岩井圭也のレビュー一覧

  • プリズン・ドクター

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    奨学金の返済を免除してもらうために仕方なく就いた矯正医官の史郎だが次第にその仕事にのめり込んでいきます。こういう成長物語、好きです。
    病だけでなく、その奥にある罪も治療する姿が良いね。是非とも続編を。

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    2020年08月06日
  • プリズン・ドクター

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     主人公は、タイトル通り刑務所のお医者さん。でも本人が希望した職場ではない。しかも、若い医師に対する患者の受刑者は見下してくる。助手の人もベテランで、新米の若い医師には立場が逆転したかの様に次々と経験値から言える指導をする。日々、薬を求めて受診に訪れる患者(受刑者)は詐病を訴えるのが多い中、本当の病気を疑う症状を見逃さない感性が真剣に病の症状に悩む犯罪者を救う結果になる。
     主人公の母親は認知症を患い看病で生じるトラブルもある。そんな家庭環境を理解している彼女との恋愛では、級友の女友達とのいざこざもある。医療のメインストーリーの合間に描かれている私生活も苦楽が満載である。
     冒頭の場面は、犯罪

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    2020年07月23日
  • プリズン・ドクター

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    神経内科医としてのキャリアを目指していたのに経済的理由で奨学金免除の義務を果たすべく3年だけと刑務所の医師、矯正医官となった是永史郎。
    刑務所であるから患者は犯罪を犯した海千山千の受刑者。医務の助手は准看護師の資格を持つベテラン刑務官。限られた医療体制に薬剤、検査方法。そんな環境下でも、主人公は研修医を終えて即、単独でしかも総合医的な診断をしなくてはならない。
    帯には本格医療ミステリー的な扇情的なフレーズが書かれているが、受刑者の病状を明らかにする過程は、数年前にNHKでやってたドクターGのカンファレンスを彷彿させる。
    またミステリーよりも矯正医官としての成長するヒューマンドラマと感じる。学生

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    2020年06月20日
  • 風車と巨人

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    自分が真実だと思う発見の為に癌研究者は論文を捏造したのか?というのがこの小説のメインストーリーで、アカデミックな問題を核にしてはいるものの、この構造自体は世の中にかなり溢れていると思います。コロナ禍(後も)のSNS上で呟かれていたワクチンへの疑いを示す“証拠”とされていたもの、あるいは医学系に限らず今日もどこかで投稿されている気象や政治、もっといえば芸能界の真実の“証拠”。それらは外側から見れば単なる嘘でしかない。けれど彼らにはそれを示してまで世の中に見せなければならない自分が見ている真実と正義がある。タイトルになっている『ドン・キホーテ』の有名な一場面からもわかるように、私たちが思っているよ

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    2026年09月04日
  • 風車と巨人

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    がん研究者嘉山の不正疑惑を暴こうとする若手ディレクター三田。
    序盤から不正をしている雰囲気が漂っていて、明らかに悪いのは嘉山なのに、読めば読むほど三田の方が嫌になっていくのが不思議だった。
    相手が悪だからといって、どんな手段をとってもいい訳じゃない。
    タイトルの「風車と巨人」は恥ずかしながら何のことか全くピンときていなかったけど、内容にとてもマッチしていて妙に納得。

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    2026年08月31日
  • 水よ踊れ(新潮文庫)

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    もっと水を描いても良かったように思う。それまでの物語によって描いてきたのだとは思うが、最初と最後に「水」を使った表現をする。この言葉を書きたかったんだろうなと思うが、唐突なまとめのような印象。
    また地名や建物名が現地語表記なので、フリガナが無いと正直読めなくて、結局音読みしながら進めていった。これがテンポを悪くし、没入を妨げているように思う。

