門井慶喜のレビュー一覧

  • 地中の星―東京初の地下鉄走る―(新潮文庫)

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    日本で初めて地下鉄を通した経営者の生涯。演出はあれどほとんど史実なのかなと思われ、男の名誉欲や不器用さがリアルで面白かった。
    結構若い人が仕事の中心となって動かしてるのが意外であり(20代で親方とは…)、人手不足もあったのだろうが熱意ややる気で立場を得て地下鉄開通のような大仕事をやっているのが羨ましくもあった。

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    2024年02月25日
  • 家康、江戸を建てる

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    【第一話 流れを変える】
    伊奈忠次 から4代。利根川の東遷事業。

    【第二話 金貨(きん)を延べる】
    後藤庄三郎光次。
    貨幣戦争については偶然最近「ホンモノのおカネの作り方」を読んでいたので興味深かった。もっと勉強したい。
    貨幣制度の日本統一は徳川家康、と漠然と理解していたつもりだったが、フィクションとはいえとても現実味があって、関ヶ原の戦いの臨場感というか、こう繋がってくるのかぁと感無量でした。
    後藤家が関ヶ原の戦いの際に真田家みたいに兄弟で東西分かれていたのは史実かな?気になる。

    【第三話 飲み水を引く】
    井の頭公園から玉川上水の川を作って都心まで引っ張る事業。大久保藤五郎と内田六次郎という人物。
    井の頭公園の近くに“牟礼”という地名に聞き覚えがあったので胸熱でした。
    『枕草子』の「井は、ほりかねの井」などを挙げて"ほりかねの井”なる枕詞がでてきます。
    玉川上水が身近であることや目白山、椿山荘、水道橋などの地名の由来や現在の様子を比べて面白いです。

    【第四話 石垣を積む】
    大久保長安がとっても嫌なやつで驚いた!!
    東京国立近代美術館の「眺めの良い部屋」でみたあの石垣を思い浮かべながら読みました。

    【第五話 天守を起こす】
    凡庸と言われる秀忠の描きようと、天守から常に普請中という江戸の街を眺める家康の目線が良かった
    天守建築の事業でありながら、江戸の街全体の漆喰の壁にまつわる話。これぞまちづくり。


    家康の元でそれぞれ奮闘した人物たちと事業についての独立した話かと思いきや、前話までの内容や人物像を読者に浸透していることを前提とした話運びで、みな江戸を建てるために必要なことだけれでもそれぞれ別事業でありそうなのに、やはり家康を中心に背景が繋がっていることが伝わってくる。

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    2023年12月26日
  • 家康、江戸を建てる

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    天下を取った家康が江戸を作っていく話。秀忠とか秀頼とか大河で見てたような人物像、ストーリーが絡んでいて面白かった。何も無かった江戸の地を日本の中心地として基礎を作った家康、すごいの一言。

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    2023年12月19日
  • 家康、江戸を建てる

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    利根川の流れを変える苦労、貨幣で天下を制する、伊豆から運んだ安山岩で作る石垣、白漆喰の江戸城等皇居東御苑のツアーの背景がよく分かる本であった。江戸の街を建設するのはこんなに大変だったのかと改めて感動した。

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    2023年11月11日
  • 東京、はじまる

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    ネタバレ

    HKさんのお勧め。

    たとえ、建築に興味がなくても知っているであろう「辰野金吾」のお話。
    日本銀行本店、東京駅舎をはじめ、
    中之島公会堂を設計したのはさすがに知っていたが、
    唐津で高橋是清に英語を学んだとか、
    鹿鳴館を設計したジョサイア・コンドルが先生だったとか、
    国会議事堂の設計を争った妻木頼黄は
    神奈川県立歴史博物館や横浜赤レンガ倉庫を設計してたとか、
    いろいろ学べて面白かった。

