北山猛邦のレビュー一覧
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単行本刊行から12年、前作「踊るジョーカー 名探偵音野順の事件簿」の文庫化から10年、まさに待望の文庫化であります。
創元推理文庫の扉の裏には、日本人作家の著作であっても英語タイトルが記されているのですが、前作「踊るジョーカー」の英語タイトルは、"The Adventure of the Weakest Detective"(世界一気弱な名探偵の冒険)!?
主人公の音野順は推理の才能がありながら、引きこもりがちで臆病で人と話したがらず、口を開けば「いやだ」とか「ううっ」とか「えっと」としか言わないような名探偵で、友人で推理作家で事件簿の記録者で助手役も努める白瀬白夜に駆り -
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とても斬新な探偵小説でした。
舞台立てとしてはクローズド・サークルの一形態である「孤島もの」になります。
日本で唯一、探偵助手に関する技能と実践を学べる、大東亜帝国大学の探偵助手学部に入学したクンクンこと君橋君人とマモルこと月々守は、若くて頼りなさげな女探偵・猫柳十一弦が指導教官の弱小ゼミに入ります(ゼミ生は二人だけ)。
名探偵の誉れ高い雪ノ下が指導する名門ゼミとの合同合宿で訪れた孤島で連続殺人に見舞われて…
この手の話では、名探偵は犯人の後追いがちになるものですが、頼りなげに思えた猫柳探偵が、文字どおり命懸けで犯人の企てに立ち向かいます。
著者のデビュー作である『「クロック城」殺人事件』 -
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ネタバレ気弱な探偵・音野順と、推理作家の助手・白瀬が事件を解決する短編集
「踊るジョーカー」
トランプがバラまかれた地下密室で殺人事件が発生
被害者はトランプの束が刺さった短剣で殺されていた
「時間泥棒」
高価な美術品を持つ姉弟が住む家から
アナログ時計だけが盗まれた理由とは
「見えないダイイング・メッセージ」
被害者が死の直前に撮ったポラロイド写真を手がかりに
金庫の暗証番号を解いてほしいと依頼を受ける
「毒入りバレンタイン・チョコ」
複数の人物が食べていたチョコの中から
毒入りチョコを被害者ただ一人に確実に食べさせた方法とは
「ゆきだるまが殺しにやってくる」
雪山の豪邸で花婿候補者が外 -
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消失をテーマにした短編集。それぞれのトリックの完成度が高く、短編で使うにはもったいないと感じるレベルだった。
各話では大きな謎が提示され、そこに誰も想定しないような大掛かりなトリックが仕掛けられている。SF的な要素を取り入れたトリックもあり、最後まで飽きずに楽しめた。
個人的には、表題作の「神の光」が特に印象に残っている。
あらすじは以下の通り。
1955年、ラスベガス。違法カジノで荒稼ぎした主人公は、近くの小屋で一晩を過ごす。ところが翌朝目覚めると、街が丸ごと消失していた。
さらにその後、謎の光に包まれ、次に目覚めた時には一週間が経過しており、大金を詰めたバッグも消えていた。
あの光は何だっ -
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ミステリ短編集、全5編
連作短編集ではないけれど、全てのお話が「消失」というテーマで統一されています
(さらに言うなら、建物の消失、というところまで統一されています)
以下抜粋して雑感
『未完成月光 Unfinished moonshine』
収録作中で一番好きです
エドガー・アラン・ポオの未完成未発表原稿(とされている作品)の結末を推理する作品
ミステリとしても好きだし、作品が纏っている幻想ホラーのような雰囲気も好きです
私自身がポオの作品を読んだ事がないため、作中作として登場する未完成原稿が文体模写になっているのかどうかを感じ取れなかったのが悔しい……
『藤色の鶴』
収録作中