門井慶喜のレビュー一覧

  • 小説あります

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    人はなぜ、それ(小説)を読むのか。
    物語の中には一応の答えがある。
    でも、100人いれば100個の、1000人いれば1000個の答えがあるように思う。
    小説から知識を得ようとして読む人はあまりいないだろう。
    知識が欲しいなら専門書を読んだほうが早いのだから。
    あれもこれも全部読んでみたい。
    恋愛小説が大好き。
    ミステリーには目がない。
    人それぞれに好みは違うし、何を面白いと感じるかはその人の感性によって変わってくる。
    だからこの物語で示されるひとつの答えらしきものに納得しない人もいるだろう。
    「あぁ、そういう見方もあるんだな」といったところだろうか。
    別の世界にひたれるから。
    これが一番しっくりくる私の答えだ。
    本を開いている間、活字を追っている時間は、体はここにあるけれど心はここにはない。
    開いている物語に寄り添い、感情を揺さぶられ、笑い怒り悲しみ喜ぶ。
    もちろんピッタリと寄り添える物語ばかりではないけれど。
    本を読んでいるときは他のことは何もしない。
    ただ、読むことだけに集中している。
    その時間がたとえようもないくらい幸せな時間だし、心の疲れを浄化してくれる。
    本から学ぶことは多い。
    語彙も増えるだろうし、何よりも感情が豊かな人間になれそうだ。
    最近テレビ番組で「共感力」を育てるために絵本を読みなさいと言っている人がいた。
    心を育てていくためにも、読むということは大切なことなのだと思っている。

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    2017年03月02日
  • かまさん――榎本武揚と箱館共和国

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    榎本釜次郎武揚、日本最大最強の軍艦「開陽」を擁して箱館戦争を起こした男の物語。勝海舟、土方歳三、近藤勇、黒田清隆等が敬愛した幕末唯一の知的挑戦者。

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    2017年01月19日
  • 家康、江戸を建てる

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    東京の成り立ちを、政治と技術の両面からダイジェスト的に書いた作品。江戸初期の土木技術、建築技術、鋳造技術の調査、裏付けを取りながら、ドラマに仕立てているところが秀逸。特に「石垣を積む」のところはこれまで想像していた技術の確認ができ、もっともっと細かく知りたいと思わせた。今の地名で書いてくれてあるので想像しやすく、引き込まれる。天守閣のデザインに関する家康と秀忠のエピソードは、作者の想像の産物なのだろう。軽いけれど清々しく感じる。

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    2021年08月18日
  • 東京帝大叡古教授

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    ネタバレ

    実在の人物と、創作した人物が登場する物語。もちろん叡古教授は後者の方ですが、中々生き生きと描かれています。

    ですが、それよりも、この物語の語り部の正体が驚き。話自体は創作ですが、語り部は実在の人物、重光葵なんですよねぇ。ビックリ。そう言う設定ですかと。この物語の頃は、明治時代ですが、後年の昭和。重光葵が、外務大臣として連合国への降伏文書に署名したことは周知のこと。そんな人物を使うとはね。ビックリです。

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    2016年10月21日
  • 家康、江戸を建てる

    購入済み

    江戸を建てたのは誰?

    江戸を建てたのは、勿論家康公。
    だけど、「江戸」という大構成物のパーツの数は膨大で、
    パーツの物語のいくつかをピックアップして
    モザイクのように編んだ本、が本書です。
    パーツを章立てにしてあるので、読みやすいです。
    私は冒頭の川の話が好きです。

    江戸開府には、きっと他にもドラマティックな話があるでしょうし、
    是非続編が読みたいです。

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    2016年07月17日
  • ぼくらの近代建築デラックス!

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    単に建築を、絶賛するんじゃなくて、チェーンのカフェとかテナントで入っちゃ、みたいな結構辛辣な批判も含んでいる感じが、とても率直でよい。極端に建築を美化していない、まさに散歩気分。

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    2015年06月20日
  • ぼくらの近代建築デラックス!

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    万城目学と門井慶喜による近代建築散歩をまとめた本。大阪、京都、神戸、横浜、東京、台湾の近代建築について書いてある。
    建物が建った経緯や設計者の人柄、エピソードがとても面白い。
    ただ、冒頭に書いてあった通り人物に焦点を当てていて、建物の写真が少ないのは物足りない。
    門井氏の薀蓄を読みながら、建物の外観、内観、ディテールをじっくり見たい衝動に駆られた。

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    2015年06月09日
  • ぼくらの近代建築デラックス!

