北山猛邦のレビュー一覧

  • 人魚姫 探偵グリムの手稿

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    メルヘンな雰囲気はとても良かった。ただミステリのトリックはこの時代だからこそできたものであるという事を除いてもちょっと大味すぎてなぁ…。全体的に悪くはないがめっちゃ良いとも言えない感じ。探偵役やワトスン役のキャラクター性もよくみるような感じなのでちと拍子抜け。犯人の動機や幕間の話で作られる雰囲気はとても良かったのでそういう空気を読むのが好きな方には合うと思う。

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    2021年03月08日
  • 『アリス・ミラー城』殺人事件

    犯人の存在を隠しすぎ

    犯人は実は登場しているが、文章を読んだだけでは存在が認識されない描写でごまかしている。
    それは目的としてわかるし、発想としては面白いが、、、。
    ある探偵が「あれは〇〇〇だった」と犯人を名指しするのに、その犯人を除いた(もしくは描写せずに)
    人間たちを「自分以外を全員殺せば助かる」として殺そうと大騒ぎをすること。
    目利きの探偵達もその探偵が目撃証言を話しているのに、「犯人は△△だろうとか」目撃証言を無視して他の
    人物ばかり疑う。
    もし、こんな探偵ばかりじゃ、目撃者がいる事件でも解決できないよ。死んでも当然じゃん。と思ってしまう。
    オチとしては意外性があるが、ヘボ探偵ばかりが集められ

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    2020年10月08日
  • つめたい転校生

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    「かわいい狙撃手」
    「つめたい転校生」
    「うるさい双子」
    「いとしいくねくね」
    「はかない薔薇」
    「ちいさいピアニスト」
    の6編。

    以前『私たちが星座を盗んだ理由』を読んだが、こういうファンタジーっぽいミステリが多いのだろうか?
    あれは「終の童話」がおもしろかった。

    今作は単行本のタイトル『人外境ロマンス』の通り、人間と人間以外の存在とのロマンスを描いた短編集。
    そんな関係性だから、単純にうまくいかないことも多くて、全体的に切なさが漂う。

    なかでも「いとしいくねくね」は、本来人間と人外との間にあるはずの「恐怖」という隔たりを上手く使っていた。
    「くねくね」というのはネットで話題の怪異だが

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    2020年10月07日
  • 『アリス・ミラー城』殺人事件

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    ネタバレ

    謎めいたアンティーク「アリス・ミラー」を求めて、孤島に渡った八人の探偵を迎える、二人の招待側。彼らが次々と異様な方法で殺されていくという典型的なクローズドサークルもの。巻末解説によると、作者のこれまで2作品はミステリマニアのコミュニティでの評価が今ひとつで、本作で初めて高い評価を得たそうだ。それというのも、本作はそうしたマニアに、いわば媚びた作品であるらしい。それで評価が上がるというのも嫌な話だが、なんとなく作者が無理しているような感じがあって、それが嫌な感じを増幅する。個人的には第一作の「クロック城」のほうがずっと面白かった。売りの物理トリックの出来は「クロック城」の方が数段上だしね。こちら

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    2020年08月27日
  • 『瑠璃城』殺人事件

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    ファンタジーっぽいの全開なのに、トリックがちょっと笑えるくらい豪快だった
    探偵さんのキャラが好きだわー愛くるしいねぇ

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    2020年08月30日
  • 猫柳十一弦の失敗 探偵助手五箇条

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    女性探偵である猫柳十一弦の事が少しだけ紹介されています
    殺人トリックが実行される前に暴くという奇想天外な展開は第一作と同じで楽しませてくれる作品です

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    2020年02月13日
  • 『クロック城』殺人事件

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    非現実なファンタジー色の強い世界観で、本格ミステリの世界を展開する。どこまでがルールで迷いつつ読み進むがどこか危うい。トリックは何となく読めたけど、この世界観だから良いのかもしれない。

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    2020年01月03日
  • 先生、大事なものが盗まれました

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    伝説の怪盗を中心とした話。想像していたよりだいぶファンタジー?というか想像力を鍛えられる感じの話が中心だったけど(特に探偵の盗みを前提としたところとか)それを踏まえての謎の解明の仕方が良かった。あと何といってもキャラたちがいい!続くと書いてあったしこれは是非とも続きを読みたい。作者の別作品である「つめたい転校生」の青春さとか話の展開がいける人にはこの作品もオススメできる。

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    2019年10月05日
  • つめたい転校生

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    人と人でないものの切ない恋を中心にしてそこにミステリのエッセンスを散りばめた短編集。ミステリとしての要素は薄め。どの短編集も切なくなったりキュンキュンしたりしたんだけど一番好きなのは「はかない薔薇」かな。これからの二人がめっちゃ気になるのは「かわいい狙撃手」。

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    2019年10月05日
  • 先生、大事なものが盗まれました

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    どんなものでも盗む事が出来ると言われている凪島の伝説の怪盗フェレス。犯行後に残される署名入りカードが見つかったのに盗まれた物が判らない。何が盗まれたのか?本当にフェレスの仕業なのか?の謎に怪盗高校、探偵高校に進学した幼馴染み達と一緒に雪子が挑戦する、というか巻き込まれる短編3本。何でも盗める、という設定に馴染めていない最初の話は置いていかれた感があるけど慣れてきた二・三番目は成程納得。特殊設定な凪島での日常や謎解き役の雪子の怪しい担任、ヨサリ先生とか良い雰囲気なので続編出ないかな。

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    2019年07月23日
  • つめたい転校生

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    ネタバレ

    不思議な存在との出来事を描いた短編集。
    ほんのり切ないお話が多いけどどれも楽しめました
    いとしいくねくねが一番印象に残ったかな。
    油あげが好きな理由知りたかった

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    2019年07月22日
  • 『クロック城』殺人事件

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    物理トリックの名人でもある北山猛邦先生のデビュー作にして、メフィスト受賞作品!

