門井慶喜のレビュー一覧

  • 東京、はじまる

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    日本銀行、東京駅を建築した辰野金吾さんの一代記

    留学先から戻った場面から始まり、夢や理想を語り実現に向けて進んでいく。

    欲しいと思った仕事のためには師匠を否定することも厭わない豪快で単純な金吾。

    晩年、弟子から否定され若かった頃に自分が師匠にしたことを思い出し、老いた自分に嫌気がさしながらも新しいことを生理的レベルで受け入れられないことで喪失感を覚えるあたりは切なかった。 

    時代が時代なだけに、色々なものが西洋式に変わっていく過渡期に取り残されていくような感覚は社会人なら誰でも経験することだけど、仕方のないこと。

    物語の中の言葉を借りれば
    人間は、真摯に仕事する限り、誰でも過渡期の人

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    2024年05月25日
  • ゆうびんの父

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    日本の郵便の父_前島密の伝記

    自分は教科書で1行レベルの知識だけ


    なが〜い前置き



    一応、郵便への伏線になっているのには関心


    幼なじみとの再会シーンは
    今も昔も同じだなと共感した

    みんな一度は都会とか夢を見るのよね


    何となく歳をとって
    落ち着いていく

    でも、それもまた幸せ

    と悟ったような事を書いておく


    最後、
    終わり方は
    あれで良かったのかな~?

    クライマックスを
    このエピソードで終わるのか〜

    うーん

    と俺はなった

    もうちょっといい終わり方

    あったんでない!?

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    2024年05月19日
  • 新選組の料理人

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    ネタバレ

    門井さんブームで買った本
    がっつり賄方の話かと思ったけど、思ったより新撰組の隊士や組織の視点で書かれていた印象
    以外に夫婦関係に注目している部分も多いと感じた。

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    2024年05月13日
  • 人形の部屋

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    [1]優秀な旅行企画マンだった敬典は現在ヤヌシ(専業主夫)として中学生の娘つばめ、大企業の子会社で重要なポストに就いている妻の陽子を支えているが難しい年頃の娘との関係はデリケート。
    [2]家族とは《人はみな、死ぬ瞬間まで中ぶらりんだ》《だから親が子の心を忖度するのも、子が親の心を意識するのも、要するに中ぶらりんが中ぶらりんに対してる》《そのことに耐えねばならない。おたがいに》p.318
    [3]ミステリとしては敬典が持ち前の知識と発想力で謎を解くあっさり軽やかな日常の謎系で読みやすい。いくらかウンチクも得られます。読んで謎を解ける読者はほとんどいないのでは? それこそ敬典並でないと。この『人形の

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    2024年05月13日
  • 竹島

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    テンポが良かったが題材としてもっと深く描いて欲しかったとも思う。
    【脳内映画】
    健哉:桐谷健太、ことみ:柴咲コウ、日下部大臣: 船越英一郎、坪山:浅野和之

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    2024年03月23日
  • 天災ものがたり

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    大昔から近代まで、大きな災害とそこに直面した市井の人々の逸話の短編集。ツラい内容が続くので、耐えきれず途中で一度読むのをやめてしまいましたが、日を置いて読み直しました。最後の短編には少し希望がありましたが、やはり苦しかった。だからこそ、こういう小説が必要とは思いました。

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    2024年03月15日
  • 人生を豊かにする 歴史・時代小説教室

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    平凡
     特殊といふのではなくて、ごく一般的な書きかたの紹介本。めあたらしさはなく、なんだか要領を得ない気分になる。

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    2024年03月08日
  • 定価のない本

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    ネタバレ

    犯人探しの話かと思いきや、GHQの無謀な本買取計画に加担することになる。いくらなんでも日本中の古典籍をすべて買い取るなんで無理ではと思っていたら案の定だんだん値上がり計画は頓挫。
    正直みんな死ななくてよかった感。
    歴史の授業は受けましたが、日本の誇りもそんなにもたずに生きています。

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    2024年02月17日
  • 天才たちの値段 美術探偵・神永美有

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    解説で『大漢和辞典』について触れられていましたが
    怏々として、とか
    巧言令色少なし仁、とか
    気になってピックアップした言葉でした
    (両者とも高校国語の教科書で出てきているので)



    表紙
    《アンドロス島のバッカス祭》1523-1526
    イタリア ルネサンス期のヴェネツィア派巨匠
    ティツィアーノ・ヴェチェッリオ

    酒の神ディオニュソスの話、バッカス祭の話、興味深かった

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    2024年02月11日
  • 定価のない本

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    敗戦まもない時期の神保町が舞台のミステリー。とても好みの設定なので手にとった。当時の神保町の様子などは興味深いもので、参考文献として挙げられている反町茂雄の著作も手にとってみようという気にさせられた。一方で、時代設定上やむなしと判断されたのか、著者自身の思想の反映なのかわからないが、日本スゴイ的な記述がプロローグからすでに充満しており、読みすすめるうちに無視しきれないほどに溢れかえり出し、GHQの将校らがまさに鬼のような人物像として描かれるのには閉口した。ひ孫は日本スゴイにとらわれずのびのび育ってほしい。

