北山猛邦のレビュー一覧
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ネタバレ【収録作品】
「じゃあ、これは殺人ってことで」東川篤哉
「悪霊退散手羽元サムゲタン風スープ事件」結城真一郎
「未完成月光 Unfinished moonshine」北山猛邦
「人魚裁判」 青崎有吾
「答え合わせ」 荒木あかね
「最後のひと仕事」宮内悠介
東川篤哉の作品はノリが苦手だが、このダイイングメッセージはうまいと思う。
「未完成月光」は、雰囲気あり。
「人魚裁判」は『アンデッドガール・マーダーファルス』シリーズの一篇。らしくて好き。
「悪霊退散……」は、ゴーストレストランを題材とした連作の一つ。動機が持って回っている感じ。
「答え合わせ」は、語り手のひねくれ息子と犯人が不快。
「最後のひと仕事」は天才の奇人ぶりを示す。 -
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ネタバレ【My山荘シリーズ第7弾】
クローズドもいよいよ7冊目。
プロローグの2人が誰に当てはまるのかが楽しみだった。
女性は彼女以外考えられなかったが、男性が難しかった。
トリックはちょっと無理があったが、アルファベットの下を通すのは、感心した。
音の問題を解決できていれば、なかなかだったかもしれない。
ただ動機が今一だったかな。
せっかく集まったちょっと変わった人達について、もっと詳しく知りたかったし、女探偵のバラバラ殺人の話や藤堂の違和感など、もう少し突っ込んで欲しかった。
ディや美久月を中心に、その他の人の後日談なども読みたかった。
シリーズになったらおもしろかっただろうなぁ。
2024/06/28 03:55 -
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可愛いひきこもり探偵
引きこもり探偵・音野順が主人公のミステリー小説。音野は小さく、小動物のような動きをみせ、そして事件が発生しても『絶対に行かない!』という断固たる意志を見せる名探偵らしからぬ名探偵。
事件には興味はあるけど、外に出たくない。その矛盾がまた面白い。おせっかいな助手が毎回事件を持ってきて、無理やり音野を事件を連れ出す。そして、毎回強面の鬼刑事に怒られて、二人はしゅんとするが、外に出てしまえば、音野はもうキレキレの名探偵に。
共感力が強い主人公なので時々犯人に共感してしまうみたいな場面もあるけど、それがまた音野の良さである。とまぁ、主人公が可愛くて、事件は緻密な物理トリックが仕込まれた短編集であり、非常に面白かった。 -
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北山猛邦氏の描く、どんでん返しモノのミステリー短編集。表題作である『私たちが星座を盗んだ理由』を含む全5編を収録。
”ミステリーらしい”ミステリーだけでなく、ファンタジー要素を含んだ作品も収録されているのだが、どれもがひとつの作品として純粋に面白く、瞬く間に読み切った。
『恋煩い』
作品名や幼馴染との三角関係から、甘酸っぱい青春小説と思いきや…。どんでん返しとしての迫力は少々欠けるものの、ラスト一行を「彼女」がどんな想いで書いたのか考えると、ずっしりとした感情が込み上げてくる。ジャンルとしてはミステリーというよりホラーに近いものを感じた。
『妖精の学校』
ファンタジーのような世界観を彷彿とさせる作品だが、これまた捻られた設定に唸らせられる。ラスト一行の謎が解けずに解説を調べたのは私だけではないはず。
『嘘つき紳士』
拾った携帯の持ち主の彼女を振り込め詐欺に利用しようとする男の物語。切れ味鋭くブラックユーモアに溢れたオチが、どこか星新一みを感じさせる。
『終の童話』
石喰いと呼ばれる化け物が、主人公の暮らす村を襲い始めたところから始まる物語。凄惨な時間から希望を垣間見た村人たちが立ち上がる話…と思いきや、まったく新しいタイプの殺人事件が発生。たしかにこれは、ファンタジーの中でしか起きえないものだろう。
そして、表題作『私たちが星座を盗んだ理由』。
ミステリアスな作品名に魅入られたものの、「星座の盗み方」のトリックがどこか説明臭く、正直イマイチといった感想。だが、姉妹の短冊と夕兄ちゃんのすれ違いの結末には心が締め付けられた。 -
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誰が殺したか?
どうやって殺したか?
何故殺したか?
