門井慶喜のレビュー一覧

  • 池波正太郎と七人の作家 蘇える鬼平犯科帳

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    ネタバレ

    土橋章宏の「隠し味」は泣けた。
    諸田玲子の「最後の女」は、平蔵が女と情を交わすのが納得いかなかった。
    逢坂剛はまるで漫画の鬼平しか読んでないようなキャラ作りで好きではなかった。
    あとは概ね良しかな。

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    2018年10月22日
  • 天才たちの値段 美術探偵・神永美有

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    天才肌の神永と理論派の佐々木が問題のある美術作品の真偽を見極める。専門的知識満載ながら、ストーリーとしても面白い。脇役も活躍し、対決形式でのやり取りには思わず見入ってしまう感じがした。佐々木さんの家族に関わる最終話が特に面白かった。

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    2018年07月20日
  • こちら警視庁美術犯罪捜査班

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    新米刑事の三田村豪気が配属されたのは、警視庁捜査二課美術犯罪捜査班。そこは、美術品犯罪に対応する警視庁唯一の部署。やる気と体力は人一倍だが、美術にはとんと疎い三田村は、抜群の鑑定眼をもつ美貌の上司・岸すみれの薫陶のもと、にわか仕込みの知識を駆使して、狡猾な詐欺的ビジネスを続ける美術品販売会社の犯罪を暴こうとするが…。

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    2018年05月28日
  • にっぽんの履歴書

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    博覧強記と紹介されているので期待したのだけど、掘り下げが浅いものや、強引な論理展開もあったりする。
    ほぼ自作の紹介で、江戸、幕末、明治に偏り過ぎているので、このタイトルふさわしくない。
    いい年したおじさんがアニメの女の子を可愛いと書くのはいかがなものか。

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    2018年05月23日
  • こちら警視庁美術犯罪捜査班

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    ネタバレ

    美術品に関する犯罪を取り扱う女上司の岸と、後輩の三田村が挑む事件簿。

    美術品の知識が全くないけど、やる気だけは人一倍ある三田村。

    違法ギリギリの商売が立て続けに起き、捜査を続けていくうちに明らかになる黒幕の正体。

    岸の元旦那が関わっていることに複雑な心境と正義への気持ち。

    ドラマっぽい話。

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    2018年04月24日
  • 人形の部屋

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    ネタバレ

    旅行会社で様々な経験を積んだと言っても、ここまでの蘊蓄が語れるものだろうか。やや違和感を覚えながらも、面白く読み終えた。

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    2018年03月30日
  • 東京帝大叡古教授

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    日露戦争前後。
    ポツダム宣言受諾に調印した重光葵の話。
    日露戦争、ポーツマス条約、日比谷焼き討ち事件、帝都大学教授殺人事件。
    フィクションではあるが、史実に限りなく近い。さすが、門井慶喜氏。相変わらず、その博識ぶり、徹底ぶりには舌を巻く。
    彼の作品はどれも、学ぶこと、知ることの楽しを教授してくれるものが、実に多い。
    本作は前知識なくても、まぁ面白いが、歴史が頭に入ってる方が何倍も楽しいだろうな。

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    2018年03月28日
  • シュンスケ!

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    長州側、そして明治まで生き残り活躍し続けた『シュンスケ』側の幕末という時代を知ることが出来、興味深かった。
    吉田松陰、高杉晋作、井上聞多、山縣狂介、桂小五郎と魅力多い人物の描写も物足りなく感じ、時間の流れの描写が急ぎ足のようで、もっと長編で読んで見たかった作品。

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    2018年03月25日
  • パラドックス実践 雄弁学園の教師たち

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    幼小中高大一貫の雄弁学園。
    国語、算数、理科、社会、いわゆる普通科科目は法定科目と称され、これ以外に論理、演繹法、三段論法、などなど、幼少期から、ディスカッション、スピーチに関する教育を叩き込む学園で働く教師たちの物語。

    生徒がメインではなく、あくまで教師側の視点ね。
    常識とは18歳までに身に付けた偏見のコレクションだってアインシュタインの言葉を思い出す。
    門井氏の作品はどれも知らない単語の勉強になるな。頭の運動になる一冊でした。

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    2018年01月22日
  • 注文の多い美術館 美術探偵・神永美有

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    舌に甘みを感じるか苦みを覚えるかで美術品の真贋を見分けることができる美術コンサルタント・神永美有が活躍する美術探偵シリーズの3作目。

    前作同様、美術探偵の神永とワトソン役の美大准教授・佐々木のコンビが遭遇する美術品の真贋を巡って右往左往するという、美術ミステリ短編集。

    作者の多彩な知識(というかうんちく)から成る、余裕のある語りに身をゆだねて読み進めれば、一度のみならず二度も覆される珍説の応酬に心おどる…というのがこのシリーズの楽しみ方なのですが。
    でも今回はその鑑定の過程にこじつけが多く、短編の多くが仮説で終わってしまい、真贋がよくわからずに物語が閉じてしまうのでスッキリしませんでした。

