門井慶喜のレビュー一覧
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美術品の真贋を舌で見分ける天才美術探偵・神永美有シリーズ第二弾。
「筆を持たない芸術家」と呼ばれた岡倉天心の直筆画ははたして本物かどうかを推理する表題作『天才までの距離』。
佐々木の幼馴染の家で見つかった日本画家・平福百穂の切り絵についての話『文庫本今昔』。
結婚を決意した相手の男性から贈られた古時計の謎を解く『マリーさんの時計』。
ある文化人の「日本は中国の属国」という発言にイヴォンヌが激昂し、牧谿の水墨画を巡る真贋対決に佐々木が巻き込まれる『どちらが属国』。
神永美有の父親や佐々木と因縁のある人物からの依頼により再び岡倉天心の真筆かを推理する『レンブラント光線』の五作品。
前作のラストで -
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人はなぜ、それ(小説)を読むのか。
物語の中には一応の答えがある。
でも、100人いれば100個の、1000人いれば1000個の答えがあるように思う。
小説から知識を得ようとして読む人はあまりいないだろう。
知識が欲しいなら専門書を読んだほうが早いのだから。
あれもこれも全部読んでみたい。
恋愛小説が大好き。
ミステリーには目がない。
人それぞれに好みは違うし、何を面白いと感じるかはその人の感性によって変わってくる。
だからこの物語で示されるひとつの答えらしきものに納得しない人もいるだろう。
「あぁ、そういう見方もあるんだな」といったところだろうか。
別の世界にひたれるから。
これが一番しっく -
購入済み
江戸を建てたのは誰?
江戸を建てたのは、勿論家康公。
だけど、「江戸」という大構成物のパーツの数は膨大で、
パーツの物語のいくつかをピックアップして
モザイクのように編んだ本、が本書です。
パーツを章立てにしてあるので、読みやすいです。
私は冒頭の川の話が好きです。
江戸開府には、きっと他にもドラマティックな話があるでしょうし、
是非続編が読みたいです。 -
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ネタバレ「人はなぜ小説を読むのか」と、本作で勇次が郁太に問いかけていますが、ちょっと前に同様のブログ記事を読みました。
そのブロガーの記事には時々違和感を覚えることがあって、その正体って何だろうと考えていたのですが、その解答は本作の言葉でいう「人格の修行」っていう点なのかな〜と思いました。
なんだか大げさな言い回しですが、自分と異なる考え方の人に(架空、現実問わず)どれだけ多くの人と接することが出来たか、というところでしょうか。人物描写が巧みな小説ほど、文字通り生き生きとその人物が描かれ、その人の考え方などを知ることが出来る。そうして「こういう考え方の人もいるんだ」と“他者を許容する範囲”が広がっ -
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美術品を扱う五つの短編集。
ストレスを感じさせない良作。
誠実な学者先生と誰よりも先を見通す天才という、典型的なホームズ&ワトソンコンビ。が、趣は少し異なる。
本作の探偵役はホームズポジションとしては珍しいくらい、不遜でも変人でも嫌味でもない。口調は丁寧だけど紳士然とし過ぎているわけでもない。なんというか控え目。必要最低限のお手伝い。
代わってワトソン役がよく働く。(語り手なのだからワトソン目線で話が動くのは当然として)ここでいう「働く」というのは読者に対する蘊蓄披露という意味。優秀なワトソン。
ただ、私が見逃しているだけなのか、二人の年齢設定がよくわからず人物像をイメージしにくい。
蘊 -
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美術史の助教授・佐々木は、本物を見ると舌に甘みを感じるという天才鑑定家の青年・神永美有に出会う。
ボッティチェッリの知られざる絵画「秋」を見て欲しいという画商の依頼で訪れた館には、初代館主の子爵が大正時代に東ヨーロッパで買い付けたという絵が壁にはめ込まれていた。
確かに名品だったが、さすがにボッティチェッリとは断定しかねて…?
なぜか神永は本物と断じて買い取ろうとしているらしい。
その理由とは?
画学生の実家にある蔵から出てきた古地図は、値打ちがあるものか?
仏ねはん図の不自然なポーズの意味は?
蒐集家だった佐々木の祖母が遺言に残した謎は?
佐々木が畏敬の念を抱いていた美術書専門の古書店主が、