岩井圭也のレビュー一覧

  • 水よ踊れ

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    観光客の目にはとまらない香港の素顔を垣間見ることができた。都市計画という視点で香港を捉え、ミステリーに仕立てた著者の手腕に舌を巻いた。面白かったです。

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    2023年05月05日
  • 横浜ネイバーズ

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    ネタバレ

    横浜市の中華街に住む少年の探偵小説。

    僕自身たまたま横浜(しかも中区)で育ったので、登場した地名から雰囲気がイメージ出来てとても楽しく読めました。

    主人公が高校時代にとある事件を解決したという事から始まり、各章の依頼者から過去の実績を出され、不本意ながらその依頼を受けるという導入が毎回面白かったです。

    主人公は探偵のセンスが勿論ありますが、協力してくれる仲間(警察官や、sns運用のプロ、アーティストなど)に恵まれているなと感じました。

    最後に気になる伏線(ロンの両親、ヒナの本性)も貼られていました。次作もとても楽しみです。

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    2023年04月21日
  • 文身

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    うわぁ〜と叫びたい‼︎
    完全に弄ばれた感が。゚(゚´ω`゚)゚。

    高校生の庸一と中学生の堅次
    頭脳明晰な弟と弟に着いていくだけの兄
    「弟を信じていれば間違いはない」
    この二人が弟の擬装自殺という計画を立て故郷を捨て東京に出るまでの第一章。
    昭和30年代頃かな?ノスタルジックな文体に引き込まれていきます。

    そこからの怒涛の展開は兄を意のままに操る堅次がサイコパスか?と思える。怖い!薄気味悪い!
    堅次にとっての庸一は何なのか?愛か執着かただの道具か?

    庸一の発表する私小説で物語は進みます。
    壮絶な人生、その私小説に昭和最後の文士と呼ばれるまでの庸一と庸一の人生を創っている堅次。

    絶筆となる

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    2023年04月20日
  • 水よ踊れ

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    ネタバレ

    イギリスから中国への変換が目前に迫った香港に帰ってきた主人公瀬戸和志。建築学勉強のための留学という名目だったが、本当の目的は3年前になくした恋人の死因をさぐるためだった。

    中国共産党の手により香港から民主主義が消えていく、という社会情勢を縦軸に、和志の成長譚を横軸に、さらには国籍問題や難民問題、貧困層の生活描写なども色濃く反映しつつ、織りなされる物語は、想像していたものと全然違ってよい意味で濃い味つけで読み応えもしっかりしていた。

    現実に起こっている香港の状況や事件、台湾や南インド洋における中国の覇権主義。何も中国だけが悪者でもないんだろうが、政治に翻弄される庶民の生活を考えるとたまったも

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    2021年11月29日
  • 水よ踊れ

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    激流の香港を生き抜いた彼らの志(ウィル)をどう受け止め読み解くかは、私たちに投げられた課題だ。
    返還前、90年代後半の熱量に溢れた香港の街、人々、建築、匂い、食べ物、圧倒的筆力で描かれた景色は、私たち日本人に様々な思慮を与えるに十分足りるし、その流れの速さに負けぬくらいのテンポで進むストーリーに置いて行かれぬよう、拳をにぎりしめながらページを捲らなくては呑み込まれてしまう。
    スラムの闇に消えた少女。
    ビルの屋上で暮らすボートピープル。
    保釣運動をする民主派の学生会幹部。
    幽霊屋敷に暮らす活動家。
    共産党員の大物建築家。
    アイルランドからの留学生。
    政治に巻き込まれ政治の中で生きることを、あらた

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    2021年08月22日
  • 水よ踊れ

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    瀬戸は日本の大学から香港の大学へ建築を学ぶためやってきた交換留学生。しかし建築だけが理由ではなかった。もっと前、13歳から17歳まで香港にいた。それは香港が中国に返還される激動の時期だった。そしてその時に最愛の女性が死んでいて、その謎を解くために再度やって来たのだった。

    登場人物に感情移入させられるだけでなく、香港を含むアジアの近現代史を考えさせられる傑作。

    建築をストーリーに絡めるのはやや強引な感じがしたが、それもまたOK。

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    2021年08月12日
  • 水よ踊れ

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    1997年香港が中国に回帰する直前。日本人の和志がそこで見たもの、感じたもの。貧しさのなかで暮らす恋人との出会いとささやかな日々。その終わり。その当時の香港の政治、市民の声。方向性はそれぞれでもその熱量は大きい。中国の一部になることの恐れ、怒り、諦め。舞台は97年だけれど今の物語のよう。今を、未来を変えようとする強い思い、志(ウィル)が後半になるにつれ大きく膨らんでいく。一人の人間としてどう生きていくのか、どう生きたいのかを問われているような小説。岩井さんの作品は初めて読んだけれど他の作品も必ず読もうと思う。

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    2021年07月17日
  • プリズン・ドクター

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    短編の連続で面白かった。刑務所内ミステリー。主人公が矯正医官で、プライベートも大変で気持ちを寄せやすい。父親と、恋人とこれからどうなるのか、続編が楽しみ。90

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    2021年04月24日
  • 夜更けより静かな場所