    もちろん、専門書を読めばそういうことは書いてあるのだろうが、
    時系列で書かれているだけでは、なかなか入ってこない。
    物語にしてもらうことによって、
    人間関係や時代の雰囲気が感じられて良かった。

    ペルーの銀山でだまされ会社をつぶした後、
    日本銀行本店建築の事務主任になった
    高橋是清の話も面白そうだった。

    当時世界的に大流行したインフルエンザ「スペイン風邪」で亡くなったのは、
    辰野金吾らしくないと思ったのは私だけだろうか。

    一丁倫敦が見たかった。
    そして、日本銀行小樽支店を見に行きたい。

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    2023年08月05日
  • ぼくらの近代建築デラックス!

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    行ってみたい建物だらけ。なぜ昔の建物は、人を惹きつけるのか。そこに歴史の物語があるからか。二人のトークも絶品。

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    2023年07月16日
  • 信長、鉄砲で君臨する

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    テンポよく、種子島を舞台に鉄砲の伝来、複製、堺における売買の商売、安土城建設、鉄砲による時代の変化へと話が進む。
    読みやすい。

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    2023年05月17日
  • 東京、はじまる

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    辰野金吾のイギリス留学からの帰国後から日本銀行本店と東京駅の設計建築までの生涯を描いた一冊。

    辰野金吾という名前は知っていましたが、初めて人物像を知ることができました。

    明治維新で江戸時代の名残が残る時代。
    西洋に追いつけ追い越せと日本が大変貌を遂げた時代。

    師匠のイギリス人のコンドルと日本銀行の設計を巡り、時の総理の伊藤博文への直談判した時の師弟対決。
    その師弟対決を超えて、友情を死ぬまで持ち続けてきた二人の絆。コンドル先生の懐の大きさがあったからこその辰野金吾がいたのですね。

    妻の秀子の献身ぶりや、苦楽をともにした曽禰達蔵の身分を超えた友情。高橋是清との接点。
    偉人は偉人を呼ぶですかね。

    死の間際に梅太郎の言った「お義父さん。このおちょこは、今度は別のものを飲むのに使いたいですね」が涙を誘いました。

    「人が仕事を選ぶのでなく、国が人を選ぶのである」
    仕事の本質をつくハットする言葉な気がします。

    最後の方は名言ばかりですが、辰野金吾や当時の偉人たちが今の日本を見て、何を思うのでしょうね。

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    2023年05月17日
  • 東京、はじまる

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    日本近代建築の父と言われる辰野金吾の物語

    日銀や東京駅の建設を担い、東京の街づくりに貢献された方

    恩師であるコンドル先生とのやり取りや周囲の達蔵さんとのやり取りに面白さを感じた。

    多くの政界人物との関わり合いも触れられていて、ロマンを抱いた

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    2023年04月25日
  • 銀河鉄道の父

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    「注文の多い料理店」や「雨ニモマケズ」を著した宮沢賢治の、幼少期から臨終後までの出来事を見守っていた父親の愛情が感じられた。大病を患った時の看病やお金の無心にもとことんまでつきあった親、そして兄弟姉妹も皆、賢治のことが大好き。この家族が過ごした日々は大変なことが多かったけれど、人生を駆け抜けた賢治にとっては最高の家族だったと思った。

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    2026年04月13日
  • 家康、江戸を建てる

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    家康の先見の明は何処から生まれたのか、未開拓の地を大都市への変貌を夢見た家康。5つの大きな先手工事をできる人材に即座に抜擢、「天下普請」(幕府の負担を軽減、地方の勢力を減退)の役割を同時期に指導したのはやはり凄い。 江戸幕府崩壊の要因は少なくともこの「天下普請」「参勤交代」が無くなったことで起きたのは間違いない。

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    2023年03月15日
  • どうした、家康

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    バラエティー豊かて楽しい一冊。
    新しい視点が良いと思うのは、「長久手の瓢」山本巧次である。
    上田秀人の「親なりし」はさすがの安定感。

