北山猛邦のレビュー一覧

  • 踊るジョーカー

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    ネタバレ

    ようやく読んだ名探偵音野順シリーズ。

    小説の表紙も可愛らしいイラストなので、けっこうほんわか系?と思ったらなかなかコミカル。
    殺人は起こるし、物騒な事件も起きているのに、シリアスになりきらぬ、ちょっと脱力感のある作品。
    まず、名探偵の音野順が超弱気。
    名探偵の才能はあるものの、彼を名探偵だと盲信したきつけるのは専ら大学時代からの友人であり推理作家の白瀬白夜。
    自分の作品のネタになるということもあって音野の面倒をみつつ、やれ事件だと引っ張り出す。
    そして、名探偵たるものこう言えこうしろとやいやい言うが、気の弱い音野は基本白瀬の背中に隠れ、人前に出されてもたどたどしく控え目に発言するばかり…。

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    2017年04月19日
  • 先生、大事なものが盗まれました

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    ネタバレ

    灯台守と探偵と怪盗のそれぞれの高校や、怪盗が盗めるものが物だけではないという設定が面白い。
    what done it 。ヨサリ先生が素敵だ。
    続編が楽しみ。

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    2017年04月09日
  • 少年検閲官

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    本が失われた世界。
    「探偵」がどのようなものか知っている私たちにとっては想像もつかないが、主人公が訪れた街の人々は「探偵」とは「人を殺すもの」と認識し、また「探偵が人を殺すこと」を雨が降るのと同じような「自然現象」だと考えている。この様な世界で主人公はどうやって犯人を突き止めるのか。
    設定に入り込むまでが少し大変でしたが、入り込むと一気に読めるとても面白い一冊だと感じた。

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    2016年12月11日
  • 猫柳十一弦の失敗 探偵助手五箇条

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    ネタバレ

    〇 概要
     大東亜帝国探偵助手学部に所属する月々守と君橋君人のもとに,前作,「猫柳十一弦の後悔」で知り合った小田切美奈からある依頼がされる。その依頼は,月々守の体を張った解決策で解決されるが,ゼミ教官で女探偵の猫柳十一弦は,これから連続見立て殺人が起こると推理する。猫柳と君橋は,惨劇をひそかに,未然に防ぐために山間の小村・稲木村に向かう。果たして,猫柳は惨劇を未然に防ぐことができるのか?

    〇 総合評価 ★★★★☆
     探偵は殺人事件が起こってから活躍する…結局,連続殺人として,何人も死んでから犯人を指摘する…という古典的な本格ミステリの探偵像に真っ向から向かい合う猫柳十一弦という探偵の存在が魅

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    2016年11月26日
  • 少年検閲官

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    ネタバレ

    書物というものが全て駆逐され、教育から報道まですべてのことが検閲されたラジオでしか情報を得ることが出来なくなってしまった世界の物語。

    <あらすじ>
    旅を続ける英国人少年クリスは、家の扉や室内の壁に赤い十字架が描かれた古い小さな町を訪れる。
    その町では『探偵』といわれる覆面の男が恐れられていた。
    家々の赤い十字架も探偵によってペンキで描かれたらしく、目的は不明とのこと。
    それと町の近くの森に入った人は『探偵』によって殺されて首ナシ死体になってしまうそうで、実際に森に入った人たちはみんな首ナシ死体になって殺され犠牲者は30人以上いるとのこと。

    そんな話を色々聞いていたクリスは、町の近くの湖で、

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    2016年09月02日
  • 先生、大事なものが盗まれました

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    物ではないものを盗む怪盗や、島の中の独特の3つの高校など設定が面白い。ラストの話は誰が誰やらついていけなかったけど、先生の秘密がますます気になる終わり方でシリーズ化に期待。楽しく読めた!

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    2021年05月08日
  • つめたい転校生

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    ネタバレ

    人と、人ではない者との恋愛を描いた短編集。
    どれも素敵なお話です。
    北山猛邦さんの作品は、短編の方が好きかも。

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    2016年07月02日
  • 先生、大事なものが盗まれました

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    なかなか珍しい何が盗まれたのかを推理するお話。 
    探偵と怪盗と灯台守が棲息する小さな島の出来事。 
    面白かった。

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    2016年05月24日
  • 先生、大事なものが盗まれました

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    この著者は「私達が星座を盗んだ理由」以来ですが、今回は高校生、探偵、ファンタジー、そして盗賊要素を絡めたミステリー。
    3つの短編は同じ島で起こる連続したストーリーになっていて、ややテクニカルなストーリー性とドラマ性が相まった盗みに焦点を当てた作品。最後まだ完全に解決していないので、もちろん続編あるよね?
    他の北山作品も読んでみたくなった。

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    2016年05月08日
  • つめたい転校生

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    全作品がラブストーリーではあるものの、胸焼けするような甘さや薄っぺらい恋愛などではなかったので、まあまあ読みやすかった。

    個人的には「いとしいクネクネ」が一番好き

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    2016年05月07日
  • 先生、大事なものが盗まれました

