北山猛邦のレビュー一覧

  • つめたい転校生

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    ミステリーというより、ファンタジーというか、かわいいホラーというか……。とりあえず先入観を持たずに読んだ方がミステリー的に楽しめるかも。この作者さんの本は『私たちが星座を盗んだ理由』一冊しか読んだことがなかったのだけど、やっぱこういうファンタジー的なのが似合うな~。と思った。個人的に好きな話は『はかない薔薇』。人外は人の形から外れてる方がグッとくる。

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    2016年08月30日
  • 猫柳十一弦の後悔 不可能犯罪定数

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    ネタバレ

     クローズドサークルもの。「探偵助手学部」という学部がある「探偵」というものの存在価値が高い世界が舞台。探偵助手学部の合宿で,千年館孤島研修で孤島に行くことになる。お約束どおり嵐になり,閉ざされた空間になるが,通信装置は生きており,登場人物の1人,五十嵐は,外部に島で起こっていることを伝えている。また,携帯電話でバンバン外に連絡を取っている。
     そんな中で,7人もの人を殺害しようとする連続殺人を企てるのであり,リアリティは全くない。それでも,この閉ざされた環境での連続殺人という設定はワクワクしてしまった。
     世界を測る単位を見立てて殺人をするというミッシングリングがあり,猫柳はミッシングリング

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    2016年08月14日
  • 先生、大事なものが盗まれました

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    フーダニットでもハウダニットでもない。盗まれたものを探すミステリ。不思議な設定がただのミステリとは違うなと感じさせる。でもミステリ。
    2016/5/16

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    2016年05月16日
  • 人魚姫 探偵グリムの手稿

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    ネタバレ

    ファンタジーでミステリ、且つ若干の世界史?な感じ。
    人魚が出てきたかと思ったら、グリム兄弟の話題出てくるし、魔女出てくるし。
    でも、元々ミステリ作家が書いているだけあって、事件がちゃんと【魔法】で終わらせられていなくて良かった…。(魔法だと不可思議な事が出来ちゃうから謎にならないし)
    色々物足りないところはあるので、シリーズ化して先が読みたいと感じた。

    ファンタジーでミステリなので、上遠野浩平の『戦地調停士シリーズ』が嫌いじゃない人なら、結構読めるかも。

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    2016年05月10日
  • 先生、大事なものが盗まれました

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    なぞなぞを物語にするにはかなり強引な設定が必要になるようだ。そんなに無理しなくてもいいじゃないか。物語世界の設定が現実世界から乖離すればするほど謎への興味が薄れていく。だって何でも有りじゃん。

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    2016年05月05日
  • つめたい転校生

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    人外×ヒトの、結びつくお話。
    ほとんどが可愛らしいお話で、ゆったりと楽しめた。
    くねくねと薔薇が好き。

    1話目の恋に突っ走るというか、なんか、好きだから仕方ない!ていう感じの女の子だけは好きになれなかったなー。

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    2016年05月04日
  • 先生、大事なものが盗まれました

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    誰が、どうやって、ではなく、なにを。

    始めは設定に入り込みにくかったものの、最後まで読むとそれが自然に感じられてキャラもとても可愛らしくなってくる。

    先生のなくしたものはなんだったのか、はとても気になるけれど、続きを買うかは悩むところ…。

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    2016年04月28日
  • 街角で謎が待っている がまくら市事件

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    不可能犯罪が多いという、がまくら市を舞台にした、複数作家によるアンソロジー小説。
    シリーズは2作目で、1作目に出てきた人物との共演した作品もある。
    今作はただ不思議なトリックだけの話ではなく、共謀したわけではないのに、人と人がつながることによって一つの犯罪を作り上げるという話が多い。

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    2016年04月24日
  • 猫柳十一弦の後悔 不可能犯罪定数

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    ネタバレ

    探偵助手学部(楽しそう!)で学ぶ大学生たちと教諭の探偵が、閉ざされた孤島で殺人事件に遭遇。

    孤島、殺人、探偵といかにもな状況ですが、犯人を捜すことよりも人命第一を信条とする探偵・猫柳十一弦のキャラクターがユニークです。
    その信条ゆえ、よくある舞台設定ながらありきたりな展開にはなりません。

    犯人当てというよりは、犯行を未然に防ぐ為の犯人との頭脳ゲームといったかんじでした。
    探偵というものが信頼の置ける髙い地位の職業として成り立っているという、この世界の設定を存分に生かした事件と登場人物たち。斬新な1冊だったと思います。

    読者側からの犯人当ては相当困難だと思いますし、いろいろと無理やりな印象

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    2016年02月26日
  • 『アリス・ミラー城』殺人事件

