岩井圭也のレビュー一覧

  • 暗い引力

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    暗い引力。看板に偽りなし。悪の囁きに吸い寄せられるような短編集で、どの話もワンパターンではなくバリエーション豊富でクオリティが高かった。全作面白かった。なかでもお気に入りは『海の子』→反吐が出るようなオチ。偽善者が大嫌いなので終始ゾワゾワ。『捏造カンパニー』→こういう頭脳戦?は面白くて読む手にも力がこもる。『蟻の牙』→往復書簡は苦手なのだがこれは興味深かった。『堕ちる』→これが一番タイトル作として相応しい内容かも。表紙の人も落ちている。傑作の絵画に魅せられた学芸員。絵が巻き起こす狂気に呆然。

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    2024年09月22日
  • 文身

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    またまた岩井さんにやられました!

    この前読んだ『水よ踊れ』
    読む手が止まりませんでした
    気づけば一気に読み
    そして思いました、
    「あぁ、すごい!」と

    そのときの感覚が再びやって来ました
    この『文身』で
    気づけばまた一気に読み
    そして今度は、
    「あぁ、すごい!」じゃない
    「あぁぁぁぁぁぁ、すごい!」だ

    「あぁぁぁぁぁぁ、すごい!」のこの気持ちをレビューに書こうとチャレンジするも…

    「あぁぁぁぁぁぁ、ダメだ!」
    書けない!
    この凄さが書けない!

    ま、いいっか
    書くのを諦めました

    「あぁぁぁぁぁぁ、すごい!」
    もうこれだけでこの作品の凄さを感じ取ってください!

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    2024年09月13日
  • 付き添うひと

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    岩井圭也さん、少しずつ読み進めています(^^)


    こちらは岩井さんの中でも
    私には結構心が揺さぶられた一冊でした。
    オボロ(朧太一)という付添人の話です。


    付添人という制度をこの本で初めて知りました。

    『家庭裁判所で審判を受ける少年の権利を擁護・代弁し、少年審判の手続きや処遇の決定が適正に行われるよう裁判所に協力する人』

    大人の場合は弁護人といい、
    未成年を担当する場合は付添人と呼ぶそうです




    作品は5つの短編からなっています

    どの話も子供の気持ちを考えると胸が痛く
    親として読むとさらに辛い一冊でした。


    いろいろな親が出てきます
    支配する親、見放す親、諦める親、見ないふりをする親。
    読んでいて憤りも覚えながら、
    オボロのような人がそばに居てくれたら、ちょっとでも子どもが救われるなと感じました。



    オボロ自身も過去に問題を抱えていて
    自分自身も揺れ動く中で、子供達のために真摯に向き合ってる姿がとてもよかったです。

    子どもたちと関わる中で自分の過去とも向き合っていくオボロ。幸せになってほしいです。


    印象的だったセリフ

    「子どもは二十四時間、三百六十五日、生きているんです。信じられますか。
    それは、親も常に親であるよう求められるってことなんですよ。
    一秒も休みなく。
    子どもはロボットみたいにスイッチを切れない。
    あの子の心臓が動いている限り、
    私も親であり続けないといけないんです」


    1人目を産んですぐ、初めての子育てでちょっと参っていた時期に同じようなことを思ったことをふと思い出しました。
    共感できるからといって
    許されることではないですが、、、




    忘備録
    ◯どうせあいつがやった
    ホームレス襲撃事件の話

    ◯持ち物としてのわたし
    親からの虐待から逃げた少女の話

    ◯あなたは子どもで大人
    子どもを支配する親と家出少女を匿う女性の話

    ◯おれの声を聞け
    引きこもり少年の誹謗中傷書込みの話

    ◯少年だったぼくへ
    親が横領で逮捕された少年の話

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    2024年08月23日
  • 暗い引力

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    岩井圭也の六篇の短編集です。どの作品も素晴らしいですが、最後の作品の「堕ちる」は衝撃的な作品です。この一片だけでも読む価値があると思われます。
    この短編集を読み、岩井圭也という執筆者に歓心を持ちました。他の作品も是非とも読みたくなりました。
    何か久しぶりに良い出会いに巡り合ったように思われます。