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    2017年12月26日
  • こちら警視庁美術犯罪捜査班

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    ネタバレ

    こち亀みたいなタイトルが示す通りコメディ。
    へっぽこ新米刑事くんと美人上司のコンビが、美術品詐欺事件捜査に。敵方の画商は実はいわくつき人物。

    警察小説としては緊迫感なし、ミステリーとしては展開が雑、スケベな描写が痛いという欠点はあるが、芸術家の卵の心情が理解できそうでもある。参考文献リストが欲しかった。

    最後の表紙イラストレイターの寄稿がおもしろい。

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    2017年09月27日
  • ホテル・コンシェルジュ

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    伝統もありサービスも一流のホテルポラリス京都。
    ホテルのスイートに長期宿泊中のお坊ちゃん・桜小路清長が持ち込んでくる厄介ごとをベテランコンシェルジュの九鬼と新人フロント係の麻奈が次々と解決していく短編集。

    コンシェルジュとは普通ホテルで快適に過ごすにあたっての相談(観光やお店情報の提供やチケットの手配など)を請け負う人たちだと思うのですが、この作品では桜小路清長が家庭の問題や個人的な問題を思い切り相談しまくってます。
    探偵役がコンシェルジュである必然性があまり無いので、現実的ではなくて違和感を少し感じました。

    でもその点を除けば、派手さには欠けるけど謎解きの楽しさを味わうには申し分ない連作

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    2017年12月04日
  • ホテル・コンシェルジュ

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    お騒がせ桜小路一族の困りごとを有能コンシェルジュ九鬼がさくっと解決してゆく日常系ミステリ。キャラクターがたっているのでドラマ向けかも知れないけど、見所は…京都の景色かな?
    可もなく不可もなくだが、よくある設定すぎて特徴がない。

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    2017年05月28日
  • ホテル・コンシェルジュ

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    門井氏の作品を一言で表すなら、知的、だな。それも嫌味なただただ専門書を読めば分かるようなことを、垂れ流すのではなく、バリエーションが豊富だ。

    本作は門井氏の中では、珍しく?コメディ寄り。基本的に四人と一人しか登場人物はいない。キャラの立て方はそんなに秀逸な印象はないんだが、物語全体が爽やか。

    しかし、門井慶喜氏は美術探偵シリーズが断然、好奇心を鷲掴まれるわ。

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    2017年05月26日
  • 東京帝大叡古教授

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    歴史とミステリが融合していてまさに本当に起こった事件であるかのように思えるのは解説のとおり。しかし、ミステリとしてはちょっと雑なので歴史とサスペンスつて感じで読む方が面白いかも。
    藤太の正体には、まったく気がつかなかったので、おおっとなった。さすが。

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    2016年12月11日
  • 天才たちの値段 美術探偵・神永美有

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    ネタバレ

    読んでいて賢くなった気がする小説をたまに読みたくなります、そんな時に読みました。
    そういう目的としてはちょっとむずかしすぎました、もう少し本書に出てくる芸術などに関する知識があればもっと楽しめたのかもしれません。

    たまに描写される、友人関係や親子関係など人間模様も有り、決して主要テーマではないにせよ心温まる話ではあると感じ、おかげで小難しい話は殆どわからないながらも楽しんで読めた。

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    2016年11月24日
  • こちら警視庁美術犯罪捜査班

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    美術犯罪捜査といっても高尚な(?)ものではなく、もう少しよくありそうな身近なタイプの詐欺を扱ったコメディタッチの連作短編集。けっこう捜査が乱暴です。キリコの話は面白かったな。寝る前とか、病院、銀行の待ち時間なんかのひまつぶし向き。

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    2016年06月30日
  • 東京帝大叡古教授

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    日露戦争終結前後の時代を舞台に、歴史上の人物も登場するミステリー。
    短編連作みたいな形式だが、1つの長編として楽しむ小説。帝大教授と書生のやりとりがいい。そして、藤太が誰なのかという種明かし。歴史を背景にした壮大な話だ。

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    2016年06月21日
  • 若桜鉄道うぐいす駅

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    地方ローカル線の駅の取り壊しをするや否やで物語は進んでいく。

    話しは全体的に面白いのだが、その場面展開が結構唐突過ぎて、無理やり感がある所が多い。
    もう少しスムーズな場面展開を意識してストーリーを進めて貰うと良かった。

    特にキーマンの一人の心変わりの突然感は頂けない。

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    2016年07月28日
  • 東京帝大叡古教授

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    最高学府で連続殺人! 謎を解くのは天才哲学者「ウンベルト・エーコ」ならぬ天才政治学者「ウノベ・エーコ」。他を圧する「知の巨人」が開示していく事件の真相はまさに予測不能!

    直木賞候補にもなった作品。佳作であることはわかるけど、読む人を選ぶ作品ではないかと…。特に私のように日本史に疎い人間には、クライマックスで明かされる重要人物の正体に全く反応できずに困惑するのみで、作品の本当の魅力を理解できなかった。
    (C)

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    2016年05月20日