岩井圭也のレビュー一覧

  • 科捜研の砦

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    前作より数段面白かったー!

    前作では、土門の地味な人柄に魅力を感じられなかったけど、本作では人間くさく苦悩する土門の姿に共感し魅力を感じた。

    3話目の『 神は殺さない』はもちろん良かったけど、2作目の『 見えない毒』も良かった。

    土門と尾藤のコンビも良かった。
    登場人物達は、土門の愛想の無しに辟易しながらも土門の能力を尊敬し、人柄に魅力さえ感じている。
    そして、そんな様子を伺えると私がこっそり嬉しい。

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    2025年04月21日
  • 永遠についての証明

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    天才達の苦悩や、数学の美しさが鮮やかに描かれていて美しかった。
    難しそうな内容を真理を追い求めるという点で簡潔に表現していて読みやすかった。
    天才でも凡人でも1人として見えている世界は違うのに人間が惹かれ合うのは奇跡に近く、出会えた事に感謝して忘れないようにしたい。
    主人公の後半の進み方には胸が痛んだ。

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    2025年04月19日
  • いつも駅からだった

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    クイズを解きながら本を読む。
    さらに本の内容が面白い。
    感動する場面もある。
    素晴らしい時間を過ごせました。
    本を読むことが楽しかったし、感動しました。

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    2025年04月18日
  • 水よ踊れ

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    政治や香港情勢に疎い自分でも、最後まで読ませる岩井さんは本当にすごい。

    彼女はなぜ亡くなったのか?真相を追究していくうちに、中国本土からの密入境者やベトナム難民など、様々な出会いを通じて主人公の考え方が次第に変わっていく…

    読んでいくうちに香港返還についてもっと詳しく知りたくなって、ChatGPTに聞きながら読み進めた。
    ChatGPTが「とても鋭い質問だね!」と池上彰さんのように褒めながらわかりやすく教えてくれるので、調子に乗っていろいろ聞いて勉強になった。

    返還前の1992年に家族で香港に旅行したことがあったので、何となく香港の雰囲気はイメージできる。
    道路までせり出した大きくてギラ

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    2025年04月18日
  • 舞台には誰もいない

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    a great entertainment!
    人気女優がリハーサル中に亡くなり、関係者達による事故か自殺かの推察で話は進む。
    誰もが精神を病んでしまう可能性はあるとは思うが、茉莉子の場合は不幸な生い立ちが原因か

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    2025年04月13日
  • 完全なる白銀

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    ネタバレ

    一時期、新田次郎や夢枕獏、笹本稜平にハマっていて、しばらくぶりに山岳小説を手にとる。
    山のみならずセクシャリティ、写真の本髄などの要素が絡まって、一気読み。驚くことに登山経験がないのに、その描写は澱みなく、リアル。
    一つ気になるのは、女性の感情が男から見たものに思えること。非常にわかりやすいが、女性作家の表現や感情の流れを思いおこすと、実際の性別は超えらず仕方ないか。女性と思しきみなさんの評価ではそれほど違和感を感じていないようです。気にし過ぎかな。

    初読ですが、幅広いジャンルを手掛けているみたいですね。

    印象的なフレーズもいくつか。

    人間の目とカメラの違い。人間は物を見る時前後の出来事

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    2025年04月12日
  • 夏の陰

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    ネタバレ

    殺人犯の息子とその被害者の息子が、剣道の試合で相対するというストーリー。
    文章が巧みなのでしょう、物語の中は常に一定の緊張感があり、ドキドキしながら楽しく読むことができました。
    被害者、加害者のそのどちらの家族も苦しみを背負う様子は、読んでいて心苦しい。岳はその後自分の人生を歩んでくれていればと願う。

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    2025年04月11日
  • 付き添うひと 子ども担当弁護士・朧太一

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    暗く辛い経歴の弁護士オボロが 少年たちの心に向き合い寄り添う中で、彼らとともに人生を模索していくーー。 そしてオボロにも付き添う人が現れた。

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    2025年04月07日
  • われは熊楠

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    レビューで、ゴッホと弟テオの関係に似ているという指摘をいくつか見かけ、確かにと思った。
    熊楠は家族や弟子に支えられてきたけど、特に弟の常楠の支えはとてつもなく大きい。
    知の巨人として知られる熊楠の奇才っぷりもすごいけど、私は兄を天狗(てんぎゃん)と尊敬し金銭的に支え続けた弟に驚いた。
    よくそこまで、と思うけど、周囲を顧みない天才だからこそ、その才能を確信している身近な人が支えていく構図になるんだなと感じた。
    昭和天皇に講義をする場面はじーんときたけど、常楠と喜びを分かち合えないことが悲しかった。
    何か恩を返せないものか、熊楠が所帯をもつのは間違えだったのかの二点がモヤるところ。
    でも家族を多少

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    2025年04月07日
  • 竜血の山

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    水銀を飲んでも中毒にならない特殊な体質を持つ〈水飲み〉一族。
    この発想を思いついた岩井さんはすごい!