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    2024年06月29日
  • 付き添うひと

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    子供時代に親がどう関わるかは、本当に大事なんだな。
    人生に負けてしまったと思っても、そこからやり直す事はできるのか。傷とどうやって折り合いをつけるのか、、難しい。
    誰か1人でも本当に寄り添ってくれる人ができれば、救われるのかも。

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    2024年06月24日
  • 暗い引力

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    ネタバレ

    岩井圭也の短編集は初めてじゃないかな?上手い長編小説を書く作家さんと思っていたが、短編もなかなか読ませる。

    タイトルの引力って言葉が実によくわかる、これ「嘘」のことなんよね。欲望とか見栄とか言い訳のために「嘘」をつく時、抗いがたい何かにグッと引き寄せられてる感があり、あれは確かに引力的やわと。

    「僕はエスパーじゃない」は考えさせられたなぁ。相手の気持ちを読んで行動することに愛はないんだろうか?空気を読む、忖度までは違っても、そこから相手に対してどうするか…の行動部分には愛とか情が大いにかんけいしてると思うんだが…

    どれもこれも後味悪い余韻の短編だが不思議と引き込まれるし、読み終わったあとに何かしらすっきりしているところもあるのが絶妙。

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    2024年06月20日
  • 文身

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    ブク友さんの熱いレビューをみて、読まずにはいられなくなった本。岩井圭也さんは初読み。
    これは、すごい!
    読み終えてタイトルの「文身」という言葉(入墨という意味があることは知らなかった)、装丁の石(虹の骨)を改めて見ると、その意味がぐっと心に押し寄せてくる。
    物語の中の小説は多くの人に嫌悪感を持たせるであろう内容なのに、これほど惹きつけられてしまうのが不思議。
    そして、ラストは「え?どういうこと???」となりながら、何が真実で何が虚構なのか最後の最後まで迷いながら読んだ。
    岩井さんの他の作品も読まなくては!

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    2024年05月25日
  • 付き添うひと

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    自分や自分の息子も、何かがちょっと違えば登場人物と同じだったかもしれない。と思って、自分に重ねてしまい泣けた泣けた。
    とても面白かった。

    岩井さんの作品を読むのは初めて。
    京王線とコラボしている無料配布の小説で知った作家さん。男性作家さんの小説は、セリフがちょっとカッコつけすぎというか「こんな言い方するか?」と思うことが多く敬遠しがちだったが、岩井作品のセリフは全然すんなり入ってくる。
    他の作品も是非読みたいと思った。

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    2024年05月18日
  • 文身

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    初めての作家さん。
    一気に引き込まれた。

    分かっていたはずの虚構と現実が、最終章でぐちゃぐちゃになる。何度も読み直して、時々思い返して悩む。何日も掛けてようやく答えが出た。

    娘明日美を描いてこなかった理由。しばらく放心した。

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    2024年04月21日
  • 暗い引力

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    6編が収められたダークな短編集

    *海の子
    *僕はエスパーじゃない
    *捏造カンパニー
    *極楽
    *蟻の牙
    *堕ちる



    短編なのをすっかり忘れて読み始めた

    第一話「海の子」
    告別式を終えた日の夕方、
    妻を病で亡くした佐々木は、二十歳の息子・海太と仏壇の前にいる場面から始まる。
    私は一瞬で物語に引き込まれ、ドキドキしながら50頁ほど一気に読み進めた。
    えっ?終わり?
    まだ続くよね?
    突然、闇の中に放り出された気分。

    第二話「僕はエスパーじゃない」
    あれ?
    さっきと違う話?
    今度は、幼い息子を持つ夫婦の話だ。
    私はここでようやく短編集なんだと思い出す。
    これまたラストで闇の中に置き去りにされた。

    最後の「堕ちる」
    地方の美術館に赴任したばかりの学芸員が主人公。
    めちゃくちゃ怖いよ。
    でもこれが一番良かった。
    人間の欲望は、なんと恐ろしいんだ。


