岩井圭也のレビュー一覧
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ネタバレ【収録作品】
交感原理
雑踏に消ゆ
見知らぬ水底
灰色の追憶
元科捜研の土門誠の学生時代の仲間たち(猪狩愛、鳥飼、窪)との絆が描かれる。
「交感原理」 大学教授の猪狩愛に協力を要請。離婚後ストーカーと化した夫を殺したという妻の事件。
「雑踏に消ゆ」 気象予報会社に勤める鳥飼から花火大会の日の事故を検証するよう依頼される。
「見知らぬ水底」 マトリの窪。水死体の鑑定で麻薬の成分が見つかる。
「灰色の追憶」 大学内の火事で一酸化炭素中毒になり記憶を失った猪狩。放火を疑う土門は徹底した調査を行う。
土門の人間性が描かれる。いい仲間がいてよかった。 -
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芸術家志望も大変。趣味で絵描いたり、彫刻刀握っている分には楽しいんだろうけど。何度も表紙見返したが、哀しみ?虚無?何と表現すればいいんだろう?この表情。そして、この肖像画は小滝くん?最後はきれいにまとめているけど、小滝くん、あっさり別れちゃダメだろう。どう理屈つけても自分勝手。岩井さんの引き出しの多さには感心するけど、ミステリーとしてはモヤモヤ感残った。「肖像画には、その人そのものが表われる。絵は時に、写真や映像よりも雄弁に物語る」なぜか唐突に「麗子像」頭に浮かぶ。「肖像画は、ただ見たまま描けばいいというわけじゃない。描かれている人の内面が滲んでいなければ、絶対にその人には見えない」ふーん。
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この作者さん、何冊か読んできたがどれもが載っている★の数ほどには私には刺さってこず、なんとなく相性の悪さを感じているところだが、今回はどうかな。
かつて科捜研のエースとして活躍しながら、“ある事件”をきっかけに辞職をし、今は民間の鑑定所を立ち上げた土門と、彼のもとで働く助手の高倉。
帯にはドラマで演じた藤木直人さんと白石麻衣さんの写真。そう言えば、配偶者がテレビで観ていたのを、横目で見たことがあるような。
科捜研ではその能力から「最後の鑑定人」と呼ばれていた土門のもとに持ち込まれる鑑定依頼の話が4つ。
挨拶代わりの最初の話から、いささか変質的な顛末にはちょっと引く。
12年前に起こった強盗 -
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岩井圭也さんの作品は多種多様でいつも驚かされる。
今回の作品は、美大生が自画像を描くことをライフワークとしながら、自我に向かい合い、生きることの苦悩と葛藤を描いた内容。
芸術の探究が趣味の領域を超えて、生きる術にしたいと考えた人は、こんな風に思い悩むんだろうか。
描けなくなることがイコール、死までも連想させる。
さらに、若さ故の不器用さや純粋さ、青春のほろ苦さが、これでもかと迫ってくる。
きっとそこに身を置く者にしか想像できない世界があるのだと思う。そして、そんな特異な世界へ静かに読者を誘う岩井さんの引力がすごい。
静寂感と緊張感のただよう作品だが、結末も予想外で驚いた。
何者?という -
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パパ作家7人による家族の物語。
著者たちも、日々こういうことを考えながら家庭と向き合って奮闘しているのかと思うととても興味深かった。
当たり前だけど「父親」と言っても、いろんなタイプがいる。本作に登場するのも、妻の負担を軽減するためおっぱいを出そうと奮闘する父親から、息子が一人暮らしする家を用意周到に内見する超真面目な父親までさまざまだ。でもどの父親も一生懸命でかっこよかった。
子育てでは母親の大変さがやはり前に出てきやすいし、それは事実だろうけど、父親も妻との家事育児分担や周りの余計な言葉、自分の仕事など、たくさんのものに追い詰められ追い込まれて、こりゃ大変だなぁと感じた。
本当に他人の