北山猛邦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
5話連作になってます。
なかなか面白い探偵像が出来上がってますね。
音野は性格的には充分ひきこもりです。
事件現場に行く時は必ずお弁当を自作して持っていくという、
周囲の人の言動や行動にびくつく臆病っぷりにもかかわらず、
マイペースというか空気を読んでないというか。
そんな音野を毎度小突き回す岩飛警部の存在も楽しい。
白瀬はこの作品の中でワトソン役にあたり、
小説家として音野をモデルにして書いているという設定です。
でも学生時代からの友人にしても音野に入れ込みすぎな気がします。
そのあたりが音野の人格形成と共にもう少し分かると、
人物像にもっと厚みがでて心に残る気がします。
さらっと読めて楽し -
Posted by ブクログ
ネタバレ20101101
タイトルに新本格派っぽい匂いを嗅ぎつけて手に取ってみた本作。シリーズものかなと思ったけど、これで読み切りのようです。
ナコというお人形さんめいた探偵(一人称「僕」のクールな少年らしい)が出てくるのだけど、その風貌が「女性的」であるあたりとか、ワトソン的立ち位置の主人公(男子大学生なのに一人称が「私」で少し違和感)がナコと共に潜入した「ギロチン城」にはちょっと同性愛っぽいメイドさんたちがいたり(私の妄想かも・笑)住人は当主の男性を除いて全員美少女の姉妹だったりと、なかなか中二病テイストな世界観なのですが、メインとなる物理トリックはかなり大がかりですごかった。ただそれと同時に、 -
Posted by ブクログ
「双子やクローンでさえ差の生じるパーツが、人間には多くある。――だが、生体認証技術を突き詰めていくと、逆説的に、人間は人形化していくのだ」
「――特定されるのは、パーツでしかない。機械を通し、各パーツに一度解体され、再び組み立て直される。その組み立て直された私というのは、本当に私であって、私に良く似た人形的存在ではないと、はたして云えるだろうか」
「名前」は個の証明なのか、ただの記号なのか。私とは何か。
館物が続いているわけだが、昔のは館=(動機を達成するための)パズルなのに対して、北山氏のは館そのものが事件の動機であり、ひとつの閉じた世界なんだよなあ。キレイ。