    6編どれもブルっと震える、こわ~いお話。
    まさにタイトル「暗い引力」の通り、
    主人公たちは闇の世界へと転落していくのだ。

    岩井圭也さんの作品を読むのは4冊目だけど、どれも作風が違うんだ。
    スゴイなぁ。

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    2024年04月19日
  • 暗い引力

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    暗い引力。実に的確なタイトルだった。
    岩井圭也氏は心癒される作品が多いと思っていたが、この小説は心の暗部をじわじわ見せつけてくる。
    各短編は勧善懲悪ではない結末がまた唸らせる。2話目の夫婦の話は実に身につまされる話で、このような夫婦関係に自らの生活を顧みて疑心を浮かばせてしまった程である。
    人が暗い引力に囚われる様を淡々と描くこの小説はお薦めです。

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    2024年02月15日
  • 夏の陰

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    こちらのアプリが履歴を見ておすすめしてくれたので読みました。岩井先生は初読です。

    結論からいうと、面白くて一気読みでした。被害者の息子と加害者の息子の両面から描くことで、どちらの苦悩にも思いを馳せることができました。
    事件の真相が段々と明らかになりますが、最後まで読むと様々なことが腑に落ちます。

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    2024年02月15日
  • 夏の陰

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    加害者の子と被害者の子。
    二人に降りかかる出来事がどうしようもなく理不尽で辛い。
    孤独と虚しさと憎しみに蝕まれながらも、剣の道に生きる二人の邂逅に引き込まれた。
    最後は思わず涙した。

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    2024年01月05日
  • 文身

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    ネタバレ

    どんでん返しのどんでん返し。

    1回目のどんでん返しではちょっとガッカリしたけど
    やはりラストは裏切らなかった!
    よしっ!

    しかし私小説って面白いのかな。
    文章読んだ感じではそんなにヒット作になるような作品ではなかったけど。(奥さんの死のとこは除く)

    とりあえず弟の人生は嫌だ。
    波乱万丈だった兄の方がマシだ。

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    2023年08月16日
  • プリズン・ドクター

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    短編の連続で面白かった。刑務所内ミステリー。主人公が矯正医官で、プライベートも大変で気持ちを寄せやすい。父親と、恋人とこれからどうなるのか、続編が楽しみ。90

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    2021年04月24日
  • 楽園の犬

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    麻田とともに謎を解き、どこにもぶつけようのない想いを共有していくうちに、戦下の中に確かにいた。
    人はどこまで自分としていられるのか。どう生きるべきか。
    これは、戦下だけの話しではない。
    今私たちが直面している問題なのだ。
    この作品は、それを静かだが真っ直ぐに突きつけてくる。

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    2026年10月11日
  • 最後の鑑定人

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    岩井圭也さんのポッドキャストを聴き、ご著書を読みたいなと思い購入
    ご本人もおっしゃっているとおりガリレオオマージュなのでしょうが、各話とても精緻で丁寧に描かれていて、あっという間によんでしまった。
    ドラマ化もされているんですね。

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    2026年10月05日
  • 最後の鑑定人

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    主人公は民間の鑑定人。警察だけでは解決できない事件などを依頼され、最終的には事件そのものを解決してしまう。人間臭いヒューマンドラマ。ドラマにもなってるみたいなので、見てみようかな。

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    2026年10月01日
  • 飛べない雛 横浜ネイバーズ(2)

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    待ちに待った横浜ネイバーズシリーズ。
    Audibleで解禁になったのでさっそく聴きました。

    2作目にして、雛の過去とロンの過去が明らかになる。
    どちらの背負っている過去も、重すぎる…
    よくここまで素直に行きてこられたよ。
    これからの活躍にも期待しています。

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    2026年09月30日
  • 汽水域

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    フリーの事件記者の苦労が垣間見えて、事件への熱量がすごいと思った。正しいことを正しいと言える勇気は素晴らしいと思うけど、正義が強すぎると孤立してしまう。被害者遺族からすると事件記者は嫌な存在だと思うが、真実を調べるのは大切なようにも感じた。意外な展開とかはないが没入させられる一冊。

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    2026年09月29日