北山猛邦のレビュー一覧
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北山猛邦氏の描く、どんでん返しモノのミステリー短編集。表題作である『私たちが星座を盗んだ理由』を含む全5編を収録。
”ミステリーらしい”ミステリーだけでなく、ファンタジー要素を含んだ作品も収録されているのだが、どれもがひとつの作品として純粋に面白く、瞬く間に読み切った。
『恋煩い』
作品名や幼馴染との三角関係から、甘酸っぱい青春小説と思いきや…。どんでん返しとしての迫力は少々欠けるものの、ラスト一行を「彼女」がどんな想いで書いたのか考えると、ずっしりとした感情が込み上げてくる。ジャンルとしてはミステリーというよりホラーに近いものを感じた。
『妖精の学校』
ファンタジーのような世界観を彷彿と -
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誰が殺したか?
どうやって殺したか?
何故殺したか?
この3つのテーマを、それぞれ2人の作家が問題編と解答編を書き、他の作家が自分で考えた推理編を書く。
私はミステリーは好きだけど、マニアではないので、問題編→解答編→推理編、と、間を置かずに読んだ。物語としてはまあまあ面白かったが、私は推理編を楽しく読んだ。犯人は当てたけど、動機や殺害方法の推理が惜しい!という人もいれば、かすりもしない推理を披露してしまった人もいて、自分は推理しないくせに、この人すごいな!とか、だめじゃ〜んとか突っ込みながら読んだ。雑誌の企画なので、読者も推理して投稿できたらしく、半分くらいの人が犯人を当てたとか。ミステ -
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ネタバレ人形に込められたHelpの文字、探偵・ナコと頼科は曰くつきの「ギロチン城」へ。
そこでは道桐の姓を持つ一族とその従者たちが下界と隔絶した暮らしを送っていた。回廊で起こる不可能な密室殺人、あまりにも巨大な城と謎が待ち構える。
城シリーズの第四弾。非常にスピーディーに事件に突入する。アリスミラー城と同様、完全にトリックに重視の作品で登場人物の心理描写は淡々としている。
ギロチン城の名の通り、城自体が巨大なギロチン仕掛けになっている。コレクションルームの不自然な区切りはそう来たかという感じ。 回廊の廊下移動の大仕掛けも面白い。廊下が円状になるように歪んでいる伏線が眩暈を起こすというのは弱いと -
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叙述ミステリ。
孤島の妙な館に集められた探偵達、
チェスの駒が減っていくとともに1人ずつ殺されるという演出…
古典的クローズドサークルものです。
探偵達がやたら個性的な設定なのもその一環なのか…
とにかく次々と人が死に、ややホラー風味もあります。
トリックを考える上で、
「ミステリのセオリーとしてはこうだけど、その裏をかいてこうかな」
みたいな話がたくさん出てくるので、
ある程度ミステリ好きな人じゃないと分かりにくいです。
(というか、叙述ミステリ自体、
初心者向けではないですかね…)
最後まで読んでも犯人が誰なのか分からず、
「え!?何見落とした!?」となりました。 -
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★これ以上、犯人に好きなようにはさせません。必ずみんなを守ってみせます(p.129)
探偵助手学部という設定はおもしろそう/キャラクタも好みでした/この著者もこういうユーモアミステリっぽいのを書きはるんですね/名探偵猫柳十一弦、たぶん意外に美女/名探偵雪ノ下樹のゼミは人気があり学生はエリート揃い/孤島の館で合同合宿/孤島と台風来襲という閉鎖的空間/最初の夜一人目と二人目の犠牲者が/棺の中で胸を串刺しにされた発光する死体、これはわかりませんでした/一酸化炭素と思われる気体が充満したアクセル製の立方体の中に閉じ込められた死体、これは簡単でしょう/わりと凝った仕掛のわりには犯行に使える時間が短く被害 -
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ネタバレ・どんな本を調べても星座は88しかない。ところで星座も地球でいうところの国境線みたいに線引きされている。その線引きされた区画の中に必ず一つ、星座が含まれることになっているんだ。1930年に国際天文連合で決められたんだ。この時、定められたのは全部で89区画。89区画に、88の星座。星座が1個足りないだろう?それはそうだ。だって僕が盗んでしまったからね。
・月が星を隠すことを、星食という。厳密には、あの夜、星食によって南の冠座が隠れたわけではないが、月の明かりが星を消したのは間違いないだろう。
表題作以外はあまり物語に入り込めなかったけど、「わたしたちが星座を盗んだ理由」はロマンチックで切なく -
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異なる時間線式のパラレルワールドやリインカーネーション、ループワールドとSF・ファンタジー系のギミックが満載で、ミステリと思って読むと少し肩透かしな感じがする。表看板の物理トリックもあるのだけれど小粒な印象な拭えないし、終盤には様々な伏線が次々と回収されていくタイプの、物語的な仕掛けが用意されているのだが、これをミステリ的なトリックやロジックと呼ぶのは無理があるだろう。逆に、これがファンタジー小説なら、この終盤は「ミステリ的」とか評されてるかも知れない。そういうものだと思って読めば愉しい。あと、舞台劇を思わせるような、生硬な会話文が独特で最初は驚いたけれど、これが以外と効果的。非日常的な物語世