北山猛邦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
城シリーズ3作目。他のシリーズと一線を画すとはこういうことかと読んで思いました。
私は全作好きですが、今回は特にミステリー感の強い古典チックな仕上がりかなと。
かなり人が殺される割にはそこまで分厚い本じゃないのでどんどんバタバタ駆け足な展開な印象なのでちょっと物足りない感というか、もっと書き込んで欲しいなーという気持ちもありましたが結末を見たらそうもいかないのかと納得。
終盤の犯人を探すところでは気になりすぎて夜更かししてしまいました
ミステリー小説をたくさん読んできましたが、そんな手もあるのか!!!とまんまと騙されて一つまた視野が広くなった気がします。 -
Posted by ブクログ
ちょっと前の、あったのかもしれない、違う世界線の話かもしれない、人類史が終わる寸前の世界。
クロック城と呼ばれる謎の建物。
直径10メートルの巨大な時計が3つ並び、左右の時計の針は真ん中の時計と10分づつ前後にずれている。
SFチックな館の噂、存在の不明な登場人物、眉唾な計画や組織、それらが収束してどういう展開、結末になるのか、序盤では全く想像できず。。。
本格ミステリーとして読んでいましたがファンタジーとして取り掛かった方がすんなりとはいってきそう。
ノベルズ版では後半の謎解き部分や館の見取り図?館の図が袋綴じになっていたし、帯には"本文208頁の真相を他人に喋らないでください"との記載がそのくらいにネタバレ厳禁なトリック。なるほどわかる気がする。勘のいい人はトリックに気付いてしまうかも。
真相が暴かれてからさらに深層へ、そんなふうに思わせる物語の展開の仕方で後半は駆け足で読み切りました。
気になることは解明されず、、、一応城シリーズとしては続きますが話が繋がっているわけではないようなのでもやもや、、、最後の有栖川さんの解説はまさに解説という感じで理解が深まって面白かった♪
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にしても当時22歳の方が書いたとは、脱帽です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ北山猛邦作品ブームがきているかもしれない。。
オルゴーリェンヌの時に感じた過去と現在を行き来する構成が読後に余韻を残してくれる。何度も、ああもしかして、ああそうだったのか、とページを戻って読み返し、その度霧が晴れるように意味が浸透していくのが心地よい。
以下ネタバレ
箱出現トリック(バラバラ)はなんとなく予測できていたが、頭の方は盲点だった!コートの文章で怪しいとは思っていたけれど、入れ方になるほどと。
文章に自然とヒントが散りばめられていて、読んでいる時に「ここの文怪しいな?」と勘ぐるのが楽しい。
死体移動は恐らく実際やると物音で起きちゃったり、トイレに起きた誰かに目撃されたりするんじゃないのとか思ってしまったけど、他の方の感想で「そこはロマン」とあって気にせず楽しめた。
3人のメインキャラクターが個性的でやり取りが面白かった。
シリーズの続編だった!?と焦ったが違うらしい。続けて欲しいがなんとなくディも美久月千も切ない展開になりそうで読みたいような読みたくないような。
途中まで過去の少年は春井さんだとばかりずっと疑っていた…謎の人たらし春井さん…
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ネタバレ 購入済み
これは上手い
まさに巧みな叙述トリック。シンプルなのに、いや、シンプルゆえに効果的な叙述トリックが使用されていて、ラストで「なんでこんなに明確な伏線(ヒント)に気づかなかったんだ」と愕然とし、その偽装工作の上手さに舌を巻きます。
物理トリックの使い方も、(純粋なミステリーとして見た場合は)非常に上手く、作者さんの技量の高さが窺えます。
一方で、現実的に考えてしまう方は「そうはならんやろ」「そんなことってあるか?」と納得いかない点もあるかもしれません。
結論。ミステリーファンには強くオススメできる一冊ですが、ミステリー慣れしていない人にはやや薦めづらい作品です。
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Posted by ブクログ
ネタバレ第1作をとても楽しめたので、こちらもネットで購入した。
インターネット上でざっと見る限り、肯定的に評価している感想はあまり見つけられなかった。トリックや謎解きが小ぶりであるとか、展開がご都合主義的ではないかといった意見も見受けられた。
確かに、前作に比較すると、今回はうまく事が運びすぎているような印象もある。不可解な状況が現出し、それを解き明かしていくエクスタシーが味わえずに消化不良を感じる読者もいるのかもしれない。
それでも、個人的には、犯人と知恵比べをしてうまく出し抜いて殺人を防げるのかどうか、わくわくして読むことができた。実際の殺人事件では、犯人はこんなトリックを仕掛けようとはせずに、もっと直接的、短絡的に行動するのではないかとも思うが、もともとこれは小説なのであるから、多少現実離れした展開も楽しんで読まなくては損、と思っているのかもしれない。
猫柳探偵のキャラクターも好きだし、もっとシリーズが続いてくれてもいいのにと思うが、…やはりこれもコーデリア・グレイと同じく、2作でストップしてしまっているようであり、非常に残念に思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本書はインターネット上でいろいろと調べて見つけた。いかにも安易だが、コーデリア・グレイの物語は私にとってとても印象的だったので、何かほかに類似の作品がないかを調べようとした。女性が探偵(もしくは刑事等)のシリーズはほかにも多数あるようだったが、たまたま目に留まった本書を選んだ。