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    ハウやホワイではなく、何が盗まれたのかを問われるミステリー。舞台となる島の設定もかなり特殊ですし、盗まれるものも物理的なものではなかったりなので、やや思考実験的なミステリーと言えます。

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    2016年04月29日
  • 先生、大事なものが盗まれました

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    北山さんの待望の新作は何が(What)を追求する新しい試み。
    独特の世界観と大掛かりなトリックを堪能しました。
    シリーズのこれからの展開に期待大です。

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    2016年04月26日
  • 先生、大事なものが盗まれました

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    ネタバレ

    踊るジョーカー以降あまり読んでなかったのですが、書店でサイン本みつけてしまい購入。
    新本格感にラノベ調のような、奇妙な設定が作者ぽく面白かったです。

    短かったので…続きも読みたい。

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    2016年04月23日
  • 踊るジョーカー

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    ネタバレ

     引きこもりの名探偵「音野順」と,ワトソン役のミステリ作家「白瀬白夜」が活躍する短編集。それぞれの短編は,プロットもトリックも平凡なのだが,作品の雰囲気が素晴らしい。古きよき時代の本格ミステリを思わせるような様式美が守られつつ,そのパロディのような作りになっている。探偵と警察の関係,事件への関与の在り方,トリックが早業殺人だったり,容疑者が少ない状態で殺人をしたり…。リアリティこそないが,本格ミステリらしい作品ばかり。北山猛邦が本格ミステリを愛してやまないことが垣間見える,魅力的な短編集である。おすすめ。

    個々の作品の所感は以下のとおり

    ○ 踊るジョーカー
     大量のトランプが散らかされてい

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    2016年03月21日
  • 街角で謎が待っている がまくら市事件

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    蝦蟇倉市で不可能犯罪が起こるアンソロジー。2冊目。

    この街にも人にも慣れてきた。
    ただこちらの本は事件が解決してるのかしてないのか。
    はっきりさせないがいいのかもしれないですけどね。

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    2015年01月27日
  • 少年検閲官

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    不思議な物語。
    書物が焼かれていく、そして重なる天災で水没しつつある世界を、英国人の少年クリスは旅をしている。そして訪れた深い森の中で、この世界では概念の存在しない「犯罪」・・・連続殺人に遭遇する。そして、禁じられた「ミステリ」を削除していく「検閲官」のエノとの出会い。

    なんというか、設定の甘さ?緩さ?が気になります。焚書が行われ紙すらも希少な世界なのに、文字はちゃんと存在して、黒板ではあるけど「宿帳」を書いたり。深い森といいながら、よそ者が入ってこられて、どうやら他の町との行き来があったりしそうだったり。その割には、隔絶された孤島のように文化的に閉塞していたり。

    そんなファンタジックな世

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    2015年01月01日
  • 街角で謎が待っている がまくら市事件

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    蝦蟇倉市アンソロジーの2冊目。2冊目は少しダークな話が多かった印象。いろいろなタイプのミステリーがあって楽しい。真相は二の次な話もあるし、がっつり謎解きな話もある。ちょっと不可能犯罪にこだわり過ぎな感じはしますが。

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    2015年01月01日
  • 『ギロチン城』殺人事件

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    巧いなぁ!
    驚きでは『アリス・ミラー』の方が上かもしれないけど、真相の隠し方の巧みさで言ったら『ギロチン』の方が上だよ!

    このネタ自体は先出の傑作ミステリがあるのですが、使用の必然性という部分ではこちらの方が圧倒的に上。
    物理トリックはやや説明不足感が否めませんが大胆にして緻密、よくこんなややこしいの考えたなぁと感服。

    北山猛邦の巧さを改めて実感しました。

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    2014年11月26日
  • 『ギロチン城』殺人事件

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    ネタバレ

    ひえー何が起きたんだ。わけわかんないぞこれ。物理トリックやばい。でも叙述トリックもなかなか。ひえー。

    **ネタバレ**
    ギロチン城のスケールが大きくて笑いました。上に刃物ぎらりんしてたら気付けよ…。あの図で廊下は丸く回らないよ…。うまくしゃがんでないと全身がぶつ切り(楽しい)になっちゃう。突然「城はシリーズだったんです!」っていろいろなネタ入れてきたのは何故。
    なんか逆叙述トリックとかいうすごいのが使われてるらしいのですがギロチンどすんのインパクト強すぎてあまり印象に残ってないです。名前がわかりやすくて大変よかった。適当な名前ながらキャラ判別できたし。

    天井のギロチン錆びなかったの?って思

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    2014年08月02日
  • 踊るジョーカー

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    音野順可愛いよ、なにこの生き物。ぷるぷる。

    ひきこもり探偵といえば、鳥井だったけれど、応援したくなる名探偵音野順!

    早く来賓用の椅子を用意してください白瀬さん。

    ミステリとして云々はおいといて、鳥井・坂木コンビのような成長物語になるのか、音野が成長するにつれて白瀬が壊れる展開だともえる。
    白瀬さんちょっとおかしい。

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    2014年05月03日