岩井圭也のレビュー一覧

  • 汽水域

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    「三人殺せば死刑になる」と無差別に通行人を刺した深瀬。
    フリーの記者・安田は週刊誌から依頼を受け、その事件を追う。深瀬の同級生や担任、元恋人の取材を通じて次第に明らかになる過去。

    他の媒体が深瀬を残虐な犯人と報じる中、元同僚は彼の印象が悪人とは違ったと語る。会社の不正を許せず上司に詰め寄った過去があり、周囲との衝突があったという。報道に違和感を抱いた元同級生もまた、深瀬の正義感めいた人間性や、父の借金で東大進学を諦めざるを得なかった過去を語る。

    タイトルの「汽水域」とは淡水と海水の混ざる境界域を指す。我々もまた、ある種の汽水域に漂っているのではないか。自分が「正しい」と信じることが必ずしも

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    2025年10月24日
  • 科捜研の砦

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    「最後の鑑定人」の前日譚ということで、どちらから読もうか迷ったのだけど、こちらを後にして大正解だった。

    「最後の鑑定人」の通り名には実績からくる華やかさだけでなく哀しみも含まれているということが深く感じられてさすが岩井さんだと思った。

    岩井さんの作品は読む人を裏切らない。次回作も楽しみ。

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    2025年10月24日
  • 追憶の鑑定人

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    CL 2025.10.22-2025.10.23
    安定の土門誠シリーズ。事件は今現在のものだけど、大学時代の研究室同期を信頼して託す土門の姿が新鮮。ラストは特に土門の人間らしさを浮かび上がらせる一編でよかった。
    ドラマは全然別ものだった。

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    2025年10月23日
  • サバイブ!

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    400ページ超えの大作だけれど、面白くて一気に読み終わってしまった!
    昔TBSでやっていた、
    ベンチャー企業をおこす若者たちについてのドラマ「ユニコーンに乗って」に
    「半沢直樹」に出てくるような敵役を出している感じの作品。
    ただ、主人公を末期がんのステージ4サバイバーにしたことで、
    主人公の、仕事、ひいては生きることへの熱量が圧倒的でぐんぐん引き込まれた。

    何もやりたいことがないけどただ起業したい、と思っていた学生が、
    がんに打ち勝った経験から、
    どんどん仲間を増やし、メンターに会い、でも次々に困難が降りかかって、、
    まったく飽きずに読み進められた。

    仕事へのやる気が湧いてくるような作品。

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    2025年10月22日
  • パパたちの肖像

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    面白かったです。母親も父親も等しく育児は一年生。母親目線は想像できるけど父親だとそうなるのかと。突拍子もなかったり的外れだったりにニヤリと笑ってしまう。真摯に取り組んでいるからこその笑いが漏れてしまった。どのパパさんたちも素敵でした。

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    2025年10月22日
  • サバイブ!

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    生きること、働くことについて何か忘れてたことに気づかせてくれたような、熱々な青春起業の物語。若いって良いねー。いや、年齢に関係なく熱くなりたいと思わせられました。

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    2025年10月20日
  • パパたちの肖像

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    7人の作家さん、みんなパパ作家さんだったとは。
    皆さん、ちゃんと子育てされてきたのかなと思える作品ばかりだった。
    子育てがテーマの作品で父親目線のものは少ないけど、男親ってこんな風に感じていたのかと新鮮な気持ちで読んだ。
    帯にも書いてあるように、この作品は「令和パパの心の声」なんだそう。夫婦で一緒に子育てするのが前提で書かれているところが、令和っぽい。
    いい意味で時代が変わってきたなと嬉しくなった。

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    2025年10月19日
  • サバイブ!

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    ポップな装丁とは少々イメージが違った内容の小説だった。
    末期癌から自らの生き方を考え直し、孫請として苦労する父親の姿に反発するように起業した虎太郎。
    起業しても簡単には成果が得られない過程に共感を覚える。
    重篤な病からの再生という物語にも共感してしまう。

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    2025年10月19日
  • 中華街の子どもたち 横浜ネイバーズ(6)

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    今までの事件の裏にいた主人公ロンの母親との決着に着目したファーストシーズン完結の物語。
    続きが気になって、最後までどんどん読めた。
    身近な横浜中華街が舞台になっていて、以前好んで読んでいた池袋ウエストゲートパークのように、主人公の周辺で起きる問題を次々と解決していくストーリーが軽快に読めることから追ってきた小説。
    セカンドシーズンの始まりも楽しみに待つまでいようと思う。

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    2025年10月17日
  • 追憶の鑑定人

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    土門誠鑑定人シリーズ、3作目。

    今作4編は、土門の大学研究室の仲間4人の物語となっている。無骨な土門の謎が少しずつ解けていく章立てであり、人間味が伝わってくる。

    ドラマ化はされたけど、配役見て敢えて見ないようにしての3作目。ノイズがなく読めたのでなお良かったかと。

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    2025年10月16日
  • サバイブ!

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    これは入り込める。
    働ける事がありがたい、とはこの事ですね。元気になれます。胸熱なのは、この仲間が揃ったという事もぶっちゃけ奇跡ですよね。
    分量は多めですが一日中かからず読み切れると思います。是非是非!

