岩井圭也のレビュー一覧

  • 飛べない雛 横浜ネイバーズ(2)

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    等身大の登場人物に大きな共感を感じる『横浜ネイバーズシリーズ』第二弾!


    本の内容とは全然関係ないですけど、等身大と聞くとこの曲が頭に流れます♪

    百万回の「愛してる」なんかよりも 
    ずっとずっと大切にするものがある
    俺は何も言わずに抱きしめるから 
    おまえは俺の腕の中で幸せな女になれ〜♪

    (中略)

    とっておきの言葉を 熱く甘い言葉を 
    日常の真ん中で 口に出来ないんだよ
    だからせめてこうして できるだけ等身大で 
    いつもの喋り言葉で伝えたかったんだよ〜♪

    ってドライブ中に奥様(当時はまだ結婚前)に歌ってると、

    「ちっ!もー、うるさいから黙ってて。歌が聞こえない!」

    って何度もキレ

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    2025年05月16日
  • 楽園の犬

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    「楽園の犬」(岩井圭也)を読んだ。

    最後に泣かされたよ。

    タイトル『楽園の犬』の持つ重みに震える。

    これは見せかけの楽園に降りたった犬ではない何かの物語だな。

    『ヒトの愚かさ』『戦争の悲惨さ』『立ち向かう勇気』こうして言葉にしてしまうとありきたりな響きのテーマなのだが、岩井圭也の圧倒的な筆力で紡がれる物語は読む者の魂を思いきり揺さぶるのである。

    ひさびさに『読むべし!』レベル。

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    2025年05月13日
  • 舞台には誰もいない

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    ネタバレ

    人生の中での演技、擬態がテーマの作品。

    幕間にて異なる人が異なる死因の考察を語り、それを亡くなった「遠野茉莉子」本人が、なんなら劇評家のようにコメントしながら見ているという構図で進んでいく物語。私たち読者は物語に没入しつつも幕間の度に俯瞰に引き戻されるのが不思議な感覚で面白かった。

    遠野茉莉子と言う人間は天才的な異端の俳優のように見えるけど、城や神山の前では人間らしい一面が見えたのもおもしろい。逆に名倉の前の遠野茉莉子はずっと「俳優」で掴みどころがないように見えた。とはいえ私が「人間らしい」と感じた面すらも演技なのかもしれないとも考えてしまう。

    私たちだって多かれ少なかれ、生きていて演技

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    2025年05月13日
  • 文身

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    ネタバレ

    第4章までは、読み進めるのも嫌なくらい、とっとと飛ばして読んでしまおうと思うくらいだった。が、その後の展開にはやられた。最後の一行が最高。

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    2025年05月06日
  • 楽園の犬

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    戦前の日本統治下のサイパン
    そこにスパイとして派遣された麻田が
    様々な苦労を重ねながら
    事件を解決していく前半。

    麻田は喘息持ちで体に不安を抱えながら
    家族を養うために必死に手探りで
    そして大勢に流されることなく
    家族にも息子にも恥じないよう節度を持って
    防諜業務を遂行する様は
    本当に素晴らしいなと思う。
    しかし事件自体が小さいものなので
    なんとなく物足りない、解決してもスカッとしないので、ちと期待ハズレだったかと思ったが。

    後半、いよいよ米国と開戦してから
    怒涛の展開。
    ハラハラの逃走、何がなんでも生き抜く決意
    そして終章での息子への手紙。

    帰りたくても帰れなかった人も
    待っていたのに

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    2025年05月05日
  • 永遠についての証明

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    岩井圭也さん著「永遠についての証明」
    著者のデビュー作にあたる作品。

    自分自身、数学にかなり疎いので理解しながら読めるのか不安だったが、今作品は数学を舞台とした青春譚であり友情譚。
    知識があった方がより深く没頭できる作品なのだろうが無くても十分読み進められる作品だった。