冒頭から、探偵助手になるために「大東亜帝国大学探偵助手学部」で勉強するところから始まるので、いきなり非現実感もあるが、探偵助手学なる学問についてその後もあまり紙片を割いて詳しい説明もなかったように思う。しかし、それでもこの設定そのものにそれほど違和感なくすらすらと読み進めることができる。むしろ、ここで変に詳しく設定を説明しない方が、話に入り込みやすかったように感じた。
物語では、孤島で殺人事件が発生してしまうが、猫柳探偵だけは推論によって犯人の意図を予測し、先回りして被害者を出さないようにふるまう。自ら孤島に閉じ込められ、何度も危険にさらされながら、正しいことをしようとする姿勢は、まさにコーデリア・グレイだった。…というと、もちろんおおげさかもしれないけれど、私は個人的に、自信過剰で危なげのない探偵も好きだが、どこか不完全なところもあるがひたむきに行動する探偵が好きなのだ。それをあらためて感じた。猫柳ゼミのキャラクターも好きだし、次に狙われるのは誰か、猫柳はそれを防げるのかと思いながら読み進めるのはとても楽しかった。意図されたものかはわからないが、読んでいる途中、少し「語り手」が信頼できるのかをミスリードさせるような記述もあったような気がする。
ただ、謎解きも探偵にもとても好感を持ったが、最後に明らかになるミッシング・リンクの正体と、動機にはやや自然さを書くようにも感じられてしまった。ここでの動機は本作での特殊な世界観ゆえのものではないかと思うので、そうであれば、もう少し事前に掘り下げておいても良かったのかもしれなかった。「不可能犯罪定数」についても、それ自体想像の産物だとしても、面白い概念だとも感じたのに、具体的なイメージがややしづらかったように思った。
しかし、犯人を妨害するために推理を進めながらその場でできる対応をしていく、そのストーリー自体も引き込まれたし、そういう物語の展開は探偵のキャラクターをも浮き彫りにして、より魅力的にしているように思った。
著者の作品はもしかすると10年ぶりくらいに手に取ったかもしれない。「城」シリーズもいくつか読んだはずだが、どちらかというと、ダークで凄惨な内容だった印象がある。本作もところどころ残酷さとか犯人の異常さを垣間見せる要素もあったけれど、明るい調子で進行する場面も多く、楽しく読み進めることができた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ=作者のファンなので、かなり評価の甘い感想になります=
と言いつつも、ミステリとしてトリックが凡庸なのはまぁそうだなとは思う(笑
でも巨大アルファベットを足場やトンネルにしたりというアイデアがいかにも北山先生っぽくて大好き。実現性とかは知ったこっちゃない、ロマンですよ。
あと、創生の箱からの死体出現トリックがすべて別のネタで行われているのが面白いポイント。凝ってる。
んで、本作の魅力の大きなところはは、トリックではなくてキャラクターや読後感。
美久月が最後の最後に正体を現しても違和感のないキャラクター設定とストーリー。このまとめ方こそ本作の面白さの根幹ではないでしょうか。
ずっと読みたかった作品なので、復刊してくれた東京創元社さん本当にありがとう。
そして石球城はいつにりますかね先生…… -
Posted by ブクログ
ネタバレ1989年日本、1243年フランス、1916年ドイツ……マリィとレインは生まれ変わり続け、殺し合う。
って、まさか生まれ変わりの最初が1989年とは。輪廻転生って時が遡るんですね…という切ない美しさがありました。生まれ変わりに重複もあるなんて。重複が鍵でした。自分と同じ記憶を持った人が複数いる、ってかなり妙だし自分さえも信じられなくなる…ジョフロワはそれで歪んだんだろうけど狂うよなぁ。
ラピスラズリの瑠璃色がちらつきます。
マリィとレインの恋も、執着して殺してるジョフロワも、時を自在に移動する探偵の探偵のスノウウィも良い。スノウウィ=マリィなのねたぶん。
2作目にして、事件そのもののトリックよりも世界観が好きだと気付く城シリーズでした。 -
Posted by ブクログ
物語の舞台が終わりかけている世界で、素敵に好みのミステリでした。面白かったです。
この音世界を終わらせないためにSEEMと十一人委員会がそれぞれ別の方向性で支配している…磁気異常と降り続く雨の世界観も好きでした。
びしょ濡れでやってきた瑠華から「家に住む〈スキップマン〉を退治して」という依頼を受けた探偵の南深騎といつも側にいる菜美が訪れる『クロック城』。外壁にある10分ずつずれた3つの大時計が印象的です。
クロック城で暮らす瑠華の家族や親族、博士の助手、執事親子もなんだか変わっている人ばかり、加えて世界の崩壊を止める〈真夜中の鍵〉を探す十一人委員会の第三の天使・クロスとその助手までいる。
世界観も好きだし、起こる事件も凄惨だし、SEEMも十一人委員会も乗り込んでくるしクロック城は崩壊するし…で盛りだくさんでした。
でも真相…事件の真相もだし、菜美の正体もびっくりで哀しくなりました。ゲシュタルトの欠片、かぁ。。
それにしてもセロトニン異常ってここまで影響大きいものなのかな。気をつけよう。未音、場を支配してたな。
この世界設定が好きだったので、これより後の城というタイトルが付いたシリーズもこんな感じなのかなぁ。読みます。