あらすじ
日韓両国民必読のコン・ゲーム小説! 口八丁の若者・健哉は、「竹島」に関する江戸期和本を入手。和本の記述が、領土問題の決定的な証拠になると踏んだ彼は、外務省に買い取りをもちかけるが断られ、あろうことか次に韓国側へ和本を買わせようと動く。健哉に翻弄された外務大臣・日下部は、健哉側と韓国側を日韓サッカー戦スタジアムへ招待。そこで日下部が提案した大ばくちとは?
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
親父は蒸発し、母親も男を作って蒸発。施設に預けられ、決して恵まれた少年時代を送らなかった主人公。高卒で不動産営業のドサ回り。
営業中、とあるオッさんに出会い物語は始まる。
竹島が日本のものか韓国のものか、一冊の古文書を巡り、外務省から、韓国大使館、さらに中国へ。三つ巴の展開に。
さすが、門井慶喜氏。
領土問題だけでなく、貧困による教育格差、その他、実に示唆に富む一冊。
竹島問題についても、新書5冊分くらいを大変分かりやすく、噛み砕いてくれている。
この手の題材からイデオロギーを排して、エンタメに昇華する技術はさすがだ。
領土問題に興味を持つために良い一冊でした。