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    ネタバレ

    初読。「機知」担当の万城目さんと「情報」担当の門井さんの絶妙な掛け合いで、建築初心者の私でも、楽しく読めた。帯の「今すぐ見に出掛けたくなる」は嘘じゃない。見たことある建物も、あらためてじっくりと見に行きたいと思ったし、紹介されていない建物にもこれからは気にしてみようと思う。建築家や建築物にまつわるエピソードを紹介してくれる門井さんの圧倒的な知識には驚く。鳩山会館の万城目さんの感想は超辛口なんだけど、建物の批評じゃないところが笑えた。早速今週末、本を片手に見に行くかな。

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    2015年06月02日
  • 小説あります

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    ネタバレ

    「人はなぜ小説を読むのか」と、本作で勇次が郁太に問いかけていますが、ちょっと前に同様のブログ記事を読みました。

    そのブロガーの記事には時々違和感を覚えることがあって、その正体って何だろうと考えていたのですが、その解答は本作の言葉でいう「人格の修行」っていう点なのかな〜と思いました。

    なんだか大げさな言い回しですが、自分と異なる考え方の人に(架空、現実問わず)どれだけ多くの人と接することが出来たか、というところでしょうか。人物描写が巧みな小説ほど、文字通り生き生きとその人物が描かれ、その人の考え方などを知ることが出来る。そうして「こういう考え方の人もいるんだ」と“他者を許容する範囲”が広がっていくのかな〜って。(場合によっては許容どころか“目標”になる人物が現れることがあるかも?)

    当のブロガー記事も勇次と全く同じ理由で小説を否定していますが、本に直接的な実利しか求められない人の意見だと思います。小説が好きな人と接していたらその視点で考えられる、あるいは意見を聞くことが出来るはずですが、それが出来ないのは常に自分と同じような考え方の人(本には実利しか求めないような人)としか接していないからじゃないかな〜と思った次第。

    勇次が言うように映画やコミックなどでも同じ「修行」は出来ますが、個人的には小説を読む理由は「暇つぶし」「娯楽(エンタメ)」であって、小説は多数あるその手段の一つ。それでいいんじゃないかと思ってます。(叙述トリック系のミステリなんかは小説ならではの表現なので、小説でしか楽しめない「暇つぶし」というのもあるとも思います。)

    小説好きな私としてはブロガー記事と勇次の言動にカチンと来てしまった(大人げない…)ので、そのような思想的(?)なことをいろいろ考えさせられる本となりました。

    それとは別にもう一つ、同じレベルで興味を引かれた点があります。それは「死後に刊行された遺稿集に、著者直筆のサインがある」という“ありえない事案”。この「普通ゼッタイあり得ない」という事柄に果てしなく興味を惹かれ、その謎を解き明かして行くミステリとして私はとても楽しめました。その作家、徳丸敬生を解説するパートは少々文字を追う速度にブレーキがかかりましたが、それ以外は一気読みでした。

    なお、世界観を共有する別作品があるようで、本作にそのキャラクターが登場しています。何となく気になったので、近々そちらの作品にも手を出してみようかと。

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    2014年09月07日
  • 天才たちの値段 美術探偵・神永美有

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    美術品を扱う五つの短編集。
    ストレスを感じさせない良作。

    誠実な学者先生と誰よりも先を見通す天才という、典型的なホームズ&ワトソンコンビ。が、趣は少し異なる。
    本作の探偵役はホームズポジションとしては珍しいくらい、不遜でも変人でも嫌味でもない。口調は丁寧だけど紳士然とし過ぎているわけでもない。なんというか控え目。必要最低限のお手伝い。
    代わってワトソン役がよく働く。(語り手なのだからワトソン目線で話が動くのは当然として)ここでいう「働く」というのは読者に対する蘊蓄披露という意味。優秀なワトソン。

    ただ、私が見逃しているだけなのか、二人の年齢設定がよくわからず人物像をイメージしにくい。

    蘊蓄もよかった。ぜひ続刊も読もう。

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    2013年01月04日
  • 天才たちの値段 美術探偵・神永美有

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    ネタバレ

    美術史や美術品にまつわる謎を解いていく推理小説。
    その深さや関連つけの見事さに思わず引き込まれます。

    美術史の勉強しようかなって思ってしまいます。
    続編も楽しみです。

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    2012年10月13日
  • 天才までの距離 美術探偵・神永美有

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    古本をネタにしたものはこれまでに読んできましたが、この本は古い美術品をネタにしています。イヴォンヌというキャラクターが個性的で面白いです。

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    2012年09月04日
  • 天才たちの値段 美術探偵・神永美有