    コラッツ予想、フラクタル理論、弦理論等々初めて見る言葉が並んでいたがネットで検索してその意味自体は分かるのだが何がどうして未解決であり、何をどう証明しようとしているのか?そこが全く分からなかった。
    それらに携わる人々はみな「天才」という領域にいるということしか理解できなかった。

    そしてその天才という者達の人生が描かれてい

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    2025年05月03日
  • 舞台には誰もいない

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    著者の作品を何作か読んだが、どれも違う作風で毎回驚かされる。茉莉子が徐々に破滅の道を進んでいく描写が凄い。
    最初は面白く読み始めたけど、茉莉子の狂気の世界に圧倒され、最後の方は早く読み終えたくなった。

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    2025年05月01日
  • 科捜研の砦

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    科捜研の砦と呼ばれる技官の周囲の人の視点で語りられる連作ミステリ。科捜研ってマリコさんのイメージしかないのだけれど、直接事件に関わりに行くのも難しいし、上手く味付けしてあるな〜と。時間がどんどん進むのも好き。

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    2025年04月29日
  • 中華街の子どもたち 横浜ネイバーズ(6)

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    シーズン1の完結編!いつもの短編集ではなく、がっつりロンとその母親に迫った長編で嬉しかったです。まさに集大成。ロンの成長が嬉しかった。とても楽しいシリーズとなりましたね。映像化されてもいいかも。岩井さん絶好調!

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    2025年04月26日
  • われは熊楠

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    オタクな人に興味がある。訳のわからないワクワクに惹きつけられるから…この本をそんなつもりで読み始めた。しかし熊楠は自分の中の鬨の声を黙らせる為に採集や研究に集中していたのだ。天を焦がすような知識欲。「我は、この世のすべてを知り尽くしたい」 
    それがやがて自信を失い、何のためにこんな所にいるのかと言う問いが自らに襲いかかってくる。
    何とも激しく紙一重の人生。

    NHKの「らんまん」の牧野が手に取った熊楠の標本や描画を思い出した。熊楠もドラマ化して欲しい。

    表紙は子守楠神社の大楠。アングルがいい。
    楠の木が熊楠の知識欲のように天まで突き抜けている。

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    2025年04月26日
  • われは熊楠

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     「われは熊楠」は岩井圭也が描く異才・南方熊楠の生涯をたどる一冊だ。自然への畏敬、知への渇望。少年はやがて世界を旅し学問と信仰の狭間で葛藤しながらも己の道を突き進む。
     混沌とした時代、常識に屈せず突き抜ける熊楠の姿は現代に生きる我々にも示唆を与える。学びとは何か、信じるとは何か。問い続けた人生こそ豊かな実りをもたらす。
     一見奇人変人のようでいてその根底には人と自然をつなぐ深いまなざしがあった。調和と闘いのはざまで見出された真理は今もなお輝きを放つ。
     異端は時代を動かす光にもなる。熊楠の生きざまに触れ「我もまた、我なり」と思う読後感が胸に残った。

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    2025年04月24日
  • 暗い引力

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    今までの作品にはなかったブラックな短編集。

    『海の子』
    ラストの1言

    『僕はエスパーじゃない』
    こういう人結構いる。
    私はこのタイプ好きだけどな。

    『捏造カンパニー』
    ドキドキして自分だったらすぐバレそう

    『極楽』
    オチは予想つくけど不思議でリアルなワールド

    『蟻の牙』
    頭脳合戦に自分も参加してる気分

    『堕ちる』
    堕ちていく〜

    6編すべてタイプが全く違う。
    さすが岩井さん、引き出しが多くて楽しい。

    辛い気持ちになるイヤミスではなく、どんでん返し狙いでもなく、ブラックユーモアが効いていて自分的には好きな作品ばかりだった。

    『海の子』は、今まで自分の思ってた岩井さんのイメージを良

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    2025年04月24日
  • プリズン・ドクター

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    大変な苦労をしてきた史郎と母の博子。
    だからこその史郎の暖かさ、正義感なんだと思う。

    いずれにしても、認知症の介護は大変だ。
    史郎のような対応は私には出来ない。。。

    頭脳明晰なだけではなく、優しさもあり
    ちょっと抜けている?所もあり、安心して物語に身を委ねて没頭出来た。
    彼の人生が今までの苦労以上に幸せなものになりますように。
    願わくば、史郎先生の更なる活躍と、幸せの日々をまた読みたいです!