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    2025年10月14日
  • 汽水域

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    思わず読んでる最中に作者に対して「悔しい…ぃっっ」と発してしまった。汽水域ってそういうことかねと多角的に解釈したくなるストーリー。
    安田の息子(海斗)のある一言に涙がドバッと来た。

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    2025年10月11日
  • 文身

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    最後手前までは読んでいて、胸糞悪いなぁなんて思いながら読んでいたら最後…
    え、弟さえも?…え?結局??なにが真実で何が虚構なのか…怖すぎる…

    衝撃は確実にここ最近の中で一位。

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    2025年10月09日
  • 楽園の犬

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    ネタバレ

    悲しすぎるんだが。
    麻田は親の死も、ミヤの死も知らずに殺されてしまった。
    普通の善人が、ただ時代に巻き込まれた。
    生まれた時代のせいか。
    堂本が普通の感覚だよな。アメリカに触れたら、この国とは戦争してはならないと思うよ。昔の軍人、一般国民は日本を過大評価しすぎいた。あー、良一とだけでも再会してほしかったな。

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    2025年10月04日
  • 舞台には誰もいない

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    y yさんのレビューで、本書と『文身』の繋がりを教えていただき、なぬ?読まなくては!と思い手に取りました。
    『文身』は私にとってはかなり衝撃的な物語でした。弟が書いた小説の内容を後から兄が経験する、そして経験した後に自分の私小説として兄が世に出す、それもその内容がもう‥‥。
    その兄の娘が本書には登場します。やはり、小説家として。
    主人公は遠野茉莉子という舞台女優。自分の中身は空っぽで演じることでしか生きることができないと思っている。その演じ方がストイック過ぎて、実際に経験したことでなければ演じられないという信条で、自ら辛い目に遭いにいく。
    その狂気じみた行動が『文身』を彷彿とさせて、薄気味悪く

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    2025年10月02日
  • われは熊楠

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    冒頭を読み始めたときは少し難しくて、最後まで読めるか不安になったのだけど、一章一章読み進めるうちにどっぷりと世界にはまって一気に読んだ。

    天才が生きる上での生きづらさ、周りの理解や葛藤。そういった決して明るいだけではない道のりの先に先人の知識がある。そんな鬼気迫るまでの知への欲望が痛々しくも魅力的だった。

    辛くとも自分の道を突き進むことで周りに希望を与える人っているんだな。と思った。

    物語の中に度々登場する「如来」について、若干ファンタジーの要素はありつつ、案外人智を超えたひらめきというものは神がかり的なものなのかも知れないなとも思ったり。

    とりあえず、読み切れてホッとしている(笑

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    2025年09月28日
  • 追憶の鑑定人

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    最後の鑑定人シリーズ、3作目。

    今作は土門の旧友たちが登場して、事件解決に一役買っている。

    このシリーズを読むといつも、科学の力ってすごいなぁと思う。
    ほんの少しの痕跡から証拠を見つけ出し、真相を突き止めてしまうのだから。
    今作でも、こんなものからあんなことが分かるなんて!と毎話驚いた。

    土門の意外な行動を見ることができたり、土門の過去が明かされたりと、土門を身近に感じられてよかったし、前回までの登場人物たちの変化を感じられたのもよかった(*ˊ ˋ*)

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    2026年04月30日
  • パパたちの肖像

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    行成さんのが読みたくて手に取ったけど、本当に面白かった…2年前に私も出産し、夫と育児をしているけど、うちの夫はきっとおっぱいでないこと嘆いたこともないし、出そうと思ったこともないだろうな笑。純粋な気持ちが可愛くて切なくて読んでよかったーってなった

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    2025年09月24日
  • 楽園の犬

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    毎年この時期に戦争に纏わるものを読もうと思って2年目。今年は「最後の鑑定人」の岩井先生の著者を手に取ってみました。

    太平洋戦争勃直前のサイパンを舞台にしたスパイものとのことで、スパイ映画的なモノ(前に読んだもので言うなら「破滅の王」なような)を勝手に想像してしまっていたのですが、主人公は元教師の温厚な人物で、こんな人がスパイなんて出来るのか?と首を傾げてしまいました。…が、見るからにスパイ!みたいなキレものっぽい人だと逆に諜報活動してもすぐにバレてしまうんですかね?自分が同じ立場になったらここまで立ち回れるか。四苦八苦しながら日本で待っている家族のために諜報活動を必死に続ける主人公の姿に心を

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    2025年09月22日
  • 横浜ネイバーズ

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    横浜中華街の名店「翠玉楼」を営む祖父に育てられたロンこと小柳龍一は高校のときに起こった事件を解決したことで〈山下町の名探偵〉というふたつ名を持つ(本人はダサくて嫌)。真面目に働くのが嫌で店を手伝いながら二十歳すぎまでブラブラしていたのだが、時代の流れで儲からなくなり、祖父が廃業を決め、将来のことを考えて始める。そんな時、高校の同級生の妹が、横浜駅西口のヨコ西というエリアで事故死。警察ももう追わない事件の真相を知る男を探して欲しいと人伝に頼みが来て…
    といったふうに、身近なのに、結構ハードな事件を望まずに解いていくロン。「洋洋飯店」息子でロンと同じくフリーターの趙松雄、あることがきっかけ(ここが

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    2025年09月06日