あらすじ
私が恋したスーツ姿の彼は、殺し屋? 学校の倉庫から突然消えた転校生は、幽霊? 人と人でないものが恋をしたその瞬間、謎が生まれた。意外性たっぷりの驚きのトリックが冴えるファンタジックミステリー。
※本書は二〇一三年六月に小社より刊行された単行本『人外境ロマンス』を改題し、文庫化したものが底本です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
かなり好きな小説
少しの不思議と哀切、そのバランスが素晴らしい。
お気に入りは表題作/いとしいくねくね/小さいピアニスト
特にいとしいくねくねは今まで読んだ短編の中でベスト5に入るほど好きな作品だった。
この作品を読み始めてから読み終えるまでに間に、母がステージⅣの癌であることを聴いた。まだ54歳だというのに。ここ数日は実家に帰ってきて泣いている父の面倒を見たり、家族ができるだけ笑顔でいれるように努めてはいるが、つらい。
5年以内の生存率が17%とされている中で、母がこれからどれほどの長さを生きられるのかはわからないが、10年生きても60代。寂しくて寂しくて堪らない。
少しでも長生きできるよう祈るとともに、ここからは後悔しない道を選びたい。
自分のためにも、家族のためにも、母のためにも
Posted by ブクログ
タイプでいうと、「私たちが星座を盗んだ理由」と雰囲気が似通っている短編集。
恋愛ものであり、青春ものであり、ファンタジックっでもあって、そやけどしっかりとミステリー。
裏表紙のあらすじすら読まずに、一話目から順番に読んでいくことをオススメします。
一話一話の面白さや衝撃もさることながら、続けて読んでこそ現れる、味わえる面白さや衝撃も堪えられません。
Posted by ブクログ
『人外境ロマンス』を改題して文庫化
「人外」とあるように人以外の何かとのロマンスや交流を描いた6つの短篇集
定番の人外から意外な人外まで読後感も含めバラエティ豊かで楽しめた!
北山先生の独特な世界観最高に好き!
Posted by ブクログ
ミステリ。恋愛。短編集。
どの作品もミステリ的な仕掛けや謎解きはあるが、ミステリとしては特殊な設定。
解説にあるように、まずは一作読んで雰囲気を掴むといいかも。
「いとしいくねくね」がベスト。苦い結末が良い!
最終話「ちいさいピアニスト」のトリックは分かってしまった。それでも、「かわいい狙撃手」で始まり、「ちいさいピアニスト」で終わる構成は、作品として上手くまとまっていると思う。
著者の作品のなかでも、とても好きな一冊。良作。
Posted by ブクログ
全作品がラブストーリーではあるものの、胸焼けするような甘さや薄っぺらい恋愛などではなかったので、まあまあ読みやすかった。
個人的には「いとしいクネクネ」が一番好き
Posted by ブクログ
「かわいい狙撃手」
「つめたい転校生」
「うるさい双子」
「いとしいくねくね」
「はかない薔薇」
「ちいさいピアニスト」
の6編。
以前『私たちが星座を盗んだ理由』を読んだが、こういうファンタジーっぽいミステリが多いのだろうか?
あれは「終の童話」がおもしろかった。
今作は単行本のタイトル『人外境ロマンス』の通り、人間と人間以外の存在とのロマンスを描いた短編集。
そんな関係性だから、単純にうまくいかないことも多くて、全体的に切なさが漂う。
なかでも「いとしいくねくね」は、本来人間と人外との間にあるはずの「恐怖」という隔たりを上手く使っていた。
「くねくね」というのはネットで話題の怪異だが、それを知らなくても楽しめる。
僕はプラスの行動がマイナスの結果を生んでしまうお話はあまり好きではない。
それでもこの作品の結末を受け入れることができたのは、人と人外は本来交わるべきではないという前提が頭にあったからだろうか。
Posted by ブクログ
人と人でないものの切ない恋を中心にしてそこにミステリのエッセンスを散りばめた短編集。ミステリとしての要素は薄め。どの短編集も切なくなったりキュンキュンしたりしたんだけど一番好きなのは「はかない薔薇」かな。これからの二人がめっちゃ気になるのは「かわいい狙撃手」。
Posted by ブクログ
不思議な存在との出来事を描いた短編集。
ほんのり切ないお話が多いけどどれも楽しめました
いとしいくねくねが一番印象に残ったかな。
油あげが好きな理由知りたかった
Posted by ブクログ
ミステリーというより、ファンタジーというか、かわいいホラーというか……。とりあえず先入観を持たずに読んだ方がミステリー的に楽しめるかも。この作者さんの本は『私たちが星座を盗んだ理由』一冊しか読んだことがなかったのだけど、やっぱこういうファンタジー的なのが似合うな~。と思った。個人的に好きな話は『はかない薔薇』。人外は人の形から外れてる方がグッとくる。