    「終わりを迎えつつある世界」、世にも奇妙な建物「クロック城」、謎だらけの組織「SEEM &十一人委員会」などなどとても珍しいストーリー構成となっております。

    ミステリーとしての首無し死体などはとても高評価ですが、作文全体に漂う暗い感じが私としてはやや苦手意識を感じました。また、専門用語が多く少し苦労しました(笑)

    しかし、メイントリックは大変素晴らしいです。物理トリックが如何なるものかを印象付けられました。

    また、最後の最後に大どんでん返しもあり、終盤にかけて怒涛の展開もかなり緊張しながら楽しみま

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    2019年02月09日
  • 先生、大事なものが盗まれました

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    ネタバレ

    「What?」が主題という点が珍しい。ある種、SF的な設定にはぎりぎりついていけたかな。島、短髪のヒロインと二人の男の子、高校生というあたり「STAR DRIVER」を連想した。ヨサリ先生も含めてキャラ設定はいい感じだし、怪盗フェレスにまつわる話も気になるので、次巻が出るなら読んでみたい。

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    2018年10月28日
  • 『ギロチン城』殺人事件

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    城シリーズ、第4弾。

    登場人物の名前が数字だったり、胴体と頭がゴチャゴチャになったり、ちゃんと理解できたのか微妙。
    大掛かりなトリックは、図解があっても理解できなかった…。

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    2018年05月07日
  • 猫柳十一弦の失敗 探偵助手五箇条

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    ネタバレ

    前回より恋愛風味が増した・・・?
    前回終盤に漂っていたあの感じが時々出てる感じ
    クンクンはわかっててかわしてるのか、にぶいのかと思ってたけど、ラストのやりとりをみるに分かっててかわしてるんだなぁ

    起こった事件を解決するより未然に防ぐほうが大変そう
    そして地道!
    登場人物も増えてまた楽しみなシリーズが増えました

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    2017年08月19日
  • 先生、大事なものが盗まれました

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    ネタバレ

    〇 概要
     架空の島「凪島」を舞台として,「愛」や「勇気」など,形のないものまで盗む伝説の怪盗,怪盗フェレス。その解答をめぐる3つの短編からなる短編集。「誰が」でも「どうやって」でもなく,「何が盗まれたのか」を描く異色のミステリ

    〇 総合評価 ★★★☆☆
     架空の世界で,怪盗が何を盗んだかを推理するというオリジナリティのある作品。3つの短編からなり,怪盗フェレスの正体や,フェレスがなぜ記憶を失ったのか,など,明らかに謎を残して終わる。
     3つの短編はいずれも,十分楽しめるデキ。軽いミステリで,寝る前に読んだり,通勤電車で読むには最適だろう。盗まれるものが「次元」だったり,「携帯電話についての

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    2017年06月18日
  • 『クロック城』殺人事件

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    ネタバレ禁と解説で大好きな有栖川さんが言っているので、トリックについては触れないことにする。

    1999年、世界の終焉を間近に控えた物語。
    明日滅びるかもしれない不安を抱える世界で、南深騎は菜美とともに探偵としての仕事を続けている。
    彼にしか出来ないある技を武器にして。
    瑠華という少女から依頼を受け訪れたのは、巨大な時計が3つ並んでいる「クロック城」。
    未来、現在、過去を現しているという時計は、それぞれ時間がズレている。
    世界を救う鍵となるのか、それとも世界を滅ぼす弾きがねとなるのか。
    正体不明の「真夜中の鍵」をめぐって対立する十一人委員会と武装集団SEEM。
    そして、存在しているのに存在して

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    2017年04月17日
  • 先生、大事なものが盗まれました

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    ファンタジの上にミステリが存在する二重構造。こりゃ推理は無理だと途中で断念。ストーリは面白かった。
    あらすじ(背表紙より)
    愛や勇気など、形のないものまで盗む伝説の怪盗・フェレス。その怪盗が、凪島のアートギャラリーに犯行後カードを残した!灯台守高校に入学した雪子は、探偵高校と怪盗高校の幼馴染みとともに調査に乗り出す。だが盗まれたものは見つからず、事件の背後に暗躍する教師の影が。「誰が?」ではなく「どうやって?」でもなく「何が盗まれたのか?」を描く、傑作本格ミステリ誕生!

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    2017年03月29日
  • 先生、大事なものが盗まれました

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    【収録作品】先生、記念に一枚いいですか/先生、待ち合わせはこちらです/先生、なくしたものはなんですか 
     伝説の大怪盗の謎につながる最終話がいい。

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    2017年02月24日
  • 先生、大事なものが盗まれました

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    北山先生お得意の、特殊設定世界のミステリ。フーダニッド、ハウダニッドなどではなく、「何が盗まれたのか」が主軸の設定は面白い。
    今回は、世界観やキャラ設定の披露といった感じで終わってしまっているので、次作でどう膨らませてくれるのか楽しみ。

    個人的に、この先生の描く作品の、ちょっとディストピアっぽい空気感が好きなので、今回の閉塞感ただよう島も良い感じですね。

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    2016年09月09日