門井慶喜のレビュー一覧

  • どうした、家康

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    バラエティー豊かて楽しい一冊。
    新しい視点が良いと思うのは、「長久手の瓢」山本巧次である。
    上田秀人の「親なりし」はさすがの安定感。

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    2023年02月19日
  • 屋根をかける人

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    ネタバレ

    日露戦争の最中に伝道者として日本んも、しかも地方の小さな町に来たヴォーリスはのちに、多くのキリスト教系の学校建築に関わり、ミッションスクールのモダンなイメージと強く結びついている。ヴォーリスの設計はミッションスクールのステイタスにもなっていて、彼の校舎で学んだことを誇りにしている人は少なくない。近江八幡にいたヴォーリスの名前は関西ではよく聞いていたが、素性は知らなかった。子供の頃、伝記物が好きだったが、評伝というほど重くない大人の伝記物という感じで、取り上げる人物もよい。メンソレータムの近江兄弟社の成り立ちも、初めて知った。

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    2023年02月18日
  • 定価のない本

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    ネタバレ

    定価のない本、つまりは歴史的価値の高い、古典籍という、歴史研究に使うような文化財みたいな本のことだった。日本には歴史があるから変な自尊心があって駄目なんだ、歴史を奪ってまっさらにしてやらないと、という米国の考え。
    ちょうど少し前に読んだ、加藤陽子著「それでも日本人は戦争を選んだ」でも話していたことだなと、内容を思い返しながら読んでいた。
    日本の古典籍を片っ端から購入し、日本から奪うという米国。米国の金庫vs日本の古典籍という構図だったが、戦後の情勢による相場の変化は勿論だが、やはり日本の歴史の長さから、最初から結果は見えていたのではないかと思う。
    太宰治が少し出てきたが、その役割は太宰治でなく

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    2023年02月16日
  • 江戸一新

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    面白かった。ユーモアのある逐次解説にふむふむ。東京の街並み造ったのは、家康と後藤新平くらいしか知らなかった。時代が違いすぎとはいえ、先を見通した都市計画、たいしたものです。大地震に見舞われ、しかも、首都直下地震が予想されながら、欲望のまま肥え太る東京。未来は暗い…。「自尊心というのは、単なる自意識であるうちは美しくも崇高にもなるけれど、他との比較に転じたとたんに浅ましくなる。自尊がそのまま他虐になる」「この時代、人々のもっとも高級な趣味のひとつは本の抜き書き」へー、そうだったんだー。

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    2023年02月07日
  • おさがしの本は

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    一回読んですぐに売ろうと思ってたけど、なかなか良かったので、置いときたいと思う。もう一度、読みたい作品。

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    2023年01月27日
  • 定価のない本

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    終戦から復興を遂げつつある古書街・神田神保町の一隅で、一人の古書店主が人知れずこの世を去る。同業者だった琴岡庄治は事後処理を引き受けるが・・・。書を愛するすべてのひとに贈る、著者の真骨頂とも言うべき長編ミステリ。

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    2023年01月10日
  • 定価のない本

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     終戦から1年。神田神保町の古書店の主人が、本に押しつぶされて死んだ。彼は殺されのか。直木賞作家が描くミステリ。

     こういう題材にはどうしても惹きつけられてしまう。ミステリなのだが、後半では、日本の「歴史と文化」を守るための戦いとなる。何やら右寄りの思想が来るのかと身構えたが、日本人の「心の原点」を守ると解した。
     
     この本で、古書"Old Book"と古典籍”Antique Book”違いを知ることができた。また、太宰治がちょっとだけ登場するが、あまり意味がないような気がする。

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    2022年12月19日
  • 定価のない本

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    途中から壮大な話になって、思想のぶつかり合いが強くなる部分を読み「あら?」と、ちょっと心配してしまった。

    だけども読みやすく、謎に引かれてスラスラ読んでしまった。謎もあっさりと解決かと思いきや最後まで気が抜けなかった…

    終戦から一年後の神保町
    あるの書店主の死を、友人であり同業者の琴岡が追う。
    古本ではなく「古典籍」と言うジャンルがあるんですね。日本の古典には詳しくなく有名な作品の名前を知っているくらいでしたが、話が壮大になり困惑しつつも古書店主達の矜持の熱さが沁みました。

    こういう本を扱った話に弱い。

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    2022年11月30日
  • 定価のない本

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    ネタバレ

    推理小説読んでてこんなに熱くなることはない
    戦後の日本人の「日本の文化」離れに悲しい気持ちと腹立たしい気持ちが生まれたけど、結局は再興したし、それに実際自分が戦後すぐの世で生きてたとして文化を守ろうって気になれるのかな...私も玲奈同様、果たして日本の文化を守った彼らと同じ「日本人」と自信を持って言えるか自問自答したくなる
    フィクションでもこの琴岡庄司と神保町を初めとする日本中の古本屋店主の志はかっこいい
    それと庄司がファイファーとの闘いの中で相手に同志意識を感じたところがやっぱり熱かった