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    2023年02月19日
  • 屋根をかける人

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    ネタバレ

    日露戦争の最中に伝道者として日本んも、しかも地方の小さな町に来たヴォーリスはのちに、多くのキリスト教系の学校建築に関わり、ミッションスクールのモダンなイメージと強く結びついている。ヴォーリスの設計はミッションスクールのステイタスにもなっていて、彼の校舎で学んだことを誇りにしている人は少なくない。近江八幡にいたヴォーリスの名前は関西ではよく聞いていたが、素性は知らなかった。子供の頃、伝記物が好きだったが、評伝というほど重くない大人の伝記物という感じで、取り上げる人物もよい。メンソレータムの近江兄弟社の成り立ちも、初めて知った。

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    2023年02月18日
  • おさがしの本は

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    一回読んですぐに売ろうと思ってたけど、なかなか良かったので、置いときたいと思う。もう一度、読みたい作品。

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    2023年01月27日
  • 定価のない本

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    終戦から復興を遂げつつある古書街・神田神保町の一隅で、一人の古書店主が人知れずこの世を去る。同業者だった琴岡庄治は事後処理を引き受けるが・・・。書を愛するすべてのひとに贈る、著者の真骨頂とも言うべき長編ミステリ。

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    2023年01月10日
  • 定価のない本

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     終戦から1年。神田神保町の古書店の主人が、本に押しつぶされて死んだ。彼は殺されのか。直木賞作家が描くミステリ。

     こういう題材にはどうしても惹きつけられてしまう。ミステリなのだが、後半では、日本の「歴史と文化」を守るための戦いとなる。何やら右寄りの思想が来るのかと身構えたが、日本人の「心の原点」を守ると解した。
     
     この本で、古書"Old Book"と古典籍”Antique Book”違いを知ることができた。また、太宰治がちょっとだけ登場するが、あまり意味がないような気がする。

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    2022年12月19日
  • 定価のない本

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    途中から壮大な話になって、思想のぶつかり合いが強くなる部分を読み「あら?」と、ちょっと心配してしまった。

    だけども読みやすく、謎に引かれてスラスラ読んでしまった。謎もあっさりと解決かと思いきや最後まで気が抜けなかった…

    終戦から一年後の神保町
    あるの書店主の死を、友人であり同業者の琴岡が追う。
    古本ではなく「古典籍」と言うジャンルがあるんですね。日本の古典には詳しくなく有名な作品の名前を知っているくらいでしたが、話が壮大になり困惑しつつも古書店主達の矜持の熱さが沁みました。

    こういう本を扱った話に弱い。

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    2022年11月30日
  • 定価のない本

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    ネタバレ

    推理小説読んでてこんなに熱くなることはない
    戦後の日本人の「日本の文化」離れに悲しい気持ちと腹立たしい気持ちが生まれたけど、結局は再興したし、それに実際自分が戦後すぐの世で生きてたとして文化を守ろうって気になれるのかな...私も玲奈同様、果たして日本の文化を守った彼らと同じ「日本人」と自信を持って言えるか自問自答したくなる
    フィクションでもこの琴岡庄司と神保町を初めとする日本中の古本屋店主の志はかっこいい
    それと庄司がファイファーとの闘いの中で相手に同志意識を感じたところがやっぱり熱かった

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    2022年11月15日
  • 定価のない本

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    ネタバレ

    いやぁ、良かった。
    なんだか後半は胸が熱くなってしまった。
    望月不欠とは?芳松を殺したのは?貴重な古典籍をそんなにGHQに売ってどうなっちゃうの?
    と謎が謎を呼ぶし、ドキドキわくわくした。
    あの人が太宰治って!って驚きもあり、ラストまで本当に面白かった。

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    2022年11月02日
  • 定価のない本

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    ネタバレ

    久しぶりにミステリーを読んだ。神田古本まつりの前に読めてよかった。内容はやや右寄りな記述があったが、ストーリー自体は面白かった。

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    2022年10月24日