    それにしても、である。
    心情を、染み入るように描くのが上手い。
    レイヤンには本当に幸せになってほしいし、主人公の若気の至りには喝!を入れたい。

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    2026年08月26日
  • 風車と巨人

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    ネタバレ

    作者が理系出身なのか、リアリティのある話で引き込まれた。科学論文の再現性の問題も実際にあり、STAP細胞くらい手順が簡単なら、再現してみようという気になるけど、ノックアウトマウスを作成するとなると、ハードルが高くて試しにやってみようとはならないよなあ。
    終盤の展開は好みではなかった。いくら相手が不正を働いているからといって、自分も同じ土俵に立ってしまっては元も子もない。不正を追及する側はどこまでも潔白でいなければ、誰も耳を貸してくれない。

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    2026年08月26日
  • 最後の鑑定人

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    映像化向きの題材でストーリーだなと読んでいて思っていたら、すでにドラマ化されていましたか。最後の鑑定人・土門。科捜研をやめ、民間鑑定会社を立ち上げた。難解な事件の鑑定が持ち込まれる。民事にせよ刑事にせよ、事件の証拠の鑑定ということは、何らかの事件があるわけで、しかも最後の鑑定人として持ち込まれるわけで、結論としてはどれもこれも後味は良くない。絶望を感じるわけではないが、生きづらいことを自覚しながら、自分の使命として鑑定をし続ける土門の姿が苦しく見える。

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    2026年08月23日
  • 科捜研の砦

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    ネタバレ

    登場人物は魅力的なんだが、ラストのエピソードはそうする必要があったのか。そこに至るまでの流れが自然に感じたのに、ラストで無理やり複雑にしているかのような印象。誰しも人を憎んだり殺したいと思ったりすることはあるのかもしれないけど、合理的な考えの人だし科捜研としての志みたいなものが垣間見えるシーンもあるのに、完全犯罪で自身の復讐を果たそうとしてるところ、そこのギャップに着いて行けなかった。しかも結構最初から犯人の最有力候補みたいな扱いで、『なんで???』という気持ち。

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    2026年08月22日
  • 風車と巨人

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    「不老因子」の発見で脚光を浴びるがn研究者・嘉山宗弘のドキュメンタリーを撮ることになった映像制作会社のディレクター・三田紗矢子。
    嘉山を追うにつれて、彼の研究不正疑惑が明らかになっていく。決定的証拠がない中、自らの真実に突き動かされた三田はある行動に出る…。


    面白いんだけど、主人公である三田のなんとも傲慢で独善的な性格に辟易。
    報道ではなくドキュメンタリー、番組ではなく作品、彼女の独りよがりのこだわりがそのまま嘉山の独善性とリンクしていくという作り。

    「信じ続ける限り、風車は巨人のままでいてくれる。その人にとってはね」
    真実と虚構をないまぜにし、“ドン・キホーテ”となったのは嘉山だけじゃ

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    2026年08月12日
  • 風車と巨人

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    SL2026.8.9-2026.8.12
    大学教授嘉山のドキュメンタリーを撮るディレクター三田。取材を進める中で教授の研究不正疑惑が浮かび上がる。
    嘉山教授も三田もどうにも傲慢。
    最後まで主人公に感情移入できない作品だった。
    ディレクターという職業が身近にないせいもあるんだろうな。人の人生を映像に残すことにどれほどの意味があるのか。
    嘉山教授の論文より、彼の講座から中退していった学生たちのことを考えてしまう。

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    2026年08月12日
  • 文身

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    ネタバレ

    こういう何か暴力的ですさんだ世界って、あんまり好みではないのだけれど、小説家として、こういう設定を書いてみたいという野望はわかるし、それをやりとげているのは確かにすごいなと思う。

    でも人生って、やってみなきゃわからないもので、こんなふうに一方の側がストーリーを書いて演じてみても、相手がそのように動くなんて、そうはいかないだろうと思う。そういう意味では詠子さんのエピソードは特にリアルではあった。 
    そういうスタンスからすると(人間の行動はやってみないとわからない)、多重人格説ならしっくりくるわけだが、おそらくエンディングはそうではないんだろうな。

