門井慶喜のレビュー一覧

  • 天下の値段 享保のデリバティブ

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    天下の台所大坂の米市場を巡る大坂商人と吉宗幕府の攻防。

    現代の先物取引の先鞭となる帳合米取引の様子が生き生きと描かれる。

    「立用(るいよう)」という現代取引所のサーキット・ブレイカーに似た制度や敷銀と呼ばれる証拠金、寄付き、大引けといった市場用語が既に使われていたのは興味深く、完全に民間によって創設された市場で合理的な制度が民主的に導入されたというのは、民主国家としてある意味誇れるものと思う。

    対照的なのは米本位制ゆえに米価を高く維持したい、本質的には統制経済を志向する幕府の立場。
    幕府からすれば、一般庶民が好き勝手に米価を決める米市場を統制したいと思うのは自然なこと。

    本書に描かれた

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    2025年12月26日
  • 屋根をかける人

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    明治時代に日本に来日し、建築家、あるいは宣教師、或いはメンソレータムを広めると様々な顔を持つW.M.ヴォーリズ通称メリル、最愛の妻満喜子と出会い、開戦の前夜に日本に帰化し日本人として生きる道を選んだ。
    そして、2つの祖国を持つメレルだからこそ、成し得た戦後日本の為の決断とは、開戦がアメリカ国籍のメレルに取ってはどう写ったか。
    時代の先を読む力、決断、実行力、色々と考えさせられた。
    故郷を捨て日本人として戦後を生きる姿に感服しました。

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    2025年12月11日
  • 天下の値段 享保のデリバティブ

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    世界最古と言われる先物取引市場、大阪堂島をめぐる大阪商人対江戸幕府の戦い、という構図だけど難しいところなくサクサク読める。最後は裏切られる事なくハッピーエンドで二重まる

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    2025年12月09日
  • 天下の値段 享保のデリバティブ

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    大阪商人かっこいい
    この時代でデリバティブ成立してるの凄すぎ
    やっぱり噂とか雰囲気で上げ下げするんだ

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    2025年12月07日
  • ゆうびんの父

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    日本の郵便制度をつくった前島密の話。幕末、越後の小さな村に生まれ、さまざまな学問をし日本中を旅して、やがて新政府で郵便制度をつくったのだが、そこに至るまでが長い長い旅路だった。「ゆうびん」という語を考えたのも彼。この制度に込られた思いを知ると、今日当たり前に見かける郵便局、郵便ポストを見る目も変わるかもしれない。

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    2025年12月04日
  • 札幌誕生

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    知らない話ばかり。創作と史実が混ざっているんだろうけれども興味深い。
    佐賀の島義勇、そうだったのか…!
    アイヌの人たちの哀しみは、そうだろうと思う。
    北海道行ってみたい

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    2025年11月21日
  • 天下の値段 享保のデリバティブ

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    厚い単行本だったが、割とすんなり読めて、楽しかった。大阪商人はすごいわ。吉宗や大岡越前もよく知ってるだけに、なかなかうまく書かれていた。もう少し短くまとめても良かったと思うんだけど、門井さん、さすがです

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    2025年11月14日
  • 小説あります

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    なんだか不思議な小説だった。
    どこに行くのかわからないまま読み進め、でも楽しくて、最後もいい終わり方だった。
    本好きにはたまらないお話でした。

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    2025年11月07日
  • 天下の値段 享保のデリバティブ

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    大阪堂島の米の取引、それを支配しようとする江戸側と大阪商人たちとの攻防。先物取引の醍醐味が生き生きと描かれている。

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    2025年11月04日
  • 文豪、社長になる

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    菊池寛さん、功績デカすぎ!戦前戦中戦後の文壇の様子が面白く描かれていて作家同士の繋がりがとても興味深かった。作家って個人プレーな感じがするけど、みんないろいろ協力したり刺激しあったりして良い作品を生み出そうと頑張ってくれているんだなぁと。そしてそのおかげで私たち読書好きは日々の楽しみを享受できるんだなぁと感謝。パワフルで働き者、面白いおじさん^ ^でもそれで少し命を縮めてしまったのかも…

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    2025年11月01日
  • 札幌誕生

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    読む前は「札幌」という都市の誕生を市政史的に淡々と語っていく感じを想定していた。
    しかし、その予想は覆された。
    北海道開拓使がおかれた明治初頭から始まり、開拓使の首席判官に任命され、現在の碁盤の目状の都市計画の基盤を構築した元佐賀藩士・島義勇、クラーク博士が去った後の札幌農学校二期生として入学した内村鑑三、アイヌの女性でありながらイギリス人の聖公会宣教師ジョン・バチェラーによって受洗し、ジョンや後に出会う金田一京助が作成するアイヌ語辞書の制作に協力したバチラー・八重子、父親から札幌に購入した巨大な農地を引き継ぎ、慣れないながらも農場経営も行うが、後に農地経営を小作人に譲渡する農地開放を日本政府

