岩井圭也のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
毎年この時期に戦争に纏わるものを読もうと思って2年目。今年は「最後の鑑定人」の岩井先生の著者を手に取ってみました。
太平洋戦争勃直前のサイパンを舞台にしたスパイものとのことで、スパイ映画的なモノ(前に読んだもので言うなら「破滅の王」なような)を勝手に想像してしまっていたのですが、主人公は元教師の温厚な人物で、こんな人がスパイなんて出来るのか?と首を傾げてしまいました。…が、見るからにスパイ!みたいなキレものっぽい人だと逆に諜報活動してもすぐにバレてしまうんですかね?自分が同じ立場になったらここまで立ち回れるか。四苦八苦しながら日本で待っている家族のために諜報活動を必死に続ける主人公の姿に心を -
Posted by ブクログ
横浜中華街の名店「翠玉楼」を営む祖父に育てられたロンこと小柳龍一は高校のときに起こった事件を解決したことで〈山下町の名探偵〉というふたつ名を持つ(本人はダサくて嫌)。真面目に働くのが嫌で店を手伝いながら二十歳すぎまでブラブラしていたのだが、時代の流れで儲からなくなり、祖父が廃業を決め、将来のことを考えて始める。そんな時、高校の同級生の妹が、横浜駅西口のヨコ西というエリアで事故死。警察ももう追わない事件の真相を知る男を探して欲しいと人伝に頼みが来て…
といったふうに、身近なのに、結構ハードな事件を望まずに解いていくロン。「洋洋飯店」息子でロンと同じくフリーターの趙松雄、あることがきっかけ(ここが -
Posted by ブクログ
いままで読んできた戦争を題材にした小説は大抵読後に「戦争はよくない」と考えさせられるような、ある意味説教臭く重いものだったけど、この小説は登場人物の心象がリアルでやりとりのテンポもよく、たまたま時代背景が戦時中であったヒューマンドラマであるところがよかった。
いろんな立場の人にそれぞれの正義があって、そこから争いがおこるのはいつの時代どこでもそうなんだろうけど、それを戦禍の中で信じて貫こうとすることは命がけの覚悟が必要なんだろうなと考えたりした。
それでも生き続けようとすることの大事さを問いていたりするのに、その反面不条理なまでにあっさり命を落とす場面もあったり、これが戦争か…とも思ったり -
Posted by ブクログ
ドラマ化もされた『最後の鑑定人』の続編・・というか、前日譚。
凄腕鑑定人・土門誠がまだ科捜研(科学捜査研究所)に在籍していた頃のお話、連作四話が収録されております。
あの土門さんの、科捜研時代のストーリーということで、第一話「罪の花」では、前作『最後の鑑定人』にもチラっと登場した科警研(科学警察研究所)の尾藤さんとの出会いが書かれているのも興味深いですね~。
勿論、各話とも抜群の安定感で、遺体や現場に残されたほんの小さな違和感も見過ごさない土門さんのストイックな仕事ぶりがカッコよく、見事に事件を解決にもっていく展開にグイグイ惹きこまれて読みました。
そんな真摯に真実を追い求める土門さん -
Posted by ブクログ
サスペンスは苦手分野。
でも、ブク友さん達のレビューを読んで
「これはきっと読むべき」と感じて手に。
皆さんも書かれているように、やはりレビューを書くのが難しい本だ。
無差別連続殺人を廻り、様々な社会問題を盛り込んだ作品。
中でも私はジャーナリズムのあり方について考えさせられた。
ジャーナリストは傷ついた人々にマイクを向け、苦しみの中からでてきた声をあらゆる手段で加工して世にだす。それはやり方次第で傷口に塩を塗るような存在になり得る。
それでも彼らは、社会のためにという使命感を持ち、誹謗中傷に堪えながらペンを握っていたのか…
ワイドショーや週刊誌を開くと芸能人や政治家のゴシップや殺人事 -
Posted by ブクログ
短編が4つ
ドラマと順番は違うけどタイトルは同じ。
天才ゆえの変人、土門先生がかっこいい♡
元妻からは「変態の所業」とまで言われてるけどね(笑)
引き受けた鑑定に対してはとことん真面目に、責任と自信をもって調べ上げる。
名言→
「科学は嘘をつかない。嘘をつくのは、いつだって人間です」
「私たちは、白でも黒でもない。どこまでもグレーな存在です」
「加害者にとっては過去かもしれない、もう終わった話かもしれない。しかしご遺族にとっては終わりなんてないんです」
嘘を見破る訓練をする助手の高倉柊子さんもいい味出してる。
全体的に面白かった。シリーズ化してるようなので他のも読んでみたいな。
-
Posted by ブクログ
亀戸で発生した無差別殺傷事件、犯人の深瀬は「死刑になりたかった」とその動機を語る…。事件のことを深堀するのは、事件記者の安田賢太郎…深瀬と関わりのあった関係者に取材を重ねるうちに、共感する気持ちが芽生えるようになり…。
どんな過去があろうとも、犯罪によって何も関係のない人々の命が脅かされるのは、やっぱりあってはならないことです。事件記者の安田なんだけど、きっとあたたかい家庭への憧れがあったんでしょうね…。でも、そのとばっちりを受けるのは息子なんだから、ちょっとしっかりしてよ!って言いたくなりました。
タイトルの「汽水域」、初めて知りました。淡水と海水が混じり合う場所らしいですね…。こ