらは岩井さんの中でも
私には結構心が揺さぶられた一冊でした。
オボロ(朧太一)という付添人の話です。
付添人という制度をこの本で初めて知りました。
『家庭裁判所で審判を受ける少年の権利を擁護・代弁し、少年審判の手続きや処遇の決定が適正に行われるよう裁判所に協力する人』
大人の場合は弁護人といい、
未成年を担当する場合は付添人と呼ぶそうです
作品は5つの短編からなっています
どの話も子供の気持ちを考えると胸が痛く
親として読むとさらに辛い一冊でした。
いろいろな親が出てきます
支配する親、見放す親、諦める親、見ないふり -
Posted by ブクログ
ネタバレ岩井圭也の短編集は初めてじゃないかな?上手い長編小説を書く作家さんと思っていたが、短編もなかなか読ませる。
タイトルの引力って言葉が実によくわかる、これ「嘘」のことなんよね。欲望とか見栄とか言い訳のために「嘘」をつく時、抗いがたい何かにグッと引き寄せられてる感があり、あれは確かに引力的やわと。
「僕はエスパーじゃない」は考えさせられたなぁ。相手の気持ちを読んで行動することに愛はないんだろうか?空気を読む、忖度までは違っても、そこから相手に対してどうするか…の行動部分には愛とか情が大いにかんけいしてると思うんだが…
どれもこれも後味悪い余韻の短編だが不思議と引き込まれるし、読み終わったあと -
Posted by ブクログ
6編が収められたダークな短編集
*海の子
*僕はエスパーじゃない
*捏造カンパニー
*極楽
*蟻の牙
*堕ちる
短編なのをすっかり忘れて読み始めた
第一話「海の子」
告別式を終えた日の夕方、
妻を病で亡くした佐々木は、二十歳の息子・海太と仏壇の前にいる場面から始まる。
私は一瞬で物語に引き込まれ、ドキドキしながら50頁ほど一気に読み進めた。
えっ?終わり?
まだ続くよね?
突然、闇の中に放り出された気分。
第二話「僕はエスパーじゃない」
あれ?
さっきと違う話?
今度は、幼い息子を持つ夫婦の話だ。
私はここでようやく短編集なんだと思い出す。
これまたラストで闇の中に置き去りにされた -
Posted by ブクログ
己の分身にして、決して消えることのない刺青ー文身
ちょっとこれ凄いじゃないのよあーた(いきなりの美川憲一)
いやもうこれ★3以下の人とは友達になれないわほんと
そのぐらい凄い!
特に最後の一行はゾワゾワゾワーっと鳥肌が立ちまくりです
そして消えない
まさに鳥肌が文身のよう!
よっしゃ!うまいこと言うたった
小説というのはもともと虚構であるわけなんだけど、私小説という作者の実体験を元にした小説が真ん中にいることで、どこまでが虚でどこまでが実かの境界線が曖昧になってるんです
そしてラストに向けてどんどんぐちゃぐちゃになっていく感じが見事すぎるのよ
これは虚なの?実なの?虚?実?虚?実? -
Posted by ブクログ
うわぁ〜と叫びたい‼︎
完全に弄ばれた感が。゚(゚´ω`゚)゚。
高校生の庸一と中学生の堅次
頭脳明晰な弟と弟に着いていくだけの兄
「弟を信じていれば間違いはない」
この二人が弟の擬装自殺という計画を立て故郷を捨て東京に出るまでの第一章。
昭和30年代頃かな?ノスタルジックな文体に引き込まれていきます。
そこからの怒涛の展開は兄を意のままに操る堅次がサイコパスか?と思える。怖い!薄気味悪い!
堅次にとっての庸一は何なのか?愛か執着かただの道具か?
庸一の発表する私小説で物語は進みます。
壮絶な人生、その私小説に昭和最後の文士と呼ばれるまでの庸一と庸一の人生を創っている堅次。
絶筆となる -
Posted by ブクログ
ネタバレイギリスから中国への変換が目前に迫った香港に帰ってきた主人公瀬戸和志。建築学勉強のための留学という名目だったが、本当の目的は3年前になくした恋人の死因をさぐるためだった。
中国共産党の手により香港から民主主義が消えていく、という社会情勢を縦軸に、和志の成長譚を横軸に、さらには国籍問題や難民問題、貧困層の生活描写なども色濃く反映しつつ、織りなされる物語は、想像していたものと全然違ってよい意味で濃い味つけで読み応えもしっかりしていた。
現実に起こっている香港の状況や事件、台湾や南インド洋における中国の覇権主義。何も中国だけが悪者でもないんだろうが、政治に翻弄される庶民の生活を考えるとたまったも -
Posted by ブクログ
激流の香港を生き抜いた彼らの志(ウィル)をどう受け止め読み解くかは、私たちに投げられた課題だ。
返還前、90年代後半の熱量に溢れた香港の街、人々、建築、匂い、食べ物、圧倒的筆力で描かれた景色は、私たち日本人に様々な思慮を与えるに十分足りるし、その流れの速さに負けぬくらいのテンポで進むストーリーに置いて行かれぬよう、拳をにぎりしめながらページを捲らなくては呑み込まれてしまう。
スラムの闇に消えた少女。
ビルの屋上で暮らすボートピープル。
保釣運動をする民主派の学生会幹部。
幽霊屋敷に暮らす活動家。
共産党員の大物建築家。
アイルランドからの留学生。
政治に巻き込まれ政治の中で生きることを、あらた