北山猛邦のレビュー一覧
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消失トリックと言われてピンとこなかったんだけど、館が街がお社が一瞬で消失するという不可能状況で統一されたミステリ短編集。どの作品もトリックありきなんたけど、それをどう語るかがミステリ小説の面白さのひとつなんだなということを再認識させられる。私自身物理トリックは「ふーん」で流すタイプなんだけど、本作は各作品とも楽しく読めました。
「一九四一年のモーゼル」→戦時下のロシア、狙撃手の監視下で文化財の館が一晩で消失
「神の光」→一攫千金を狙って潜り込んだ違法カジノが街ごと消失
「未完成月光 Unfinished moonshine」→ポーの未発表原稿とされる作品中、小屋が一晩で消失
「藤色の鶴」→千 -
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ネタバレ【収録作品】
一九四一年のモーゼル
神の光
未完成月光 Unfinished moonshine
藤色の鶴
シンクロニシティ・セレナーデ
5つの消失の謎。
消失トリックを扱っているのだが、状況は多彩。
「一九四一年のモーゼル」独ソ戦を背景に、美を守ろうとする人間の姿が描かれる。
「神の光」壮大なトリック。ただ、「彼」を助けたのが謎。
「未完成月光」ホラーテイストで鬱々としている。
「藤色の鶴」時代も場所も異なる消失事件だが、トリックは同じ。時空を越えたファンタジーの味わいがある。
「シンクロニシティ・セレナーデ」同じ夢を繰り返し見る理由。警告は間に合うのか。 -
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1編15分、世界がくるりと裏返る。
ミステリのプロが厳選した、2024年を代表する本格アンソロジー。
本格ミステリ作家クラブ選・編の、2023年発表の作品から厳選された本格ミステリアンソロジー。
倒叙からダイイングメッセージ、日常の謎まで内容もバラエティに富んでいて面白いです。
個人的によく読む、という作家さんも少なかったため、新鮮に楽しめました。
以下、個別の感想を少しだけ。
東川篤哉『じゃあ、これは殺人ってことで』……ドタバタした倒叙ミステリ。どんどん話がややこしくなっていく様に思わずくすっとしてしまいます。以前読んだときも思ったのですが、コメディ強めのノリについていけるかは好みが分