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    2025年11月01日
  • 新選組颯爽録

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    新選組の短編集。新選組といえば、司馬遼太郎の金字塔「燃えよ剣」があり、近年になってもあれ以上の作品は存在しない。
    この作品は「燃えよ剣」の世界をそのまま持ってきた感があり、「燃えよ剣」の近藤勇、土方歳三、山南敬介、沖田総司らに会うことができる。
    新選組を描く上で、もう「燃えよ剣」以外の人格肉づけは無理なんじゃないかなぁ…それはそれでいいのだけれど。

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    2025年10月18日
  • 天下の値段 享保のデリバティブ

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    楽しみながら経済の大元のお勉強に最適かも。「商人といえど諸国万人のこと考えなあかん」垓太のような胸のすく商売人、今もいるのかしら?今の実体のない株高は、「天下の値段」と言えるわけないわなあ。昔も今も「商人は抜け目なく法の網を潜り抜ける」。でも今は、そこに庶民もこぞって加わるから目も当てられないことに。

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    2025年10月08日
  • 札幌誕生

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    【349冊目】私の故郷を描いたこの作品に、わずかな文字数で感想を書き切れるわけがないのです。札幌は、はぐれ者や敗者の集まる土地であり、彼らが再起と希望を賭けた土地であり、あるいは、思うに任せない人生への思いをしがらみから離れて整理する土地だった、ということがよく分かります。

     島義勇は内地(注:北海道の人が「北海道以外の日本」を指すときに使う言葉)ではあまり知られていない人物かもしれませんが、プロの札幌市民であれば市役所にその像があることで、札幌誕生に何がしかの貢献をしたことをほのかに知っているでしょう。内村鑑三や有村武郎は全国区の有名人ですが、バチラー八重子はいまや道民にしか馴染みのない名

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    2025年10月07日
  • 札幌誕生

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    札幌の成り立ちを5人の人物を通して描く。面白かった。石狩川のこととか、ニセコと有島武郎の関係とか。歴史は好き。

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    2025年09月17日
  • 定価のない本

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    タイトルに惹かれて買いました。戦後GHQに占領されている時代の古書店主の話。最初に殺人事件が発生するので、てっきり古書を絡めたミステリーかと思ったのですが、少し違っていました。GHQを相手に、神保町の古書店主たちが日本の文化を守るために戦うストーリーというところでしょうか。ちょっと期待外れでした。

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    2025年09月14日
  • 札幌誕生

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    北海道生まれの人には、是非読んで欲しい本です。
    札幌という都市が出来るのには、名も無き人達が困難にも負けず、苦しみながら、未来を夢見てきた。

    アイヌ問題や自然関係(特に動物)など、織り交ぜながら、物語がグッときました。
    25/09/07 38冊目

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    2025年09月13日
  • 札幌誕生

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    開拓者たちにとって北海道は人生の逆転のための場所だった。明治維新で地位や名誉、土地などの財産を失った人たちが、必死の思いで何もない土地に文明を築いてきたと思うと、普段目にする建物や道路、河川の堤防にもそういった人たちの息遣いが感じられるような気がした。北海道の急速な発展の歴史を知ると、まだまだ北海道が秘めた可能性は無限大であるような気がして、楽しくなる。

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    2025年09月13日
  • 天下の値段 享保のデリバティブ

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    大阪商人の活気、手腕、度胸に舌を巻く。双子の姉弟、おけいと垓太らが、吉宗や大岡、江戸豪商らを相手に、大阪弁で打ち負かすのも爽快。時代は違えど、自分ファーストで裏でコソコソ強欲な御上らには呆れ返る。

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    2025年09月13日
  • 銀河鉄道の父

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    30年、読書をしてきて直木賞受賞作で素直に面白いと思ったのは、この作品が初めてかもしれません。宮沢賢治のお父さんの政次郎の父親としての矜持、誇りや喜怒哀楽をいっぱいに詰め込んだ一冊でした。賢治への政次郎の一挙手一投足から見える愛情が直截に伝わってきて、気持ちが温かくなりました。偶には喧嘩をすることがあっても、それは、政次郎が賢治の将来を想っての事、常に賢治を思いやる政次郎の人間味のある温かさが伝わってくる一冊でした。

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    2025年09月12日