    水銀鉱山、戦争など自分の苦手なテーマなのに、この特殊体質の〈水飲み〉のおかげで面白くて一気読み。
    苦手なテーマでもこんなに面白く読みやすくしてしまう岩井さんの発想に感動してしまった。

    普通の人間は、蒸気を吸い込むだけでも危険な水銀。でも〈水飲み〉は水銀を飲んでも何ともない。
    こんなにすごい能力があれば怖いものなしに思うけど、十分な教育を受けていない〈水飲み〉の生き方にはもどかしさを感じる。

    実在した1930年代のイトムカ鉱山をモデルにしたノンフィクションをベースに、ミステリー、人間ドラマ

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    2025年04月06日
  • 夏の陰

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    ネタバレ

    加害者の息子と被害者の息子。
    どちらもその一瞬の出来事で一生の足枷を嵌められてしまうのがつらい。その感情の機微を緻密ながらも強い熱量で綴られた物語に引き込まれた。

    法的に裁かれる罪を償ったとて、倫理的な罪は償いきれず、それを家族までもが背負わざるを得なくなってしまうのが犯罪を犯してしてはいけない理由のひとつなのではないかなと思ったりした。だれも幸せにならない。

    終盤で一馬が剣道を自分の私的な制裁のために使ってしまったことが残念でならないのだけど、そうせざるを得ないほど追い詰められていたととると、どれだけ心に闇を抱えてきてしまったかがわかる気がする。

    エピローグはとってつけたようなものでは

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    2025年04月04日
  • 付き添うひと

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    ネタバレ




    幼少期に、辛いという言葉では表現できないくらいのことを経験したオボロ。

    その時の記憶はきっと生涯忘れることは出来ないだろうけど、その事実と向き合いながら、真摯に『付き添い人』の仕事に没頭する。

    親と子の関係について、これでもかというほど考えさせられました。
    正解はあるのかな。
    親も人間。
    間違いも、親であることの苦しみもある。
    だけど、子供が幸せになることへの望みだけは忘れてはならない。


    どのケースも明るい展望が感じられ、オボロの活躍が身を結んだのが嬉しかったです。

    また、笹木さんという理解者が現れたのも嬉しい。
    戸惑いや不安もわかるけれど、そこは勇気を出して踏み込んで欲しい。

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    2025年03月31日
  • 付き添うひと

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    ネタバレ

    人がもし事件を起こしたら、その人に弁護士がつくだろうということは分かっていたが、子供が事件を起こした場合、子供の弁護をするために付添人という人がつくことをこの小説で初めて知った。
    一筋縄でいかない世の中だからこそ、それぞれの人間模様があり、また、子供だから、自分の意思ではないのに巻き込まれることに、なんだか歯痒い気持ちにもなった。

    最後の言葉がとてもよかったので、すべての子どもに贈りたい気持ちになった。
    「あなたにとって、あなたは誰よりも大切な存在だ。あなたの心も身体も、あなただけのものだ。辛ければ休んでも逃げてもいい。
    もしも親や他人との関係で苦しんだとしても、自分を大切にしてほしい。

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    2025年03月24日
  • この夜が明ければ

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    面白かったです!北海道に行く用があり、積読本の中から北海道舞台の本作片手に飛行機に乗り込みました。正直、北海道感はそんなに無い作品でしたが、内容はとても面白かったです。期間限定のアルバイトに集まる7名の人物達。その中の1人が謎の死を遂げる。他殺か自殺か。警察に通報をしたがらない残りのメンバー。謎、秘密が徐々に明かされていく様がとても面白い。人は大なり小なり秘密や色々な過去を抱えて生きているものです。逃避は未来に進む為の一歩。状況や事情によっては、逃げることは必ずしも悪ではない、そんな気付きを与えてくれる作品だと思いました。読みやすくて人物描写もとても上手く描かれています!

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    2025年03月22日
  • いつも駅からだった

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    ネタバレ

    下北沢、調布はよく行く場所なので風景を想像しながら楽しく読めました。
    謎解きも難しくなく、止まることなくスラスラ進み、お話自体も人との繋がりをとても強く大切に感じることができ、とても楽しめました。
    ありがとうございました。

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    2025年03月08日
  • 舞台には誰もいない

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    怒り、悲しみ、恐怖といった負の感情を表現する為、心身を徹底的に痛めつけ、役に没入する遠野茉莉子。彼女が演技の域を超え、自身を消滅させてしまうのは毒母の影響だろう。境界を失った茉莉子。遺憾である。

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    2025年03月08日
  • いつも駅からだった

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    京王線の各駅をテーマに、謎解きが含まれた短編小説。各章でそれぞれの題材となる街の魅力について触れられており、登場した街への興味が高まる内容だった。最後の章で各章のつながりが明らかになり、人とのつながり、出会いの大切さについて感じさせられる内容もとても良かった。

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    2025年03月07日
  • 付き添うひと 子ども担当弁護士・朧太一

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    子供時代に親に強いられて窃盗を繰り返していた朧弁護士。
    その時の経験から、弁護士になって少年に寄り添う仕事に就く。

    子供の苦しみに寄り添い、味方になってくれる大人が増えれば、子供たちはどれだけ救われるだろう。

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    2025年03月04日
  • 付き添うひと

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    1Q84O1さんのレビューを読んで即ポチした作品。(フルネーム難しいなぁ。)

    一休さんのレビューが、珍しく私に刺さりました( ̄▽ ̄)
    良いこと書いてるなぁ〜、素敵だなぁ〜と思いポチっとやっちゃいました♪


    自身も事情を抱えていたオボロは、自身の経験も活かして少年犯罪において弁護人の役割を担う付添人となった。
    問題のある子供たちに寄り添い、彼らの心の声を聞く。


    訳あり弁護士というと、中山七里先生の御子柴を思い出しますが、このオボロ先生は御子柴とは真逆の人間。(御子柴も好きですけど)
    とても温かく、何とか子供の本心を聞こうと寄り添おうと努力する。「味方だよ」と言ってもらえることが、どれほど

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    2025年03月02日
  • ディテクティブ・ハイ 横浜ネイバーズ(5)

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    ネタバレ

    まだまだ続きそうで、気になりますね!
    私的には、1番初めの、【事務所関係】のお話が、強く残ってます。
    責任は持てないからね。
    確かに、一人一人の人生の責任は持てないから、だからこそ、自由に推し活するのが1番ですよね。
    続編が楽しみです。

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    2025年02月28日