この3つのテーマを、それぞれ2人の作家が問題編と解答編を書き、他の作家が自分で考えた推理編を書く。
私はミステリーは好きだけど、マニアではないので、問題編→解答編→推理編、と、間を置かずに読んだ。物語としてはまあまあ面白かったが、私は推理編を楽しく読んだ。犯人は当てたけど、動機や殺害方法の推理が惜しい!という人もいれば、かすりもしない推理を披露してしまった人もいて、自分は推理しないくせに、この人すごいな!とか、だめじゃ〜んとか突っ込みながら読んだ。雑誌の企画なので、読者も推理して投稿できたらしく、半分くらいの人が犯人を当てたとか。ミステリーマニアってすごい…。
暇を持て余している状況だったら、熟読して、熟考して、1つくらいは私にも犯人当てできたかも?? -
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ネタバレ人形に込められたHelpの文字、探偵・ナコと頼科は曰くつきの「ギロチン城」へ。
そこでは道桐の姓を持つ一族とその従者たちが下界と隔絶した暮らしを送っていた。回廊で起こる不可能な密室殺人、あまりにも巨大な城と謎が待ち構える。
城シリーズの第四弾。非常にスピーディーに事件に突入する。アリスミラー城と同様、完全にトリックに重視の作品で登場人物の心理描写は淡々としている。
ギロチン城の名の通り、城自体が巨大なギロチン仕掛けになっている。コレクションルームの不自然な区切りはそう来たかという感じ。 回廊の廊下移動の大仕掛けも面白い。廊下が円状になるように歪んでいる伏線が眩暈を起こすというのは弱いと思うけども、降霊術・スクウェアというネーミングがいいじゃないですか。
藍と悠の誤認は中々に複雑で頼科と道桐一族そして読者のそれぞれで認識の齟齬がある。人物の呼称を人体のパーツで分けるという人形の件があるからこそ出来る荒業である。 -
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叙述ミステリ。
孤島の妙な館に集められた探偵達、
チェスの駒が減っていくとともに1人ずつ殺されるという演出…
古典的クローズドサークルものです。
探偵達がやたら個性的な設定なのもその一環なのか…
とにかく次々と人が死に、ややホラー風味もあります。
トリックを考える上で、
「ミステリのセオリーとしてはこうだけど、その裏をかいてこうかな」
みたいな話がたくさん出てくるので、
ある程度ミステリ好きな人じゃないと分かりにくいです。
(というか、叙述ミステリ自体、
初心者向けではないですかね…)
最後まで読んでも犯人が誰なのか分からず、
「え!?何見落とした!?」となりました。
構成は見事です。
---------ここからネタバレ-----------
最後まで読んでも犯人が全く分からなかったので、
仕方なく探しました。
「最初のディナーの時と同じ服〜」という記述と、
犯人の名前が「アリス」らしい?ということを手掛かりに、
最初のディナーの場面を読み直すと、
トリックが見えてきました。
全体の人数とかはいちいち数えてなかったから、
ミスリードされるまでもなかった(汗)
アリスが登場しているらしい場面が少ないので、
やはり人数のことも考慮しなくては、
そこだけではトリックを見抜くのは難しいでしょう。
人形のアリスが色んなところに出てくる演出も秀逸。
実際、
人形のことだと思って読んでたけどこれは違うな、
というのが後から読み直すと分かるところがいくつもありました。
非常に巧妙な隠し方です。
というか全体的に引っかかる要素が多すぎて、
気が散ります。
入瀬が喋れない(しかも結局は喋れた)、
山根の倒置した話し方、
読みにくい名前、
複雑な構造の館内部、
途中からパニックになる人が複数いる、
などなど…
それもまた本命のトリックを見えにくくする仕掛けなのでしょうか。
でも気が散る。
メインの物理トリックはなるほどなあというもので、
館の特殊性も効果的に使われていたと思います。
観月のキャラも良かったんだけどなあ。
なんか、舞台を一生懸命整えてきたのに、
結局そこではやらないんかい!!
という徒労感が残りました。
トリック自体は見事ですが、
それ以外のところで色々言いたくなるところが多すぎます。
・入瀬の両腕が切られていたのは何故か
・入瀬が喋らなかった理由がイマイチ納得できない
・結局アリス・ミラーは何なのか、あるのか無いのか
・というか根本的な動機が飛躍し過ぎている。
関連性のない複数人を連続殺人する動機というのはなかなか難しいのだろうが、
もう少しそれらしい動機にして欲しかった。
(あと、環境問題は大変深刻で大きな問題なので、
こういう風に使って欲しくないです)