北山猛邦のレビュー一覧

  • 推理の時間です
    問題編と解決編にきっちり分かれた本作。
    問題編に手がかりはすべて書かれていると思ったら、すべてが伏線のようで、何もかも怪しい!
    わかりそうでわからない、つながりそうでつながりきれない、事件の真相。
    解決編を読むまでに数日おいて考えましたが…こうだ!と確信するには至らず。
    解決編を読んで、あんなに何回...続きを読む
  • 紙魚の手帖Vol.12
    書籍のSFアンソロジー「Genesis」が雑誌になったようです。今後は書籍のアンソロジーは出ないのは少し寂しくもあるが、代わりに雑誌を購入するいいきっかけになるのかもしれない。収録作品はどれも面白かった。話が止まっていそうで進んでいる「ローラのオリジナル」(円城塔)、なんとも切ないSFラブストーリー...続きを読む
  • オルゴーリェンヌ
    プロローグにあたる「序奏 月光の渚で君を」読んだだけで、一つの短編を読み終えたかのように、ちょっと間を置いて余韻に浸ってしまいました。
    同じ著者の「ギロチン城」のプロローグ「首狩り人形」を読んだ時のような衝撃でした。
    そして本編、「うんうん、これぞ北山作品やんな」と期待を裏切らない世界観とストーリー...続きを読む
  • つめたい転校生
    かなり好きな小説

    少しの不思議と哀切、そのバランスが素晴らしい。
    お気に入りは表題作/いとしいくねくね/小さいピアニスト

    特にいとしいくねくねは今まで読んだ短編の中でベスト5に入るほど好きな作品だった。


    この作品を読み始めてから読み終えるまでに間に、母がステージⅣの癌であることを聴いた。まだ...続きを読む
  • さかさま少女のためのピアノソナタ

    ちょっとした驚きが!

    最後の方で、思いもよらない展開になるお話ばかりで、面白かったです!
    その後のことを想像すると切なかったり怖かったり・・・。
    どこか幻想的で、不思議な感じはいつもの北山先生です。個人的に、唯一のハッピーエンドと言える「さかさま少女のためのピアノソナタ」が良かったです。やっぱりハッピーエンドは良いですね...続きを読む
  • 私たちが星座を盗んだ理由
    どの話もかなり好きだった
    青春やファンタジーさの中に潜むささやかな恐怖、切なさが胸にくる。

    どの話も過去の自分と重なる部分があり、
    昔の自分や生きてきた人生を思い出さずにはいられない。
    本来はそう感じるような内容ではないかもしれないけど、何故か時節思い出が蘇った。

  • 猫柳十一弦の後悔 不可能犯罪定数
    とても面白かった。探偵が広く公認された世界という変わった設定だけど、その設定がミステリーの世界観を壊すことなく成立してるし、キャラクターたちも「探偵」「探偵助手」という設定にきちんと従って行動してるので不自然さがなくスッキリ読めました。
    理路整然とした、無駄のない話だと思いました。何より、キャラクタ...続きを読む
  • 私たちが星座を盗んだ理由
    北山猛邦先生の短編作品。
    それぞれがクライマックスまで良い雰囲気を醸し出しているのにその後の展開で一気に萎えさせて嫌ミスに持って行くのがとても素晴らしく心地よいと感じました。
    それぞれの感想
    ①恋煩い
    これが一番怖かったかなという印象。恋の魔法に魅せられて怖いところに嵌っていく所がとても怖かった。ま...続きを読む
  • 私たちが星座を盗んだ理由
    短編がそれぞれテンポよく切り替わり、すいすいと読みやすい小説です。
    どれが好き、というより、全体を通して好きな作品と思います。
    よくあがる「妖精の学校」は小説だけでは分からない人には分からないし、分かる人には「これはアレだな」と分かるようなものですね。私はアレとはピンと来ませんでしたが、調べればすぐ...続きを読む
  • 紙魚の手帖Vol.01
    22/1/14 三人書房
    22/1/15 セリアス
    初めての乾石智子。シリーズの他の作品も読んでみたい
    22/1/16 コラムいろいろ
    22/6/23 108の妻
    22/11/18 フォトジェニック
    vol.7の『ファインダー越しの、』の前日譚。順番逆で読んでしまったけど、みらいの「好きなものは撮り...続きを読む
  • 紙魚の手帖Vol.05
    22/7/6 世界の望む静謐
    犯人に感情移入すると辛い
    22/7/7 我輩は犯人である
    犯人がとてもかわいかった
    22/7/7 悪魔の橋
    23/10/27ナルマーン年代記 小瓶の魔族
    初廣島玲子さん読みやすい文体
    アラビアンナイトみたい
  • 紙魚の手帖Vol.02
    22/1/20 コラム
    22/4/12 沈黙のねうち
    言葉を失うってどういう気持ちなんだろう
    22/4/12 コラム
    22/10/13 羅馬ジェラート
    小市民シリーズを読み終え、やっと読めた
    小山内さんまたまた美味しく食べられず
  • 紙魚の手帖Vol.07
    22/10/15 ルナティック・レトリーバー
    パイプの形状がよくわからないが、ストーリーは面白かった
    選評も面白い
    22/10/18〜20 ファインダー越しの、
    これからこの2人はどうなるのかな
  • 紙魚の手帖Vol.03
    22/2/16 誰が配ったっけ?
    22/2/16 運命女神の指
    オーリエラント2作目 年表も面白い
    22/2/17 私の性自認は攻撃ヘリ
    すごい作品だったけど、SF読み慣れてなくて難しい
  • 紙魚の手帖Vol.04
    22/4/12 コラム
    22/6/30 流浪の月特集
    本編を聴き終えたのでやっと。救いの短編だった
    22/6/30 ハンブルパピー
    23/6/15 神の光 vol.11と対?
  • 紙魚の手帖Vol.05
    倒叙ミステリ特集。どれも面白かったけど、石持浅海さんの『五線紙上の殺意』が得に好み。
    『吾輩は犯人である』も他では見ないタイプ!猫かわいいし、短編として上手くできてるし面白かった。
  • オルゴーリェンヌ
    読む順番は恐らく違ったのだろうが、北山ミステリは初読みだ。叙述トリックのものは読んでいたが、ここまでの物理トリック。説明的なのに説明だけでは終わらない、雰囲気や温度感、空気感も大事に描かれていた。

    何より少しずつ小さな不明点を明らかにすることで、1番大きな伏線を回収することへ繋がる。残った人たちの...続きを読む
  • 私たちが星座を盗んだ理由
    短い話が好きな人、ドンデン返されたい人におすすめ。一作目『恋煩い』オチのダークさや、二作目『妖精の学校』考察で明かされるラスト一行の意味。
    童話のような優しい話が、最後に暗い色に変貌する。
  • 少年検閲官
    クロック城をはじめとする、いわゆる城シリーズのようなファンタジーな世界観で描かれたミステリーで読み進める中で、様々な情景が目に浮かぶようでした。
    一方で、本格ミステリーのスタイルをとっている謎解きの部分は、そのファンタジーな世界でのギミックをうまく活用してトリックを描き出しています。
    そのように描か...続きを読む
  • オルゴーリェンヌ
    傑作です。
    ミステリの面白さが詰まった作品であり、なぜこのトリックを使用したかの答え、序奏の幻想的で儚げな物語、散りばめられたガジェットなどなどめちゃくちゃミステリ的な面白さ。よかった。