北山猛邦のレビュー一覧
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謎解き挑戦ミステリーアンソロジー。いわゆる「犯人当て」なのですが、当てるのは犯人だけとは限りません。フーダニット、ホワイダニット、ハウダニットの三種類が各二作品ずつ。どれもこれも難問ぞろいでした……。
とりあえず解答にたどり着けたのは法月綸太郎「被疑者死亡により」と田中啓文「ペリーの墓」。でもどちらも辛うじて核心部分は当てたと言えるものの、細部などは詰め切れませんでした。手掛かり部分等はわりと分かりやすいほうではあったと思いますが、決して簡単というわけではありません。
謎が魅力的だったのは我孫子武丸「幼すぎる目撃者」。ホワイダニットって謎を作る方も解く方も一番大変なのではと思います。そんな中でこれは……真相をわかってみればどれもこれも腑に落ちるのだけれど。これはとんでもないわー。というか本当に怖い真相。
個人的にはハウダニットが苦手でした。こういうのを解き明かすのは、頭がぐるぐるしてきてしまいます。さくっと解決編を読んでトリックすげー、と感嘆しておくのが楽しい。 -
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ネタバレがまくら市事件の短編集の2冊目です。
1冊目に登場した人物も出てきますが、こちらから読み始めても問題はないと思います。
1.さくら炎上
今まで読んできた北山猛邦さんの作品はどれも面白かったので一番期待していましたが、続きが気になるところで終わってしまいました。
個人的には、一緒のクラスになりたかったという理由で殺された生徒たちが気の毒に思えてしまい、あまり読後感は良くありませんでした…。
2.毒入りローストビーフ事件
この作品は犯人が指摘されずに終わっていますが、おそらくよく読めば犯人を当てられる仕組みになっているように思いました。
謎解きしがいがありますが、解答が欲しいです(泣)
3.密室の本
最後のあたりまで彼女が犯人だと気付かなかったので、真相を知ってびっくりしました。
真知博士は本当に気づいてなかったのでしょうか…?でも自分のファンだからといって、殺人犯が目の前にいるのにわざと見逃がすはずが…う〜ん(悩)
4.観客席からの眺め
個人的には全11作品の中で一番好きな作品でした。
今村くんが本当に星野さんのことを愛していて守りたいんだって伝わってきて、でもこのラストだと二人が結ばれることはこの先ないんじゃないかって思って心苦しい思いでいっぱいになりました。
二人がやらなくても、遅かれ早かれ勝田には天罰がくだっていたと思います。
ただ、現場に髪の毛をばら撒いたことと、今村くんが宗教団体に所属した理由が今一つよく分からなかったです。読み返せば分かるのかな…?
5.消えた左腕事件
これも最後のあたりまで犯人が分からなくて驚きました。ただわたしがポンコツなだけかもしれませんが…!
でも真知博士も分かってなかったみたいですし、つまり真知博士もポンコツ仲間ですね!(怒られそう)
6.ナイフを失われた思い出の中に
他の作品に比べて難しい表現が多く出てきましたが、推理自体は分かりやすいと思います。
良和さんの無罪が一日も早く判明してほしいですね。そしてあの布の服の隠し場所の分かりやすさは、太刀洗さんだけじゃなく読者全員びっくりしていたと思います。 -
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ネタバレ冬、海に浮かぶ密室「アリス・ミラー城」に招待された探偵たちの目的は館に伝わるアリスミラーの捜索。 最後まで生き残った者が手に入れられるという条件の下で探偵たちを嘲笑うような奇々怪々な惨劇の幕が上がった・・・。
結末は言わずもがな
「アリス」なる人物を不思議の国のアリスと混同させるトリックはもはや芸術の域。 御伽噺のアリスとの誤認に加え、ルディとの容姿・出生の混合、「友達」ではなく「フレンド」という表現は実在の人物ではなく架空の人物を想起させるような言葉選びですっかり騙されてしまった。
一方で作者が意図的にアリスの描写を省きすぎているのでアンフェアの側面も強い。 終盤の入瀬、古加持のセリフから作中内で既にアリスは死んだものとされている。 アリス犯人説を否定するにはアリスの死体でも上がらない限り探偵たちは納得しないと思われるのだがそこらへんは丸々描写されていない。 この点は賛否分かれるところであろう。
久々に奇天烈な作品に出遭えたのでそれなりに満足、個人にとっての傑作っていうのはこういう尖った作品から現出するのだと思う。 -
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ネタバレ北山猛邦さんの作品の中でも、好きなシリーズだった名探偵音野順シリーズ。2009年刊行の第2作『密室から黒猫を取り出す方法』が最後だと思っていたが、まさか2021年に第3作が出ていたとは。書店で文庫版を見かけて知った次第である。
作家の白瀬と引きこもり探偵の音野順というコンビは、何とか覚えていたものの、音野順の兄・要の存在は忘れていた。「物理の北山」らしい、他愛のないトリックを楽しむ作品集だったはず。予期せぬ書店での発見に期待は高まる。
「人形の村」。お菊人形の話を聞いたことがある人は多いだろう。いいねえ、ネタからしてこのシリーズらしいじゃなーい。しかし、1編目からそりゃないよ。支障がない程度に書いておくと、「物理の北山」じゃないんかい!
170pと長めな表題作「天の川の舟乗り」。怪盗からの予告状といい、金塊を祭る村といい、密室殺人といい、設定だけなら1編目同様にいい感じじゃなーい。焦点はトリックに限られる。……。まあ、タイトル通りではあるけども…。
大変大掛かりではあるのだけれど、過去2作のようなクスっと笑えるトリックではないんだよなあ。一読者の勝手な感想と読み流していただきたいが、最もがっかりするタイプのトリックだった。最後の演出も、響かないというか。
「怪人対音野要」。このシリーズは、毎回1編だけ世界的指揮者の要が探偵役を務める。舞台は古城。音楽トリビアの意外性に、ギリギリなトリック。そして胡散臭い名探偵退場シーン。こっちを長くした方がよかったんじゃないか?
「マッシー再び」。ん?「天の川の舟乗り」の後日譚か? 引きこもりがひどくなった順を、連れ出した甲斐があった。これだよ。こういう微笑ましいトリックが読みたかったんだよ。最後にこのシリーズらしさを読めてよかった。
最も長い表題作に最もがっかりした自分だが、解説を読んでそういう見方もあるかと思った。果たして第4作を読める日は来るか? -
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ネタバレ4.7評価
冒頭20ページくらいで作品の世界観に没入
終末感は好みの設定
いま読んでもまったく色褪せていない物語
やはり名作か
時計の針を伝うというメイントリックは既視感アリ
悪くないですけど
(黄金の羊毛亭によるとルパン3世の映画のせいとのこと。なるほど。その他にもあった気がする)
解決は多重推理のどんでん返し
犯人は裏ボス?主人公?やっぱり裏ボス?
首を切った理由は特筆事項
これとメイントリックは本書の二大ポイント
綺麗に収束しないファンタジー要素と、いわゆる厨二要素がマイナス0.3pt
世界観にはあってるんだけどなあ
シリーズ追い確定