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    美術史の助教授・佐々木は、本物を見ると舌に甘みを感じるという天才鑑定家の青年・神永美有に出会う。
    ボッティチェッリの知られざる絵画「秋」を見て欲しいという画商の依頼で訪れた館には、初代館主の子爵が大正時代に東ヨーロッパで買い付けたという絵が壁にはめ込まれていた。
    確かに名品だったが、さすがにボッティチェッリとは断定しかねて…?
    なぜか神永は本物と断じて買い取ろうとしているらしい。
    その理由とは?
    画学生の実家にある蔵から出てきた古地図は、値打ちがあるものか?
    仏ねはん図の不自然なポーズの意味は?
    蒐集家だった佐々木の祖母が遺言に残した謎は?
    佐々木が畏敬の念を抱いていた美術書専門の古書店主が、神永の父親と知り、羨ましく思う佐々木。
    だが佐々木も祖母が蒐集家という家系なんですね。
    アール・ヌーヴォーのガラス器などに財産をつぎ込み、二人の娘のうち謎を解いたほうに、見る目があって末永く大事にしてくれそうだからという意味で、全財産を譲る。どちらも正解したら折半という遺言。
    佐々木の母は入院中で、いきりたつ伯母と対決するのに、佐々木は神永の力も借りることに。
    有名な絵画や美しい物が出てきて、楽しい。
    詳しい事情はひたすら感心して読むしかないが…
    才能を認め、信頼を増していく関係。
    登場人物たちそれぞれの過去への思いや、張り合いつつ謎解きに夢中になる気分、心配りゆえの嘘。やがて訪れる変化の時。
    気分良く読み進められました。

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    2010年09月16日
  • 天才たちの値段 美術探偵・神永美有

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    仰々しいタイトルのわりには普通。良い意味で。
    本業が心配になるくらい間抜けな講師に、茶目っけのあるクールな天才。
    二人を中心に温かい雰囲気があって、美術のことよく知らなくても読みやすくて、映像が浮かぶ感じがした。

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    2010年05月07日
  • 天災ものがたり

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    今も昔も変わらず天災と戦う人々。
    でもそんな人達が乗り越えてくれたから今がある
    というのを最終話で強く感じた

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    2026年10月11日
  • 東京、はじまる

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    日本初の建築家であり、「江戸を東京」にした辰野金吾の一代記。
    師であるコンドルのスタイルを「古い」と断じ日銀の仕事を横取りし一躍日本のトップ建築家になった金吾が、東京駅を作り終える頃には自分を慕っていた弟子に「古い」と言われてしまうのに因果応報と悲哀を感じた。

主軸の話ではないが金吾と一緒に学んだ‪曽禰達蔵‬の御一新の時のエピソードが感動的で、登場人物の中では‪曽禰達蔵と高橋是清(二二六事件で殺された人)が魅力的だった。‬
    ‪ちなみに金吾の性格は最後まで好きになれなかった。‬
    ‪晩年の国会議事堂にこだわる話は財力と権力を持った成り上がりが最後に名誉欲を欲する典型で、某国の大統領のようだった。‬
    ‪

東京駅完成間際にコンドルと窓枠に腰掛けながら話をするシーンがすごく印象的で美しかったので、俄然東京駅ステーションホテルにガイドツアー付きプランで泊まってみたくなってしまったけど、調べたら約8万円。。。
‬
    ‪最期に金吾はスペイン風邪で死ぬのですが、私はこの本で初めてスペイン風邪がインフルエンザの一種だった事を知りました。恥。‬

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    2026年10月10日
  • 徳川家康の江戸プロジェクト

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    そもそもなぜ江戸が根拠地に選ばれたのか?というところから謎だったがこの本を読みおおよその全体像を掴むことができた(°▽°)
    物流基地にするための水利の整備やメンテナンスって相当な苦労だっただろうなと思うけれどどうやらこの時代には既に高度な土木技術が開発されていたらしくそのことにも驚かされた(°▽°)
    個人的には明暦の大火以降に天守閣の再建が行なわれなかった理由が色んな側面から考察されており興味深かった(°▽°)

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    2026年09月23日
  • 文豪、社長になる

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    文藝春秋を読んだことがないのだけど、菊池寛がなぜ文藝春秋を創業して、芥川賞と直木賞を創設したのかを知れて興味深かった。
    著名な文豪たちが次々に登場するのもおもしろい。
    戦時中は会社を存続させるために苦労もあった。
    時代を駆け抜けたエネルギッシュな雑誌だったんだな。

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    2026年09月11日
  • 札幌誕生

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    積読チャンネルの紹介をきっかけに読みました。5篇ともどれも魅力的で面白かった。各話どれくらいの脚色があるのかな。

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    2026年09月10日
  • 札幌誕生

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    あんまりこの時代の本読むことないし、住んでるのに全然札幌のことわかってなかったから、札幌の歴史を知るいい入門になった。
    島義勇の話が1番おもろかった。最後の岡崎文吉のも好きだった。
    一つ真狩が舞台のやつあって、真狩やるやんと思った。

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    2026年08月29日