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    2025年04月23日
  • この夜が明ければ

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    ドラマを見ているような感じで、盛り沢山な内容を楽しめた。個人的には亮さんの過去が辛くて…。
    とても読み応えのある1冊でした。

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    2025年04月23日
  • 舞台には誰もいない

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    ここまでしないと、この世の中に、生存できない、一見、えっと思うかもしれないが、現実にそんな人がいるような…とても、リアルに感じた

    そんな主人公に、共感さえ、覚える
    少なくとも、この世の中で、仮面をいくつも、使い分けて生活している人は、たくさんいるだろうと思う
    そうしないと生きづらいのだから

    この題名は、とても、しっくりきた

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    2025年04月21日
  • 科捜研の砦

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    前作より数段面白かったー!

    前作では、土門の地味な人柄に魅力を感じられなかったけど、本作では人間くさく苦悩する土門の姿に共感し魅力を感じた。

    3話目の『 神は殺さない』はもちろん良かったけど、2作目の『 見えない毒』も良かった。

    土門と尾藤のコンビも良かった。
    登場人物達は、土門の愛想の無しに辟易しながらも土門の能力を尊敬し、人柄に魅力さえ感じている。
    そして、そんな様子を伺えると私がこっそり嬉しい。

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    2025年04月21日
  • いつも駅からだった

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    クイズを解きながら本を読む。
    さらに本の内容が面白い。
    感動する場面もある。
    素晴らしい時間を過ごせました。
    本を読むことが楽しかったし、感動しました。

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    2025年04月18日
  • 水よ踊れ

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    政治や香港情勢に疎い自分でも、最後まで読ませる岩井さんは本当にすごい。

    彼女はなぜ亡くなったのか?真相を追究していくうちに、中国本土からの密入境者やベトナム難民など、様々な出会いを通じて主人公の考え方が次第に変わっていく…

    読んでいくうちに香港返還についてもっと詳しく知りたくなって、ChatGPTに聞きながら読み進めた。
    ChatGPTが「とても鋭い質問だね!」と池上彰さんのように褒めながらわかりやすく教えてくれるので、調子に乗っていろいろ聞いて勉強になった。

    返還前の1992年に家族で香港に旅行したことがあったので、何となく香港の雰囲気はイメージできる。
    道路までせり出した大きくてギラ

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    2025年04月18日
  • 舞台には誰もいない

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    a great entertainment!
    人気女優がリハーサル中に亡くなり、関係者達による事故か自殺かの推察で話は進む。
    誰もが精神を病んでしまう可能性はあるとは思うが、茉莉子の場合は不幸な生い立ちが原因か

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    2025年04月13日
  • 完全なる白銀

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    ネタバレ

    一時期、新田次郎や夢枕獏、笹本稜平にハマっていて、しばらくぶりに山岳小説を手にとる。
    山のみならずセクシャリティ、写真の本髄などの要素が絡まって、一気読み。驚くことに登山経験がないのに、その描写は澱みなく、リアル。
    一つ気になるのは、女性の感情が男から見たものに思えること。非常にわかりやすいが、女性作家の表現や感情の流れを思いおこすと、実際の性別は超えらず仕方ないか。女性と思しきみなさんの評価ではそれほど違和感を感じていないようです。気にし過ぎかな。

    初読ですが、幅広いジャンルを手掛けているみたいですね。

    印象的なフレーズもいくつか。

    人間の目とカメラの違い。人間は物を見る時前後の出来事

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    2025年04月12日