    ネタバレ 購入済み

    とてもよく出来た作品だった。登場人物の行動に違和を感じる所とか、アリス・ミラーは結局なんだったんだよとか、一番に思ったのは女性一人に皆殺しとか… と感じる事もあった。確かに不思議に思う事は多々あった。自分の凡庸な脳ミソが、理解できていないだけだったら、申し訳ないが。しかし、そんなものを吹き飛ばす位に、ハラハラドキドキさせる展開の運び方はお見事。だから、買って良かったかなぁと思う。

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    2016年01月19日
  • 『アリス・ミラー城』殺人事件

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    ネタバレ

     鏡の国のアリスの世界を思わせるアリス・ミラー城を舞台とした、「そして誰もいなくなった」風のミステリ。筒井道隆の「ロートレック荘事件」のような叙述トリック一本で作られた作品。
     アリス・ミラー城に集まった探偵は、10人ではなく11人であり、犯人の「アリス」が存在しないように感じさせるべく、叙述トリックが駆使されている。
    北山猛邦らしく、物理トリックを使った密室も出てくるが、作中で軽く扱われているし、それほど驚けるトリックでもない。
     アリスの存在は、読者には隠されているが、作中の人物には当然に存在しているはずなのに、全く犯人として疑われている描写がないなど、「んん…」と思われる点はあるが、こう

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    2025年05月14日
  • 『瑠璃城』殺人事件

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    本作は北山先生が「SF」[ロマンス][歴史][推理]その4つのキーワードをフィーリング ラッキーした産物かな?

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    2015年09月09日
  • 少年検閲官

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    ネタバレ

    ほわっとした表紙からすると意外な内容。
    SFのようなファンタジーのような、ミステリーのような。
    しっかり猟奇殺人まであったりして。
    そういった感じなので、シリーズ1作目のこちらは世界観に関する説明事が多かったかも。
    続編の「オルゴーリェンヌ」でどう進むのか気になります。

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    2015年07月18日
  • 少年検閲官

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    書物が禁じられた世界という、特殊な設定が導入された幻想的なミステリー。主人公のクリスと探偵役の少年検閲官・エノが不可解な事件を解明していきます。
    舞台設定の作り込みが甘いせいか、卜リックや動機がやや強引に感じるものの、ある真実が露見されることによって数々の謎が氷解してしまうところは良く出来ていると思いました。
    特異な世界観の作品は個人的に苦手ですが、本作はきちんとミステリーとしてのケリをつけているので楽しめました。

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    2015年07月01日
  • 街角で謎が待っている がまくら市事件

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    <がまくら市事件>シリーズ(1)の「晴れたには謎を追って」よりも,全体にミステリーというかホラー寄りで,読んでいてゾクッとする作品が多かった。

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    2015年03月01日
  • 『ギロチン城』殺人事件

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    イントロからあやしい世界に引き込まれてしまい、あれよあれよというまにギロチンで殺されて行ってしまう人々。
    まさかの大規模トリックにびっくりしてしまった。

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    2015年02月06日
  • 少年検閲官

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    なんだか妙な透明感のある不思議な話だった。「ミステリのない世界」とはこーゆーことかと思うものの、ちょっとしっくりこない気もする。

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    2015年04月03日
  • 踊るジョーカー

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    北山氏の著作では2冊目、短編集。彼の創造した探偵「音野順の事件簿シリーズ」としてシリーズ化されている。

    氏の作風として物理トリックにこだわるところは短編も同じであり、その都度ニヤリとしてしまう。それより今作の大きな特徴は作品の構成そのものにあると思う。

    ひきこもりの名探偵音野順が探偵で、ワトソン役は友人であり彼の手がけた事件を小説にしている作家白瀬である。探偵とワトソン役のキャラ造詣には一工夫あり、過去の類型を見ないよう努力はしているのだろう。まぁ、ラノベ的であり、二人のやりとり、さらに岩飛警部などもからみ、ユーモアの点でも楽しめる。

    しかしながら探偵の様式美に徹底的にこだわった作風であ

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    2014年09月09日
  • 『クロック城』殺人事件

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    中2病全開なお話。
    キャラクター一人一人が個性的だったが、どのキャラももう少し掘り下げて欲しかった。
    幾つかの謎が謎のまま終わってしまい、何となく消化不良…
    世界観やキャラクター、トリックはよかった。

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    2014年08月24日
  • 少年検閲官

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    書物が失われた時代、ミステリという概念がない世界のファンタジックミステリー。

    ああでも終わってみれば、一応きっちりそこは物理の北山、ミスリードもフーダニットもハウダニットもミステリーのそれであった。

    〈探偵役〉〈犯人〉〈語り手〉ここに加わるのが〈少年検閲官〉、彼の登場から物語が秩序をもって整頓され始める。

    エノ可愛い。

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    2014年07月17日