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    2026年08月11日
  • 最後の鑑定人

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     「鑑定人・土門誠」シリーズ第1作。
     わけあって科捜研を辞めた天才鑑定人・土門誠。科捜研時代、他の人が解明できないようなことも多角的な鑑定から解明し、「最後の鑑定人」と呼ばれるようになった。今は、民間の鑑定所を立ち上げ、依頼に応じている。
     本書では、そんな土門に持ち込まれた4つの事件を取り上げている。

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    2026年08月09日
  • 風車と巨人

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    自分だけの真実があるからかそれ以外を軽んじている性質が好ましくない
    それがドキュメンタリーと言うなら彼女の作品は見ない

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    2026年08月01日
  • 暗い引力

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    自らの保身や欲や野心のために嘘を吐き、暗い領域に堕ちていく者たちを描く6つの短編。
    一線を軽々と越えた彼らが手にするのは意図したとおりの成功なのか…。

    どの話も嘘と悪意と虚栄に満ちている。人としての良心を投げ捨てた先にあるのはやはり絶望であると信じたい。
    「極楽」の主人公の行く末は恐ろしく、「堕ちる」の学芸員の野望も一瞬で崩れ去ることだろう。

    こういう人間のダークサイドを描く話は嫌いじゃないんだけど、この作品はなんだか進まなかったな。

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    2026年07月28日
  • 檻を出ろ!横浜ネイバーズSP

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    久々のネイバーズ。今回も最新トレンドを取り込んで、東南アジアでの特殊詐欺拠点の話。相変わらずムチャするわ、ロン君。欽ちゃん、浅香さんといい感じ?SPと云うことは、シーズン2の開始ってことじゃないのね・・・

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    2026年07月27日
  • 風車と巨人

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    不老不死の新薬の秘密。話の先は読めるのだが、不思議とスラスラ読めて苦にならない。ただし、終わり方がなんだかなぁというもの。それが残念。

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    2026年07月26日
  • 夜更けより静かな場所

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    オーディブルで聴きました。
    面白い!とは思わなかったけれど、するすると最後まで完走。
    指導教官が教え子に手を出すとかって、昭和とは言わなくても平成の話かと思ったら、2024年刊行の本だった。
    そういうことって令和の大学生も受け入れるんだ〜とびっくり。女性はなかなか変わらないねぇ。。昭和のDNAがまだ残っているからか。早くそういうDNAは淘汰されて欲しい。

    読書会、絶対に参加したくない。他人の選んだ本を自分が、気に入る気に入らないに関わらず、手に入れて、最後まで読んで、感想を述べ合う。罰ゲームか。

    これを聴いたあと、「真昼の子」を読もうとググってしまった。そりゃそうか。。と納得。

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    2026年07月23日
  • 汽水域

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    「死刑になりたかった」連続通り魔殺人事件を追う事件記者の話。
    事件と犯人に他人事と思えないものを感じたということで記者本人の記憶と犯人の生い立ちが交差して解明されていく
    事件を起こすにはワケがある
    記者として会社との軋轢や世間の目、ライバルに振り回されながら報道の倫理も信念も再確認しながら進んでいく
    でも最後は個人の思いなのかなぁ

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    2026年07月21日
  • 横浜ネイバーズ

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    ニートで「山下町の名探偵」。現実と二つ名のギャップが恥ずかしい。本人も決して望んだ名前ではないし、むしろ、そう呼ばれるのを本気で嫌がっている。二十歳のロンは横浜・中華街の四川料理屋の孫。地元に愛着があり、近所の爺様連中にも可愛がられている。惜しむらくは働く気も夢もない。「暇だから」と持ち込まれる頼まれごとは、解決するには手強い。幼馴染たちを巻き込み、横浜を走り回る。ハードボイルドには重さがたりないけれど、ハードボイルド風の味付けで、時々軽妙なのはロンの若さかと思ってみる。

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    2026年07月16日