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    2022年11月15日
  • 定価のない本

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    ネタバレ

    いやぁ、良かった。
    なんだか後半は胸が熱くなってしまった。
    望月不欠とは?芳松を殺したのは?貴重な古典籍をそんなにGHQに売ってどうなっちゃうの?
    と謎が謎を呼ぶし、ドキドキわくわくした。
    あの人が太宰治って!って驚きもあり、ラストまで本当に面白かった。

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    2022年11月02日
  • 定価のない本

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    ネタバレ

    久しぶりにミステリーを読んだ。神田古本まつりの前に読めてよかった。内容はやや右寄りな記述があったが、ストーリー自体は面白かった。

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    2022年10月24日
  • 新選組颯爽録

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    色んな人が書く『新撰組』が本当に面白い。
    作者さんが、誰を好きでどの史実に重きを置いてるのかがわかるのがめちゃくちゃ面白い。
    あの本では、そーじゃなかったとか、ここでもそうなってるのか!と思いながら読めるのも面白い。
    もっともっと色んな人が書いた新撰組や、新撰組の中の1人に焦点を当てた本を読んで私の中の『新撰組』を掘り下げていきたい!!

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    2022年09月04日
  • 信長、鉄砲で君臨する

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    信長の生涯を鉄砲という視点から描いた作品です。鉄砲をハブにして、堺の商人たちや種子島の地方豪族などの様子が語られ、新しい視点で戦国時代を眺められるのが面白いです。私にとっては安土桃山城の建設が盛り上がりました。ここのところ気になっている穴太衆が登場したのも嬉しかったです。

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    2022年08月10日
  • 信長、鉄砲で君臨する

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    種子島に伝来した火縄銃を巡る人間模様。

    信長に限らず鉄砲伝来で運命の変わった戦国武将や商人を描いた連作集。

    戦国時代は多くの時代、歴史小説のテーマなので、読者の前知識が多過ぎてさほど目新しい視点は感じられず。

    筆者の魅力は、歴史の陰に埋もれたいわば忘れられた人々を発掘するところに一番発揮されるよう思う。

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    2022年06月24日
  • 新選組の料理人

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    料理作りを任務として新選組に入隊した鉢四郎。料理人の目線をメインに新選組を描いた変化球な小説。

    角度が変わってオリジナリティのある内容になっている。なかなかにおもしろい。

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    2022年05月18日
  • 信長、鉄砲で君臨する

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    鉄砲伝来からその後の信長の生涯の物語である。途中の鉄砲に関する時代の話はたいして面白味はなかったが信長の気性や終盤の光秀とのやりとりは流石俄然面白かった。

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    2022年04月17日
  • 信長、鉄砲で君臨する

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    鉄砲によって、明らかに日本の歴史を変えた信長。その鉄砲と信長の物語は、種子島に鉄砲が伝わったところから始まる。その後、いかにして国内で鉄砲が作られるようになったのか。火薬の原料で、国内ではなかなか手に入らない硝石を、いかにして商人たちは、手に入れようとしたのか。そして、信長は、どのように鉄砲を入手し、長篠の戦いを始めとする戦で、戦の方法を変えたのか。本能寺の変で、信長は、明智軍に鉄砲で囲まれることになるが、信長自身が、鉄砲による戦いを広めていなければ、本能寺の変も違ったのかもと思うと、感慨深いものがある。

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    2022年03月29日
  • 信長、鉄砲で君臨する

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    信長の物語かと思いきや、
    鉄砲をめぐるいくつかの短編で構成されている感じ。

    種子島時尭、今井宗久などの名前は知ってるけど
    な人物の話が面白かった!

    通常の歴史ものだと鉄砲と一括にされるけど
    火薬、硝石がポイントになる視点も新鮮だった。

    ただ、自分的には後半の短編群がイマイチだったかな。

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    2022年03月18日
  • 東京の謎(ミステリー) この街をつくった先駆者たち

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    首都・東京の各地を時間の流れ、地理的な関係から描いた軽い読み物。何度か出張で行った程度の者でも、知った地名、固有名詞をとっかかりにするする読めた。もちろん初めて知ることばかりで、その点でもお得感が大きい本だった。

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    2022年03月17日
  • 家康、江戸を建てる

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    家康、江戸を建てる

    築城、土木、土工などイキイキと描かれ、どのように江戸が作られたか、門外漢でも充分楽しめます

    #タメになる #アツい #感動する

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    2022年02月05日