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    何かしら問題を抱えた6人が、深夜0時に古本屋に集い、一冊の本について語り合う「読書会」を開き、各々の問題に向き合って決断する話。

    教官と不倫する女子大生、イップスで球投げれなくなった野球部員、毎日の生活に不安を抱えながら好きな仕事を続ける司書、親と決別したグラフィックデザイナー、演奏する事をやめたバイオリニスト。そして成り行きで店を引き継ぐ事になった読書家の古本屋店主。
    皆それぞれに感銘を受けた本を持ち寄り、その感銘を共有したいと、読書会に臨みますが、他の参加者が自分とは同じ感想をなかなか持ってくれない所が、良かったです。
    自分の感想を時には否定されたり、自身では全く気づかなかった視点からの

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    2026年02月22日
  • 夜更けより静かな場所

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    真夜中の古書店“深海”で開かれる読書会に集う六人の男女。それぞれが課題図書をあげて語り合う。海外長編小説、絵本や詩もあり…。
    当然それぞれの感想は違って、共感されず驚いたり、それでも作品が好きって思いは変わらなかったり。

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    2026年02月21日
  • あしたの肖像

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    恋人の失踪、火災事件の真相、そして芸大生の小滝の絵描きとしての苦悩が、ないまぜになり物語が進んでいく。

    はー、若いって痛々しいし、なんだか人生難しいなぁ。小滝と彼女も、こんなあっさりしていて良いのだろうか。こうするしかなかったのか。悲しすぎるなぁ。


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    2026年02月21日
  • 夜更けより静かな場所

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    ネタバレ

    読書好きは古書店の話なんて垂涎でしょう。岩井さんは熊楠で痛い目に遭ってるから。ちょっと勇気が入りましたがこれはおもしろかった。
    まあ、結末は予想通りだったので星4にしました。

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    2026年02月20日
  • 舞台には誰もいない

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    ドラマをよく観るが、最近の俳優は売れている歌手やモデルがなることが多い印象で、役者としてここまで魂を注ぎ込んでいる人はいるのだろうかという気持ちになった。舞台にも興味を持っているので観に行ってみたい気持ちが高まった。

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    2026年02月19日
  • 真珠配列

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    岩井圭也さんらしい…
    遺伝子操作、ウイグル問題といった日本人が無関心な問題を真正面から扱っている。
    しかも、設定は2029年という近未来。

    中国が舞台であることで聴き慣れない名称ばかりが続き、日本人にはまるで他人事のように感じるストーリー。
    そして、近未来すぎて現実味がない故に陰謀論のようだと感じさせる。

    でも、どこかの国で似たような研究が実際に行われている可能性はあると思う。

    遺伝子操作もウイグル人問題も、真相はわからないことだらけだけれど、こんなディストピアな世界は近づいているはず。

    そうだとして、これからどう生きて行こうかと考えさせられる。

    遺伝子操作やクローン技術で生まれた人

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    2026年02月18日
  • 永遠についての証明

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    数学の天才に纏わる切ない物語。
    一つの才能に秀でているせいで生きにくい人も、普通の生活ができるようなサポート体制が必要なのではないか。
    家族や友達だけで支えるのは無理なのではないかと感じた。

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    2026年02月18日
  • 永遠についての証明

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    他に生きる道はなかったのか、と考えずにはいられません。
    しかし彼は死の縁で数学の真理に辿り着きました。証明こそ成し得ませんでしたが、志を継ぐ彼の友人や仲間が、きっといつの日か結実させるだろう。そんな風に、数学の夜明けを感じさせる幕引きでした。
    でも、やっぱり生きててほしかった!!!

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    2026年02月17日
  • 永遠についての証明

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    ネタバレ

    理論が「見える」、パァっと明るく森や空へと繋がっていく様子の描写がものすごく印象的だった。

    生きてて欲しかったけど。数覚をどんどん発揮して。

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    2026年02月16日
  • 永遠についての証明

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    ネタバレ

    オーディブルにて

    数覚に恵まれた天才が孤独になっていく描写がしんどかった。
    後半のクマがずっと嫌なヤツで胸糞悪すぎた。
    結局リョウジの遺したもので拍手を浴びて、なんなのって思う。
    おもしろかったけれど、二度と読みたくないかも。

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    2026年02月16日
  • 科捜研の砦

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    土門誠の科捜研時代の話が書かれた連作短編集。
    サクッと読めますが、科警研、警察、警察に操作協力する大学の教員…様々な人たちの人間模様も描かれていてとても楽しめました。
    ちなみに科捜研と科警研の違いを初めて知りました。

    針の先ほどの些細な手がかりから謎を推理する土門の手際は相変わらずお見事。科学と抜群の観察眼で事件を解決していきます。土門の妻との馴れ初めも描かれています(全然ロマンチックじゃないのが土門らしい…)。

    最終話は土門が初めて取り乱す様が描かれており、土門がこんなに感情的になることがあるんだ…という驚きました。

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    2026年02月12日
  • サバイブ!

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    予想通り最高!泣けました!
    ベンチャー創業期の足掻きを描いたお仕事小説。こういう魂を込めて働く人、仲間の話が大好きです。

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    2026年02月11日