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    2024年02月11日
  • なぜ秀吉は

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    ネタバレ

    タイトルと通り、なぜ秀吉があのとき朝鮮出兵を決めたのかについて各大名の視点から定説を挙げる。結局は秀吉にしか分からないことだけれど、作者は秀吉は"樹"だったからだと考えた。
    よく聞く褒賞の為の土地のためという理由より、家康が挙げた"日本各地の大名の結束"や、作者の"樹"という考えの2説が納得できた。
    同作者の「信長、鉄砲で降臨する」、「家康、江戸を建てる」も読んだが、歴史を題材としたものが多く、また今作も戦国時代ということも相待って小説としては面白く感じた。

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    2024年01月27日
  • キッドナッパーズ

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    門井さんのデビュー作、ミステリだったことを初めて知った。短編集で、ものによって当たり外れあるけど(好み?)、読みやすい。そして安心して読める。

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    2024年01月22日
  • 天災ものがたり

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    ネタバレ

    いろんな時代の天災を描いた短編集。

    「一国の国主」天文十一年甲府洪水
    「漁師」明治二十九年三陸沖地震
    「人身売買商」寛喜二年大飢饉
    「徐灰作業員」宝永四年富士山噴火
    「囚人」明暦三年江戸大火
    「小学校教師」昭和三十八年裏日本豪雪
    6編収録。
    時代が変われど天災は起こる、時代が変わると天災も変わる。
    天災に対して人力は如何に無力であるか、天災に対して人は如何に強かであるか。
    天災をテーマにしながらも直接天災を描くのではなく、それに翻弄された人を描くことで、天災に対する人としての心構えに共感しました。

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    2023年12月29日
  • 天災ものがたり

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    川の氾濫,津波,飢饉,富士山の噴火,江戸の火事,新潟の大雪を題材にした短編集6編
    災害とそれに立ち向かう人々の姿,運や巡り合わせも含めて,天災後の対処の仕方にも一捻りあって面白かった.
    武田信玄の信玄堤は有名だが,この信玄の姿はとても素敵だ.

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    2023年11月18日
  • 天災ものがたり

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    2018年に「銀河鉄道の父」で直木賞を受賞した著者が過去に実際に発生した歴史的大災害をモチーフにした短編集。あくまでも大災害はモチーフで、実際に描かれてるのは人間。この方は人を描くのはうまい

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    2023年10月30日
  • 天災ものがたり

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    ネタバレ

    歴史の小説は確かに現代からの歴史だ。人買いの話とかとても強く感じる。明治には明治の、江戸には江戸の人買いの見え方があって、それがそれなりに記録されて伝わっていて読めるってすごいことだ。

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    2023年10月16日
  • 定価のない本

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    終戦後1年
    古書の街 神保町で、ひとりの古書店主が
    自分の本に押しつぶされてこの世を去る

    彼の死は事故なのか、それとも故殺なのか
    犯人は誰か。

    兄貴分男が謎に挑む
    陰で糸を引くGHQ
    神保町の男たちとGHQの維持がぶつかり合う終盤は見もの

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    2023年10月07日
  • 天災ものがたり

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    門井慶喜さん初読み。歴史的大災害の数々をモチーフにした短編集という、ありそうでない切り口が興味を引いたので。描かれるのは天文甲府洪水vs信玄、明治三陸大津波vs漁師、寛喜大飢饉vs京商人、富士山宝永噴火vs馬引き、明暦江戸大火vs囚人、昭和38年豪雪vs教師。災害そのものより人間心理に重きが置かれていた。いくら文明が発達しても、災害との向き合い方は根本的に今も昔も変わらない。「人のいるところに天災がある。逃れるすべはなく、あるのは逃れかたの上手下手だけ。または運だけ」である。

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    2023年09月17日
  • 天災ものがたり

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    様々な時代の様々な“天災”を題材に、硬軟取り混ぜた短編が6篇収められている。のちの信玄、頼りない武田晴信を変えた治水事業はコミカルでもあるし、冷害による飢饉から派生する人身売買に巻き込まれる商人など、様々な見方で天災というものの影響を考えさせられる。今年は関東大震災から100年ということもあるし、南海トラフ地震(前回のに関連した短編もあり)も身近に迫っている今だからこそ、読めてよかった。

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    2023年09月06日
  • 東京、はじまる

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    熱き建築家の一生を描いた物語。
    この時代を生きた人の情熱はすごいなと
    シンプルに感動した。とにかく熱い。
    男というより漢感。
    建築の専門用語が多いので、少し内容は難しめ。

    わずか30年間で統治体制が変わり、身分が変わり、街並みも変わった激動の明治時代。
    今は見慣れた東京駅や日本銀行がこの時代に作られた背景など初めて知ったし、
    デザインに込められた思いなど時代を知らないと理解できないものも多かった。

    一応星3だが、読み返すほどいい作品じゃないかなと思って、また時間を置いて読み返そうと思う。

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    2023年07月24日